【男子バレー】フルセットの末、専大を下す

男子バレーボール

秋季関東大学リーグ戦 9月7日 東京・早稲田アリーナ

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)第2戦は専修大と対戦。序盤は専大の速い攻撃に苦戦し拮抗した展開に。終盤にはミスなく着実に決め切るプレーで大きく点差を広げ、セットカウント3ー2(22ー25、25ー14、24ー26、25ー15、15ー9)で勝利した。

 第1セットはOH佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)のスパイクで始まった。セッター前田凌吾主将のサーブで崩れたボールをMBローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)がダイレクトで打ち込む流れで2連続得点するなどファインプレーもあったが、大きく点差は開かず終盤までもつれ込む。迎えた20ー20、リリーフサーバーの伊東昌輝 (商3=山梨・日本航空)が相手を崩すもののスパイクを決めきれず20ー21。また、リベロ布台聖(スポ3=東京・駿台学園)のスーパーレシーブも得点につながらず、そのまま流れをつかむことができず22ー25で第1セットを落とした。

ダイレクトボールを打ち込むローゼン

 第2セットはMB板垣慧(政経4=京都・洛南)の速攻や佐藤のパイプなど前田の見事な采配で序盤から5連続ブレイクに成功。中盤には、ローゼンの速攻での連続得点、畑のクロスなどで、4連続得点し20ー12とさらに相手を引き離す。また、OH徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)が守備に積極的に参加し、乱れたボールも攻撃に変えリードを保ち続ける。そのまま主導権を握り続け、最後は途中出場の菅原啓(教3=山形南)の速攻が決まり、セットを奪取した。

 続く第3セットは、序盤から接戦が繰り広げられた。徳留のパイプなど早大の得意パターンに対し、相手は何度もレシーブをあげ、今ひとつ決めきることができない展開が続く。終盤には相手のミスもあり、ローゼンの速攻で24ー23と一歩前に出たが、専大の圧倒的高さから放たれる鋭いスパイク、そしてサービスエースを許し、なす術なくして24ー26でセットを落とした。

スパイクを打つ佐藤

 巻き返しを図りたい第4セット。序盤からローゼンのサーブで乱れたボールが自コートに返り、そのボールを佐藤がパイプで決めきり好発進でスタート。その後も、ローゼンの2本連続のサービスエースで13-8と大きくリードする。今セットから出場した川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)も前田の超ロングセットからスパイクを決め、ブロックでも得点を重ねた。最後は板垣の速攻が決まり、25-15と大きく点差をつけて獲得した。

 運命の第5セット。セッター前田がトスを散らし、相手ブロックに的を絞らせなかった。佐藤のパイプで8-4とダブルスコアでコートチェンジ。相手の速攻にも徐々に順応し、布台の機敏なレシーブで守備でもプレッシャーをかける。徳留の強気なプレーでチームを引っ張り、最後は再び板垣が速攻を決め、15-9で今セットを制し勝利した。

速攻を打つ板垣

 長いラリーが続く場面も多く、自分たちのミスで得点を落とす場面もあったが、終盤に差し掛かるにつれ、集中力を保ち、ここぞというところで決めきる勝負強さが垣間見えた。要所要所で力を出しきることが自然と勝利を引き寄せるのだと実感できた試合だった。来週の日体大戦、国士舘大戦では最初から早大らしいバレーが見れることを期待したい。

(記事 松田琳香、写真 齋藤汐李、指出華歩)

セットカウント
早大

22-25
25-14
24-26
25ー15
15ー9

専大
スタメン
アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)
アウトサイドヒッター 徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)
ミドルブロッカー 板垣慧(政経4=京都・洛南)
ミドルブロッカー ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)
オポジット 畑虎太郎(スポ4=福井工大福井)
セッター 前田凌吾(スポ4=大阪・清風)
リベロ 布台聖(スポ3=東京・駿台学園)
途中出場

伊東昌輝(スポ3=山梨・日本航空)
菅原啓(教3=山形南)
小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)
川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)
中上烈(スポ1=京都・洛南)

コメント

前田凌吾(スポ4=大阪・清風)

ーー試合を振り返って

 自分たちのバレーというのがうまくできなかったのですが、最後5セット目を良い形で取り切れたというのは大きかったと思います。昨日も1セット目21ー24から逆転したり、今日も5セットも取りきれたり、良い部分が出てたところもありました。また来週練習しっかりして、もう1段階良くなって、来週の土日も頑張りたいと思います。

ーー春とは大きくメンバーが違いますが、今チームはどのような状況ですか

 この2日間は夏合宿でやってきたメンバーを中心として頑張ろうという中で、みんな疲れてる中ですが頑張れたので、そこは良かったです。

ーー相手の背の高いブロックに対して、この試合のトス回しで意識したことはありますか

 真ん中を通したかったのですが、やはり春のリーグ(春季リーグ戦)も早稲田の真ん中の決定率が高かった分、ブロックが大分来ていました。そこをサイドのスパイカーが最後まで良い打ち方を後半にかけてできていたと思うので、良かったかなとは思います。

ーー次戦への意気込み

 2日間ハードな試合だったので、1回休んでから映像を見て課題をしっかり出して、来週に向けていいゲームができるようにやっていきたいと思います。

ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)

ーー試合を振り返って

 4セット目の中盤辺りで足をつってしまい思うようにジャンプできない中で、凌吾さん(前田、スポ4=大阪・清風)がトスを上げてくださったのですが、そのクイックを打ちきれずシャットアウトをくらってしまう場面があったので、ちゃんと自分の体をケアしていつでもどんな時でもしっかり打ち切れる選手になれたらなと思います。チームとしては1セット目をあのような形で取られてしまって、2セット目の入りが大丈夫かなとちょっと不安だったのですが、チーム的にもサーブが1番効いていたのでサーブからの切り返しという部分でブロックも機能していたし、レセプションもそんなに崩れていなかったので、クイック真ん中通して、いい展開のまま3、4セット目にいけました。3セット目は取られてしまったのですが、自分たちのミスが重なった結果なので、まずは来週までにミスを減らして、自分たちが何もできないミスではなくて、自分たちがなんとか出来るミスにしていけたらなと思います。

ーー昨日含め速攻の決定率が高かったですが完成度は高まっているのでしょうか

 凌吾さんが毎回高さを上げてくれるので、自分がブロック来ていないところに打つっていうのをずっと練習していて、ブロックが来ていてもその上から打つことが出来ていたので、そこは1つ成長したのかなと思います。

ーー厳しい展開が続いていましたがその中で意識していたことはありますか

 とりあえず自分たちのミスを無くそうっていうことをチーム内で話していて、自分たちのミスが増えたら取られるセットが増えてしまうと思ったので、チームの中ではコミュニケーションを取ってミスを無くすということを共有していました。

ーー次戦への意気込み

 来週になるのですが、次は日体さん(日本体育大学)と国士さん(国士舘大学)なので、両チーム今いいプレーが多くなっていると思いますが、そのプレーに負けずに自分たちのバレーが展開できたら負けることはないと思うので来週も頑張ります。