攻守噛み合い国士舘大にストレート勝利

男子バレーボール

春季関東大学リーグ戦 4月20日 千葉・順天堂さくらキャンパス

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)4日目。開幕から3連勝中の早大は国士舘大と対戦した。序盤は拮抗(きっこう)した展開が続くも、多彩な攻撃と粘り強い守備で第1、2セットを連取する。第3セットは序盤からリードを広げ、最後まで集中力を切らすことなくセットカウント3―0(25―22、25ー20、25―15)でストレート勝利した。

 MB菅原啓(教3=山形南)のクイックで幕を開けた第1セット。序盤は、OP川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)の高い打点からのストレートスパイクや、OH徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)の鋭いスパイクで得点を重ねるが、一進一退の展開が続いた。しかし、中盤にOH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)が3枚ブロックを弾く強烈なスパイクを決めて流れを引き寄せると、菅原のブロック、徳留のパイプなど5連続得点で追い詰め、18―14に。その後も点差を保ちながら、最後はMB麻野堅斗(スポ3=京都・東山)がクイックで決め切り、25―22で第1セットを先取した。

速攻を打つ菅原

 小野のレフトスパイクで始まった第2セット。序盤、相手のサービスエースで3連続失点するが、川野のクロスに打ち込むスパイクで流れを断ち切り相手に主導権を渡さない。小野、徳留の躍動でブレイクを重ねる中、リベロ布台聖(スポ3=東京・駿台学園)が観客席までボールを走り込んで拾うなど粘り強い守備で会場を沸かせた。小野のパイプ、徳留のサービスエース、川野のバックアタックなどと4連続得点を挙げ、22―15に。相手に反撃の隙を与えず、途中出場のMB板垣慧(政経4=京都・洛南)がサービスエースを奪ってセットポイントを取ると、最後は板垣のサーブで相手を崩し、菅原のダイレクトアタックが決まり、セットを連取した。

サーブを打つ川野

 セッター前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)との息の合った菅原のクイックで、第3セットは好スタートを切る。小野や徳留のスパイク、菅原のクイックなど、攻撃陣が躍動し、序盤から勢いに乗る早大。中盤には、早大の攻勢に押された国士舘大のミスが増え、16―8とダブルスコアとなり国士舘大はすかさずタイムアウトを要求した。タイム明けには、川野のエンドライン際に打ち込んだサーブで3連続サービスエースを奪い、会場を盛り上げた。その後もメンバーを大きく入れ替えながら着実に得点を重ね、最後は途中出場の中上烈(スポ1=京都・洛南)のバックアタックが決勝点となり、ストレート勝利を飾った。

  早大は4連勝中で全てストレートで勝ち進み、現時点ではリーグ1位。次戦は現在5位の筑波大と対戦する。「来週は1つ目の山場として少し厳しい戦いになる」(板垣)と言う通り、一筋縄ではいかないチームだが、小さく収まらずダイナミックにプレーする早大バレーを見せて欲しい。

(記事 指出華歩、写真 井口瞳)

セットカウント
早大 25-22
25-20
25-15
国士舘大
スタメン
アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)
アウトサイドヒッター 徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)
ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ3=京都・東山)
ミドルブロッカー 菅原啓(教3=山形南)
オポジット 川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)
セッター 前田凌吾(スポ4=大阪・清風)
リベロ 布台聖(スポ3=東京・駿台学園)
途中出場

梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)
板垣慧(政経4=京都・洛南)
伊東昌輝(スポ3=山梨・日本航空)
大谷陸(スポ3=埼玉・川越東)
佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)
瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)
中上烈(スポ1=京都・洛南)

コメント

板垣慧(政経4=京都・洛南)

ーー今日の試合を振り返って

 昨日の駒大戦では、3セット目で競る展開になっていて、詰めの甘さや自分たちのやるべきことや足りないところがあったのですが、今日は、3セット目までしっかりと緊張感をもって戦うことが出来たので良かったかなと思います。

 ーー途中出場でしたが、出場した時の心境は

 出場したからには、結果を残さないといけないと思うので何とか得点できる部分を探していました。チームの雰囲気を盛り上げていくところは自分の長所でもあるので、そのような部分を意識していました。

 ーーサービスエースもありましたが

 鍛錬期として1、2、3月でサーブを1万本打つというのをやっていたのでその成果が出たのかなと思います。

 ーー主務の仕事がある中で、大変なことは

 今までのようにプレーだけに専念することはできないのですが、主軸としてはプレイヤーなので、チームに迷惑をかけないように、プレーはもちろん、チーム全体のマネジメントができるようにこれからも頑張りたいと思います。

 ーー最上級生として

 最上級生として引っ張るところは引っ張りつつ、ケアできるところはケアしつつ、チームの「異常を極める」を達成できるように日々の練習から取り組みたいと思います。

 ーー次戦へ意気込み

 来週は、1つ目の山場として少し厳しい戦いになるのかなと思うので、しっかり平日の練習から目標を持って、取り組んで行けたらなと思います。

中上烈(スポ1=京都・洛南)

ーー試合を振り返って

 チームとしては接戦になる部分があったのですが、凌吾さん(前田凌吾、スポ4=大阪・清風)や聖さん(布台聖、スポ3=東京・駿台学園)中心に冷静にプレーできていてすごいなと思いますし、次の試合も熱戦になると思うのですが、焦らず冷静にプレーして欲しいと思います。個人的には緊張してしまって思うように自分のプレーができなかったなと思うのですが、1年生なので緊張せずフレッシュに頑張りたいです。

ーー出場時間が徐々に伸びているように思いますが

 最初はピンチサーバーという形で入ることになっていたのですが、点差がついてきた時に駿太さん(小野駿太、スポ2=静岡・聖隷クリストファー)と変わることになっています。出場時間も徐々に伸びてきてはいるので、少しでも駿太さんや、巧大さん(徳留巧大、スポ2=長野・松本国際)の疲労を取れればなと思います。

ーー点を決めた時の感想をお願いします

 1セット目は緊張していてなかなか体が動かなくて、2セット目では頑張ってアップして動くようになったんですが、決まって良かったなと思います。