全日本インカレ2回戦は、北大との対戦だった。馴染みのない相手との対戦だったが、サーブやブロックで相手に圧をかけ、終始有利に試合を展開していき、第1セットを取る。第2、第3セットでは、メンバーを変えながらも多彩な攻撃を仕掛けていき、相手を圧倒した。危なげなくセットを連取し、セットカウント3ー0(25ー11、25ー12、25ー14)で勝利した。
OH佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)のレフトスパイクで始まった第1セット。MB板垣慧(政経4=京都・洛南)、OH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)が攻めのサーブでチャンスを作り、3枚ブロックでの連続得点を含め序盤から9-3と好スタートを切る。中盤は、小野の奥を狙ったスパイク攻撃や、佐藤のフェイント攻撃、セッター前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)のツーアタックなど余裕をもったプレーで点数を重ねていく。終盤も、前田の攻めたサーブで相手の攻撃チャンスを阻み、相手コートをよく見たスパイクで点差を離していく。早大の落ち着いたプレーの裏腹に焦る相手にはミスも見られ、25ー11と大差をつけて第1セットを取った。

サーブを打つ小野
第2セットは佐藤の攻撃が躍動した。序盤から7連続得点を獲得し一気にリードをはかる。中盤も第1セットに続き、小野がブロックとパイプ攻撃でチームに貢献する。長いラリー戦になることもなく、終始優位に立って試合を進めた。終盤はサービスミスやスパイクアウトとミスが出る場面もあったが、ネット際のチャンスボールに麻野堅斗(スポ3=京都・東山)がダイレクトスパイクで強気のプレーを見せる。最後は佐藤にボールが託され、25ー12と大差をつけてセットを連取した。

サーブを打つOP川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)
続く第3セット。2セット目から途中出場の菅原啓(教3=山形南)がクイック攻撃、サービスエースで得点をあげ、チームを勢いづける。途中出場の中上烈(スポ1=京都・洛南)が相手コートに叩きつけるスパイクで爆発力を見せた。梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)と菅原のブロックポイントで15ー7まで点差を広げる。終盤にかけ、メンバーを変えながら試合を進めていき、途中出場の瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)のトスからMBローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)がクイック攻撃を決めるなど、全方位から多彩な攻撃を展開していった。最後は中上がパイプ攻撃を決め、25ー14でセットを獲得し、ストレート勝利を収めた。

トスをあげる瀬川
前日の試合に続いて早大が圧倒的な強さを見せつけ、勝利をものにした。普段のリーグ戦では対戦する機会のない相手だったが、サーブやブロックでチャンスを生み出し、自分たちのリズムを崩すことなく試合を展開していった。特に第2セット、第3セットでは1回戦と同様にメンバーを大幅に変える場面もあり、途中出場の選手たちも落ち着いたプレーを見せていた。次戦は、早大が苦手とする日体大との対戦。秋季リーグ戦では唯一敗北を喫し、記憶に残る試合だった。しかし、早大は秋季リーグ戦を通してたくさんの壁を破ってきた。今の彼らならきっと怖くない相手だ。さらなるギアの上がったプレーに期待したい。
(記事 芦刈れい、写真 井口そら、井口瞳、山口愛結)
| セットカウント | ||||
|---|---|---|---|---|
| 早大 | 3 |
25-11 |
0 |
北大 |
| スタメン | ||||
|
アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園) |
||||
| 途中出場 | ||||
|
梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園) |
||||
コメント
菅原啓(教3=山形南)
――試合を振り返って
今日は2日目で昨日とは違う時間帯からの動き出しだったので、アップをしっかりやって取り組もうということを話していました。今日の相手は1人大きい選手がいてその選手が打ってくるということだったので、そこをしっかり抑えることをチームで徹底して大分後半にかけてできていたので良かったかなと思います。
――良いプレーが多かったですが、ご自身の調子はいかがですか
そんなに良くも悪くもないかなと思います。出ている時間もあまり長くないのですが、その中でやることはやってってできているので、強い相手と当たっていくにつれて自分も(ギア)を上げていければなと思います。
――ミドル陣をかなり入れ替えていますが、その中でご自身のどのような強みを発揮したいと考えていますか
今スタメンで出ている2人は去年はスタメンではなくて全カレを(スタメンとして)初めて経験する部分があると思います。自分と堅斗(麻野、スポ3=京都・東山)は去年経験しているのでその経験を生かして、去年の全カレ6日間の経験値を発揮して、自分が入ったらチームが落ち着くようなプレーや声かけをしていきたいと思います。
――次戦への意気込み
次の試合は1個山場だと思っているので、チーム一丸となって全部出していきたいなと思います。
布台聖(スポ3=東京・駿台学園)
――試合を振り返って
チームとしては、2日目ということもあって、昨日より硬さが抜けていてみんな最初から集中して入れていたので、特にその中でブロックが良かったです。それがチームとして良かった点だなって思います。個人としては、いつも通りのプレーができたのかなと思います。
――1セット目と2セット目でのメンバーチェンジの意図は
とりあえず色々な選手を出して、連戦なので疲労がたまらないようにという意図があります。その計算もしつつ、交代した選手もこれから絶対出るので、体育館も、大会に慣れるという面で交代をしました。
――2セット目の際は菅原選手(啓、教3=山形南)に守備関係で声かけされていましたが、何を話していらっしゃたのですか
自分が開けてほしいコースについてと、ここのコースが今、来てるからそこを閉めてというのを指示していました。
――2セット目はパイプが増えていましたが、ミドルが変わったことによる影響ですか
パイプが早稲田の一つの武器でもあるので、そこを合わせるという目的で本数が増えています。ミドルの変更というよりかは、自分たちで大会に慣れる、パイプをしっかり合わせるというために本数を増やしました。
――次戦への意気込み
明日は一つの山場となっていると思います。関東の大学リーグで、 相手は※日大か日体大か分からないのですが、どちらが来てもしっかり自分たちが準備して相手に立ち向かえるように頑張って行きたいと思います。