大事な初戦、全員がコートに立ち快勝!

男子バレーボール

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)から約1カ月が経ち、きょうから東日本大学選手権(東日本インカレ)が始まった。春季リーグ戦で優勝し、第1シードとして東日本インカレに出場した早大はきょう、5部に所属する明星大と対戦した。序盤から一度も流れを渡さない圧倒的なプレーで相手を寄せ付けない。第2、3セットはメンバーを入れ替える余裕も見せ、セットカウント3-0(25-10、25-17、25-15)で快勝した。

 第1セットはAチームのメンバーがそろって出場。藤中優斗主将(スポ4=山口・宇部商)と小林光輝副将(スポ4=長野・創造学園)は教育実習から復帰。チームを勢いづける立役者となった。序盤から宮浦健人(スポ2=熊本・鎮西)や鵜野幸也(スポ4=東京・早実)がのびのびとプレーして得点を量産する。サーブできっちりと相手を崩し、ブロックやレシーブから反撃に出るという早大らしいバレーを常に展開した。クイック中心の攻撃で、全員が積極的に攻撃に絡んだ。サービスエースも何本も飛び出し、25-11の大差で第1セットを先取した。第2セットは小林副将に代わり中村駿介(スポ2=大阪・大塚)、堀江友裕(スポ3=和歌山・開智)に代わり北川諒(教1=東京・早実)、武藤鉄也(スポ3=東京・東亜学園)に代わり上條レイモンド(スポ1=千葉・習志野)、宮浦に代わり中野博貴(教4=東京・早実)が出場。第1セットとは異なりセット中盤まで競り合う展開となったが、一歩抜け出したのはやはり早大だった。特に中野はクロスコースに力強いスパイクを何本も叩きつけ、連続得点に貢献した。途中で宮下諒大(社4=東京・早実)もピンチサーバーとしてコートに立ち、チームの盛り上げ役を買って出た。タッチネットなどのミスも何度か見られたものの、このセットも25-17で奪取した。

クロスに力強いスパイクを打つ中野

 第3セットは藤中主将に代わり村本涼平(法3=京都・洛南)、鵜野に代わり前田真治(政経4=京都・洛南)が出場。これで、ユニフォームを着用した選手全員がコートに立つことに。また、村本はケガの影響で長らくユニフォームを着ていなかったので、久しぶりの出場となった。緊張からか最初に3点差をつけられてしまうが、徐々に雰囲気に慣れて点差を詰めていく。7-9で迎えた村本のサーブから早大の快進撃が始まった。上條、前田、中野がまんべんなく得点に絡み、中村の好トスワークが光った。終わってみれば20-9と大量リードを奪っていた。流れは一切渡さず、最後まで主導権を握り続けて貫禄の勝利を収めた。

村本のサーブから一挙に13連続得点した

 安定感のあるプレーを見せた早大。しかし一方で隣のコートでは、春季リーグ戦で早大に次ぐ2位で第2シードを獲得した筑波大が同10位の国士館大に先に2セットを連取されるまさかの展開が繰り広げられていた。その後筑波大は猛攻を見せてフルセットの末に勝利したものの、かなりの苦戦を強いられた。格下だからといって相手を侮ることはできない。あす、あさっては午前、午後と2試合ずつあり、リーグ戦とは異なるハードなスケジュールとなる。メンバーがそろって口にする「メンバーの誰が出ても同じ活躍ができるように」が勝利への必須条件だ。

(記事、写真 松谷果林)

セットカウント
早大 25-10
25-17
25-15

明星大
スタメン
レフト 藤中優斗(スポ4=山口・宇部商)
レフト 鵜野幸也(スポ4=東京・早実)
センター 武藤鉄也(スポ3=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ2=東京・駿台学園)
ライト 宮浦健人(スポ2=熊本・鎮西)
セッター 小林光輝(スポ4=長野・創造学園)
リベロ 堀江友裕(スポ3=和歌山・開智)
コメント

藤中優斗主将(スポ4=山口・宇部商)

――初戦の入りはいかがでしたか

そうですね、久々の体育館ということで、サーブをしっかり打ち込むことと、初戦なので思い切ってやろうということを意識していましたが、やはり硬さと緩さが両方出たかなと思います。

――教育実習で抜けていたブランクについては

ほぼほぼ練習できませんでした。早慶戦(早慶定期戦)も、僕が入って迷惑をかけてしまったぐらいなので。日曜日にチームに合流して、そこから練習を始めたのですが、まだ全然なので、試合の中で調整しながら、僕のせいで負けるということがないようにしたいです。

――きょうは全員が出場しました

雰囲気自体はいいと思います。ですが雰囲気が良すぎて緩さに繋がってしまう部分があったので、もう少し緊張感をもってやれればいいかなと思っています。

――細かいミスが多かったということでしょうか

そうですね、細かいミスだったり、相手がまだ格下なのでそういう部分で少し緩んでしまったり。そこがきょうの反省点です。

――あす、あさってに向けて

「誰が出ても同じようなバレーを」ということで、きょねん、今年とずっとやってきました。休むところは休んで、やるところはやりながら、全員で戦っていければ問題はないと思います。

――あすへの修正点は

練習は3年生主体できっちりやってきているので、あとは自信を持つことと、準備をしっかりすることを大事にしていきたいです。修正という意味では、雰囲気作りをちゃんとやり、緊張感をもってプレーすることを心がけたいです。/p>

中野博貴(教4=東京・早実)

――きょうの試合を振り返って

初戦ということもあってみんな硬かったと思うのですが、徐々に相手も強くなってくるので、試合慣れをどんどんしていければいいかなと思います。

――3セット目はコートキャプテンを務められていました

プレーももちろんですが、まずは4年生としてチームをまとめるということで。ガラッとメンバーが変わったので、まとまる、ということを大切にしてやっていきました。

――ご自身の調子はいかがですか

練習での調子もそんなに悪くなかったので、これからまた徐々に上げていきたいと思っています。

――あす、あさってに向けての意気込みをお願いします

ワセダは誰が出ても同じ活躍ができる、というふうに練習しているので、1日2試合であってもみんなで総力戦で戦っていきたいです。最終的には優勝を目指して、やっていきたいなと思います。

村本涼平(法3=京都・洛南)

――久しぶりの出場となりました

3カ月ぶりくらいですかね。試合からは結構離れていたというのがありましたが、1、2セットを取った状態で3セット目から入ったので、気持ち的には結構楽には入れた感じはあります。

――3セット目の中盤から終盤にかけてサーブをずっと打ち続けられていました

こっちのミスが続いて、あまりいい状態で自分たちのバレーができていないときでした。チームが落ち着くように、と思ってあまり攻めすぎることはせず、相手のやりたい攻撃をなくすようなサーブにしよう、と切り替えました。そこで思った通りに相手のミスが出たので、良かったかなと思います。

――ご自身のスパイクなどの調子はいかがですか

スパイクを打つというよりは、自分としてはレシーブの役割で入っていると思っています。本数的にスパイクは少なかったですが、しっかり決められればと思います。

――コート内での会話についてはいかがですか

駿介(中村、スポ2=大阪・大塚)は、自分が一応先輩なので、駿介が少しでもやりやすくできるような雰囲気づくりを意識して、積極的に話しかけていきました。

――あす、あさっての試合に向けて

ずっとケガをしていてチームに迷惑をかけてきました。自分が出るときは少しでもチームに貢献できるように、藤中さん(優斗主将、スポ4=山口・宇部商)を休ませてあげられるように、頑張りたいと思います。