コンビバレーが機能せず。悔しい今季初黒星

男子バレーボール

 前日の試合で駒大をフルセットの末に下した早大。秋季関東大学リーグ戦第7日目となるこの日は東海大と対戦した。序盤から東海大の強力なサーブで崩され、持ち味のコンビバレーを展開できない。レシーブの乱れからチーム全体としてトスが合わない場面もたびたび見られ、セットカウント0-3(21-25、19-25、20-25)でストレート負けを喫する。今季初黒星の早大は、この日の敗戦で3位に陥落した。

 第1セット、出だしは互角の戦い。相手に得点を許しても、田中健翔(スポ3=熊本・鎮西)や喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)らサイドからのアタックですぐに取り返す。しかし終盤に相手のサービスエースもあり、4連続得点を許すと、巻き返すことができないままこのセットを落とした。

ライトから強烈なスパイクを叩き込む田中

 「自分たちのやりたいバレーを終始やらせてもらえなかった」と福山汰一主将(スポ4=熊本・鎮西)。続く第2セット、相手のサーブミスもあり序盤に4点のリードを奪う。流れを引き寄せたかに思われたが、調子を上げてきた東海大の強力なサーブでレシーブが乱れ、きれいにセッターへボールが返らない。その結果コースが限定され、相手ブロックに捕まってしまった。さらにチャンスでトスが合わず、連続得点を許す。流れを変えたい早大は、セッターを山口頌平副将(スポ3=長野・大村工)から小林光輝(スポ1=長野・創造学園)に代えるも、思うように攻撃ができず、このセットも失った。迎えた第3セットは序盤から加賀優太(商2=東京・早実)がコースを打ち分けて得点を重ねる。しかし、相手のサイドからのアタックを止めることができず、じわじわと点差が開いていく。このまま終わりたくない早大だったが20-25で試合終了。今季初黒星に、選手たちは悔しさをにじませた。

今季初の敗戦に肩を落とす選手たち

 今後対戦するチームにも、強力なジャンプサーブで攻めてくる選手が多くいる。きょうの敗戦は、早大にとって課題を再確認する機会になったはずだ。レベルの高いチーム相手に、どれだけ自分たちのバレーを貫くことができるか。しっかり気持ちを切り替えて、次の試合に臨みたい。

(記事 本田理奈、写真 藤原映乃)


セットカウント
早大 21-25
19-25
20-25

東海大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)
レフト 藤中優斗(スポ1=山口・宇部商)
センター 福山汰一(スポ4=熊本・鎮西)
センター 加藤久典(スポ3=東京・早実)
ライト 田中健翔(スポ3=熊本・鎮西)
セッター 山口頌平(スポ3=長崎・大村工)
リベロ 後藤光明(社3=東京・早実)
コメント

福山汰一主将(スポ4=熊本・鎮西)

――今季初の敗戦となりましたが、いまのお気持ちをお聞かせ下さい

負けたらいけないところに負けてしまったのでちょっと複雑です。また、これは切り替えて頑張らなければいけないと思うので、重く受け止めないようにはしています。

――きょうは相手にサーブで崩される場面が目立ちましたが、振り返ってみていかがですか

東日本インカレまであんまりサーブで攻めてこなかったんですけど、相手がサーブで攻めてきてセンターの自分と加藤(久典、スポ3=東京・早実)にブロックが2枚ずっとついてきたので、自分たちがやりたいバレーを終始やらせてもらえなかったという感じだと思います。

――きょうはチーム全体としてトスが合わない場面が見られました

今季一番全体的に悪かったと思うんですけど、仕方ないのでトスと合わせて調整していきたいと思います。

――次の試合に向けて意気込みをお聞かせ下さい

筑波大とか上の方と当たっていくのでそこでどこまでやれるのかを、みんなともう一回話し合ってやっていきたいと思います。

加賀優太(商2=東京・早実)

――今季初黒星ですが、きょうの結果をどのように受け止めていますか

今シーズン通してうまくいっていない部分があって、今までのレベルのチームだったら何とか勝てていたのですが、東海大などのレベルの高いチームが相手だと、やはり自分たちのバレーができないとこのような結果になってしまうと思いました。

――試合前のチームの雰囲気はどうでしたか

いつもと変わらないように感じたのですが、観客が多い環境が久しぶりだったので、多少違和感を感じていたのではないかと思います。

――コースをうまく打ち分けて点を重ねていましたが、ご自身で振り返ってみていかがですか

交代して入ったときにあまりうまく打てなくて、そのときに田中さん(健翔、スポ3=熊本・鎮西)がコースを打ち分けろとアドバイスしてくれて、それをうまく実践することができてよかったです。

――相手のサーブが強力でしたが、レシーブはどうでしたか

今までのチームと違ってサーブのレベルが高かったです。しかし、これから対戦するチームはそういう高いレベルのチームだと思うので1週間で調整していきたいです。

――次の試合に向けて一言お願いします

負けてしまったことはしょうがないと思うので、切り替えて、必ず勝ちたいと思います。

喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)

――今季初の敗戦となりましたが、いまのお気持ちをお聞かせ下さい

リーグ戦なので何があるかわからない、予想のつかないところもあるとは思うんですけど、ストレートで負けたというところがどうしても納得できなくて、もう少し対応できたのではないかと思います。

――具体的にはどのような点に対応できたとお考えでしょうか

相手のサーブに押されたところもあるんですけど、相手に気持ちよく攻撃をさせすぎました。自分たちのサーブで相手を揺さぶるところをもう少しやれればなと思います。

――サーブで攻められなかった結果、相手にセンターを使われてしまったということでしょうか

相手の思うようにトス回しをされてしまって、ブロックでもあまり対応できませんでした。高さは相手の方が上なので、スパイクをブロックで絞るようなサーブを工夫できないとだめかなと思います。

――きょうはチーム全体としてトスと合わない場面も見られました。

空回りというか、焦りと言いますか勝たないといけないというプレッシャーに負けてしまったのかなと思いますね。

――きょうはなかなかブレイクが取れませんでした。

サーブとブロックのところに戻ってしまうのですが、あのような相手にはサーブで崩してブロックで取って切り返すというのが大事になってくると思います。最後二段トスを決めきれなかった部分が目立ったので、取るべき1点をしっかり取っていくことが全日本インカレに向けての課題かなと思います。

――次の試合に向けての意気込みをお聞かせ下さい

まだリーグ戦は終わっていないので、しっかり切り替えて来週、1試合1試合勝っていけるように、全日本インカレも頭に入れつつがんばっていきたいと思います。