攻守に精彩を欠き初黒星

女子バレーボール

 春季関東大学2部リーグ戦(リーグ戦)も後半戦。ここまで6試合を終え負けなしと好調ぶりを見せてきた早大だが、この日ついに初の黒星を喫した。対戦したのは、大東文化大。第1セット、出だしから6連続ポイントを奪うなどして主導権を握ると、大差をつけてこのセットをものにする。しかし、第2セットから様子は一変。相手のサーブに崩され、次々とスパイクを決められてしまう。そのまま大東文化大の勢いを断ち切ることはできず、3セットを連取された。セットカウント1-3(25-15、22-25、14-25、18-25)で敗戦。6勝1敗のリーグ2位であすからの上位リーグ戦に臨むこととなった。

 攻守の要としてチームをけん引してきた唐木沙彩主将(スポ4=千葉・柏井)を欠いて挑んだ一戦。第1セットは思い通りの展開で大東文化大を翻弄(ほんろう)した。この日スタメン出場した加納茉未(社3=北海道・札幌大谷)のサーブで相手の守備を崩すと、及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)らがスパイクを決め、一挙6得点。7-1と6点をリードし、先にペースを握る。その後も平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)が2連続でサービスエースを奪えば、関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)はブロックで相手の攻撃を封じる。今季のチームの持ち味を存分に生かし、25-15で幸先良いスタートを切った。

持ち味を発揮した佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)

 このまま勝ち切りたい早大であったが、第2セットに流れをつなげることはできなかった。序盤は一進一退の攻防が繰り広げられるも、サーブやレシーブのミスなどから連続得点を許し徐々に点差は開いていく。19-24とセットポイントを握られると、最後の追い上げもかなわず、このセットを22―25で落としてしまう。続く第3セット、「(相手が)波に乗って点数を重ねていくうちに圧迫されている感じがあった」と関根が語るように、ホームで勢いに乗る大東文化大に対して、主将不在の早大は普段通りのプレーを披露することができない。サーブで守備を乱されると、相手のスパイクが次々とコートに突き刺さる。安定感を欠いた内容となってしまい、このセットを失った。第4セットも要所でのミスが目立ち、18-25。セットカウント1-3で敗れ、リーグ戦初黒星に選手たちは肩を落とした。

敗戦に落胆する選手たち

 「留学している部員やきょういない唐木も含め全員で戦うという気持ちでやっていた」と語った関根。連勝こそ止まってしまったが、いま以上の結束力が求められる戦いはまだ残っている。リーグ戦上位4校によって行われる入れ替え戦進出をかけた上位リーグ戦だ。悲願の1部昇格へ、ここで立ち止まるわけにはいかない。

(記事 吉原もとこ、写真 石川諒、吉原もとこ)

セットカウント
早大 25-15
22-25
14-25
18-25

大東文化大
スタメン
レフト 加納茉未(社3=北海道・札幌大谷)
レフト 及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)
センター 関根早由合(スポ4=神奈川・橘)
センター 佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)
ライト 平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)
セッター 芹澤友希(スポ2=茨城・土浦日大)
リベロ 中川知香(スポ2=神奈川・橘)
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コメント

関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)

――リーグ戦初黒星となりましたが、試合を振り返って

今週一週間、主将の唐木(沙彩、スポ4=千葉・柏井)がいなくて、さらにセッターの芹澤(友希、スポ2=茨城・土浦日大)も腰が悪くて、チーム練習があまりできていない中で臨んだ試合だったのですが、ここまで全勝で来ていて、あまりチーム練習ができなくても自信はあったので、この一週間全力で一人一人のいいところを出していこうと全員で力を入れてきました。1セット目は出だしで7ー1まで差をつけることができて、いい展開だったのですが、2、3セット目で自分たちの悪いところが出たなという気がします。

――具体的に悪いところとは

自分たちはサーブとブロックを武器にいままで練習してきているのですが、サーブが少し攻め切れなかったということと相手のサーブがよくて崩れてしまったのが敗因だったかなと思います。

――第2セットからの相手のプレーに何か変化は

(大東文化大は)もともとすごく盛り上がるチームなので、波に乗って点数を重ねていくうちに相手に威圧され、圧迫されている感じがありました。そこで自分たちが攻め切ろうと思っていたのですが、なかなかそれが上手くいかなかったです。

――第1セットはご自身のブロックも好調でしたが振り返って

大東文化大のレフトの選手をブロックで仕留めて潰していけば楽な試合運びになると思ってそこだけマークしていて、1セット目はよかったと思います。けれども2セット目以降は仕留められなかったというか、私をよけて小さい芹澤の方に打たれてブロックアウトを狙われてしまったので、悔しいです。

――後半チームの雰囲気はいかがでしたか

他のチームと比べて人数がもともと多い方ではなくて、それでも留学している3年生の香澄(藤田、国教3=茨城・茗溪学園)と、きょういない唐木も含め全員で戦うという気持ちでやっていたのですが、自分たちの結束力がいいかたちで出せなかったのが残念です。

――あすから上位リーグ戦が始まりますが、意気込みをお願いします

きょうを抜かせば全勝で来ていたので、ここで負けたからといって絶対に気を抜かずに一戦一戦、一点一点粘って勝ち取りに行って、優勝して1部に上がりたいと思います。