秋季関東大学リーグ戦 9月13日 千葉・キッコーマンアリーナ
秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)の第3戦、早大は日体大と対戦。第1セットを先取し、好スタートを切るも流れを奪われ一気に2、3セットを奪われる。後がない早大はメンバーを替えながら第4セットを獲得。しかし第5セットは序盤に日体大のブレイクを許し、セットカウント2ー3(25ー21、22ー25、17ー25、25―22、11ー15)で惜しくも敗戦。秋季リーグ戦で初の黒星をつけた。
第1セット、1点目にMBローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)の鮮烈な速攻が決まり好調な立ち上がりを見せたが、均衡を崩せないまま試合が進んだ。なかなかブレイクできずに迎えた11ー11の中盤、ローゼンの速攻が決まり、早大に流れがやってくる。続けてOH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)のバックアタックやローゼンのサービスエースが決まり、すかさず日体大はタイムアウトを要求。しかし勢いを止めることなく、MB板垣慧(政経4=京都・洛南)やOH佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)がブロックで得点し、25ー21でセットを先取した。
雄叫びを上げる佐藤
続く第2セット、1セット目のまま流れを切らずに進みたい早大だったが、序盤にミスが続き日体大に追い風を吹かせる。必死に追随するも、巧みにブロックアウトを狙われ、リードを許したまま試合が進む。19ー20と終盤に突入した場面で長いラリーに突入。板垣、セッター前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)、OP川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)の3枚ブロックで相手のスパイクを3度ブロックにかけるが、ブロックアウトを取られ得点を許してしまった。その後、前田が相手ブロックを利用してスパイクを決めるなど粘りを見せたが、一歩届かず22ー25でセットを奪われる。
流れを変えたい第3セットでは、序盤からブロック間を突かれるなど、日体大の巧妙な攻撃で点差を離される。2ー7となった場面で前田に代わり瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)が投入された。瀬川のトスがはまった川野の勢いは止まらず、日体大のブレイクを防ぐことに成功。しかし中盤に5点連続得点されたこともあり、追い上げることができず17ー25で今セットを終えた。
ワンハンドトスをあげる瀬川
もう後がない第4セット。德留巧大(スポ2=長野・松本国際)が調子をあげて得点を量産するも、9ー9まで連続得点に結びつけられず一進一退の攻防が続いた。早大10点目、ローゼンの前を狙ったサーブがサービスエースとなり、今セット初のブレイクに成功すると、板垣の速攻や小野のスパイクが決まり前田に笑顔が戻る。その後も前田のシャットアウトや布台聖(スポ3=東京・駿台学園)の二段トスを徳留が決め切るなど好プレーが連続して得点差を開き、セットを25ー22で奪取。フルセットの展開に持ち込んだ。
運命の第5セット、立ち上がり直後、堅実なブロックに阻まれ日体大に4連続得点を許してしまう。4ー8の点差をつけられた場面で、板垣が相手コートのど真ん中に速攻を叩きつけるとチームに活気が復活した。序盤の点差を詰めるべく追い上げを図るが、終盤早大のミスが重なり11ー15で惜しくも敗れた。
速攻を打つローゼン
秋季リーグ戦2週目に入り、U21のメンバーを含め何度もメンバーを替えながら挑んだ総力戦。実力は十分ながら、自陣のミスが響く試合結果となった。「夏合宿でやってきたことを全然出せずに苦しい展開になった」(伊東)というように、まずは着実に練習通りのものを出すことが大事だと実感する試合となった。メンバーが定まっていない中ではあるが、個人の力だけでなく、チームとしての力を次戦で思う存分発揮したい。
(記事 山口愛結、写真 加藤涼音、指出華歩)
セットカウント | ||||
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早大 | 2 |
25-21 |
3 | 日体大 |
スタメン | ||||
アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園) アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー) ミドルブロッカー 板垣慧(政経4=京都・洛南) ミドルブロッカー ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大) オポジット 川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園) セッター 前田凌吾(スポ4=大阪・清風) リベロ 布台聖(スポ3=東京・駿台学園) |
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途中出場 | ||||
伊東昌輝(スポ3=山梨・日本航空) |
コメント
伊東昌輝(スポ3=山梨・日本航空)
――試合を振り返って
夏合宿を通してやってきたことをこの秋リーグで出すということがテーマでした。先週は、苦しい場面でなんとか勝ち切ることができましたが、今日は夏合宿でやってきたことを全然出せずに苦しい展開になってしまいました。
――リベロではなくリリーフサーバーとしての起用の理由は
去年、自分がサーバーとして入ったことで貢献できたという経験があったからです。4年生や監督の意図は、去年のように貢献して欲しいということだと思うので、去年のようなプレーが出せるように自分で考えています。
――外から見て今日の結果の原因は
相手も良いサーブ打ってきていて、それがセットを重ねるごとに耐えられなくなっていきました。悪い流れでセットを取られてしまったことで、そこからどんどん受けに回ってしまって。自分たちが夏合宿に練習してきた展開をなかなか作れなかったということが、勝ちきれなかった原因かなと思います。
――次戦への意気込み
この負けから学ぶこともあると思うので、今日の映像見て振り返って課題を見つけながら、明日は気持ちを切り替えてチーム全員で頑張っていきたいと思います。
布台聖(スポ3=東京・駿台学園)
――試合を振り返って
チームとしては、夏合宿で自分たちがやってきたことが出し切れてないというところと、相手にやられたというよりは、自分たちがミスをして、やりたいバレーができていないというところが反省だと思います。個人としては、全然レシーブでチームに貢献していないし、リベロとしてレシーブするの当たり前なのですが、貢献できていないなと感じます。劣勢な場面で、自分が声を出して上級生として引っ張るということが足りなかったと思います。
――1試合目終盤、点差が迫った際に「大丈夫」と声をかけていた姿が印象的でした。セットごとに雰囲気の違いはありましたか
セットごとというか、自分たちが勝っている時は良い雰囲気なのですが、負けて点差が離れると、どんどん自分たちがどうしたら良いのかわからない、と慌てて。力は絶対にあるのに、メンタルが精神的に弱くて、軸がぶれているというところがあったので、「自分たちの力を出せば大丈夫だよ」というところの意味を込めてそういう言葉をかけました。もう少し違う声かけもあったのかなとは思います。
――次戦への意気込み
今日負けたことはもう変えられないので、明日しっかり今日の反省を生かして自分たちのバレーをするというところをやっていくしかないと思うので、ここから落とせない試合なので、もっとチーム一丸となって頑張りたいです。