リーグ最終戦、法大に勝利!2位で終える

男子バレーボール

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)、最終戦を2位で迎えた早大は7位の法大と対戦。序盤こそ相手の勢いに押されたものの、終始攻めるバレーで主導権は譲らず。セットカウント3-0(25-23、25-19、25-21)で見事勝利を収めた。

 1セット目、立ち上がりに苦しんだ。福山汰一主将(スポ4=熊本・鎮西)も「序盤は全然決まっていませんでした」と話す通り、センターの速攻がブロックされ、サーブレシーブでも乱される。法大にはセッターを中心としたコンビバレーを展開され、4点のリードを許してしまう。しかし相手のミスをきっかけにじりじりと点差を詰め、ついに逆転。中盤、リードしては再び追いあげられるという一進一退の攻防が続いたが、最後まで流れを渡さず。25-23でなんとかこのセットをものにした。

要所でスパイクを確実に決めた田中健翔(スポ3=熊本・鎮西)

 2セット目は一貫して優位な試合運び。きわどいサーブがノーカウントになるというアクシデントもあったが、そこには動揺せず。センター攻撃も決まり始め、さらにはライトの田中とレフトの藤中優斗(スポ1=山口・宇部商)がコンビを含む強烈なスパイクでチームを引っ張る。地力の差を見せつけ、結局25-19でこのセットも奪った。続く3セット目、喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)のスパイクとサービスエースを皮切りに早大がリードを保ち、その後も得点を重ねる。法大も食い下がり、大きく点差を広げることはできなかったが、チーム全員が体を投げ出してボールをつなぐ、粘り強いバレーで対抗した。そして終盤、加藤久典(スポ3=東京・早実)が3連続クイックを決めて突き放すと、最後は藤中がきょう2本目のノールックスパイクを華麗に叩き込み、試合終了。25-21のストレート勝ちで今リーグ最終戦を締めくくった。

高い技術を見せ、攻撃の中心となった藤中

 春季リーグ戦を2位で終えた早大。昨年の6位をふまえると、十分な結果のように思える。しかし、満足しているわけではない。福山主将は「国士舘大に負け、中大にも大敗してしまった。まだまだ練習していかないと厳しい」と振り返る。さらに、負ける相手ではないような試合で、ズルズル点を与えてしまったことも反省点として挙げた。次は6月14日の早慶戦。相手はリーグでいえば最下位の慶大。だが、それゆえに今日の反省を活かさなければならないだろう。「いろいろな人が見に来てくれると思う。ワセダを背負って戦い、しっかりと勝ちたい」(田中)。春季リーグで課題は見つかった。伸びしろはまだまだありそうなチームだけに、伝統の一戦にも期待がかかる。

(記事 井上陽介、写真 渡辺新平)


セットカウント
早大 25-23
25-19
25-21

法大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)
レフト 藤中優斗(スポ1=山口・宇部商)
センター 福山汰一(スポ4=熊本・鎮西)
センター 加藤久典(スポ3=東京・早実)
ライト 田中健翔(スポ3=熊本・鎮西)
セッター 山口頌平(スポ3=長崎・大村工)
リベロ 後藤光明(社3=東京・早実)

最終結果

2位 9勝2敗

個人賞

敢闘選手賞 福山汰一主将(スポ4=熊本・鎮西)

レシーブ賞 喜入祥充(スポ2=大阪・大塚)

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コメント

福山汰一主将(スポ4=熊本・鎮西)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

一人一人、負ける相手ではないと分かっていました。それが原因かどうか分かりませんが、少しチーム全体としてはバラバラになってしまい思うようにプレーができなかったです。その結果、少しズルズルいってしまい、だらしない試合になってしまったと思います。

――もう少し点差をつけて勝利することができたということでしょうか

もう少し気持ち良く、ゴタゴタすることなくいけるはずだったのですが、まだまだもろいところが出ました。これから頑張っていかなければいけないのかなと思います。

――センターからの攻撃を振り返ってみていかがですか

自分の調子が悪くて、加藤(久典、スポ3=東京・早実)も序盤は全然決まっていませんでした。ただ、クイックに厚く(相手ブロックのマークが)きていたということもあります。その分、サイドのスパイカーが生き生きとして打ってくれて点数を重ねることができたので、そこは良かったのではないかと思います。

――相手のコンビに対するブロックはいかがでしたか

(相手)セッターも(U-23遠征から)戻ってきていろいろなコンビも使ってきました。平行くらいしか止めることができず、センターと回ってきて打たれたスパイクはあまり止めることができませんでした。そのため、最後の方は相手がそこを突いてきたのかなと思います。

――春季関東大学リーグ戦(リーグ戦)2位という順位をどのように受け止めていますか

2位ですが国士舘大に負け、中大にも大敗してしまいました。その点まだまだ練習していかないと厳しいと思います。

――具体的にはどのような点を修正していきたいですか

サーブレシーブが少し攻められると返らなくなるところです。また、ブレイク率の悪さが気になります。こちらがサーブを打った時に相手に打たれるとワンタッチをかけても決められる、抜かれても決められるという状態なので、ブロックとディグの関係をもう少し詰めていきたいと思います。一人一人が自信を持って自分のプレーを出せるように練習していきたいと思います。

――リーグ戦を通じて良かったと思う点は何でしょうか

今まで以上にコンビバレーができました。山﨑(貴矢、スポ2=愛知・星城)を初めてセンターとして使ってみたのですが、だいぶ良い動きをしてくれました。一人一人を評価してあげたいと思います。特に今回のリーグトータルで感じたのは、田中(健翔、スポ3=熊本・鎮西)のライトについてです。今年から始めたのですがきょうも安定してプレーを続けてくれたので、一つの早大のキーになるのではないかと思います。

――昨年のチームと比較してみていかがですか

スタートも成績も昨年よりは良いのではないかと思います。(2013年に)優勝したときよりも順位は良いので。あとはこれから一人一人、自分のどの部分を磨いて伸ばしていくのか考えることが大事だと思います。

――次は早慶定期戦となりますが、意気込みをお聞かせ下さい

教育実習で前日に帰ってくるのため試合に出るかどうかわかりません。自分がいない中でも頌平(山口、スポ3=長崎・大村工)を中心にメニューを考えてしっかりやってくれると思うので、練習の報告だけは一応受けようと思っています。

田中健翔(スポ3=熊本・鎮西)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

勝ちはしましたけど、最後の試合ということもあり、ただ勝てば良いというゲームになっていました。少し雰囲気が悪かったり、落ちるボールに対して落ちて当たり前というようになっていたので、まだ春リーグですが東日本インカレ、秋リーグ、全カレとあるので次はまた切り替えて優勝できるように頑張りたいと思います。

――スパイクの決定率が高かったと思います

やはりライトなので。きょうは相手のブロックがそれほど高くなく、しっかり決めるべきところを決められました。自分の仕事はしっかりできたと思います。

――きょうはサービスエースもありましたが、ご自身のサーブを振り返ってみていかがですか

相手のサーブレシーブが悪いというのはデータで分かっていたので、そこを徹底的に狙うということはチームで決めていました。そこを狙っていけたので崩せたり、サービスエースを取れたのだと思います。

――リーグ戦2位という順位をどのように受け止めていますか

勝つためにやっているので優勝したかったですね。中大にもきのう3-0で負けて、大きな差があります。課題が見つかって終われたので、それは一つ大きな収穫だと思います。

――課題とは先ほどおっしゃっていた雰囲気に関してでしょうか

そうですね。あとは一本一本の実力差です。個人的な実力の差もありますし、全部まだ足りないと思うので、そういったところを練習で改善していきたいと思います。

――次は早慶定期戦となりますが、意気込みをお聞かせ下さい

(今までの)早慶戦では僕は選抜で出たことがありません。今度は記念会堂で行われ、いろいろな人が見に来てくれると思います。そのため、ワセダを背負って戦い、しっかりと勝ちたいと思います。

藤中優斗(スポ1=山口・宇部商)

――きょうの調子はいかがでしたか

個人的には良かったんですが、チーム全体としては、もう少しやれる部分もあったんじゃないかと思います。

――チームの力を出し切るということが課題として挙げられていましたが

今回はまだ出し切れてなかったですね。

――春季リーグ戦、全試合スタメン出場となりました。振り返ってみるといかがですか

先輩からは、1年生なので思いきってやれと言われていて、そこはできました。ただ、初めて大学のバレーに触れて、通用しない部分ばかりだったので、もっと練習して、東日本インカレや秋季リーグ、全カレに向けて頑張っていきたいです。

――最後に次の早慶戦に向けての意気込みをお願いします

やはり早稲田としては負けられない試合になると思います。練習からお互いに厳しくやって、本番では100%、120%の力で臨めるようにしたいです。