東日本インカレ開幕!2連覇に向け最初の一歩踏み出す

男子バレーボール

 6位と悔しい結果に終わった春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)から約1ヶ月が経ち、昨年優勝を収め2連覇のかかる東日本大学選手権(東日本インカレ)が幕を開けた。初戦は春季関東大学2部リーグ戦で6位だった国際武道大との一戦。第1セットは試合の出だしでレシーブの乱れや対応の遅れが見られ思わぬ苦戦を強いられる。しかし、第2、3セットは徐々に調子を取り戻し、最後は力の差を見せつけてセットカウント3-0(25ー22、25ー18、25ー17)で初戦をストレート勝ちで終え、次の戦いに駒を進めた。

 「相手スパイクの特徴やセッターの特徴に対応しきれず、ブロックが全然機能しませんでした」と山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)が言うように相手レフトのストレートのスパイクで何度も得点を奪われてしまう。さらにサーブレシーブの乱れから思うような攻撃を組み立てることができない。喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)ら攻撃陣の力で、得点的には早大がリードするかたちとなったが、試合内容は苦しいものとなった。

1セット目から修正しストレートを閉めるブロック

 しかし、続く第2セットではブロックで閉めるコースをクロスからストレートに修正。その結果、相手のサイド攻撃を封じることに成功し、ブロックポイントを重ねた。また、「調子も良かった」と喜入自身が語るように攻めたサーブでサービスエースを奪い、バックアタックや時間差攻撃で相手を圧倒。エースとしての活躍でチームに貢献した。第3セットでも自分たちのバレーで大きく点差をつける。20点に先に乗せると控え選手を投入し、最後は鵜野幸也(スポ2=東京・早実)の力強いスパイクで25-17。しっかりと勝ち切り、あすにつなげた。

プレーで活躍を見せた喜入

 「(戦うのが)初めてのチームですがもう少し早く対応していける部分があったと思います」と山口は試合後反省を口にした。東日本インカレは負ければ終わりのトーナメント方式だ。少しの対応の遅れが命取りになる。また、4日間の連戦、しかも明日、明後日は勝てば5セットマッチを1日に2試合というハードスケジュールが待ち受けている。勝利には疲労の中でのプレーの安定さとチーム力がカギとなる。2連覇という目標に向け、まずはあすの桜美林大との一戦に全力で挑んでほしい。

(記事 藤原映乃、写真 加藤佑紀乃)

セットカウント
早大 25-22
25-18
25-17

国際武道大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)
レフト 藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)
センター 加藤久典(スポ4=東京・早実)
センター 山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)
ライト 田中健翔(スポ4=熊本・鎮西)
セッター 山口頌平(スポ4=長崎・大村工)
リベロ 堀江友裕(スポ1=和歌山・開智)
コメント

山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)

――どのような調整を積んで今回の大会に臨まれましたか

早慶戦までは教育実習や、アンダーカテゴリーの合宿で抜ける選手がいて、なかなかみんなそろって練習できなかったです。早慶戦終わってからやっとみんなで練習できるようになりました。春季リーグ戦(春季関東大学リーグ戦)は6位という結果で終わってしまいました。うまくいけば土曜日の初戦は春季リーグ戦で優勝した筑波と対戦することになり、他の試合でも春季リーグ戦での悔しさを晴らしたいです。春季リーグ戦は自分たちのミスによって負けてしまう部分が多かったので、そういうところを意識して練習してきました。それを1試合1試合継続していけばいい結果が出ると思うので優勝を目指してそこを頑張っていきたいと思って臨みました。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

ことしのチームになってから初めて対戦するところで、2部のチームではある程度力のあるチームだったので、初戦の入り方というのはいつも難しいですが、ストレートで初戦を勝てたというのは良かったです。でも、内容としてはまだまだ自分たちで修正できるようなミスがあったので、初めて対戦するチームですが、もう少し早く対応していける部分があったと思います。あす以降も初めて対戦するチームとかもあるので対応力をつけていかなければいけません。まだまだ試合の中で修正できる部分があるなと思いました。

――第1セット目は苦戦されましたが具体的にどのようなことが原因だったのでしょうか

相手スパイクの特徴やセッターの特徴に対応し切れず、ブロックが全然機能しませんでした。キャッチが乱されても自分が立て直すことができればもう少し落ち着いたのかなと思います。

――サーブに関していかがでしたか

2セット目で3連続ミスとかはあったのですが、喜入(祥充、スポ3=大阪・大塚)や山﨑(貴矢、スポ3=愛知・星城)といったジャンプサーブ陣がコンスタントに強いサーブを入れていたと思うのでサーブミスはそこまで気になりませんでした。

――第2、3セットではブロックも機能しているようでしたが

レフトのストレート打ちに決められていたので、途中からストレートを閉めるように修正しました。そこからブロックポイントも出ました。ゲームの中で点数を取りにくる選手は限られてくるので、終盤はそこを大分絞れてきましたが、もう少し早く対応しなければいけないなと思いました。

――あすは勝つと1日2試合という体力的にハードになると思うのですが意気込みをお願いします

あしたから5セットマッチを2試合となかなか東日本インカレや全日本インカレ(全日本大学選手権)でしかない厳しいスケジュールです。体育館も暑いのできつい試合になると思うのですが、その中でもとりあえず目の前の1試合とか目の前の一球にもっとこだわりを持ってプレーし、控え選手にもいい選手がいるのでチーム一丸となって戦えれば問題はないと思うので1試合1試合戦って結果的に2連覇という結果がついてくればと思います。

山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうは1試合目だったのですが、正直内容は全然良い試合ではなかったかなと思います。

――具体的にどのような点が挙げられますか

自分たちのプレーがあまりできていなかったと思います。

――ご自身のサーブについては

きょうはサーブは少し調子が悪かったと思います。

――ブロックはいかがですか

ブロックは、向こうのスパイカーがストレートばかり打ってきて自分の方に来てないので何とも言えないです。

――クイックについては

クイックは普通くらいです。

――この試合に向けてどういった調整をされてきましたか

今言ったような、クイックとブロックとサーブを重点的に鍛えてきました。

――春季関東大学リーグ戦からご自身の中で良くなった点などはありますか

初めてセンターでコートに立った割には良かったんじゃないかなと思います。

――あすに向けての意気込みをお願いします

あすは2試合で、きつい試合になると思いますが、がんばりたいと思います。

喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)

――どのような意気込みできょうの試合に臨みましたか

初戦は難しい戦いなので、あまり硬くなりすぎずミスも多すぎないように頑張りました。

――早慶戦を終えてからどのようなことを意識して練習に取り組みましたか

ブロックとレシーブの関係の精度を上げようということで、クロス側を締めたらクロス側の選手がフェイントに回るだとか、約束事を決めて細かいところを修正しました。

――きょうの試合を振り返って、ブロックが機能しているように見えましたがその点はいかがですか

相手のバックアタックがなく、前三枚だけだったので、ブロックがつきやすかったというのもありますし、あれくらいの相手ならセットで1から2本は止められて当たり前かなと思います。

――ご自身のスパイクについてはいかがでしたか

合格点まではいかないですけど、ある程度は決められたので良かったとは思いますが、時々荒い場面があったので、そこはミスを出さずに自分の点にできるような工夫をしたいと思います。

――サービスエースを決める場面もありましたが、サーブについてはいかがでしたか

この体育館は去年の天皇杯(天皇杯関東ブロックラウンド)でやったことがあり、この体育館を一度経験したことで打ちやすかったというのもありますし、調子も良かったと思います。

――ストレート勝ちということでしたが、チームの雰囲気としてはいかがでしたか

全体的には固かったのでそんなに盛り上がってどうこうというよりも、細かいミスが出たのでそこをしっかり合わせるということをやっていました。雰囲気ということよりも、自分たちのやるべきことを一つ一つ詰めていこうということを意識しました。

――最後にあすの試合への意気込みをお願いします

あすは2試合あるので体力の面で飛ばしすぎないように、自分たちのやるべきことをしっかりやっていきたいと思います。