油断を許さない試合展開を勝ち切り、リーグ戦3勝目を挙げた!

男子バレーボール

春季関東大学リーグ戦 4月19日 千葉・順天堂さくらキャンパス

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)2連勝中の早大は、駒大と対戦した。第1セット序盤は点差があまり開かないまま試合が進んでゆくが、スタメン出場を果たしたOP川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)の活躍もあり、5点差をつけて先制した。第2セットでは、チーム全体としてサーブで相手守備を崩すことで14点差をつけて獲得。このまま難なく第3セットも取り切るかと思った矢先、油断している隙をつかれ波乱のデュース戦に突入した。OH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)の機転の効いた攻撃によって相手を抑え、セットカウント3―0(25―20、25―11、29―27)でストレート勝利を収めた。

 相手の速攻から始まった1セット目。前半は、リベロ布台聖(スポ3=東京・駿台学園)の冷静なジャッジにより2得点を挙げる。川野のサービスエース、高身長を生かした高い打点からのライトスパイクの2連続得点で8ー7に。中盤にはセッター前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)、MB麻野堅斗(スポ3=京都・東山)、小野の3枚ブロックでのシャット、OH徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)のパイプ攻撃でブレイクし16ー13と3点差をつけた。そのまま後半も点差を維持し、川野が再びサービスエースを取るなどして5点差でセットを先取した。

喜ぶ選手たち(左から川野、徳留、MB菅原啓(教3=山形南))

 続く2セット目では、長いラリーで決め切れない中、菅原を囮(おとり)にして徳留が決め切る。その後も徳留がネットから離れた球を相手コート奥に打ち込み、適切に対処。そして菅原のサービスエースと3連続得点し、相手がすかさずタイムアウトを取る。タイムアウト明けも流れは変わることなく、小野のパイプ、徳留の鋭角スパイクが連続で決まり、9ー4。その後も勢いが止まることなく、後半も徳留、川野のサービスエースで合計3得点を獲得する。終盤には途中出場の中上烈(スポ1=京都・洛南)の強烈なスパイクが決まり、相手に攻撃の隙を与えず、25ー11と大差をつけて獲得する。

 このセットを取り切れば3戦連続ストレート勝利となる第3セット。取っては取られの接戦で始まったが、点数が決まっても重苦しい雰囲気で試合が進み、2セット目では好調だったサーブもミスが増えはじめ、駒大を追いかける展開に。苦しい中でも、前田の見事なトスさばきでノーブロックの中、ストレスなく川野が打ち切り、フレッシュなプレーでチームを活気づける。23ー23の場面では、落ちそうになったボールを布台がパンケーキレシーブし、小野がストレートに打ち切りマッチポイントとなり、このままセットを取るかと思われたが、焦りからかミスが出てしまう。しかし、小野の強打と軟打を使い分けた緩急あるプレーでなんとか持ち堪え、29ー27と長い戦いを制した。

途中出場しサーブを打つ梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)

 3連勝目を飾った早大だが、油断すると足元をすくわれかねない、と身をもって感じた試合にもなった。3セット目は肝を冷やす場面も多かったが、慌てず冷静に対処できているメンバーが多かったことで難を免れることができた。どんな相手に対しても気持ちを切らさず、今試合で得られた経験を糧に春季リーグ戦初週時のような活気あるプレーを取り戻して欲しい。

(記事 井口瞳 写真 芦刈れい、井口そら)

セットカウント
早大 25-21
25-11
29-27
駒大
スタメン
アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)
アウトサイドヒッター 徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)
ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ3=京都・東山)
ミドルブロッカー 菅原啓(教3=山形南)
オポジット 川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園)
セッター 前田凌吾(スポ4=大阪・清風)
リベロ 布台聖(スポ3=東京・駿台学園)
途中出場

梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)
伊東昌輝(スポ3=山梨・日本航空)
大谷陸(スポ3=埼玉・川越東)
佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)
瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)
中上烈(スポ1=京都・洛南)

コメント

麻野堅斗(スポ3=京都・東山) 

ーー試合を振り返って 

 1セット目も少し競った場面があったのですが、そこで取り切ることができて2セット目の流れにつながったと思います。3セット目に関しては相手に流れを掴まれてしまったので、そこを明日は改善していければと思います。 

ーー2セット目は点差に余裕があったのに比べて、3セット目は僅差でしたがどのような要因がありましたか 

 自分たちがやっていることはそんなに変わらないと思うのですが、ラリーで取り切れないとか、相手が勢い付くようなプレーをさせてしまったことが要因ですし、そこから自分たちのいつもできていることができなくなったということがあったことが、そういう点差になった理由かなと思います。 

ーー試合終盤でブロックポイントがありましたが、ご自身のブロックのプレーに関してどのような意識を持って取り組んでいますか

 早稲田はリードブロックで見てから飛ぶことを徹底しているので、そこをとにかく意識して、相手の向きであったり、目線とか打ち方に合わせて手を出すことを意識していました。 

ーー次戦への意気込み 

 明日も恐らく難しい試合になると思うのですが、今日のように競った場面でもしっかり勝てるように頑張っていきたいなと思います。 

布台聖(スポ3=東京・駿台学園)

ーー試合を振り返って

 自分達に厳しくバレーができるかどうかが今回の課題でした。レセプションに関しては今日は良かったのですが、サイドアウトに関してはファーストブレイクがうまく取れなかったことと、1、2セット目を楽に取って3セット目油断して自分達に厳しくできずデュースまで持ち込まれたので、最後まで気を抜かずにできたらと思います。

ーー第3セット序盤のチームの雰囲気は

 相手にやられて、1、2セット目で楽にできていたところができずにストレスになって(3セット目は)雰囲気が悪くなってしまいました。雰囲気が悪くなっていたので、自分や凌吾さん(前田凌吾、スポ4=大阪・清風)を中心にリーダーシップをとって声掛けをしました。それ以前に相手のミスのおかげで挽回できたので、流れを自分達で呼び込む必要があるなと感じました。

ーー次戦への意気込み

 明日はもっとレシーブをいっぱい上げて、チームの勝利に貢献できるように頑張ります。

徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)

ーー試合を振り返って

 2連勝で勝ち続けていてチームもいい雰囲気でした。今日は(第1試合で)朝が早いということもあり、みんな体が動いていなかったりとか、コンディションが悪い選手がいっぱいいたのですが、その中でも勝ちきれたのでよかったと思います。

ーー第3セットでデュース戦となった理由はありますか

 コートの中で、緩んでいたかなというのは感じました。勝つためにはそういう気持ちは一切いらないと思うので、明日も点差がついたとしても、次のセットや点差がついた中での試合運びをやっていきたいと思います。

ーー德留選手にトスが多く集まりますが、どのような気持ちでスパイクを打ってますか 

 トスが来たら全部決めるくらいの気持ちでやっているので、点数とかは気にせず上がった球は全て決めるという気合いでやっています。あとはトスが上がってこなくても、その他でできることがたくさんあると思うので、自分の役割をしっかりできたらなと思います。

川野琢磨(スポ1=東京・駿台学園) 

ーー試合を振り返って 

 1、2セット目はサーブで相手のスパイクを制限できていたので、ラリーに持っていく展開ができていたのですが、3セット目は自分とかのサーブが入らなかったり、簡単にボールが落ちてしまうことがあったので、そこは直して明日につなげたいと思います。 

ーー初スタメンでしたがいかがですか 

 結構緊張したのですが、3セット通してできたことは良かったです。 

ーー2セット目は点差に余裕があったのに比べて、3セット目は僅差でしたがどのような要因がありましたか 

 2セット目の点数を抑えられたことで、少し気の緩みが3セット目の部分で出てしまったのかなと思います。 

ーーサーブでの得点が多くありましたが、ご自身のサーブを振り返って

 序盤でサービスエースを決めることができて、そういったことが増えてくれば自分の活躍の場も増えると思うので、頑張っていきたいと思います。 

ーー次戦への意気込み 

 順位的にはあまり高くないチームですが、油断せずしっかり自分たちのバレーをして勝ちたいと思います。