東日本インカレが開幕! 課題は散見されるもストレート勝利で3回戦へ

男子バレーボール

 3年ぶりとなる東日本大学選手権(東日本インカレ)が、本日開幕した。シード権を獲得していた早大の初戦の相手は、1回戦を勝ち上がってきた国際武道大。1、2セット目の終盤はサイドアウトの応酬(おうしゅう)となる。だが早大が要所でブレークしていたことが功を奏し、セットを先取した。3セット目は、終盤に追い上げられてデュースにもつれ込んだが、見事デュースを制し、セットカウント3-0(25-23、25-19、26-24)でストレート勝利を収めた。

 1セット目の序盤、3-2の場面で早大が6連続得点を上げ、9-2と相手を一気に引き離した。しかし、国際武道大も負けじと5連続得点。徐々に差が縮まっていく。早大はサイドからの攻撃を中心に得点を重ねたが、大きな点差をつけられないまま終盤へと突入する。終盤は両者譲らぬサイドアウトの応酬(おうしゅう)となったが、早大が逃げ切りセットを先取した。続く第2セット、前半は山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)のサービスエースや伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)のクイックで得点する。しかし後半に入ると、再び展開はシーソーゲームに。早大は12点目以降なかなかブレークできない。相手のミスに助けられながらではあるが、逆転されることなく24点まで試合を運び、最後は重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)がスパイク決めた。

 

スパイクを打つ重藤

 

 3セット目は、伊藤のクイックで先制点を挙げる。その後水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)のサービスエースも決まり、そのまま5連続得点。途中交代で秋間直人(スポ4=愛知・桜台)や芳賀雄治(商4=山形南)、中島明良(法4=京都・洛南)が送り込まれるなど、4年生中心のメンバーで3セット目後半を戦い抜いた。秋間のサービスエースなどもあり、早大がポイント先行していた。だが終盤にミスを連発してしまい、土壇場で23-23の同点に追いつかれてしまう。苦しい展開になったところで、芳賀が24点目を決め、ミスからの悪い流れを断ち切った。そして追い上げる国際武道大を振り切り、早大が接戦を制した。

 

サーブで流れを引き寄せた伊藤

 東日本インカレの初戦を無事勝ち上がった早大。しかし、伊藤が「入りが良くなかったことで最後まで苦しいゲームになってしまった」と試合を振り返るように、課題はまだまだ見受けられる。トーナメント方式で行われる東日本インカレでは、勝ち進むごとに強い相手と対峙(たいじ)する。また連日で試合が行われるため、まさに総力戦となるだろう。「だれが出ても勝てるチームを目指して」(芳賀)、連戦をチーム全員でどう戦い抜いていくのか、今後の早大に注目だ。

 

(記事 山田真由、写真 山田彩愛)

 

スタメン

セットカウント
早大 25-23
25-19
26-24
国際武道大
スタメン
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)
アウトサイドヒッター 山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)
ミドルブロッカー 岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市立尼崎)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)
セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風)
リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)
途中出場
秋間直人(スポ4=愛知・桜台)
芳賀雄治(商4=山形南)
中島明良(法4=京都・洛南)
 
コメント

芳賀雄治(商4=山形南)

――今日の試合を振り返って

 まだ相手に対応することやチームとして何がしたいのかとかチームの軸となる部分があまり見えてこない試合だったのかなと思います。(チームとしてやりたいことを)やろうとはしていると思うのですが、やり方がわからない上級生だったりとか、どうついていければよいのかわからない下級生だったりだとか。そういうところのバランスが悪くてズルズルと行ってしまった部分はありましたね。無事勝つことができたのは良かったですが、レベルが高くなっていく中でどうなっていくかというところで、まだまだ修正していかなければいけないなと思います。

――途中出場でしたがどんな意識を持ってコートに入りましたか

 連戦が続く中で水町(泰杜、スポ3=熊本・鎮西)と山田(大貴、スポ3=静岡・清水桜が丘)を休ませたかったので、僕が入ってからとにかくセットを落とさないようにすることです。あとは雰囲気をガラッと変えることを意識しながらやっていました。

――今日のプレーで良かった点は

 最後(3セット目の)23-23のときになんとか自分がスパイクを決めることができたのが、ずっとミスが続いていたので良かったのかなと思います。

――4年生としてチームをまとめる立場ですが、その点についてはいかがですか

 いろんな意見が出てくる部活だと思うので、はじめから人の意見を否定せずにしっかりまとめて、チームのビジョンに照らし合わせていくことを意識しています。でも上手くいかないことも多いので、そこは頑張っていきたいと思っています。

――これからの試合に向けた意気込みを!

 これから4試合あるので、総力戦になってくると思います。誰が出ても勝てるチームを目指して、個人としても成長してチームとしても次の大会につなげられるような大会にしていきたいと思います。

 

伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)

――今日の試合を振り返って

 自分たちの課題であった入りの部分を克服しなければいけなかったのですが、入りが良くなかったことで最後まで苦しいゲームになってしまったのかなと思います。

――ブロックについては

 ミドルを中心に相手に対応してブロックをすることができていませんでした。ブロックはディフェンスの大事なところを担っていると思うので、そこができていないと早稲田のディフェンス力が上がらないと思います。ミドルを中心に相手をしっかりみて特徴をつかんだ上でもっとブロックを向上させていかなければなと思いました。

――苦しいゲームの中でも勝ち切れたのは

 相手よりもアタックが決められてたのかなと思います。チームとしての総力が相手を上回っていたことと相手のミスに助けられた部分はあったのかなと思います。

――伊藤選手のサーブで連続ブレイクする場面がありましたね

 3セット目にミスしてしまったのですが、そこまではまあまあ良かったかなとは思います。

――東日本インカレを通してのチームとしてのテーマは

 自分たちが練習してきたことを出し切ることが目標です。自分たちの今持っている力を全部出して優勝できたらいいなと思います。

――個人としての目標は

 僕としてはクイックとブロックでもっと(チームに)貢献したかったのですが、今日はできなかったので明日から少しでも良くなるように頑張りたいと思います。

――明日の試合の意気込みを!

 チームの意識を統一して、相手に対応して自分たちでミスをしてしまうのではなく、しっかり明日は相手と戦えるようにしたいと思います。