山口、加藤がU-23日本代表に!アジアカップで銅メダルを獲得

男子バレーボール

 9月22日から28日にかけてタイでアジアカップ男子大会(アジアカップ)が開催された。23歳以下の18人の選手が日の丸を背負い、戦いに挑んだ。早大からはセッターの山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)と加藤久典(スポ4=東京・早実)が選出。そして、松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)が代表チームにコーチとして帯同した。結果は第3位で銅メダルを獲得。山口はベストセッター賞に選ばれ、唯一の個人賞受賞となった。

 9月中旬から平日は代表チームの合宿、週末は秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)と山口と加藤のハードな生活始まった。体力的な疲労に加え、それぞれのチームのプレースタイルに素早く適応しなければならないというストレスは少なからずあっただろう。しかし、「頭と気持ちを整理して切り替えどちらも疎かにならないように」(山口)という言葉通り、アジアカップ前の秋季リーグ戦を全勝で終えタイへと旅立った。 

代表チームにコーチとして帯同した松井監督とU-23日本代表に選出された山口、加藤(左から)

 そして迎えたアジアカップ。イランやオーストラリアなど強豪を含めたアジア8か国が優勝を目指してしのぎを削る。予選リーグB組に入った日本は初戦の相手韓国にフルセットの末、惜敗。続く、アジアトップの強さを誇るイランとの一戦ではストレート負け。この試合に出場した加藤は「調子は悪くなかったがイランのブロックに全部(スパイクが)かかってしまった」と世界の高さと強さを実感した。しかし、オーストラリアにストレート勝ちを収め予選リーグを3位で終える。予選リーグA組2位のカザフスタンに勝利したことで1位から4位を決めるセミファイナルラウンドに進出し、再びイランと対戦。セットカウント2-3で敗れ、決勝への切符を逃す。しかし、予選リーグではストレート負けを喫した相手をあと一歩まで追い詰めたことは自信につながっただろう。3位決定戦では好レシーブから山口がサイドとセンターをうまく使うと相手を引き離し、第1セットを先取する。第2セットはスパイク、レシーブにミスが目立ち失セット。しかし、残りのセットを奪取するとチャイニーズタイペイを下して銅メダルを獲得した。

銅メダルを獲得し笑顔を見せる日本チーム

 海外選手のすごさを肌で感じ、世界で戦うために必要なジャンプ力やパワーなど課題を見つけた加藤。全試合にスタメン出場を果たし、ベストセッター賞受賞で自信を得た山口。アジアカップは二人にとって大きな経験となったに違いない。そして、残ったメンバーも田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)ら4年生を中心に疲労がたまる二人の負担を軽減すべくレシーブなどの練習に励んだ。チームの結束力もまた一層の強まったに違いない。アジアカップが終わり、残すは秋季リーグ戦3試合だ。世界を相手に更なる成長を遂げた山口と加藤が優勝に向け、得たものを存分に発揮する。

(記事 藤原映乃、写真 本人提供)

最終結果

3位

個人賞

ベストセッター賞 山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)