エースと主将がチームをけん引し、準々決勝進出を決める

男子バレーボール

 全日本大学選手権は第4日目を迎え、16校による4回戦が行われた。ここまで順当に勝ち進んだ早大は、関西を代表するエース・鳥越裕喜を擁する近大との試合に臨んだ。序盤から時間差を使った攻撃を展開し、守備では福山汰一主将(スポ4=熊本・鎮西)を中心にブロックが機能する。セットカウント3-1(25-23、25-14、22-25、25-21)で勝利を収め、準々決勝進出を決めた。

 「そろそろきつい戦いが続いていく」。前日の試合後、福山は厳しい口調でこのように話した。強豪との連戦で心身共にストレスがかかる上に、4回戦からは5セットマッチ。疲労の蓄積が懸念される中でチームをけん引したのは、やはりエースとキャプテンだった。第1セットから時間差攻撃を多用。センターの福山と加藤久典(スポ3=東京・早実)が相手ブロッカーのマークを引き付けると、トスはエースの喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)へ。バックアタックに加え、センターに回り込んでスパイクを決める。得点後には大きなガッツポーズでチームの士気を高め、まさしくエースとしての役割を全うした。

センターに移動し、スパイクを放つエースの喜入

 「汰一さん、いいぞ」。コートで喜入が痩身の背番号1に声を掛ける。次セット以降、主将の福山が攻守に渡る活躍を見せた。「大体打つところは分かっていた」と、第2セットでは鳥越のスパイクを2度シャットアウトする。このセットだけで5点、この試合を通じて10点のブロックポイントを挙げた。また、フェイントを使いながら要所でクイックを決め、攻撃の中心として得点を重ねた福山。高い打点から鋭いスパイクを放ち、最後の1ポイントを挙げた。

長い腕を伸ばしブロックする主将の福山

 連日の試合で選手たちは疲れがたまっているはずだが、サーブレシーブは安定し、ブロックも機能していた。また、この試合で高いパフォーマンスを見せた喜入や福山が好調を維持していることは早大にとって大きい。第4試合では準決勝への出場を懸けて、関西学連1位の龍谷大との試合に臨む。

(記事 渡辺新平、写真 藤原映乃)


セットカウント
早大 25-23
25-14
22-25
25-21

近大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)
レフト 藤中優斗(スポ1=山口・宇部商)
センター 福山汰一(スポ4=熊本・鎮西)
センター 加藤久典(スポ3=東京・早実)
ライト 田中健翔(スポ3=熊本・鎮西)
セッター 山口頌平(スポ3=長崎・大村工)
リベロ 後藤光明(社3=東京・早実)