11月29日 第76回早関定期戦 東京・早稲田大学上井草体育館
全日本選手権大会(全日本インカレ)を目前に控える中、第76回早関定期戦が早稲田大学上井草体育館で行われた。関学大は今年度の秋季関西大学リーグ戦では2部優勝を果たし、1部への昇格を果たしたチームだ。早大は立ち上がりが悪く、相手の勢いのあるプレーに押される場面もあったが、最終セットはメンバーを大きく入れ替え、セットカウント3―0(25―15、25―21、25―12)と大差をつけて勝利した。
第1セットは、関学大の先制点からスタート。序盤は相手の勢いのある攻撃に苦しむ場面があったが、セッター前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)とOH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)がネットインのサービスエースを立て続けに決めると、流れを引き寄せる。中盤は競り合いが続いたが、MB板垣慧(政経4=京都・洛南)のブロックや前田のコート外からのロングトスを小野が打ち込むクロススパイク、そしてOH佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)のパイプ攻撃など、多彩な攻撃で主導権を握り、18―12と大きく引き離すと、終盤にはMBローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)のダイレクトスパイクを皮切りに5連続得点を奪い、25―15でセットを先取した。

喜ぶ選手たち
OP川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)の強烈なバックアタックで幕を開けた第2セット。立ち上がりの雰囲気はあまり良くない状態だったが、中盤には佐藤のサービスエースやリベロ布台聖(スポ3=東京・駿台学園)のパンケーキでつないだボールを小野が相手の隙をついた返しで長いラリーを制するなど、好プレーも。後半にかけて4連続得点で19―14とリードを広げ、さらには小野が今試合4本目となるサービスエースを決め会場を沸かせると、ラストはまたも小野の得点で高い打点からのバックアタックが決まる。25―21でセットを連取した。

サーブを打つ小野
メンバーを大きく入れ替えて臨んだ第3セットは下級生を中心に声を出して盛り上げる。ローゼンのAクイック、徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)のサービスエース、中上烈(スポ1=京都・洛南)の鋭いバックアタックなど瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)の巧みなトスワークで多方面から得点を重ねて5連続ブレイク。中盤には、梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)のレフトスパイクで18―9とダブルスコアに。その後も、相手に反撃の隙を与えることなく攻め続け、徳留のバックアタックでマッチポイントを握ると、最後は菅原啓(教3=山形南)のクイックが決まり、25―12でストレート勝利を収めた。

適切な采配でチームを勝利に導いた瀬川
12月2日に初戦を迎える全日本インカレに向けて最後のゲーム形式での戦いだった。どんな相手でも大きく崩れることなく、安定したプレーを見せられるようになった早大。上級生、下級生関係なく持っている力を最大限出しきれるチームとして成長してきた。混戦が見込まれる全日本インカレだが、きっとどんな相手に対しても力を発揮できるはずだ。
(記事 指出華歩、写真 井口瞳、山口愛結)
| セットカウント | ||||
|---|---|---|---|---|
| 早大 | 3 |
25-15 |
0 | 関学大 |
| スタメン | ||||
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アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園) |
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| 途中出場 | ||||
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梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園) |
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コメント
梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)
――今日の試合を振り返って
チームの面ではインカレ前の最後のゲーム形式ということで、インカレのいい準備になるようにという気持ちで向かいました。課題も出つつ、いいプレーもあったのであと1日練習があるのでそこで調整してインカレに向かいたいと思います。個人としては、少ない出場機会の中でも自分らしく声を出したり雰囲気を作ったりする部分は十分できたと思います。
――4年間の定期戦が全て終わりましたが、印象に残っている試合はありますか
2つあって、一つ目は去年の早慶戦は運営で携わって良い大会だったなという思い出があります。今年に関してはプレーの面で印象に残っているのですが、今年度初めてのサービスエースを早慶戦で取ることができて良い経験でした。
――全カレへの意気込み
4年間の集大成で、辛いこともある中でこの大会のために頑張ってきました。悔いなく笑顔で終わりたいなと思うので、自分のプレー面に関しては毎回サービスエース取るぞという気持ちでやりますし、チームとしても負けるもんかという気持ちを持ってどのチームも叩き潰せるような勢いを持ってやれたら良いと思っています。早稲田大学の真骨頂を見てほしいと思います。皆さん応援よろしくお願いします。
中上烈(スポ1=京都・洛南)
――今日の試合を振り返って
チームとしては今まで練習してきたことがしっかり出せたと思うのですが、序盤の入りでダメな部分がAチームもBチームもあったので、そのあたりをAチーム、Bチームも序盤の1点目から全力で出せるようにしたいです。序盤の入りが試合では点数に影響してくると思うので、チーム全体でしっかりしていかないといけないと感じます。
――初の早関定期戦でしたがいかがでしたか
どんな感じかというのはあまりわかっていませんでした。関学大には知り合いが結構いるのですが、そういうことは関係なく自分のプレーがしっかりできたので、楽しくプレーできたと思います。自分的には良い試合だったかなと感じます。
――全日本インカレへの意気込みをお願いします
全カレはチームとしては優勝が目標なので、それに向けて全員でスターティングメンバーもリザーブメンバーもしっかり準備をして、優勝を目指して頑張っていきたいと思います。個人的にはピンチサーバーだったり、リザーブのオポジットかアウトサイドヒッターで出ることがあると思うので、そこでスターティングの選手の代わりにしっかりプレーしてチームを支えられるように頑張っていきたいと思います。