きのうの敗戦に落ち込んでいる暇はない。気持ちを切り替えて臨んだ順大との一戦。センターのマークが厳しい中でも、サイドアタッカーを中心に得点を重ねた。サーブやブロックも機能し、早大がセットカウント3-0(25ー22、25ー18、25ー18)のストレート勝ちで力を見せつけた。
相手ブロックが一対一でマークにつくため、簡単にセンターの速攻を使わせてもらえない。しかし、田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)がバックアタック、喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)が時間差攻撃、藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)がレフトから力強いスパイクを決める。「頌平さん(山口、スポ4=長崎・大村工)が僕をうまく使ってくれて」と藤中が言うように、山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)の機転の利いたトスで相手ブロックを欺き、確実な攻撃を組み立てた。順大もサイドを中心に打ち込んでくるものの、早大の攻撃力が勝り、しっかりと第1セットをものにした。
要所で得点を決め、活躍した藤中
続く第2セットではブロックが機能する。1セット目で攻め込まれたサイドの選手を藤中がシャットアウト。またサーブで狙いを定めストレスを与えたことも功を奏し、順大スパイカー陣の勢いが衰え始める。流れは完全に早大へ。中盤、前に落ちるチャンスボールに対応しきれず、ミスが続き連続得点を許すも、リードを守りきりセットを奪取した。第2セット後半から、相手のブロックが割れ始めると、センターのクイックが決まりだす。第3セットでは、サイドスパイカーに加え、山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)がクイック、ブロックで活躍を見せ、25ー18と敵を圧倒した。
巧みなトスワークを見せた山口とバックアタックで得点を量産した田中
攻守ともにチーム全体で戦えたことがきょうの勝因だ。だが、細かいミスで相手に点数を与えてしまう場面も目立った。それをどこまで詰めていけるかがで結果は変わってくるだろう。ここまで戦ってきてわかったこと。それは、相手が誰だろうが力を出し切れば勝てるということだ。簡単なようで難しい。しかし、やるしかない。最終戦、対するは現在首位の筑波大。早大の真価が問われる。
(記事、写真 藤原映乃)
セットカウント | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 3 |
25-22 25-18 25-18 | 0 | 順大 |
スタメン | ||||
レフト 喜入祥充(スポ3=大阪・大塚) レフト 藤中優斗(スポ2=山口・宇部商) センター 加藤久典(スポ4=東京・早実) センター 山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城) ライト 田中健翔(スポ4=熊本・鎮西) セッター 山口頌平(スポ4=長崎・大村工) リベロ 堀江友裕(スポ1=和歌山・開智) |
コメント
山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)
――どのようなことを意識してきょうの試合に臨みましたか
きのう負けてしまったのでしっかり切り替えて臨みました。相手(順大)はチームとして戦ってくるのではなく、個人個人でやってくるチームなので、しっかり自分たちがまとまって戦えば問題ないなとは思っていました。まだまだ細かいミスなどがありましたが、相手よりチームで戦うという意識や、元気が上回ったんじゃないかと思います。
――きょうの試合を振り返って、具体的に良かった部分はどこですか
一対一であっちがブロックに来ていたので、時間差にしたり、サイドで(ブロックを)一枚にしていい状態で打たせることができました。場面場面で速攻も使って、自分のトスワーク的には良かったかなと思います。サーブもサービスエースこそ無かったですが、しっかり狙う人をチーム全体として狙い続けることができて、ストレスを与えていけたのは良かったかなと思います。
――レシーブやブロックなど守備の面ではいかがでしたか
相手がライトを中心に点数を取ってくるチームだということはわかっていたので、ライトを最初からマークしてました。1セット目こそライトから打たれる場面があったのですが、2セット目以降からは藤中(優斗、スポ2=山口・宇部商)のシャットがでたりとか、(ブロックを避けて)アウトにしたりとかと相手のライトを終盤潰すことができたと思います。でも、向こうの速攻が合わずに前に落ちるボールを落としてしまったり、ゆるいボールで点数を与えてしまうことがあったので、そういう場面をこぼさずに点数につなげていかないともっと上位のチームには通用しないと思うので、そういう部分を詰めていきたいと思います。
――最終戦となる筑波大との一戦に向け強化していきたい部分と意気込みをお願いします
筑波もいまの時点では1番、2番で強いチームだと思うし、一人一人が力を持っているので、それに負けないようにしたいです。サーブで攻めてくるので、そこを我慢しながらしっかりファーストブレイク取っていってこうと思います。あっちも粘り強いプレーでをしてくるチームなので、レシーブとブロックの関係を固めて自分たちも粘り強いバレーをしていかないと試合にならないと思うので、そこを今週詰めていってまた来週頑張りたいと思います。
藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
きのう(セットカウント)3-0で負けてしまって、相手どうこうというより、自分たちの力を出せなかったというのが一番反省点でした。きょうはアップの時からしっかり力を入れて、自分たちの力を出すっていうのを掲げてやりました。試合ではそれができたかなと思います。
――要所でスパイクを決めていらっしゃいましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
頌平さん(山口、スポ4=長崎・大村工)が僕をうまく使ってくれて決めることができました。でも、苦しい場面でちょっとトスが乱れた時に決めきることができなかったのが自分の中で印象に残っています。いいトスばかりではなくて、苦しい場面でも決めれるようにしていきたいなと思います。
――ブロックやレシーブなど守備の面はいかがでしたか
ブロックも最初の方は遅れていってしまったりして指導される部分があり、詰めが甘かったかなと思います。後半徐々につかんではきたんですけど、やっぱり最初から仕留めていけるようにしなければいけないと思います。
――最終戦に向けて意気込みをお願いします
相手も強いんですけど、自分たちのプレーを出していくことが一番必要だと思うので、アップからしっかり取り組んで、走り回ってやりたいと思います。