インカレ開幕!ベンチ入り全員出場でストレート発進

男子バレーボール

 全日本大学選手権(全日本インカレ)がとうとう開幕を迎えた。第1試合に登場した早大は東北学院大と対戦。東北学連に所属し、リーグ戦では1部2位の大学だ。連続失点でリードを許す場面もあったものの、終盤に主導権を握り直すとセットカウント3−0(25−20、25−20、25−16)でストレート勝ち。順当に2回戦進出を決めた。

 「全カレはやはり独特な雰囲気もあって、良いプレーもありつつ悪いプレーも出ていた」。堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)のこの言葉通りの初戦となった。宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)のスパイクで全日本インカレ1点目を挙げると、序盤だけで3本のブロックポイントを奪うなど順調に得点を重ねていく。ピンチサーバーでコートに入った土屋健太郎(スポ4=群馬・高崎)もコートの奥ギリギリに落ちるボールでサービスエースを奪う堂々の活躍を見せた。しかし、終盤に入るとスパイカーが3本目を決めきることができずに連続得点を許す場面も。初戦の第1セットということもあり、力が入ったか決定力の部分に課題を残した。

スタメン出場した喜入主将

 「ミス覚悟で攻めてきたサーブが入ってしまった」(小林光輝、スポ3=長野・創造学園)。第2セットは、開始早々にノータッチエースを含め2本のサービスエースを許すと、その後も流れをきることができない。サーブレシーブの乱れからまさかの7連続失点。相手のミスで連続失点を断ち切ったが、中盤までリードを許す展開となる。しかし、センターを交えた攻撃で徐々に差を詰め逆転すると、最後は相手がミスを連発。勝利まであと1セットとした。第3セット。ここまで東北学院大はセンターを多用する攻撃で得点を奪っていた。それに対して、コミットブロックを仕掛けてブロックポイントを挙げるなど対応力を見せた早大。中盤で相手を突き放し25−16。ベンチに入ったメンバー全員が出場し、全日本インカレでまずは『1勝』をつかんだ。

自身初のインカレの舞台に臨んだ宮浦

 「ここが本調子というわけではない」(喜入祥充主将、スポ4=大阪・大塚)。早大の目標はあくまで優勝だ。来るべき大一番にベストコンディションを持っていく準備をしながらも、目の前の一勝を取らなければいけない所がこの全日本インカレの難しさだろう。きょうの試合の結果により、あすは法政大と対戦する。実力で勝る早大だが、格下相手にどのような戦い方をし、何を確認するかが、今後に向けての大きなポイントとなるだろう。「4年生とプレーできる時間がだんだんと減っていくという考え方もできる」(堀江)。多くの選手の思いが交錯する全日本インカレ。一点一点から目が離せない戦いは続いていく。

(記事 杉山睦美、写真 藤原映乃)

セットカウント
早大 25-20
25-20
25-16

東北学院大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ4=大阪・大塚)
レフト 加賀優太(商4=東京・早実)
センター 武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ1=東京・駿台学園)
ライト  宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)
セッター 小林光輝(スポ3=長野・創造学園)
リベロ 堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)
コメント

喜入祥充主将(スポ4=大阪、大塚)

――初戦ということでしたがチームの雰囲気はいかがでしたか

全体として硬さもありましたが、徐々にプレーの中でほぐしていくことはできたと思います。

――初戦を振り返って

ここが本調子というわけではないです。またここから試合を通して上げて行って、なおかつ取りこぼしなくいければと思います。

――センター攻撃中心のチームでしたが

センターの攻撃が多かったですが、サーブで潰すというよりも、いいブロックの練習だと思って、コミットブロックを仕掛ける練習ができたかなと思います。

――ブロックとレシーブの関係はある程度良かったという印象ですか

打たせるところと抜かせるところはしっかり区別できていたと思います。

――早大の攻撃としては

真ん中中心によく組み立てることはできたと思います。ですが1本目が安定してなくて、光輝(小林、スポ3=長野・創造学園)に負担をかけすぎたかなと思います。そのん中でもよくセンターを使いながらやってくれたと思います。

――珍しく連続でサービスエースを与える場面もありました

いいコースだったというか、厳しいコースは捨て気味でやっているという部分もあるので、せめて人と人の間は無くしていかないといけないと思います。終盤でああいうのが出ないように、できれば厳しいコースもエースにせず上に上げていければと思っているのですが、きょうは少し予想外のタイミングでサーブを打たれたりというのもあったので、反応できなかったです。

――あすへ向けて

あと5勝すれば優勝なので、一戦一戦自分たちの力を出してやっていきたいです。

小林光輝(スポ3=長野・創造学園)

――インカレ初戦ということで硬さなどはありませんでしたか

僕自身は全然逆に緊張しなくていつも通りっていう感じだったのでよかったとは思います。

――体の調子はいかがですか

体の調子はちょっと重い感じはあるんですけど連戦なのでケアをしていきたいと思います。

――きょうの試合振り返ってみていかがですか

相手はやったことなかったチームですけど、サーブでやはりミス覚悟で攻めてきて、そのサーブが入ってしまって自分たちのリズムをつくれなくて連続失点というケースがありました。インカレは何があるかわからないので一点一点大事に取っていきたいと思います。

――相手のセンターの独特なリズムでの攻撃に苦しみました

綺麗に打ってこなかったりだったのでやり辛い部分はあったんですけどその中で試合を通して対策できたと思ったのでよかったかなと思います。

――3本目の決定率がなかなか上がりませんでした

体育館も初めてですしインカレ独特の雰囲気というものもあると思うので、自分たちの納得のできる攻撃というのはあまりできなかったです。そこは自分が修正していかなければいけないことなので、アタッカーが打ちやすいケースをつくれるようにあしたからしていきたいです。

――バックアタックがなかなか合わなかったのも同じような原因ですか

だいたい僕がトス悪いと思うので合わせていきます。

――第1シードで体育館が変わらないことはサーブが武器の早大にとっては有利かと思います

ずっと同じ体育館でできるので一戦一戦やって、またセンターコートになったらていうのを考えれば、まずは先を見ながら目の前のことを頑張っていきたいと思います。

――あす以降どこがくるかわからない状況です

一つ一つ勝っていかなければ優勝はないと思うのでまずはあした。一日一戦なので一戦一戦どこがきても勝ち上がっていきたいと思います。

堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)

――初戦ということでしたが、緊張もありましたか

そうですね、ありました。チームとして、(硬さが)あったので、まだ僕が足を引っ張るという感じでもなかったので良かったです。

――初戦を振り返って

全カレはやはり独特な雰囲気もあって、良いプレーもありつつ悪いプレーも出ていたと思うので、そこはみんなの歯車を合わせていけたらと思います。

――センター中心の攻撃をしてくるチームが相手でしたが、守備面ではどのように考えていましたか

僕の方に抜かせるということをしてもらっていました。フェイントなど押し込んでくるボールには対応できなかったので、ああいうボールは他のチームでもあると思うので、慣れるという意味でいい練習にもなったかなと思います。

――クイックのタイミングが独特でしたが

速いよりはあれくらいの方が上げやすいので特に問題はなかったです。

――サーブレシーブを振り返って

新しい体育館で見えづらい部分もみんなあったと思います。その上攻め込んできていました。キャッチが乱れて、点数を取られたりもしました。早大は守備のチームなのでそういうのはなくしていかないといけないです。リベロとしてあしたからはサービスエースゼロという目標を立ててやっていきたいです。

――2セット目は序盤6連続得点を許しました

よくなかったですね。関東のチームや強いチームが相手だったらあれで負けてしまったりもします。サーブで乱されての失点だと思うので、僕が1本目を触れればいいですが、守りやすい守備体系を取らないといけないと思います。キャッチが返れば連続得点は取られないと思うので、スパイクが決まらなくても返し続けるようにしたいです。

――スパイクレシーブに関して

そんなに打球も速くなくて、来たボールに反応していました。常に満点はつけられないですが、60点ぐらいだとして、もっとできたかなという感じはあります。

――あすへ向けて

4年生とプレーできる時間がだんだんと減っていくという考え方もできる中で、自分にももっとできることがあるので、一戦一戦という気持ちで頑張っていきたいです。

宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)

――初めてのインカレとなりましたが緊張はありませんでしたか

そんなに緊張してなくて、程よい緊張感でした。思ってたよりかはもっと緊張するだろうなと思ってたんですけど意外と体育館もやりやすかったです。練習の時からいい感じにスパイク打てていたのでいけるなと思いました。

――試合でのご自身のプレーを振り返って

まだちょっとミスだったりコースに打てていない部分があるので徐々に修正していけたらいいなと思います。

――試合全体を振り返って

まだみんなの調子が上がっているわけではないというのを感じたので徐々にピークに持っていけたらいいかなと思います。

――体の調子はいかがですか

まだベストではないんですけど今できることを精一杯やっていけたらと思っています。

――あす以降の試合に向けて

とりあえず先のことじゃなくて目の前の1試合に100パーセント出すことがインカレは大事だと思うのでとにかく目の前の試合で100パーセント出せるように頑張りたいと思います。