リードを最後まで放さず、慶大にストレート勝利を飾る

男子バレーボール/特集中面

Sprout Camp/慶大戦 3月15日 慶應義塾大学日吉記念館

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 スプラウトキャンプ1日目を締めくくるのは慶大との一戦だ。6月に控える早慶戦を前に、今日も勝利を収めたい。2セットマッチであるが故に一度相手のペースになってしまうと反撃が難しい。だが早大は攻守ともに安定したプレーを発揮し、リードを一度も許すことなく1セット目を先取。2セット目では上級生だけでなく下級生も頼もしい姿を見せ、セットカウント2-0(25-15、25-18)で勝利を収めた。

 1セット目序盤から早大は主導権を握る展開に。小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)のレフトスパイクや麻野堅斗(スポ3=京都・東山)のクイックが立て続けに決まり、一気に4連続得点。たまらず相手はタイムアウトを要求し、立て直しを図るも早大は自分たちのペースを崩さない。前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)のワンハンドでのトスを板垣慧(政経4=京都・洛南)が決め切って10-5と2桁台に乗せると、今度は梶村颯汰副将(スポ3=東京・安田学園)がサービスエースをもぎ取る。4年生たちが背中で引っ張っていく姿勢を見せコート中が良い雰囲気に包まれるも、相手も攻撃のバリエーションを増やし、食らいつきたいところ。20-13と大差をつけたままセットは終盤へ。途中コートインした新入生の坂本勇芽(教1=東京・早実)が相手の守備を翻弄(ほんろう)するサーブを連発し、相手に2度目のタイムアウトを取らせる。だが早大もその時間で守備を修正し、ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)が相手スパイクをブロック。マッチポイントにのると最後もローゼンが力いっぱいのスパイクを相手コートに打ち込み25-15で1セット目を先取した。

スパイクを打つローゼン

 第2セットは第1セットでも活躍を見せたローゼンのスパイクから始まる。それに続いて同学年の小野も負けじとフェイントやスパイクを決め、3-0に。途中出場の木村凌空(基理2=東京・渋谷幕張)の身を挺したディグを瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)がトスし、菅原啓(教3=山形南)が決め切るような連携プレーも要所要所で見られ、確実に点を重ねていく。だが相手も意地を見せ3連続得点。早大に追いつこうとあらゆる攻撃を展開し、1点差まで詰め寄られる。それでも落ち着いていつも通りの力を発揮した早大が一歩優っていた。ローゼンのスパイクや瀬川のブロックで6点差をつけるとその後も勢いは止まらない。相浦直人(教2=東京・早実)も相手の守備を瞬時に判断してトスを上げる。セッターとスパイカーの息のあったプレーに相手はついて来れず、20-12まで点差を広げる。そこから梶村の自分で拾って自分で決め切るワンマンプレーや、工藤文将(スポ1=東京・早実)の1年生とは思えぬ堂々したプレーで得点を確実に積み重ね24ー17とマッチポイントまで詰め寄る。最後はまたしてもローゼンがスパイクを決め切り25ー18でセットを奪取、前の2戦で苦しい状況が続いた中、勝利を飾った。

途中出場の木村

 今年度初の試みであったスプラウトキャンプ。今日1日を通して各大学ともに、春リーグへの調整を進めたことだろう。早大も新入生が加わり、新体制を迎えた。新たな勢いがついたと同時に課題も見つかったに違いない。それでも一戦一戦で成長は間違いなく感じられた。明日は明大との一戦が残されている。そこでも自分たちらしいプレーを出し切り、これからにつながるような試合をしてほしい。

(記事 高津文音、写真 町田知穂、井口瞳)

 

セットカウント
早大 25-15
25-18
慶大
出場選手

前田凌吾(スポ4=大阪・清風)
梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園)
板垣慧(政経4=京都・洛南)
麻野堅斗(スポ3=京都・東山)
伊東昌輝(商3=山梨・日本航空)
菅原啓(教3=山形南)
相浦直人(教2=東京・早大学院)
小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)
木村凌空(基理2=千葉・渋谷幕張)
徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)
ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)
工藤文将(スポ1=東京・早実)
坂本勇芽(教1=東京・早実)
瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)