春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)もとうとう後半戦に突入した。先週の試合で、学芸大に初黒星を喫した早大は日体大と対戦。第1セットを競り合いの末に落としたものの、徐々に流れを手繰り寄せるとセットカウント3−1(28—30、25—19、25−23、25—18)で6勝目を挙げた。
第1セットは接戦となった。安定したレシーブ力を持ち、ブロックでは確実にワンタッチを取ってくる日体大。早大のサイド陣は思うように攻撃を決め切ることができない。負けじと堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)を中心にレシーブで粘ると、なかなかボールが落ちずラリーが続く展開となった。中盤に喜入祥充主将(スポ4=大阪・大塚)のサーブを足がかりに4連続ポイントを挙げ一歩前に出たが、終盤に早大のミスを含め4連続ポイントを許し試合はデュースへ。27—27から小林光輝(スポ3=長野・創造学園)のサービスエースで貴重なブレイクポイントを挙げ、流れを呼び込んだように思われたが直後にまさかの3連続失点。第1セットを落としてしまう。続く第2セット。「レシーブのいいチームに対してもサーブで攻めていけたのは良かった」と喜入が言うように、セットを通してサーブで攻めることに成功。ネットの白帯ギリギリを通過するサーブで相手レシーブを乱し、ブレイクポイントを挙げ徐々に差をつける。最後は村山豪(スポ1=東京・駿台学園)と中村俊介(スポ1=大阪・大塚)の1年生コンビが相手スパイクをシャットアウト。セットを奪い返した。
スパイク、ブロックでチームに貢献した村山
第3セット。この試合レフトにポジションを変更した加賀優太(商4=東京・早実)が積極的なアタックを見せる。リードを保ち試合終盤を迎えるが21—17から4連続失点。セットの行方を決める重要な終盤でまたもミスから連続得点を奪われてしまった。20点台に乗ってからの戦い方は今後に向けて課題となるだろう。この場面で早大を救ったのはやはりサーブだった。攻めるサーブで喜入がサービスエースを決め一歩前に出ると、なんとかサイドアウトを取り切りこのセットをものにした。第4セットは今までのセットから一転、 早大が主導権を握る。最後まで流れは渡さずに勝利をつかんだ。現在U23の代表合宿が行われており、早大からは山﨑貴矢(スポ4=愛知・星城)が選出。山﨑に代わって出場した村山は初のスタメンながら堂々としたプレーを見せた。特に高さを生かしたブロックでは計6本のブロックポイントを獲得。「自分のゾーンだけをしっかり抑えられた」と語った。スパイク面では「クイック来るよ、クイック」という声が飛び交うなど日体大の厚いマークに苦しみながらも、要所で決めチームに貢献。これからの活躍に期待がかかる。
安定した守備を見せた堀江
きょうの試合で中大が筑波大に敗れたため全勝チームはなくなり、5チームが6勝1敗で並ぶなど混戦を極める男子1部リーグ。あすは東海大と対戦する。主力メンバー3人がチームを離れているが、代わってコートに入った選手が活躍を見せ順大にストレート勝ちを収めるなどその強さは健在だ。「気負わずに自分たちのいいところを出したい」(喜入)。まずは後半戦2連勝を飾り今後に向けて弾みをつけたい。
(記事 杉山睦美、写真 藤原映乃)
セットカウント | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 3 | 28-30 25-19 25-23 25-18 |
1 | 日体大 |
スタメン | ||||
レフト 加賀優太(商4=東京・早実) レフト 藤中優斗(スポ3=山口・宇部商) センター 武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園) センター 村山豪(スポ1=東京・駿台学園) ライト 喜入祥充(スポ4=大阪・大塚) セッター 小林光輝(スポ3=長野・創造学園) リベロ 堀江友裕(スポ2=和歌山・開智) |
コメント
喜入祥充(スポ4=大阪・大塚)
――加賀優太選手(商4=東京・早実)とポジションが入れ替わるかたちになりました
加賀の良さや高さを生かすためには、レフトからのスパイクの方がいいということで変わりました。
――先週の敗戦からどのようなことを意識して練習しましたか
ポジションも変わることになったので、しっかりトスに合わせられるようにということを意識しました。
――きょうの試合を振り返って
自分たちの良さが出たところもありましたが、まだ詰め切れていない部分もありました。勝負どころでしっかり点が取れるようにあしたは頑張りたいです。
――1セット目は競り負ける展開となりました
詰めの甘い部分や勝負どころで決め切れないというところが出てしまいました。
――日体大は守備が硬いチームでしたが、スパイクを打っていてプレッシャーなどは感じましたか
特には感じませんでした。日体大は守備が良いチームですが、自分たちがそれ以上に攻めればいいと思っていました。
――3セット目以降ブロックでワンタッチを取れる場面が増えました
センターが要所で止めてくれたので良かったと思います。
――村山選手は初スタメンでしたが何か気にかけたことはありましたか
1年生なので思い切ってプレーしようということは伝えていました。ミスをしても全然いいよというふうには伝えています。
――ご自身のプレーを振り返って
スパイクでまだまだ打ち込めていないと思います。エースなのに、その役割を全うできていないので、あしたは勝負どころでトスが上がってきて決め切れるようにしたいです。
――サーブの効果もしっかり出ていました
レシーブのいいチームに対してもサーブで攻めていけたのは良かったと思います
――あすは東海大との試合となります
相手も主軸が抜けているので負けられないとは思いますが、気負わずに自分たちのいいところを出せるよう頑張っていきたいです。
村山豪(スポ1=東京・駿台学園)
――大学リーグ初スタメンという今日の試合にどんな気持ちで臨んだか
初めて大学リーグに出させてもらったのでとりあえず思いっきりやろうという気持ちでやりました。
――緊張などはありましたか
緊張はあまりありませんでした。上級生がうまくまとめてくれたので楽しんでできました。
――上級生からはどんな言葉をかけけられましたか
「とりあえず思いっきりやれ」と言われていたのでそれを思いながら自分もプレーしていました。
――マークが厳しい中でのプレーとなりましたが振り返って
決まっているぶんまだミスも多いのでそこをまたあした修正していきたいなと思っています。
――どのようなミスを修正していきたいですか
(トスが)離れたときのクイックがまだ合っていないのでそこをもっと合わせていけたらと思います。
――ブロックについてはどのような指示が出されていましたか
とりあえず手を前に出して開いているコースはレシーバーが拾ってくれるからと言われました。それで自分のゾーンだけをしっかり抑えられたので良かったと思います。
――サーブについて
サービスエース1本取れたのですが、ミスがまだ多いのでそこをうまく調整してコースをしっかり狙っていけたらなと思います。
――東海大戦への意気込み
2連勝できるようにあしたも全力でプレーして勝ちたいなと思います。