チーム全員の力で伝統の一戦に勝利

女子バレーボール

 春季関東大学2部リーグ戦を勝ち抜き悲願の1部昇格を遂げた女子バレーボール部。勢いに乗る中、ことしも負けられない一戦、早慶定期戦が開催された。戸山キャンパス記念会堂での最後の定期戦となり、会場は一段と盛り上がりを見せた。試合は慶大にリードを許すことなく、セットカウント3-0(25-14、25-14、25-5)とストレート勝ち。優勝連続記録を29へと伸ばし、東日本大学選手権(東日本インカレ)に向け弾みをつける内容となった。

 第1セットは序盤、キャプテン・唐木沙彩(スポ4=千葉・柏井)が強烈なスパイクを決める。このまま良い流れに乗りたいところだったがなかなかトスが合わない。それでもレフトからの攻撃を中心に点を稼ぎ、粘りを見せる早大。その後も平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)の相手を崩すサーブやブロックポイントで点を重ねていく。終盤は唐木が安定の活躍ぶりを見せ25-14で第1セット目をものにした。続く第2セットは立ち上がりから息の合ったプレーが目立つ。芦澤友希(スポ2=茨城・土浦日大)や交代で投入された高園佳苗(文構4=東京・田園調布学園)の多彩なトスワークにより相手を圧倒。25-14で第2セット目も奪った。

最後の早慶定期戦でも力強いスパイクを放った唐木

 迎えた第3セット目。佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)のスパイクで先制すると完全に早大の流れに。相手に点をほとんど許すことなくどんどん差を広げていく。関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)が連続でブロックを決めるなどして、勢いそのまま連続14得点を挙げた。早大が最後まで強さを見せつけ25-5。見事ストレート勝ちを収めた。

ブロックポイントを挙げ、チームに勢いをもたらした関根

 「セッターとのコンビが合うようにまだまだ練習していきたい」と関根は語る。勝利したものの序盤セッターとアタッカーとのコンビがなかなか合わなかったという点で課題も見つかる試合となった。しかし今大会ではベンチメンバーもフル動員され、チーム全員で勝利を掴んだということは今後の明るい材料になりそうだ。間もなく始まる東日本インカレ。ベスト4に向けチーム一丸となり突き進む。

(記事 網代祐希、写真 渡辺新平)

★SHOCKERSが応援に駆けつける

 ことしも大勢の観客が詰めかけた早慶定期戦。試合中は選手に対して大きな声援が飛び交った。熱気に満ちた会場をさらに盛り上げたのが、早大男子チアリーディングチームのSHOCKERSだ。女子部の試合後にコートに現れると、力強いパフォーマンスで観客を魅了。伝統の一戦に彩りを添えた。

会場を盛り上げたSHOCKERS

(記事、写真 渡辺新平)

セットカウント
早大 25-14
25-14
25-5

慶大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ4=千葉・柏井)
レフト 及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)
センター 佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)
センター 関根早由合(スポ4=神奈川・橘)
ライト 平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)
セッター 芹澤友希(スポ2=茨城・土浦日大)
リベロ 中川知香(スポ2=神奈川・橘)
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コメント

唐木沙彩主将(スポ4=千葉・柏井)

――きょうは早慶戦でしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

記念会堂が最後ということもあり、みなさん応援もいっぱい来てくれると思ったのでその方々が楽しめるようなバレーボールをしようと思いました。

――早慶戦という独特な雰囲気の中での試合はいかがでしたか

毎年なのですがたくさん応援に来てくださるので、すごい緊張します。そういった中でやって思うようなバレーができない部分もあったのですが、楽しめたと思います。

――どのような点が思うようにいかなかったのでしょうか

サーブで攻めたところがあったのですが、それが点につながらなかったり、あとは足が動かなくて思うようなレシーブができない部分がありました。

――序盤は少しコンビが合わない場面が見られましたが、振り返ってみていかがですか

試合を通した中でコンビミスや合わない部分が多く、リーグでも反省点だったのでこれから修正していきたいと思います。

――きょうはサーブが良かったという印象を受けたのですが、ご自身ではどのようにお考えでしょうか

1、2セット目は結構上げられてしまったので、修正していこうと思っていました。まあ、ぼちぼちかなと思います(笑)。

――第1、2セットは自分たちのリズムが作れない展開が続きましたが、振り返ってみていかがですか

レシーブからリズムが作れなくて、トスもスパイクも、という悪循環になってしまいました。

――第3セットは14連続得点がありました

あの時はサーブで相手を崩せて、 そのあとにブロックもしっかりつけていたということもありました。また、相手のミスもちょこちょこ出ていたので、そういうところだと思います。

――最後の早慶戦でしたが、楽しむことはできましたか

はい(笑)。

――東日本インカレに向けてどのような点を修正していきたいとお考えですか

東日本インカレは目標をベスト4に掲げたので、目標を達成できるように強みにしているサーブとブロックはもっと強化をしていきたいです。また、レシーブの処理の甘さだったり、決定率の低さがリーグ戦で目立ったのでそこを修正していきたいと思います。

関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)

――早慶戦への意気込みはありましたか

私は4回目(の早慶戦)でありこういった伝統ある早慶戦を楽しみでもあって、自分たちも今季1部に上がったというワセダを皆さんに見せられるように頑張ろうとやっていました。

――早慶戦の特別な雰囲気はいかがですか

1年生で初めての子もいて、私は4年目なのでこういう雰囲気というのはわかっていましたし、早大も慶大も勝ちたいと思って早慶戦に臨んでいるので十分に楽しめました。

――試合を振り返っていかがですか

毎年慶大とやるときは差があると思っていましたが自分たちもしっかり守りに入らないで攻めて、今季1部に上がったワセダをしっかり出せるようにサーブとブロックを中心に展開してやっていけば絶対大丈夫という自信がありました。/p>

――戸山記念会堂での最後の定期戦でしたが、何か特別な思い入れはありますか

自分たちが普段やっているのは上井草体育館で夏にここ(戸山記念会堂)でよく練習をしたくらいでしたが、この歴史ある体育館がなくなってしまうのはさみしい気持ちです。

――ブロックやブロードがよく決まっていましたと思いますがご自身ではどのようにお考えですか

セッターとのコンビが合っていない部分が多々ありますが、コンビはまだまだやれば伸びると思うのでまだまだ練習していきたいなと思います。

――東日本インカレに向けて課題や収穫などはありましたか

春リーグを終えたいま、4年生の引っ張っていくという気持ちを3年生がわかり、また上級生の結束力を深めるために3年生を中心としたリーダーシップを取ってもらっていて、そこでこの早慶戦も東日本インカレもお互い良い成長が出るような試合をやっていきたいと思っています。秋に1部でやれるので1部でも堂々と戦える力を東日本インカレを通じてつけていきたいと思います。

平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)

――今日の試合を振り返って

自分たちが春リーグやってきたこと、ブロックとサーブっていうのが、なかなかサービスエース取れなくて、なかなか崩せなかったなという部分があったんですけど、ブロックは最後の方は結構良いのが決まってて、自分達のベストの形は決して出せなかったんですけど、こういう場でみんなが、伝統ある一戦で戦えたことはすごく光栄に思います。

――早慶戦ということで、リーグ戦とは違った意気込みはありましたか

やっぱり、早稲田という誇りと、この大会を開催するにあたって、たくさんの方が動いてくれてると思うので、そういった人たちへの感謝の気持ちを、自分達はプレーで表せるように、ということは考えていました。

――戸山での試合は最後でしたが、特別な思いはありますか

自分が一年生の時もここで早慶戦やってて、そう考えると、練習でも何回かお世話になったことがありますし、寂しいというか、そういう気持ちはあります。

――きょうはサーブが良かったと思います

一本ミスしちゃったんですけど、しっかり攻めようという気持ちで打ちました。

――チームとして快勝できた要因は何でしょうか

3セット目上手く行ったのはサーブで攻めていったのが一番だったので、キャプテンのサービスエースが何度かありましたけど、ああいったかたちが自分達の本来のかたちです。ようやく3セット目に少し自分達のベストのかたちが出せたかなと思います。

――東日本インカレに向けてチームとして取り組んでいることはありますか

やっぱり、1部に昇格を決めて、秋は1部でやります。東日本インカレは1部のチームとあたる機会があるので、自分達はあくまで挑戦者として、自分達のバレーをしていこうという風にいまみんなで頑張っています。

――東日本インカレに向けて意気込みをお聞かせください

自分達の武器であるサーブとブロックを軸に、早稲田のバレーを展開して、勝っていきたいと思います。