秋からの進化見せ、国士館大に勝利! ベスト4入りを決めた! 

男子バレーボール

 全日本大学選手権(全日本インカレ)準々決勝。早大は、3回戦で関西大学秋季リーグ戦覇者・近畿大を下して勢いに乗る国士館大と対戦した。セット序盤は競り合う展開となったが、バックアタックやブロックが要所で決まり、徐々に主導権を握った。どのセットも中盤以降に点差を広げ、セットカウント3-0(25-19、25-18、25-17)でストレート勝利。早大は4強入りを果たし、準決勝へと駒を進めた。

 第1セットは、均衡を保ったまま10点台へ突入した。10-11の場面で相手にスパイクミスが出ると、早大はすかさずブロックやバックアタックで畳みかけ、4連続得点。相手アタッカーから繰り出される強打と、コートの前を狙った軟打で連続得点を奪われたが、それでも逆転は許さなかった。最後は、MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台)、OP重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)の2枚ブロックで相手のスパイクを止め、セットを先取した。

今日の試合ではブロックでの得点も光った

 2セット目の前半は、OH大塚達宣副将(スポ4=京都・洛南)、OH水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)のサイドを中心に得点を重ねた。相手もブロックアウトなどで得点し、一進一退の攻防が繰り広げられる。16-17の場面で水町がバックアタックを決めると、大塚のサーブを起点に早大は猛攻。相手は堪らずタイムアウトを要求したが、早大の勢いは止まらず、大塚のサービスエースや伊藤と水町のブロックポイントを含む8得点を連取する。そして25点目をMB岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市立尼崎)と水町の2枚ブロックで決め切り、セットを取った。

サーブ、スパイクでチームに流れを呼び込んだ大塚

 3セット目は、開始早々に伊藤が3連続得点。その後も、重藤のサービスエースや大塚のブロックが決まり、ブレイクを重ねていく。相手のミスにも助けられ、早大リードで試合を進めた。終盤は、選手交代で色々な選手がコートに送りこまれ、チーム一丸となって戦った。最後は相手のスパイクがアウトになり、ゲームセット。準々決勝を制し、準決勝進出を決めた。

 序盤はあまり点差が開かない展開だったが、早大が要所でブレイクし、中盤以降は早大のペースで試合を進めた。秋季関東大学リーグ戦で課題となったブロックでの進化も垣間見え、攻守一体となってゲームをつくることができた。さらに完成度を増す早大の戦いも残すところあと2試合。明日の対戦相手は、これまで度々接戦を演じてきた筑波大だ。ここからさらに厳しい試合が待ち受けているが、「強い気持ちを持って」(大塚)試合に臨み、チームの力を全て出し切りたい。

(記事 山田真由、写真 新井沙奈、山田彩愛)

 

セットカウント
早大 25-19
25-18
25ー17
国士館大
スタメン
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)
アウトサイドヒッター 大塚達宣(スポ4=京都・洛南)
ミドルブロッカー 秋間直人(スポ4=愛知・桜台)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)
セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風)
リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)
途中出場
中島明良(法4=京都・洛南)
布台駿(社3=東京・早実)
山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)
岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎)
芳賀雄治(商3=山形南)
浅野翼(スポ2=宮城・東北)
馬渕純(スポ2=岐阜商)
 
コメント

OH大塚達宣副将(スポ4=京都・洛南)

――今日の試合を振り返って

 今日は相手というよりかは、準々決勝ということでチームとして一つの山場で、難しい試合になることは過去3年間のインカレの経験からも分かっていました。本当に難しい試合になるだろうなと思っていたのですが、そこを3-0で勝ち切ることができたので、そこがまず良かったのかなと思います。

――ラリーの中でのトス、パスが乱れた中で託される場面もありましたが、それを決め切る、打ち切るために意識したことはありますか

 気持ちですね(笑)。大学バレーは4年間という限られた時間しかないので、このインカレというのは、4年生だからだとかは関係なく、毎年毎年これが最後だという気持ちで臨んでいます。それはどこのチームも同じだと思います。もちろんそこまでのプレーの質も大事だとは思いますが、最後は気持ちが大事になってきます。インカレでは個人としてもチームとしても、「強い気持ちを持って試合をする」ことをやっていきたいと思っています。だから今、良い流れで来れているのかなと思います。

――気持ちの部分についてですが、ご自身のサーブでブレイクを重ねる中で相手にタイムアウトを取られる場面もありました。そういった中でも集中力は切れることがないのですか

 そこには意識があまりないですね。タイムアウトで集中力が切れることは普段からあまりないのかなと思います。

――今のご自身の状態はいかがですか

 連戦ということもあり、疲労もでてきてしまうのかなというところはあります。いかに3-0で勝てるかというところが大事になってきますし、今のところストレートで勝ち進めてきています。チーム全員で勝てていますし、それがチームの強さだなと思っています。気持ちが乗っているからこそ、そこまで疲れを感じることがなく結構良い状態でできているのかなと。あとはチームのみんなが苦しくなった時に、頑張らなければいけない立場だと思っているので、そこでしっかり思いっきりできるように明日以降も頑張りたいなと思います。

――明日からもさらに厳しい試合が続きます。調整していきたい部分はありますか

 あとは気持ちを整えるだけだと思います。プレーはここから上がることはないので、試合で入りから良いプレーができるように、しっかりとメリハリをつけてやっていきたいです。

――明日の試合への意気込みをお願いします!

 明日から準決勝ということで、またもう一つ難しい試合になってきます。この大会で勝つことを目標に今までやってきたので、ここで力を発揮して、チームで一つとなってやっていきたいと思います!

 

OP中島明良(法4=京都・洛南)

――今日の試合を振り返って

 試合は難しいといわれる準々決勝で、勝ち切ることができたのが良かったです。

――国士館大が明大、近大を破って勝ち上がってきた勢いのあるチームでしたが、コートの外からチームを盛り立てるためにどのような声掛けをしましたか

 相手が変わっても僕たちがやることは、全部出し切るってことです。相手が勢いに乗ってるチームであろうと、僕たちがやるべきことをやろうということだけです。

――外から見ていてチームの雰囲気や動きはいかがでしたか

 良いと思います。いつも通り、全力でプレーできていたなと感じています。

――ポイントブロッカーではいったり、オポジットとしてコートに入るなど、さまざまな役割がある中で、意識していることはありますか

 交代で出るので、限られた時間でしかプレーできない、数点分しかプレーできない中で、チームにどれだけ勢いをもたらせるかというところを考えていました。あとは自分がコートを出た後に、どれだけチームがスムーズに流れをつかんでいけるか、サイドアウトを取っていけるかというところに、良い影響を及ぼせるように心がけてプレーしています。

――明日の試合への意気込みをお願いします!

 自分たちが持っているものを全部出し切って、全員で全力で頑張りたいと思います!

 

MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)

――今日の試合を振り返ってください

準々決勝で相手も下馬評をくつがえして勝ち上がってきて、すごく勢いのあるチームだったので、自分たちも良い緊張感を持って臨めました。1、2セット目は序盤から相手にリードを許してしまったのですが、しっかりと自分たちで雰囲気を作れました。そうやって点数を重ねてセットをしっかり取っていけたので、良いムードで試合ができたと思います。

――ブロックが効果的に使えていた印象ですが、チームとしてブロックで意識したポイントはありますか

国士舘大さんは攻撃に特徴があったのでそれをチームで共有して、しっかり絞り込んで戦おうという話をしました。ブロックポイントもサイドの選手がいっぱい取ってくれましたし、結構タッチも取れていたのでブロックは良かったと思います。

――秋からの練習の成果が発揮できたということですか

秋から特に相手のデータだったり、セッターのくせなどを頭の中に落とし込んで、そこから実戦の中で一瞬一瞬の判断をしっかりしていくというところをやってきました。今日は相手の特徴が明確だったというのもありますが、その部分は良かったと思います。

――伊藤選手自身のプレーの調子はどうでしたか

今日もですがインカレを通してここまであんまりぱっとしなくて、ブロックは可もなく不可もなくですね。クイックに関しては自分の入り方だったり、セッターとの距離を一定にしてセッターが上げやすいようにしたりなど、自分としてもできることがまだまだあると思いました。そこを改善していけばもう少しいいプレーができると思います。

――明日への意気込みをお願いします

明日は準決勝ということで、どこが来ても自分たちのやることは変わらないのでしっかりやって、相手にも対応して勝ち切りたいと思います。