サーブが冴え、コンビバレーで圧勝

女子バレーボール

 第4日目を迎えた春季関東大学2部リーグ戦。この日は今季から2部に昇格した桜美林大と対戦した。早大は序盤からサーブで相手のレシーブを崩し、試合を優位に進める。要所ではサイドアタッカーが状況に応じたスパイクを放ち、確実に得点を重ねた。セットカウント3-0(25-16、25-12、25-18)で勝利を収め、開幕からの連勝を4に伸ばした。

 サイドアタッカーの状況判断が光った。第1セット、唐木沙彩主将(スポ4=千葉・柏井)と及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)が得点を重ね、順調な立ち上がりを見せる。両選手は強打だけでなく、相手のレシーバーのポジショニングを見てプッシュやフェイントといった軟打も巧みに使い分けた。このセットを取り、続く第2セット。序盤からライトの平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)がセンターに回り込んでスパイクを放つなど、高い決定率でポイントを挙げる。速いトス回しで相手のブロックを振り、2セットを連取した。迎えた第3セットはエースの唐木が要所でスパイクを決めると、終盤にはセンターの関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)が移動攻撃で得点を挙げる。このセットを取り、ストレート勝ちを収めた早大。スパイカーが高い技術を示した試合となった。

好調だったライトの平山

 今季の特徴と言えるサーブがこの日も冴えた。第1セットの序盤から佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)と平山がコースを的確に狙ったサーブで相手のレシーブを崩す。セッターに長い距離を移動させたため、相手の攻撃は必然的に限られた。早大はブロッカーがワンタッチを取ったボールやハーフボールを確実にセッターの芹澤友希(スポ2=茨城・土浦日大)に返球。速いトス回しから多彩な攻撃を展開し、連続得点で序盤から大きくリードする。第1セットを取ると、第2セット以降も及川や佐藤、平山のサーブから連続ポイントを挙げ、サーブで試合の主導権を握った。

連続ポイントの足掛かりとなった佐藤のサーブ

 「きょうは4戦戦ってきた中ではいちばんかたちになっていた試合だと思います」とこの試合を振り返った唐木。サーブで試合を優位に進め、速いトスで相手のブロッカーに的を絞らせなかった。好調を維持しているサイドアタッカーに次戦以降も期待が持てそうだ。しかし、「連続得点して自分たちのリズムが作れるところで、自ら崩れてしまっている部分がある」と平山が話すように、不用意なミスが見られるなど課題も残った。次週は早大と同様にここまで全勝している松蔭大との試合が控えている。セッターとの連携を含め、万全の調整をして次週に臨みたい。

(記事 渡辺新平、写真 吉原もとこ)

セットカウント
早大 25-16
25-12
25-18

桜美林大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ4=千葉・柏井)
レフト 及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)
センター 関根早由合(スポ4=神奈川・橘)
センター 佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)
ライト 平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)
セッター 芹澤友希(スポ2=茨城・土浦日大)
リベロ 中川知香(スポ2=神奈川・橘)
コメント

唐木沙彩主将(スポ4=千葉・柏井)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

きょうは4戦戦ってきた中ではいちばんかたちになっていた試合だと思います。しかし、3セット目をどうやって勝ちにいくかというところが課題になった試合でした。

――特に第1セットはご自身のスパイクが良かったと思いますが、振り返ってみていかがですか

とても初歩的なことなのですが、監督からしっかりと助走をとるように言われていたので、そこの意識を変えることができたことが(良いスパイクを打てた)ポイントかなと思います。

――チーム全体としてトスが合わない場面も見受けられました

(セッターは)ことしからレギュラーになり、一年間ブランクというものがあったのでリーグを通して(アタッカーとトスが)合っていけば良いと思っています。いまは仕方ないと思います。

――きょうは特定の選手を狙っているように見えましたが、試合前にチームとして何か決めていたのでしょうか

自分たちはサーブが持ち味なのですが、狙ってしまうとその持ち味が出にくいので、それを考えずに自分の得意なコースに打つという戦略でやっていました。

――第2、3セットの中盤で相手に流れが傾いたように見えましたが、どのような声掛けをされていたのですか

自分たちは流れを持っていかれてしまうと目を見合えないというのがあるので、目を見合おうということと笑顔でやっていこうという声を掛けました。

――流れが相手に傾きかけているときは、どのような技術的な課題があるのでしょうか

(レシーブの)一本目が雑になってしまうことが、流れが悪いときにはあるのでそこが(課題として)見つかりました。

――次の試合に向けての意気込みをお聞かせ下さい

来週は(これまで対戦した)4チームよりも(実力が)上になってくると思うので、そこで自分たちのやるべきことを怠らずに、流れが(相手に)いったとしてもしっかり目を見合ってやっていきたいと思います。

平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)

――きのうに引き続きストレート勝ちでしたが、振り返って

先週の2戦を終えていろいろと自分たちの中に挙がった課題をしっかりと1週間で練習していこうとやってきて、もちろんその課題を克服できた部分もありますし、ストレートで取れたということも大きいと思います。けれどもやはり自分たちのリズムをつかみきれず相手のリズムになってしまって、自分たちの中でも何かがひっかかるような勝ち切れない部分があったので、来週から相手ももっと強くなりますしまた気を引き締めて頑張りたいと思います。

――勝ち切れない部分というのは具体的にどのようにお考えですか

ぽろぽろと細かいミスがあったり、自分もなのですが、ここで1点欲しいというところでサーブミスが出てしまったりと、連続得点して自分たちのリズムが作れるところで、自ら崩れてしまっている部分があるかなと思います。

――ご自身のスパイクも好調でした

そうですね。悪くはないのですが、やはりまだセッターと合わせきれていない部分もありますし、このままでは通用しないなと思います。来週以降のチームに関しては、もっと修正が必要だと思っています。

――ブロックに関してはいかがですか

ブロックも1本くらい決まりましたが、ブロックアウトも結構自分は取られてしまったので、練習します。

――リーグ戦いまだ負けなしですがチームの雰囲気は

チームの雰囲気はすごくいいです。みんなモチベーションも高くて、土日にしっかり持っていこうと平日もいい感じに練習しています。まだまだ課題は多いチームですが、新チームが始動して初めての公式戦ですし、一つ一つ克服して、一試合一試合成長していきたいと思います。

――今後の試合に向け意気込みをお願いします

もっといい自分たちのバレー、ワセダのバレーができるように全員で頑張っていきます。