祝賀会で今年度を締めくくった!

男子バレーボール

 2023年度、大学バレー四冠を達成した早大。この日、保護者やOBをはじめ、多くの来賓がその素晴らしい功績をたたえるために一堂に会した。ここでは松井監督と水町前主将のコメントを紹介する。

祝賀会の様子

◆コメント

松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)

 

ーー2022年全日本インカレについて
 去年の今頃はすごくつらい時を過ごしていました。しかし、負けてしまってもその試合で我々は成長できた。しかし、特に負けた日は正直言って、私も少し弱気でした。学生たちは先輩たちがつないできたものを閉ざしてしまったと感じてしまうので、3位決定戦はどうかな、と思っていましたが、強い気持ちでチーム一丸となってやることができた。監督をやっていて最高の試合が一昨年の3位決定戦でした。

ーーこの1年について
 4年生は本当に人が良くて、正直で、嘘がつけなくて、一生懸命やる学年だった。しかし、水町に頼りすぎているなという部分があって、盤石ではなかった。そういうチームが1つになったのは、全日本インカレでした。あの決勝では私は何もすることがなくて、監督をやった中では1番楽な試合を学生たちが作ってくれました。チームのルールをしっかりとやりこなしたメンバーはすごく立派だったなという風に思います。

ーー新体制に向けて
 我々は日本一を目指しているのではなく、外に目を向けて、今何が世界で起こっているのかをしっかりと捉えてどう進んでいくかを学ばせているつもりです。成功を求めるとプランは小さくなります。そうではなく、常に全部を出すということが、つまり自分と常に向き合うということが個人を大きくして、チームを大きくします。今年もその方針を崩さずに、学生たちと一緒にやっていきたいと思っています。新しい主将の浅野(翼、スポ3=宮城・東北)、主務である安田(治揮、商3=新潟第一)、3年の前田(凌吾、スポ2=大阪・清風)を中心にまた新しいチームで情熱溢れるバレーボールをやっていきながら成長していきたいと考えています。

水町泰杜(スポ4=熊本・鎮西)

 元主将として、4年間を通して感じたことを少し話そうと思います。大学バレーを通して、人としての存在価値を学んだ4年間だったと思います。早稲田の男子バレーボール部では学生主体に何事でも動かして、主将、副将、主務の三役を中心に、それぞれの学年に役割があって、スタッフの皆さんとも連携をとってユニットという形で役割を明確にすることを学びました。
 試合に出ているメンバーに光が当たりがちですが、そういうことはなくて。僕の代で言えば1年生が試合中にモッパーとしてずっと膝をついて、僕は汗っかきなので、僕が滑ると嫌な顔をせずによくワイピングをしに来てくれるんです。試合中はモッパーはあまり感情を出してはいけないのですが、モッパーが思わずガッツポーズをして何度も主審の人に怒られた記憶があります(笑)。
 今年松井監督がファミリーという風にスローガンを掲げてくださって、僕も主将として後輩とか同期とコミュニケーションを取る機会を増やしました。バレーボールは最後うまい人ではなく、「この人に託したい」とか「この人で勝負したい」という人にボールがつながっていくものだと思っています。そういったものを最後に背負う人間として、コミュニケーションを意識してやってきました。
 2年生、3年生の時に少し部員が辞めてしまうことがあって、その時に相談に乗ると、部活内での自分の存在価値がわからない、このままやっていっていいのかという風に言う人が多くて。でもそれを探すために僕らは4年間やってきたし、試合に出てない裏方のメンバーでもその人のために頑張ろうって人が絶対にいて、本当に誰1人として欠けてはいけないというのを4年間で感じました。
 そういった中で、僕らは今年辞める部員を0にしたいと言っていて、それをクリアできたことが一番嬉しく思います。もちろん四冠できたことも嬉しいのですが、それ以上に誰かのことを思いやれるいいチームになったというのが本当に僕の中では一番嬉しいことです。
 以上が4年間で学んだことになります。多くの方の支えで全力でバレーボールに向き合えたと思うので、まずはそういった人たちに感謝の気持ちを忘れずに、来年も浅野を中心に勝ち負けにこだわらず、全部出すということを目標に応援されるチームを目指して頑張っていってもらいたいなと思います。

4年生の集合写真