「後悔が残らないように」(松井監督)/第2回 秋季リーグ戦前インタビュー

男子バレーボール

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)を2位、東日本大学選手権(東日本インカレ)を3位で終え、早大にとって悔しさの残る春シーズンとなった。その悔しさを糧に鍛え抜いた夏を過ぎ、秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)が開幕。秋季リーグ戦では春のリベンジを果たし、目標とする全日本大学選手権(全日本インカレ)6連覇へと良いかたちで突き進んでいきたいところ。秋季リーグ戦での意気込みを早大男子バレーボール部に伺った。

※この取材は9月3日に行われたものです。

 

「後悔が残らないように、一日一日を過ごしてもらいたい」(松井監督)

春季リーグ戦にて選手に声掛けをする松井監督

 

松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)

――春季リーグ戦が2位、東日本インカレが3位という結果でした。その結果を監督自身どのように捉えられていらっしゃいますか

 いつも春と東日本ではピークに(チームの状態を)持って行っているわけではないので、課題を与えてそれができるのかどうかをやっていました。春はチームの中で全部の力を出し切ることができなかったところが、2位と3位という結果につながったのだと思います。春と東日本に関しては、自分たちの課題が出た大会であったなと感じています。今回合宿を通して、その部分に力を入れてきましたね。

――その課題は夏の期間を通して修正、克服できましたか

 そうですね。合宿の中ではできたのですが、今日(駒大戦)の試合では、それができていた場面とできていなかった場面がありました。

――できたところとできなかったところとは

 いつも「全部出す」ということを目標にやっています。自分たちのリズムが出せているときには、余裕があるので力が出せているのですが、やはり相手が良い状態のときは、受けてしまうというか、力を全部出すことができなかったのかなと。

――今のチームの状態はいかがですか

 セッターの馬渕(馬渕純、スポ2=岐阜商)が頑張ってきていて、試合の中でも彼の良いところともっと頑張らなければいけないところが出てきています。それと合わせて、前田(前田凌吾、スポ1=大阪・清風)もいて、セッターというのはチームを上手く動かすリーダーでもあるので。そういった点では、前田の力は大きいなということを感じましたね。

――「勝ち負けが全てではない」と選手におっしゃったと伺ったのですが、結果以外の部分でチームとして目指しているところや、目標は何でしょうか

 私たちはいつも勝つことを目的にやっているわけではないので。普段の練習から自分が持っている力を全部出すことがチームとしての目標です。「これくらいでいいかな」とか諦めちゃうのではなくて、今目の前のことを全部やりきることを練習からやってきているので、それが全部出しきれれば結果というのは自ずと付いてくるのではないかと思います。

――期待されている選手はいらっしゃいますか

 4年生全員ですね。やはりもうインカレまで100日も切っています。その中でやり残しがないように、それこそ練習から全部出しきって、後から「こうすればよかった」という後悔が残らないように、一日一日を過ごしてもらいたいです。

 

「学年の架け橋になれるように」(秋間)

秋季リーグ戦・駒大戦でクイックを打つ秋間

 

MB秋間直人(スポ4=愛知・桜台)

――春シーズンを振り返っていかがですか

 春は途中出場で出る機会が多くて、(試合の)流れを変えるというのを意識してやっていました。また、(試合の)スタートから出れるようにということを意識していましたね。

――夏は何に力を入れてきましたか

 僕の良さはブロックだと思っているので、夏はその良さを更に活かそうとブロックを強化しました。

――その手応えは

 たまに良いブロックが出るようになっているので、今後も継続して頑張っていきたいと思います。

――ラストイヤーとなりますが、秋リーグはどんな大会にしたいですか

 春リーグが2位という結果で終わってしまったので、秋リーグは優勝を目指してやっていきたいです。しかし、最終目標としては全日本インカレなので、それ(全日本インカレ)に繋がるような秋リーグにしていきたいと思います。

――4年生として意識していることはありますか

 僕の場合はプレーで引っ張れない部分があるので、雰囲気作りを特に気をつけています。後輩が4年生に相談しやすいように、学年の架け橋になれるように意識して頑張っています。

――秋リーグでプレーはどこにこだわっていきたいですか

 僕の良さであるブロックにこだわってやっていきたいなと思っています。また、スパイクの部分でもチームに貢献していかないといけないと思います。あとは雰囲気作りをしっかりと頑張っていきたいです。

――最後にこれからに向けて意気込みを!

 秋リーグを通して、全日本インカレに向けて何かチームにとって収穫のあるような実りのある秋リーグにしたいなと思っています。やはり優勝を目指して頑張っていきたいです!

 

「流れを変えるプレーヤーに」(芳賀)

 

東日本インカレでサーブを打つ芳賀

 

OH芳賀雄治(商4=山形南)

――プレーの面で、個人としてどこにこだわっていきたいですか

 流れを変えるプレーヤーになるということが1番かなと思っています。今までの合宿や練習試合も、スタメンで出るような選手ではなかったので。途中から行けと言われて流れをぱっと変えるとか、誰かがケガしていても結果が残せるような選手を目指してやっていきたいなと思います。

――そのために夏は何に力を入れてきましたか

 守備とサーブですね。僕は身長が大きくないので、とにかくレシーブをしっかり固めて、守備面を安定させる練習に重点を置いていました。スパイクは高さがなくてブロックが邪魔をしてくるので、サーブで勝負して結果を残していきたいです。

――4年生として意識していることは

 最後なので、全部出すということです。4年生としてもチームとしても、全部出させることもそうですし、自分自身も全部出して全員で戦っていけるような雰囲気づくりをしていきたいです。

――「最後」というワードがでましたが、全日本インカレ前の公式戦としても最後となる秋季リーグ戦をどんな大会にしていきたいですか

 結果はもちろんなのですが、全日本インカレに向けて全員がもう1回向かっていくぞという大会にしたいです。すごく抽象的かもしれないですが実りのある大会にできたらと思っています。

――秋季リーグ戦の意気込みをお願いします!

 目標は優勝というのはもちろんですが、チーム全員が全日本インカレに向けて士気を高め、そこに向かっていける大会にしたいと思います。

 

「全日本インカレにつなげられたら」(布台)

ディグでチームに勢いをもたらす布台

 

L布台駿(社3=東京・早実)

――春は途中交代で出場されていましたが振り返っていかがですか

 自分は元々リベロのポジションで、山田(山田大貴、スポ3=静岡・清水桜が丘)の守備のところで入ることが多かったのですが、なかなかそこでリズムを変えることができずに、優勝を逃してしまったというのが課題です。

――そういった課題を踏まえて夏はどのようなところにこだわって練習していましたか

 自分の持ち味はディグだと思っているので、 そこを夏の合宿では強化しました。強みをもっと伸ばせるように頑張りましたね。

――以前、ムードメイクが強みだと伺いました。具体的に何を行っているのですか

 今まで途中で出ることが多かったので、沈んでいる空気や流れを変えたいときに自分が率先して周りに声をかけるといったことです。誰にでもできることではありますが、そこを人より頑張っていました。

――秋は何にこだわってプレーしたいですか

 秋もディグリベロとしてやっていくので、ディグを特に頑張りたいです。

――秋リーグの目標と意気込みをお願いします

 全部出すということを監督から何回も言われているので、それを達成した先で優勝して、全日本インカレにつなげられたらなと思っています。

 

「チームの役に立てるように」(浅野)

 

早慶戦で粘り強いつなぎをみせた浅野

 

L浅野翼(スポ2=宮城・東北)

――春季リーグ戦、東日本インカレの春シーズンを振り返っていかがですいか

 やはりメンバーがちゃんと揃っているということがあまりなかった中で、誰が入っても強い早稲田を展開していかなければいけなかったと思います。あと一歩のところで負けてしまっているので、自分たちの強みが出てなかったのかなと思います。

――リベロとして自信がついた部分はどこですか

 リベロの中ではセットアップについては負けない自信があるので、一番の武器にしています。それ以外でも二年生という下の立場なので、フレッシュさという部分ではチームに貢献できるかなと思います。

――荒尾選手がいる中でどこを自分の強みとしてアピールしていきたいですか

 セットアップというところとチームでの声掛けですね。2年生だからこその声、指示の声もそうですけど、それ以外にも雰囲気を作る声というところも大切にやっています。

――秋を通してまだまだ成長させて行きたい部分は

 まだまだ自分自身のプレーが安定していないので、一つ一つの役割を明確にした上で技術を磨いていければと思っています。

――秋を通しての目標はありますか

 個人で何かしらチームの役に立てるような、戦力になるようにというのを毎日心がけて練習をしています。秋は通過点だと思っているので、全カレに向けて個人としてもチームとしても一丸となって戦える過程にあると思っています。

――秋季リーグ戦への意気込みをお願いします!

 全カレに入る一番大切な大会だと思っているので、(全日本インカレへと)良いコンディションで臨めるように、秋リーグをしっかり戦い抜いてチーム全員で頑張りたいと思います!

 

 

――ありがとうございました!

(取材・編集 山田彩愛、五十嵐香音、荒井理沙)