6日間にわたって名古屋の地で行われた全日本大学選手権(インカレ)もいよいよ終わりを迎える。前日、中大に敗れたことで日本一という目標には届かなかった。しかし、落ち込んでいる暇はない。最後一つのメダルを取り、笑顔で終わるために。日体大との3位決定戦、そして現体制最後の試合へと挑んだ。個人としてチームとして最高の力を出し切り、結果はセットカウント3-1(25-20、25-20,17-25、25-15)。まさに集大成というにふさわしい試合の末、笑顔で全国3位に輝いた。
12月3日、午前10時。満員の会場に笛の音が響く。それは3位決定戦開始の合図であり、山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)率いるこのチームでの最後の試合の始まりを意味した。泣いても笑っても残された時間は勝利への75点。「悔いがないように」(山口)。いつもより強く円陣を組んだ。第1セットから圧倒的な存在感を放ったのは田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)。「つなげば俺がなんとかするから」(田中)。その言葉通り、ブロックが2枚付く場面でもブロックアウトを取り、時にコースを思いっきり打ち抜き得点を奪う。ミスはほぼゼロ。田中副将ひとりでこのセット9得点を挙げる活躍により、序盤は一進一退であった試合も25-20と5点の差をつけ早大が先制した。続く第2セット。「僕たちどうのこうのより4年生に最後勝って終わってほしい」(藤中優斗、スポ4=山口・宇部商)。後輩たちがその思いをプレーで体現する。インカレが始まってから本来の力を出し切れていなかった山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)が得意のブロックでチームに貢献。右手を全力で振り抜いた重たいクイックも要所で大きな1点をもたらし、いつもは顔色を変えない山﨑も笑顔を浮かべ、ガッツポーズを見せた。喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)は献身的なサーブレシーブでセッターの山口に精度の高いレシーブを返し続ける。「自分のプラン通りのやりやすいバレーができた」と山口がというように多彩な攻撃の起点をつくった。そして、自らも攻撃に果敢に参加し、時間差攻撃やバックアタックで相手を翻弄(ほんろう)。下級生の活躍で、このセットも奪取した。しかし、第3セットで日体大も粘りを見せる。相手に出だし3連続得点を許し3-4の早い場面で思わずタイムアウト。なんとか追い付こうとシーソーゲームに持ち込むものの、要所での早大のサーブミスが痛手となり17-25と大差で失セットとなった。
この日68.42%と驚異の決定率をたたき出した田中のラストプレー
しかし、第4セットを迎えた選手の顔に焦りはない。スタートから藤中のサーブで相手を崩す。そしてきょうまだ一度も止め切れていなかった日体大の高梨健太を山﨑がシャットアウトするなど出だし3連続得点で早大が走る。6-3で迎えた場面。喜入のスパイクを相手のリベロが拾い、切り返される。早大も負けじとスパイクレシーブを上げるとラリーに。喜入が柔打でリバウンドを取り、再び早大の攻撃。山口がこの勝負の決着に選んだのは加藤久典(スポ4=東京・早実)へのBクイック。ブロックが付く間もなく、相手コートに叩きつけこのラリーを制した。加藤はこの試合、得点を決めるだけではなく、相手ブロッカーを引き付けサイドの選手のブロックの枚数を減らすという役割をまっとうした。「最後の大事な試合で自分の課題が解決できていた」と松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)は加藤の活躍をこう称した。その後も確実に点数を重ね、点差を大きく広げる。メンバーチェンジの合図でリザーブの4年生、後藤光明(スポ4=東京・早実)、真鍋佑輔(人4=香川・高松第一)がピンチサーバーとしてコートに投入される。21-11の場面で真鍋が放ったサーブがサービスエースを奪うとチーム全員が大喜びで真鍋を称えた。「もう最後なんだ」(堀江友裕、スポ1=和歌山・開智)。開く点差。近づく75点目。一点一点決まるたびにコート中央に笑顔で集まる選手たち。このチームで戦う最後の瞬間が刻一刻と迫り、喜びと寂しさが入り混じるーー。そして迎えたその時。相手サーブを堀江がレシーブ、ボールは山口に収まった。「最後は健翔にボールが上がるな」(加藤)。誰もがそう思った。「1点欲しいときは健翔」と山口が信頼のトスを託す。「頌平なら上げてくれるだろうなというのもあったし、自分自身が決めたいというのもあった」(田中)。中に切り込んだ田中はチームメイトの思い、そして14年間のバレーへの思いを込めてボールを思いっきり打ち込んだ。14年間のバレー人生を締めくくるのにぴったりな田中らしい一撃。ボールは、誰にも阻まれることなく鋭く相手コートに刺さった。山口は両腕を天井に向け、突き上げたままその場に倒れこんだ。打ち切った田中が最高の笑顔を見せると、その周りに全員が集まり強く強く抱き合った。25-15。早大の全国3位が決まった瞬間だった。
全国3位が決定した瞬間
主将の山口は大会中にけがを負い満身創痍(そうい)。試合に出れるか出れないか。瀬戸際の厳しい状況だった。しかし、「何があっても絶対試合に出てコートに立つ」。その気持ちだけでセッターとして、キャプテンとしてこの試合に臨んだ。適切なところに正確なトスを上げ早大の良さを最大限に生かしたゲームメイクを見せた。その気迫あふれる姿は会場にいる全ての人の心を熱くさせ、MIP賞に輝いた。「4年生がすごく頼りがいがあって何度も何度もチームのピンチを救ってもらった」(喜入)。闘志あふれる山口主将を筆頭に田中、加藤、関秀優(スポ4=静岡・浜松市立)、真鍋、後藤の六人が4年生の意地を見せつけ、チームは全国3位の誇りを胸に笑顔で幕を閉じた。「4年生中心というのは昔からのワセダのスタイル」(山﨑)。そしてまた新たなチームが始動する。「日本一」にあと一歩届かなかった悔しさと先輩の思いを受け継ぎ、らいねんこの場所で早大バレー部はどんな景色を見るのだろうか。
(記事 藤原映乃、写真 杉山睦美、越智万里子)
早大男子バレーボール部
★二人三脚で歩んだ一年間!早大リベロの学年を超えた絆
コートの中心に集まる選手のほかに、ひとりベンチサイドに向かった選手がいる。堀江友裕(スポ1=和歌山・開智)だ。それに応え堀江の元に走り寄ったのは後藤光明(社4=東京・早実)。ふたりは歓喜に沸くメンバーの横で強く抱き合った。
春季関東大学リーグ戦の初戦。さくねんリベロとして名を連ねた後藤の姿はコートになかった。代わりに白のユニフォームを着たのは背番号「20」のルーキー堀江。高校時代はサイドアタッカーでチームのエースとして活躍していた堀江だが、世代別の日本代表ではリベロでの選出。今後を見据えての起用だった。当初は大学に入ってから本格的に始めたリベロというポジションに慣れず、後藤との併用が続いた。しかし、試合を重ねるごとに集中力を増す堀江、そしてもう一人の1年生リベロ村本涼平(法1=京都・洛南)の活躍で後藤はピンチサーバーへと転向。「4年生になってリベロをできず、複雑な時期もありました」(後藤)とこの時のことを振り返る。突然のポジションの変化に葛藤がないわけがない。それでも、「自分が今までしてきた経験を伝えてあげて、後輩に成長してもらえるよう」。チームのことを一番に考え後藤は常にコートに立つ後輩たちを気にかけた。誰よりも早く近づき笑顔で試合に臨む後輩の肩を叩き、試合後には「よくやった」と頭を叩いた。
「終わったらミツさんのところに行こう」。早大の勝利が決まった瞬間、堀江はこれまでの感謝の気持ちを伝えるため、涙をこらえ後藤の元を目指した。後藤も同じ気持ちだっただろう。インカレという大舞台で先輩に引け目なく堂々と戦い抜いた後輩の健闘をたたえた。コート上で戦う姿だけでなく、言葉で態度で背中を押し続けた後藤。先輩に支えられ成長した堀江。早大バレー部の学年を超えた強い絆がそこにはあった。
学年を超えた強い絆を見せた後藤(左)と堀江(右)
(記事 藤原映乃、写真 喜田村廉人)
セットカウント | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 3 |
25-20 25-20 17-25 25-15 | 1 | 日体大 |
スタメン | ||||
レフト 喜入祥充(スポ3=大阪・大塚) レフト 藤中優斗(スポ2=山口・宇部商) センター 加藤久典(スポ4=東京・早実) センター 山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城) ライト 田中健翔(スポ4=熊本・鎮西) セッター 山口頌平(スポ4=長崎・大村工) リベロ 堀江友裕(スポ1=和歌山・開智) |
個人賞
MIP賞(3位決定戦) 山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)
セッター賞 山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)
MIP賞、セッター賞を受賞した山口
コメント
松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)
――今の率直なお気持ちをお聞かせください
うれしいのと悔しいの半々ですね。まあ、もしかしたら8割悔しいという感じです。
――きのう中大に敗れてきょうの試合を迎えました。選手にはどのような言葉を掛けましたか
我々は1回戦だろうが準決勝だろうが3位決定戦だろうが、普段の練習から全部出すことを言っています。どういう試合であろうと、つまり今回は負けた後の試合であろうと、全部出すんだということでやったので自分たちの軸はぶれていないと思います。
――きょうの試合を振り返ってみていかがですか
やっぱり4年生の山口(頌平主将、スポ4=長崎・大村工)が相手を見ながら状況を把握して、適切なところに正確なトスが行き、それを田中(健翔副将、スポ4=熊本・鎮西)が1セット目はほとんどミスがない状態で高い決定率でリズムをつかみました。その中、加藤(久典、スポ4=東京・早実)が真ん中のブロッカーの動きを止めてくれて、4年生がまずはゲームをつくったんだなというふうには思っています。
――山口選手はケガを押しての出場となりました
トレーナーともきのうときょうの朝に話したのですが、足の状態がよくありませんでした。本人はそういうのを隠すのが普通の学生なので、そういう部分では満身創痍(そうい)の状況でありながらも最後までキャプテンとして、もちろん司令塔のセッターとして最高のパフォーマンスを見せてくれたと思います。
――先ほど加藤選手がブロッカーを引き付けたというお話がありましたが、きょうは時間差攻撃がよく決まっていました
加藤は自分が打つことを中心に今までは考えていた部分があったのかなと思いますが、きょうに関しては打たないときでも相手のミドルブロッカーを引き付けるという役割が非常に明確にできていました。トスが来たときには積極的に打つというのができていて、最後の大事な試合で自分の課題が解決できていたのではないかと思います。
――日体大戦では高梨健太選手を止めることが重要になりますが、どのような対策を取りましたか
高梨に関しては思い切り打ってきますが、コースは意外に限定されているので、そこのブロックはしっかりとそろえてワンタッチボールを拾ってくるという作戦でした。やっぱりブロックにうまく当たってきたときとそうでないときがあったので、最後はブロックをそろえることに徹した結果、ネットに引っ掛けたりといったミスが出てきたのではないかなと思います。そこはすごく徹底してチームでできたと思います。
――第3セットでは序盤にタイムアウトがありましたが、どのような意図だったのでしょうか
やっぱり短期決戦なので流れを持っていかれないようにする、そして流れをつかまなければいけないということを意識していました。取るのが早いなとは思ったのですが、流れを変えたいということで取りました。
――きょうは真鍋佑輔選手(人4=香川・高松第一)や後藤光明選手(社4=東京・早実)といったリザーブの4年生の活躍も大きかったと思います
やっぱり4年生ですね。大人しい子たちなんですけど、大事な試合でああいうふうにできたということは、真面目に練習に取り組んだり、勝負に対して真摯(しんし)に向き合ったりする姿というのがこういう場面で成果として出たのではないかと思います。
――ことし一年間を振り返ってみていかがですか
去年から福山(汰一、平28スポ卒=現・ジェイテクトSTINGS)が抜けただけでこれだけチームカラーが変わるかのかなという印象がありました。それを一番最初に感じたのは山口だったと。山口が一人で全部背負っているというのが他の4年生もだんだん分かってきて、それに参加していくことによって春から東日本インカレ(東日本大学選手権)、秋、そして全日本インカレ(全日本大学選手権)で頌平だけでなく一人一人、個人が自分の役割をやることができた一年でした。ある意味、役割が明確になったいい代だったと思います。
――4年生に対してどのような言葉を掛けたいですか
1年生の時に日本一になって、その後はインカレでベスト8、3位、3位ということで、常にセンターコートに行くのが自分たちの中で当たり前になってきたところがあり、それはある意味で成長だと思います。その中で自分たちに足りなかったこと、優勝できなかったことは何かを後輩につないでいってもらいながら、ゆっくりしてもらいたいと思います。本当にお疲れさまと伝えたいです。
――来季のチームづくりのプランを教えてください
また1年生が新しく入ってくるので分かりませんけど、今回(メンバーに)入っている喜入(祥充、スポ3=大阪・大塚)、山﨑(貴矢、スポ3=愛知・星城)、加賀(優太、商3=東京・早実)この辺りを中心に、新4年生が絡んでくるのではないかと思います。あとはどういうかたちになるかは空白ではありますけど、ベースは今出ているメンバーが中心になってもらわなければ困るし、ベンチの人たちもそこに食い込んでもらわないと困るというのが現状ではあります。
山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)
――きょうがこのチームで戦う最後の試合となりましたが試合の前どのような話をされましたか
日本一目指してずっとやってきて、きのう負けてその目標はかなわなかったんですけど最後1試合残ってるから、自分ら天皇杯(ファイナルラウンド)もないのできょうが最後ということで勝ってメダルを持って帰ろうという話はずっとしてたのでそれがかなってよかったと思います。
――きょうの試合の振り返りをお願いします
最後の試合なので悔いがないようにっていうのは個人的には思っていて、1セット目からいいムードで最後までできたと思うので、ことし一年間で一番いい試合だったんじゃないかと思います。
――きょうはセンターもサイドも調子が良かったですがどのようなゲームメイクを意識しましたか
今までやってきた通りセンター中心にということはもちろんですけど時間差入れたりしました。相手の低いブロッカーを見ながらよくスパイカーが強気で打ち抜いて、気迫のこもったスパイクを打ってくれたので良かったと思います。
――きょうはキャッチがとても良かったと思うのですがいかがですか
そうですね、ジャンプサーブ陣以外のフローターサーブとかは結構緩めなのでよく返してくれていました。自分のプラン通りのやりやすいバレーができたかなと思います。
――健翔さんにきょうはフリーではなくブロックが2枚つく場面でもトスを多く上げていました
本当にみんな調子良かったです。その中でもやっぱり1点欲しいときは「健翔(田中副将、スポ4=熊本・鎮西)」ということは決めていたのでそれによく応えてくれたなと思います。
――5日間の連戦の中で疲労やけがなどもあったと思いますが気迫のこもったプレーでした
自分的には何があっても絶対試合に出てコートに立つということは決めていました。キャッチとかもよく頑張ってくれていたので最後までコートに立てて良かったです。
――MIP賞取られましたがお気持ちをお願いします
あれはまあキャプテンというのもあるんでしょう。自分はセッターなので直接点数に絡むようなプレーはできないんですけど、みんなが必死にレシーブしてくれて、思い切りスパイク打ってくれた結果だと思っているのでみんなに感謝したいと思います。
――一点一点決まった後笑顔でガッツポーズされてましたが、楽しんで試合することはできましたか
最後なんで、勝っても負けても楽しもうという思いはあったので一点一点決まるたびにみんなの顔をしっかり見ながら、一点一点噛みしめながら75点取れたと思います。
――今大会を振り返ってどのような大会となりましたか
小さい中でもブロックとレシーブの関係だったり、機動力を生かしたバレーっていうのをずっとやってきました。2連覇してる中大にも自分は戦えてるということは感じましたし、その中でも最後の1点が決め切れなかったりだとかそういうワセダとしての課題も今回見つかったと思います。自分たち4年生はこれでもう本当にワセダのユニフォーム着てやるということはないですけど、きのう負けた悔しい思いだとかその中でも通用する部分というのをもう一回自分たちで振り返ってらいねんに生かして、らいねんこそは決勝まで進んで勝って終われるようなチームにして欲しいなと思います。
――主将として臨んだこの1年を振り返っていかがでしたか
春リーグとか特にスタートがうまくいかず、負けが続いたり本当にきつい1年でした。キャプテンとしても試合だったり練習の中でいろいろみんなにきついこと言ったりだとかあって、大学4年が一番悩んだり苦しんだり1年でした。でも、こうやってみんなで最後に笑顔で喜びを分かち合えて、目指してた色とメダルの色は違いますが、メダルを持って帰ることができたので1年頑張ってよかっなと思います。
――ずっと言っていた悔いなく、全部を出し切るということは達成できたということですか
はい、全部出せたと思います。
――4年間一緒に戦ってきたチームメイトに何か言いたいことはありますか
こんなキャプテンでしたけどよくついてきてくれたと思うし、逆にみんながいたから自分もキャプテン続けられたというのもあると思うのでみんなに感謝したいと思います。
――最後に全国3位に輝いた今のお気持ちをお願いします
日本一には届かなかったし、メダルの色も目指してたものとは違いましたけどそれ以上の価値があると思います。最後、悔いなく戦って、いいかたちで終われたということが本当に良かったと思います。
田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)
――ワセダで戦う、そしてバレー人生最後の試合にどのような気持ちで臨まれました
そうですね、僕自身のプレーも最後になってしまうのでとりあえず勝って終わりたいというのがありました。そして、後輩には黒鷲旗(黒鷲旗全日本男女選抜)の権利とメダルをプレゼントしたい、最低限それだけはやりたいなと思っていました。今までやってきたことを出し切るということを意識して頑張りました。
――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
なるようになっていたので「俺に持ってこい!」という感じでした。とりあえず「(1本目のレシーブを)上げて、つなげば俺がなんとかするから頑張れ!頼むわ!」ということは言ってましたね。
――きょうはブロックが2枚ついている状態で打たれる場面が多かった中でコースを抜いたりブロックアウトをうまく取られていました
日体大さんはブロックが堅いということは最初から分かっていたのでまともに打っても綺麗にワンタッチ取られてしまいます。きょうも要所要所(ワンタッチ取られる部分が)あったんですけど、外に外に打っていければなんとかはじいて点になります。抜けてしまうと相手のリベロとかはレジーブがうまいので決め切れないと思い、ブロックアウトだったり、難しいボールを軟打でごまかしたりそういうことをやっていかないと勝てないなと思っていました。あとはもう、思い切りの良さというのを出しただけですね。
――最後のマッチポイントは健翔さんでしたがそれは決まっていたんですか
けっこう余裕な点差だったので、頌平なら上げてくれるだろうなというのもあったし、自分自身が決めたいというのもあったので、僕からサインを出して思い切り打ち込もうと思いましたね。
――ことしのインカレを振り返っていかがでしたか
去年の悔しい思いというのもありましたし、今季自分自身が調子上げることができずにワセダは敗戦が続くということが多かったので全カレ(全日本大学選手権)くらいは自分の4年生らしい姿というのを見せないといけないというのも思っていました。悔しい思いをした分、出し切れたかなと思います。
――最後のバレーが終わってみて今どんなお気持ちですか
本当にたくさんの仲間や監督はじめスタッフの方々、OBの方々、高校の恩師だとかいろいろな人に支えられてこの14年間続けることができて続けてきてよかったなというのしかないです。このバレーボールを通して学んだことというのは僕にとって一生の財産になったかなと思いますね。
――全部出し切れて、悔いはありませんか
悔いなく終わることができたと思います。
――14年間のバレー人生の中でワセダでの4年間はどのようなものでしたか
はじめ、ワセダは強いというのを聞いてて試合出れるかな〜と楽しみにいく感じで入ってきたんですけど入った年から日本一になってワセダはこういうチームなんだということを知りました。1、2年の頃は試合に出れずに悔しい思いをしたんですけど、3年から出始めてまたけがをしてしまって4年目でもあんまりうまくいかないってこともありました。でも、このワセダでできたっていうのが実力的には大きな変わりはなかったんですけど、僕自身のバレーボールに対する考え方というのが一変しました。ただやるだけじゃバレーは勝てないんだなということをすごく知りました。アナリストだったり、こういうことがあるんだと初めて大学に来て知ったことがあって驚きました。そして、この「エンジにW」というユニフォームは昔OBの方が「心のユニフォーム」ということを言われてていて、その「エンジにW」というのを着させていただいたというのも感謝しかないですし、それを着てこういう結果を出せてよかったなと思います。
――4年間一緒に戦ってきたみなさんに言いたいことはありますか
関(秀優、スポ4=静岡・浜松市立)はけがをしてしまって1年間悔しい思いをして、僕もけがをしていたので関の気持ちというのはわかるんですけど、そこできょう真鍋(佑輔、人4=香川・高松第一)と後藤(光明、社4=東京・早実)が試合に出れたというのは本当に嬉しかったし同期にはすごい助けられたかなと思います。僕、結構だらしない部分とかもあるんですけどそういうところを臨機応変にしっかり支えてくれたし、本当に最高の同期だなと思います。そしてこれから加藤(久典、スポ4=東京・早実)と頌平(山口主将、スポ4=長崎・大村工)はプロでやっていくので自信を持って、このインカレの結果にしっかり胸を張って行って欲しいなと思います。
――最後に全国3位に輝いた今のお気持ちをお願いします
優勝っていうのを目指してはいたんですけど、全国3位というのは簡単にはいかない結果ですし、最後笑って終われたというのが良かったかなと、一安心して引退することができるなと思います。
加藤久典(スポ4=東京・早実)
――勝利の瞬間を振り返っていかがですか
あのときコートにいた中で、アタッカーで4年生なのは健翔(田中副将、スポ4=熊本・鎮西)だったので、最後は健翔にボールが上がるなというのは僕も予想していました。それを決め切った健翔は4年生の意地をしっかりみせて、僕たち全員の想いを乗せて打ってくれたので、ああいう気持ちのいい終わり方ができたのだと思います。
――きのうからはどのように気持ちを切り替えましたか
きょう3位決定戦に勝つか負けるかということには大きな差があります。きょう勝てばらいねんの黒鷲旗(黒鷲旗全日本男女選抜)の出場権も獲得できるので、後輩にそういうものを残してあげたいという思いがありました。
――東日本大学選手権、秋季リーグ戦で敗れた日体大が相手でしたが、どのような対策をして臨まれましたか
映像を見たりもしたのですが、最後は気持ちで負けないということが重要だと思っていました。頌平(山口主将、スポ4=長崎・大村工)と健翔と僕で腹くくってやるしかないと思っていました。
――きょうのチームとしての戦いを振り返っていかがですか
1セット目の入りがとても良くて、自分たちが思っていたような展開に持って行くことができました。
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
3セット目にマークされたときに、決め切れていなかったのでもう少し工夫が必要かなと思いました。
――早大で過ごした四年間の振り返りをお願いします
僕は出身が早実ということで内部(進学)で入ってきて、スポーツ推薦ではないのでどこまで通用するかは正直分かりませんでした。試合に出れるかも分からないという状況で入学して、1、2年目は出れなかったのですが、悔しい思いをした分、3年目からレギュラーとして出させてもらうことができました。それでも、なかなか最後の最後で勝つということができなかったので、今回勝つことができて良かったと思います。
――最上級生としてプレーしたこの一年間の振り返りをお願いします
僕と同じポジションで4年生の関(秀優、スポ4=静岡・浜松市立)が4年の始めで怪我をしてしまい、その時から関ができない分、僕が頑張らなくてはいけないということはずっと思っていました。最後に勝つことができて、関にメダルをかけることができて本当に良かったです。また頌平がこれまで引っ張ってきてくれたので、最後に頌平がMIPを取れたということで、最高の終わり方なのではないかと思います。
――同期のみなさんに向けて一言お願いします
なんだかんだ4年生がまとまってこれまでやってきたので、最後に勝って終われたのだと思います。四年間ありがとうという気持ちです。
――後輩伝えたいことはありますか
この一年間下級生に助けられた部分も多かったので、感謝しています。らいねんからもことし3位だからと気負わずにやって欲しいです。ことしできなかった優勝をつかんでもらいたいです。
――らいねんから舞台をVリーグに移してプレーされますが、これからのバレー人生への抱負をお願いします
まだ理想とは程遠いプレーヤーなので、プロになったからといって基礎ができてなければ意味がないので、プロに行ってからも基礎をしっかり鍛えたいです。ポジション争いも出てくると思うので、そこで一歩引かずに年上の先輩でも関係なく、どんどん向かっていきたいです。
関秀優(スポ4=静岡・浜松市立)
――3位で大会を終えられましたが、いかがでしたか
目標の優勝には届きませんでしたが、最後勝ってメダルを獲得できていい終わり方でした。良かったです。
――きのうの中大戦を終えてから、どのように過ごされましたか
きのうは誤審みたいなものもあったりして、納得のいかない終わり方で悔しい思いもありました。気持ちを切り替えて、何としてもメダルを取ろうと話し合いました。
――ベンチからご覧になっていて、試合展開や選手の表情というのはどう映りましたか
(表情が)硬いなと思う選手や、止められたりして気落ちする選手もいましたが、チーム一丸でまとまっていました。みんな落ち着いてプレーができていたと思います。
――硬くなっていた選手とはどなたでしょうか
健翔(田中健翔副将、スポ4=熊本・鎮西)は気合いは入っていましたが、それが空回りして力が入りすぎているかなと思うところがありました。でもきょうは落ち着いていいプレーができていたと思います。
――最後は田中選手が決められました
健翔に(トスが)上がるなとは思っていました(笑)。四年間の思いを込めた一撃だったと思います。
――個人としてはケガにも苦しんだ一年でしたが、振り返っていかがでしたか
ことしの最初の方にケガをしまして、正直最初は気持ちも腐りました。練習も行きたくないな…という気持ちでした。でも同期や後輩のみんなが頑張っている姿を見て、選手としては関われないけれど、スタッフとして支えて、チームでいい結果を残していこうと頑張ることができました。
――結果として主務を二年間務められましたが、四年間を振り返っていかがでしたか
主務をやるつもりは当初全然なくて。突然任されて最初は嫌でしたが、主務を経験することで、選手だけでなくスタッフの気持ちも理解できました。チームをいろいろな視点で見ることができたので、非常にいい経験でした。
――同期の方々に伝えたいことはありますか
4年間お疲れ様。ありがとう。ベタですが(笑)。
――後輩の方々にもお願いします
来年も中大に石川祐希がいますが、来年こそは優勝してほしいです。
真鍋佑輔(人4=香川・高松第一)
――今のお気持ちは
四年間やってきた成果が出て、優勝はできなかったんですけど、3位という結果が残せて、本当に嬉しいというか、安心した気持ちですね。
――ピンチサーバーとして出場されたときの気持ちは
何回か試合には出してもらっていたんですけど、なかなか結果が出せていなくて、きょうは本当に最後の試合で、何が何でもやってやろうと思っていました。ちょっと結果が残せたので良かったかなと思います。
――緩いサーブを多く使っていましたが、その狙いは
ちょっと相手が引いて守っていたのと、ジャンプサーブを使う選手がうちは多かったので、ちょっと緩いサーブでも効くかなと思って打ちました。
――第4セットの1本目のサーブで大きく相手を崩しました
点差も離れていたので、しっかり打とうと意識しました。楽な気持ちで打てたので、やっぱりそれだけ点差を広げてくれたレギュラーメンバーに感謝していますね。
――四年間の集大成となる大会でした
春のリーグ(春季関東大学リーグ戦)は6位で、東日本(選手権)は準優勝だったんですけど、秋リーグ(秋季関東大学リーグ戦)まで、優勝というタイトルは取れていなくて、この最後の全カレは4年生が一丸となって優勝を目指そうという話をしていました。3位でちょっと物足りない気持ちもあるんですけど、満足しています。
――四年間を振り返っていかがですか
特に1年生の頃は、苦しいことがたくさんあって、やめたいと思うこともあったんですけど、きょうという日を迎えられて、やってて良かったなと思います。
後藤光明(社4=東京・早実)
――今の率直なお気持ちをお聞かせください
< p>優勝はできませんでしたが、今までことし一年間やってきたこのチームで勝って終わって3位だったというのはとてもうれしいです。
――きょうの試合ではピンチサーバーとしてコートに立ちましたが、振り返ってみていかがでしたか
今まではリベロとして出ていましたが、ピンチサーバーというポジションをやることになりました。ポジションが違うので最初は自分の役割を考えた時期もありましたが、しっかりと自分のできることをやろうという心掛けで試合に臨んでいました。
――リベロから外れてしまった今シーズンを振り返ってみていかがですか
1、2、3年でリベロをやってきて4年生になってリベロをできず、複雑な時期もありました。自分のわがままどうこうではなくて、チームですべきことを考えて行動するように心掛けていました。1年生2人がリベロで入っているので、自分が今までしてきた経験を伝えてあげて、後輩に成長してもらえるよう頑張りました。
――四年間を振り返ってみていかがでしょうか
間違いなく成長できたと感じる四年間でした。1年はベンチ、2、3年はリベロ、4年はピンサー(ピンチサーバー)とさまざまな視点からチームに携わることができました。自分が何をすべきなのかを客観的に見て行動できるようになりました。そこは成長できたと思いますね。
――他の大学と比べて早大の良さは何だとお考えでしょうか
雰囲気ですね。上級生、下級生問わず仲がいいところがワセダの良さだと思います。
――同期の皆さんにどのような言葉を掛けたいですか
四年間こんな自分と一緒にやってくれて、最後は3位という。4年の時は僕は(スタメンで)出ていないので、頌平(山口主将、スポ4=長崎・大村工)と健翔(田中副将、スポ4=熊本・鎮西)、加藤(久典、スポ4=東京・早実)はコートに出て頑張ってくれました。関(秀優、スポ4=静岡・浜松市立)、真鍋(佑輔、人4=香川・高松第一)にはたくさんお世話になりました。ありがとうの一言に尽きますね。
――後輩の皆さんには何を伝えたいですか
1年生、2年生、3年生の役割があって、それをしっかりやってくれたから勝てることができました。後輩の支えがあったから今の自分があると思うので、後輩に対しても感謝の気持ちを伝えたいです。
< p>――加藤選手をはじめ早実高時代から一緒にプレーしてきた選手も多いです
加藤は7年間、加賀(優太、商3=東京・早実)とは6年間、宮下(諒大、社2=東京・早実)と鵜野(幸也、スポ2=東京・早実)、中野(博貴、教2=東京・早実)とは早実からだったら5年間。長かったようで短かったです。彼らの存在は僕にとって大きな存在でした。(早実高時代のチームメートは)大学に入ってバレーをやらなくてもよかったんですけど、バレーをやるという選択をしてありがとうと言いたいですね。
――今後はどのようにバレーボールに関わっていく予定ですか
内定先の会社でもバレーボールをやるつもりなので、バレーボールとは何だかんだ縁のある生活になるとは思っています。
山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)
――3位入賞を決めました。感想をお願いします
優勝できなかったんですけど、勝って終われて嬉しいです。
――きょうのプレーの振り返りをお願いします
きょうはことし1番のプレーができたのではと思います。スパイクは本数はそんなに上がってないですけどしっかり決めるところは決め切って、ブロックもしっかりデータ通りに止めることができたのではないかと思います。
――対戦相手の日体大は、東日本インカレ、秋リーグと負けが続いていた中、きょうは非常に優位に試合を進められましたが、どのような対策をしましたか
やはり負けていることもあったので向こうの対策がやりやすかったです。向こうに何をやられたかなどを振り返って、それを徹底的にやってきょうは勝つことができたと思います。
――序盤から早大ペースでしたが、どのように入っていきましたか
ブロックが機能してサーブで攻めてそれでブロックが機能して切り返し決めたのが勝った要因かなと思います。
――その中、3セット目だけはおとしてしまいましたがなぜでしょうか
こっちのミスが続いたのが要因じゃないかと思います。
――なぜミスが出てしまったのでしょうか
気を抜いたわけではないんですけど、向こうに盛り上がるような点数を与えてしまったのが要因だと思います。
――ご自身のプレーですが、スパイクもブロックも良かったと思います。いかがでしたか
今大会はあまり調子が良かったわけではなかったので、しっかり最後(ピークを)持ってくることができたので良かったです。
――この一年の振り返りをお願いします
初めてセンターとしてコートに立って、最後このような結果だったけれど、らいねんにつながる糧になったのではないかと思うので、らいねん優勝できるように頑張ります。
――4年生がこれで引退となり、次はご自身の代です。どのように引っ張っていきたいですか
やはり4年生中心というのは昔からのワセダのスタイルだと思うので、自分と喜入中心に引っ張っていきたいと思います。
加賀優太(商3=東京・早実)
――3位で大会を終えられて、インカレ(全日本大学選手権)を振り返っていかがでしたか
昨年と同じく準決勝で中大に負けてしまって、日本一を目指してきたので悔しい結果ではありました。それでも最後勝って終わることが一番大事だと思ったので、うまく切り替えて臨めて、4年生にメダルをかけられて良かったです。
――きょうの試合など、出番というのは予め伝えられているのでしょうか
うちの苦手なローテーションのときに詰まったりすると、自分の出番はあるのかなと思ったりします。
――きょうも途中出場をされて、得点を決めた後の姿が印象的でした
自分の役割は流れを変えて盛り上げることなので、その役目を果たせたかなと思います。
――仲も良いという田中健翔選手(スポ4=熊本・鎮西)が最後決められましたが、あの場面はいかがでしたか
健翔さんに上がるなとは思っていました。一番得意な攻撃で決めてくれたので、あそこは目に焼き付けました。
――来年は4年生として、そういう出番も予想されます
インカレはやはり4年生がどれだけできるかが勝負の大会なので、自分がらいねん最上級生という立場として、実績関係なくコートの中で活躍できればいいなと思っています。
――インカレでケガから復帰され、収穫や課題は見つかりましたか
これまでよりリーグ戦などでも出番は少なかったですが、久しぶりの実戦で慣れない部分もありました。気持ちで引いてしまう場面もありましたが、そういうときはうまくプレーできていないなと思いました。やはり気持ちを前面に出して、思い切りやっていくのが自分の持ち味であって良さを引き出すコツだと感じました。
――三年間を一緒に過ごされた4年生に向けて伝えたいことはありますか
自分が大学でバレーを続けようと思ったきっかけも、1個上に高校の先輩がいたからでもありました。今の自分があるのは文字通り4年生のおかげだと思っているので、感謝の気持ちを、らいねん日本一というかたちで伝えていきたいです。
――改めてになりますが、最上級生として迎える来年への意気込みをお願いします
これまでのバレー人生、最後の一年に悔いを残すことが多かったです。あの時にああしておけばよかったと思うことも多いので、ことしの4年生のように日ごろから練習に厳しく取り組んで、日本一を取ることができればいいなと思っています。
喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)
――3位入賞おめでとうございます。感想をお願いします
最後、勝って終われたので、優勝はできなかったですけど銅メダルももらえたし、黒鷲旗(黒鷲旗全日本男女選抜)にも出ることができるので良かったかなと思います。
――きょうのプレーの振り返りをお願いします
きょうは4年生がすごく頼りがいがあって何度も何度もチームのピンチを救ってもらっていたなと思います。
――東日本インカレ、秋リーグと負けが続いていた日体大相手に、良い試合を展開しましたが
そうですね、自分たちのやるべきことをやったというか、相手もけが人がいたりだとか、メンバーがころころ変わったりだとかお互いベストな状態ではなかったんですけど、気持ちで勝ったかなというふうに思います。
――全体通して優位に進めましたが、何か対策がありましたか
どちらかと言うと追いかける展開より自分たちが序盤先に出て、追いかけられる展開の中で自分たちで一本一本切っていくという展開できょうはセットが取れていました。そういう展開に持ち込めたというのが大きかったのではないかと思います。
――ご自身のプレーに関して、きょうもエースとして引っ張っていましたがいかがでしたか
相手のリベロがうまくてスパイクがなかなか決まらなかったですけど、そこでミスを出さずに気持ちで打ち込んでいけたかなというふうに思います。
――少し相手側にスパイクを拾われることが続く場面もありましたが
その中でも粘り負けしなかったので良かったかなと思います。
――サーブも鋭く決まっていました
きょうが最後だったので、思い切っていこうという感じで打ったらああいう結果になりました。
――この一年ふりかえっていかがでしたか
けがもあって、初めての体験というか、ベンチも経験して自分自身も結構成長した年だなというふうに感じてます。
――4年生がこれで引退となり、次はご自身の代です。どのようにチームを引っ張っていきたいですか
プレー面もそうなんですけど、雰囲気作りだとか、自分ができることをしっかりやって、後輩を引っ張るというよりも後輩がプレーしやすい環境というのを整えて、のびのびやってもらえたらなと思います。
藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)
――勝利の瞬間を振り返っていかがですか
4年生を中心に1年間やってきたので、優勝には届きませんでしたが、最後に勝って笑って終われたので良かったです。最後に点を取って終われてホッとしました。
――きのうからはどのように切り替えてきょうに臨まれましたか
目標としていた日本一には届かなかったので、みんな少しどんよりしている部分はあったのですが、ミーティングで気持ちを切り替えて絶対にあした勝とう、という話をしました。全員がしっかりと切り替えて試合に臨めたと思います。
――試合の入りからとても良かったですね
きのうも1セット目はとても良かったので、序盤はいつも通り入っていけば大丈夫だという自信は全員あったと思います。勝負は2、3からだと思っていたので、そのときの声掛けなどがきょうはしっかりできていたと思います。
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
3セット目くらいから(ブロックが)1枚でのスパイクをミスしてしまったり、僕自身リズムが狂ってしまっていました。一回コートから離れて外から試合を見て、先輩からも声をかけてもらって、最後までリラックスしてプレーできましたが、1回で決めきらなくてはいけないなと感じました。
――両チームともに粘りのプレーが出ていました
粘り負けしないということが声掛けの中でもあったので、相手がレシーブで拾ってきて一本では決まらないこともあると予想はしていました。僕たちもそれに負けじと粘り負けせずに、ラリーを制して得点することができたのが良かったと思います。
――ことし一年の振り返りをお願いします
春リーグ6位からスタートして、東日本準優勝、秋リーグ3位とあまり良い成績を残せてはいないですが、練習から4年生を中心に厳しさを持って取り組めていました。最終的に優勝には届きませんでしたが、3位ということで最後勝って終われたのは良かったです。らいねんは僕も上級生になるので自覚を持って決勝で戦って、勝って終われるように頑張っていきたいです。
――きょうで引退される4年生に対してはどのような思いがありますか
2年間という短い時間でしたが、練習から厳しさを教わったり、コートを離れてもたくさんお世話になりました。お疲れ様という気持ちとバレーを続ける人も続けない人もいるとは思いますが、別々の道で頑張ってもらいたいです。
堀江友裕(スポ1=和歌山・開智)
――今のお気持ちは
自分のプレーどうこうよりは、4年生に最後勝って終わってもらえたので良かったと思います。
――きょうの試合に懸ける意気込みは
自分としてもきのう準決勝で負けて、決勝で戦いたかったぶん、3位決定戦というモチベーションをつくるのが難しい部分があって、ちょっとそれをきょうの試合に引きずった部分がありました。自分では頑張ろうと思って入ったんですが、試合に入り切れていない部分はあったと思います。
――具体的には
いつもは明らかにいけてるようなディグで、ボールを後ろに弾いてしまったりということが、振り返ってみれば多かったのかなと思います。
――日体大のスパイクへの対応は
向こうのキャプテンの方もケガけがをされていて、あまり強いボールが来なかったので、まずブロックでしっかりと止めて、抜けてきたボールをしっかり上げようと意識していました。
――きょうが4年生と戦う最後の試合となりました
分かっていても実感があまりなくて、4セット目に点差が開いて、真鍋さん(佑輔、人4=香川・高松第一)や後藤さん(光明、社4=東京・ッ早実)が出てきて、それでもう最後なんだなと。試合終わる前だったんですけど、ちょっと寂しかったです。
――試合終了直後に後藤選手と抱き合うシーンも見られましたが
本当にミツさん(後藤)には、いろいろお世話になったというか…。極端な話で言ったら僕のせいで(レギュラーから)外れてしまったところもあると思うので、あまり良くないことですけど、終わったらミツさんのところに行こうと思っていました。
――早大での最初の一年間はいかがでしたか
1年として、仕事の部分とか大変なところはあったんですけど、先輩にこういういい結果を送ってもらえたので、らいねんはもっといい結果を残したいと思います。