日体大に敗戦 2年連続でファイナルラウンド出場を逃す

男子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦の躍進から一週間。息をつく間もなく、12月に行われる天皇皇后杯ファイナルラウンドへの出場権をかけて、関東ブロックラウンドに挑んだ早大。現体制で1試合でも多く戦うため、何としても出場権を得たいところだった。本戦への出場権を得るためには2セットマッチで3試合勝ち抜くことが必要な今大会。初戦の足利工大附に2−0(25−19、25−15)、山梨大に2−0(25—21、25−21)でそれぞれ勝利し、決勝では日体大と対戦した。1セット目を中盤の連続失点から落とすと、2セット目は終盤に5点差をひっくり返され、0−2(20—25、27−29)で敗戦。2年連続で、天皇皇后杯ファイナルラウンドへの出場を逃す結果となった。

 初戦の足利工大附戦。ライトには中野博貴(社3=東京・早実)を起用した。最初はなかなかスパイクが決まらなかった中野だが、徐々に落ち着きを取り戻す。高校生相手に、序盤こそ競り合ったが要所で連続得点を奪った。最後はピンチサーバーで入った宮下諒大(社3=東京・早実)が見事なサービスエースを奪い勝利。まずは1回戦を突破した。

 続いて対戦したのは山梨大。小林光輝(スポ3=長野・創造学園)が試合開始早々にサービスエースを奪うと、喜入祥充主将(スポ4=大阪・大塚)がストレートへのスパイクで得点する。所々にミスも見られたが、1セットを先取した。2セット目。普段センターでプレーしている村山豪(スポ1=東京・駿台学園)がライトで出場。レフトには、鵜野幸也(スポ3=東京・早実)と前田真治(政3=京都・洛南)が入った。村山がライトからスパイクを放ったかと思えば、センターにも回りこみ相手を翻弄(ほんろう)。また、普段はリベロやピンチサーバーとして出場している村本も途中出場でレフトに入りスパイクで得点を奪う。個々の選手の器用さが現れた試合となる。最後は村本のスパイクで25—21。決勝へと駒を進めた。

宮下のサービスエースで勝利を決め喜ぶ選手たち

 迎えた日体大戦。秋季関東大学リーグ戦の最終戦で対戦し、フルセットの末に破った相手だ。試合開始早々、宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)がブロックポイントを決め幸先の良いスタートを切る。しかし、6−6から相手の強いサーブに苦しみ4連続失点。セッターに安定してボールを返すことができず、センターを使えない苦しい展開が続く。攻撃を限定されると、日体大の粘り強い守備で攻撃を切り返されてしまう。相手に早大のやりたいバレーをやられてしまっていた。ピンチサーバーに村本を投入し、狙い通りにブレークポイントを奪ったが、差を埋めることはできず。第1セットを落としてしまった。後がない第2セット。序盤からセンターを使い攻撃を組み立てる。ここまで調子の上がっていなかった宮浦も2連続でスパイクを決めるなど復調の兆しが見え始めていた。中盤にブロックポイントで、さらに相手を引き離し、6点差をつけて終盤へ。24−20と十分なリードを得てセットポイントを迎えた。しかしあと一点が遠かった。スパイクミスやサービスエースで詰め寄られると、タイムアウト後も流れを変えることができず。あっさりと追いつかれ、デュースに持ち込まれてしまった。小林のツーアタックで得点するが、サーブレシーブの乱れから攻撃を切り返されブレークを許す。最後は宮浦のスパイクがブロックされると、ボールは無情にも早大のコートに落ちた。試合終了。久々の公式戦での敗戦に選手たちはうつむき、肩を落とした。

日体大のブロックによって攻撃を阻まれた

 この敗戦により、現体制で戦えるのは全日本大学選手権(全日本インカレ)が最後となった。全日本インカレは負ければ終わりのトーナメント戦だ。最後の大会を笑顔で終えるために、この敗戦をどう生かすか。残り一ヶ月で、今ある課題を克服したい。

(記事 杉山睦美、写真 藤原映乃)

セットカウント
早大 25-19
25-15

足利工大附
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ4=大阪・大塚)
レフト 加賀優太(商4=東京・早実)
センター 山﨑貴矢(スポ4=愛知・星城)
センター 武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)
ライト 中野博貴(社3=東京・早実) 
セッター 小林光輝(スポ3=長野・創造学園)
リベロ 堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)
セットカウント
早大 25-21
25-21

山梨大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ4=大阪・大塚)
レフト 前田真治(政3=京都・洛南)
センター 山﨑貴矢(スポ4=愛知・星城)
センター 武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)
ライト  宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)
セッター 小林光輝(スポ3=長野・創造学園)
リベロ 堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)
セットカウント
早大 20-25
27-29

日体大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ4=大阪・大塚)
レフト 加賀優太(商4=東京・早実)
センター 武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ1=東京・駿台学園)
ライト  宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)
セッター 小林光輝(スポ3=長野・創造学園)
リベロ 堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)