終始ペース譲らず、確実にストレート勝ちを収める

男子バレーボール

 きのうの勝利に続き、きょうも自分たちのリズムで試合を進めた。対するは現在最下位の専大。なんとしても確実に勝ち星を積みたい試合であった。早大は攻守ともに安定したプレーで相手を翻弄(ほんろう)する。結果はセットカウント
3-0(25-12、25-19、25-11)でストレート勝ちと、納得のいく形にな
った。

 序盤から連続得点を重ね、その勢いは止まらない。エースの喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)を中心にスパイクを決めていく。ミスも少なく安定したバレーを続け、ストレート勝ちを予感させた。また、「相手のスパイクのマークを捨てるところは捨てて、厚くするところは厚くして、どのコースをブロックで防いで、どこをレシーブするというのが一回一回できていた」と山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)は振り返る。その言葉通り、チーム全体としてブロックが相手の動きを読み切りドシャットする場面が多く見られた。第一セットはダブルスコアと、相手を大きく突き放す。

得点を決め力強いガッツポーズを見せる山口と加藤

  続く第二セット。専大も必死に食らいつくが、早大はミスのないプレーで相手を崩していく。さらに田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)らの強烈なスパイクも決まり、格の違いを見せつけきっちりとセットをものにした。また、第三セットも時間差攻撃やクイックを利用して相手を圧倒。点差を大きく広げて余裕の勝利を収め、3セット連取で試合を終えた。山口主将が「点数的にもある程度危なげなく勝てて良かった」と語るように、一貫して早大ペースで試合が運ばれた。

攻守ともに活躍した藤中

 「セットを落とさないことが第一の課題だった」と喜入はふりかえる。セットカウントが順位争いに影響する中で、取れる相手からしっかりと取りこぼしなく勝利を奪うことはとても重要である。そういう点できょうの勝利は大いに意味のあるものであった。残る3戦は強敵が待ち構えている。次戦は現在2位の中大だ。藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)は、「守りに入っては戦えるものも戦えない」と語る。黒鷲旗全日本男女選抜を経て変わりつつある早大。この勢いに乗り、「自分たちのバレー」(喜入)を貫いた先には勝利が待っているはずだ。

(記事 越智万里子、写真 藤原映乃)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

セットカウント
早大 25-12
25-19
25-11

専大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)
レフト 藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)
センター 加藤久典(スポ4=東京・早実)
センター 山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)
ライト 田中健翔(スポ4=熊本・鎮西)
セッター 山口頌平(スポ4=長崎・大村工)
リベロ 堀江友裕(スポ1=和歌山・開智)
コメント

山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)

――後半戦連勝スタートとなりましたが、きょうの試合を振り返っていかがですか

相手がまだ一勝もしてなくて、いまの時点で最下位のチームでした。きのういい内容の試合をしたぶん、きょう心の緩みが心配でしたが、きのうと同じようにコートの中やタイムアウトの時に打ち合わせや確認の声を切らさずにできて、点数的にもある程度危なげなく勝ててよかったと思います。

――きょうもブロックがよかったと思いますが振り返って

相手のスパイクのマークを捨てるところは捨てて、厚くするところは厚くして、どのコースをブロックで防いで、どこをレシーブするというのが一回一回できていました。ブロックの的も合っていたのでよかったですね。

――きょうは多彩な攻撃が多く見られましたが攻撃面はいかがでしたか

相手のスパイカーが一人一人そんなに身長も高くないですし、センターも一年生で入ってきたばっかりの選手だったので、攻撃を組み立てる面では難しくなかったですね。キャッチもしっかり返してくれていたのでできました。

――次は現在リーグ2位の中大との一戦ですが勝つために必要なことは

いい流れが来ていて、勢いもついてきていると思います。みんなでビデオを見て、ミーティングをしますし、ミーティングどうこうよりも自分たちの力を出せれば結果はついてくると思います。次の練習のときから気持ちを切り替えて、中大戦に向けて気持ちをつくっていって、それを試合で出せれば大丈夫なんじゃないかなと思います。

田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)

――きょうの試合はどのような気持ちで臨まれましたか

まずきのう3-0で東海大学というひとつの山を越えました。専修大学は今のところ最下位ですが、相手どうこうというよりも自分たちのバレーをもう一回しっかりやろうというという気持ちで臨みました。

――きょうの試合の振り返りをお願いします

きょうは自分たちのミスもそんなに出ることもなく、相手のエースをしっかりサーブで狙ってブロックをしっかり飛ぶという戦術通りのことができたと思います。

――きょうのスパイクの調子はいかがでしたか

頌平(山口、スポ4=長崎・大村工)のトスがぶれたものを自分が処理しきれなかった部分がありました。それを処理できれば頌平も安心してトスを考えることができると思うので、そこは悔やまれますね。

――ブロックはいかがでしたか

加藤(久典、スポ4=東京・早実)と山﨑(貴矢、スポ3=愛知・星城)がしっかりとセンター線を止めて、みんなバックアタックやタイセットをしっかりと飛べていたのでよかったかなと思います。

――きょう、フェイントをされてましたが、それは意識してされていましたか

いえ、まあミスを出さないようにリバウンドを取ったりとかいう感じで狙ってはいました。

――次が強豪の中央大学戦になると思いますが、意気込みをお願いします

自分たちは正直、優勝は見えないんですけど、最終的な結果どうこうよりもまず春リーグでしっかりといいバレーができるように中大に勝つつもりでしっかりとぶつかっていきたいと思います。それまでにこの1週間でまた仕上げていきたいと思います。

喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)

――きょうの試合のふりかえりをお願いします

きょうは相手が全敗ということもあり、やはりセットを落とさないことが第一の課題だったので、それが達成出来たのは良かったと思います。

――レフトからの攻撃はもちろん、バックアタックも高い成功率でしたが

周りがみんな決まっていたので、相手のブロックもどこについたらいいのかわからないような状態をつくれたことは一番大きかったと思います。

――トスをあげたり、フォローをしたりする場面も多くありましたが

体が普通に勝手に動いたというか、良いコンディションで臨めたというのがあり、つないだ後もしっかり点数を取れていていました。つなぎの中の1点はチームとしても勢いに乗れる点数の取り方だったので良かったと思います。

――ブロックやレシーブなどの守備の面はいかがでしたか

ブロックに関してはチーム全体的に良かったです。しかし、ブロックでワンタッチ取ったときのボールが上がってはいるのですが、これからはあげる場所を課題にしていきたいです。ワンタッチしたボールを自分たちがしっかりセッターに返して、そこからコンビを組めるようにというところをやっていきたいと思います。

――黒鷲旗からの変化はありましたか

黒鷲旗をきっかけにチームがふっきれたというか、ゲームの運び方もそうですし、自分たちのやるべきことをしっかり、思い切ってやるというところが出来てきていると思います。

――後半戦が始まりましたがどのように戦っていきたいですか

ここから厳しい戦いといいますか、今までよりも強い相手と戦うので、後半戦で疲れもたまってくるのですが、その中でも自分のコンディションをしっかり整えて、この4連勝の勢いを止めずに頑張っていきたいと思います。

――次戦は現在2位の中大ですが、意気込みをお願いします

勝ちに行くのはもちろんですが、自分たちが今まで積み上げてきたものと、自分たちのバレーをしっかりやればそれに良い結果がついてくると思うので、自分たちのバレーを来週もしっかりやりたいと思います。

藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)

――きょうの試合のふりかえりからお願いします

この土日は、相手どうこうというより自分たちの力をしっかり出していこうということが僕たちの課題でした。きょうは少しでも自分たちの力が出せたかなと思います。

――良くなったのに黒鷲旗の影響はありますか

黒鷲旗でVリーグ相手に勝つことはできなかったのですが、いい形で戦うことができました。それがすごく自信になったので、黒鷲旗がきっかけかなとは思います。

――きょうは第一セットからスパイクが多く決まっていましたがいかがでしたか

僕自身はあまり決まっている印象はなかったのですが、決まらなくても守備の面で少しでもチームに貢献できたらなと思っていました。

――守備で良かったところはどこでしたか

僕はしっかりサーブレシーブを返すことがやはり重要で、それが自分の役割だと思っています。そこに関しては良かったかなとは思います。

――後半戦になりましたが、どのように戦っていきたいですか

残り3戦、山場だと思います。相手は強いですが、相手どうこうというより僕たちが向かっていく姿勢で自分たちの力が出せれば戦えると思うので、僕たち自身で勢いを出してやっていけたらいいなと思います。

――次戦は現在2位の中大ですが、意気込みをお願いします

守りに入っては戦えるものも戦えないと思うので、やはり攻める気持ちと、一番はサーブレシーブを返して最後は攻撃にもっていけたらいいなと思っています。