今季初のストレート勝ちで筑波大を撃破!

男子バレーボール

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)も折り返し地点を迎え、ここまで1勝4敗と負けが先行しているワセダは、是が非でも勝ち星をあげたいところ。対するは、昨年の全日本大学選手権での激戦が記憶に新しい筑波大。試合はワセダの積極的な攻めが功を奏し、セットカウント3-0(25-16、25-23、25-21)で、今季初のストレート勝ちを収めた。

 春季リーグ戦はミスが課題となり、なかなかうまくコンビネーションによる攻撃を繰り広げることができなかった。現状を打破すべく臨んだ第1セット。専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)の繰り出すレフトからの強烈なスパイクが敵のブロックを次々と打ち破る。また、1年生ながらにして、春季リーグ戦で抜群の存在感を見せつける喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)も、積極的なプレーで果敢に攻め込む。ポイントを連取する場面も多く見られ、攻撃の手を緩めず、第1セットを危なげなく先取した。

相手を圧倒した専田主将のスパイク

 このままの流れで勢いに乗りたい第2セット。ワセダが前半に連続ポイントを重ね、リードを広げていった。しかし、「1セット目で結構余裕があって、2セット目も少し余裕を見せてしまっていた」(専田)と語るように、気持ちの緩みがあったと振り返る。このワセダの油断を筑波大は見逃さなかった。次々と攻め込まれ、連続ポイントを許してしまう。逆転が危ぶまれたが、そこで目を覚ましたワセダが逃げ切り、なんとかこのセットもものにする。ストレート勝ちを目前に控えた第3セット。中盤、点の取り合いが続き、一進一退の攻防が繰り広げられた。しかし、濱松啓陽(スポ4=佐賀商)、福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)のブロックやクイックが次々と決まる。そして、最後は喜入の強烈なスパイクが相手コートに突き刺さり、見事ストレート勝ちを果たした。

筑波大の攻撃を封じ込めたワセダのブロック

 「自分たちがミスを出さないバレー」ができたと語る反面、「油断してしまうところがワセダはよくある」と専田は冷静に自分たちのバレーを分析した。技術力の向上だけで勝ち続けることはできない。心身ともに磨き上げていく粘り強さと勝利に対する貪欲な気持ちを持ち続けることが今後の課題となるだろう。黒鷲旗全日本男女選抜大会(黒鷲旗)が始まるため、リーグ戦は一時中断される。その後のワセダはどのような姿を見せてくれるのか。ワセダのバレーから目が離せない。

(記事 須藤絵莉、写真 田島光一郎、谷口武)

セットカウント
早大 25-16
25-23
25-21

筑波大
スタメン
レフト 専田和也(スポ4=神奈川・弥栄)
レフト 喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)
センター 濱松啓陽(スポ4=佐賀商)
センター 福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)
ライト 三宅徹(人4=岡山・金光学園)
セッター 山口頌平(スポ2=長崎・大村工)
リベロ 土屋健太郎(スポ1=群馬・高崎)
関連記事

悪い流れを断ち切れず、開幕2連敗/春季関東大学リーグ戦(4/15)

駒大と接戦を繰り広げるも勝ち星はつかめず/春季関東大学リーグ戦(4/21)

連敗脱出!4戦目で今季初勝利を挙げる/春季関東大学リーグ戦(4/21)

敗戦ながら中大相手に健闘/春季関東大学リーグ戦(4/28)

コメント

専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)

――きょうの試合を振り返って、どうでしたか

自分たちがミスを出さないバレーができており、相手が我慢できずに崩れてくれたので、楽な試合展開でできました。

――昨年の全日本大学選手権では苦しい試合となった筑波大がきょうの相手でしたが、何か対策などはされましたか

筑波大もチームがガラッと変わっていたので、対策という対策はほとんどしてないです。センターをマークして、サーブで攻めてサイド中心にすれば、サイドで打ち切れる選手はいないので、サーブで攻めようという作戦ではありました。でも結局センターの人も抜けてしまったので、あまり作戦を立てた意味はなかったです。

――第2セットでは危ない場面もありましたが

正直に言うと、1セット目で結構余裕があって、2セット目も少し余裕を見せていたら反撃されかけて、まあ最後取れたのはよかったです。そういった油断してしまうところがワセダはよくあるので、そこは反省点です。

――きょうの良かった点というのは、やはりミスを減らせたことですか

そうですね、ミスが少なかったことです。それとブロックもよかったです。

――リーグ戦からしばらく離れ、黒鷲旗に臨まれますが、その期間に強化したいことなどはありますか

まずレセプションを強化。あと、ライトスパイカーの育成ですね。三宅(徹副将、人4=岡山・金光学園)や山﨑(貴矢、スポ1=愛知・星城)を使いたいです。

濱松啓陽(スポ4=佐賀商)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

相手はセンターの高橋健太郎(2年)がケガでいないということで、彼は高いので厄介だなと思っていたのですが、僕らの作戦としては真ん中を潰して、崩して2段トスで打ってくるのを止めるという流れでした。きょうはそれがちゃんと型にはまってできていたなと思います。

――ストレート勝ちでしたが、全体を通して良かったところは何でしょうか

サーブミスが悪いときに比べて断然少なかったのと、ブロックで止めたのとワンタッチもしっかりかけられて、ラリーでも制していたので良かったです。

――逆に反省点はありますか

山口(頌平、スポ2=長崎・大村工)がインフルエンザで休んでいて、水曜日からあげたのですが、練習不足でなかなか戻っていなくて、センターとのコンビミスとか、ライトトスもぐちゃぐちゃで、黒鷲旗にはコンビ合わせて勢いでやっていきたいです。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

ここで1週間空いて、他のチームは練習するだけですが、僕たちは黒鷲旗に行きます。きょねんも黒鷲旗に行った後から全勝で結構いい流れができたので、黒鷲旗で学んだことを活かして、後半戦は全勝できるようにチームで勢いづけていきたいです。

福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)

――きょうの試合をふり返っていかがでしたか

相手があまり強くなかったので良かったんですけど、弱いところとやるといつも合わせてしまうので、そこはずっと課題だと思います。

――きのうの敗戦から修正した点はありますか

特にないですけど、きのうは元々あまり勝てるとは思ってなかったので、あれだけやれた事は逆に自信になったんじゃないかなと思います。

――きょうのご自身のスパイクとブロックはいかがでしたか

ブロックは良かったんですけど、スパイクはあまり調子良くなかったので、これからもっと直していこうと思います。

――きょうのチームの雰囲気はいかがでしたか

最初は良かったんですけど、セットを取るにつれて、だんだん相手に合わせちゃったので、後半はそんな良くなかったと思います。

――きょうの試合で何か課題はありましたか

山口(頌平、スポ2=長崎・大村工)と全然トスが合ってなかったので、もう少しちゃんと合わせなきゃいけないのと、ブロックの形があまり良くないので、そこを重点的に練習したいと思います。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

これから明大とか慶大とかとあたっていくんですけど、そこらへんもあまり勝っていないので、2部落ちしないようにしっかり勝って終わりたいと思います。