サーブやクイックが奏功し、日大に勝利!

男子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)の第3試合となる今日、早大は日大と対戦した。サーブやクイックで相手を圧倒し、第1、2セットを連取する。第3セットは競った展開となったが、終盤に相手サーブに崩されると波に乗ることができずセットを落としてしまった。その後の第4セットでも膠着(こうちゃく)状態が続いたが、なんとか逃げ切りセットカウント3-1(25-15、25-22、25-27、25-21)で勝利を飾った。

 

サービスエースを何本も決める活躍をみせた水町

 

 第1セットは、リベロ荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)を筆頭にサーブレシーブをしっかりとセッター前田淩吾(スポ1=大阪・清風)に上げ、前田が多彩なトス回しで相手を翻弄(ほんろう)した。中盤、OH水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)がサービスエースを決めチームを勢いづける。途中交代で出場したMB岩本大吾(スポ4=兵庫・市尼崎)が華麗なAクイックを決めるなど個々が躍動し得点を重ねた。終始早大がリードを保ち、25-15で第1セットを奪った。第2セット、9-9と試合はサイドアウトを取り合うかたちとなる。OH山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)がブロックやサーブで魅せ、13-10と早大が優位に立った。MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)、MB秋間直人(スポ4=愛知・桜台)両ミドルのAクイックも決まり、25-22で第2セットを奪った。

 

攻撃的な姿勢でチームを勢いづけた山田

 

 第3セットは序盤、OP重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)と水町のサービスエースが決まり14-11となる。ここから何度か連続失点を許し、24―24とデュースに突入した。だが日大のサーブに苦しめられ、先に2点差をつけられてしまうと25-27で第3セットを落とした。続く第4セットは両者一歩も譲らぬ展開が続いた。試合が動いたのは終盤、水町のサーブで日大のレセプションを崩し、23-20となる。その勢いのまま重藤がスパイクを決め、25-21で日大に勝利した。

 

 第1、2セットはクイックやサーブで魅せ、春からより強くなった早大を感じられるセットとなった。しかしその後のセットでは「対応が遅れてしまった部分があった」(水町)という課題も見受けられている。明日は春季関東大学リーグ戦で大接戦となった東京学芸大との顔合わせ。早大の武器であるサーブや夏に力を入れてきたトータルディフェンスを明日も発揮し、今日出た反省点を踏まえて、秋季リーグ戦開幕4連勝を飾りたいところだ。

 

(記事 荒井理沙、写真 山田彩愛)

 

セットカウント
早大 25-15
25-22
25-27
25ー21
日大
スタメン
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)
アウトサイドヒッター 山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)
ミドルブロッカー 秋間直人(スポ4=愛知・桜台)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)
セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風)
リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)
途中出場
岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎)
中島明良(法4=京都・洛南)
布台駿(社3=東京・早実)
浅野翼(スポ2=宮城・東北)
 
コメント

 

MB岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎)

――大塚達宣副将(スポ4=京都・洛南)が合流されましたが、今のチームの雰囲気はいかがですか

 大塚は(日本代表活動から)帰ってきてからすぐに(早大へと)合流してくれて、そういったところからもこのチームに何かを残したいと思ってくれているのが伝わってきます。それを僕たちも汲み取って、良い雰囲気、良い状態で練習にも試合にも臨めているのかなと思います。

――松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)がいらっしゃらなかった中で、4年生でどのようなに試合を進められましたか

 今日はベンチに僕や大塚を含めて4年生が多くいたので、そこで試合の進め方やタイムアウトを自分たちで考えてやろうという話をしていました。3セット目のゴタゴタなど、チーム全体を見ると言う点からもっとできたのではないかなというところはありますね。

――4年生同士でどういったコミュニケーションをとりましたか

 戦術であったり、チームの雰囲気に波があるところがあったので、そこをどうしていくかということを話していました。コートのメンバーがやりやすい雰囲気を作ることを意識していました。

――明日の東京学芸大戦への意気込みを!

 先週は体調不良で試合に出場することができなかった分、明日からもしっかりとチームに貢献できるように、キャプテンとしてだけでなく一選手として、一つずつ頑張りたいと思います。

 

OH大塚達宣副将(スポ4=京都・洛南)

――久しぶりに早大へと戻ってきてチームの雰囲気などはいかがでしたか

 今年のチームは同期も下の学年もすごくしっかりしている選手が多いなという印象なので、僕自身が深入りすることなく、ちょっとコミュニケーションやアドバイスにあえてしているところがありました。今日もみんなで良いバレーをしているなと感じましたね。しかし崩れたところ、劣勢の場面でチームの雰囲気やパフォーマンスの質が落ちる部分がありました。そういったところの役割は僕が求められているところなのかなと思います。これからみんなと方向性などのコミュニケーションを取りながら、頑張っていきたいです。

――今日の試合でもコミュニケーションを取られていた姿が印象的でしたが、どういった声掛けやアドバイスをしていたのですか

 試合中にネガティブな方向にいってしまうとなかなか修正が効かない部分もあると思うので、仕方がないミスについては割り切って、「今の悪いミスじゃないから切り替えて次やっていこう」とことなどです。コートにいる選手たちがポジティブにプレーできるような声掛けというのを意識して行っていました。

――秋季リーグ戦の目標や意気込みをお願いします!

 チームとしては春と東日本で負けて、勝ちたいという気持ちが強いと思います。僕もみんなの気持ちに上乗せしていくように、秋リーグで勝つこともそうですし、その先の全日本インカレ(全日本大学選手権)で優勝することが一番の目標なので。そこに向けてチーム全員でひとつの方向を向いてやっていきたいと思います。

 

OH水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)

――今日の試合を振り返って

 3セット目の競った場面のところで、2点差で落としてしまったところが1番印象に残った試合でした。

――サービスエースも決められていましたが、サーブについては

 (サーブは)入った分、ミスも多かったので、そこは全日本インカレに向けてそこを少しずつ修正していければと思います。

――大塚副将が戻ってきてからのチームの雰囲気はいかがですか

 全日本で学んだことをチームにすごく還元してくれるので、僕たちも良い雰囲気の中でできているのかなと思います。

――明日の東京学芸大戦への意気込みをお願いします

 春リーグで対戦した時に競った試合になって、勝ち切ることはできたのですが、対応が遅れてしまった部分がありました。明日は春リーグのようにならないよう、始めからしっかりと対応していきたいです。

――明日の試合のテーマは、対応ということですか

 今日は自分たちでミスを続けて出してしまったところがあったので、ディグ局面でのディグとブロックの関係をしっかりと話し合っていければいいかなと思います。春からやってきたサイドアウトと、夏に鍛えたディグ局面の部分を明日は発揮したいです。

 

OH山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)

――今日の試合を振り返って

 1、2セット目は相手をしっかり分析して自分たちのリズムで進めることができたので、良い試合だったと思います。ですが3、4セット目は結構もつれてしまいました。3セット目は、相手が僕たちに対応してきたのに対し、こちらが違うアクションを起こせなかったことがセットを取られた要因になったと思います。

――今日の試合でチームとしての収穫はありますか

 サイドアウトを取り合う展開が多く、ストレスがかかるような状態の中で勝ちきれたというのはチームとして良かったのかなと思います。

――春からさらにサーブが強化されたように感じましたが、サーブに重点を置いて練習しているのですか

 春(春季関東大学リーグ戦)と東日本(東日本大学選手権)は、サーブでリズムを崩してしまいました。夏はサーブトスからしっかり見直して、打つ場所を変えてみたりとか、自分の心を落ち着かせるというようなことをしました。(サーブを打つまでには)8秒間あるので、時間を上手く使って心をコントロールするようにしています。

――今日の試合で自分のプレーで良かった点はありますか

 前衛からの攻撃で得点に絡むことが多かったかなと思います。こちらがディグをして、ブレイクしたい、得点が欲しい場面で上がってきたボールをしっかり打ちきることができたということが良かったなと思います。

――それができた要因はありますか

 自信がついたというのが大きいですね。春と東日本で、自分のスパイクが他大学に通用したということが自信になりました。それで自信を持って腕を振れるようになって、その結果攻撃が良くなっているのかなと思います。

――明日の学芸大戦への意気込みを!

春に一度対戦していて、結構競った試合になった印象です。今日の試合での反省点を修正し、1度気持ちをリセットしてから試合に臨みたいと思います!