敗戦ながら中大相手に健闘

男子バレーボール

 先週、待望の今季初勝利を挙げたワセダ。勝ってさらに勢いをつけたい一戦で、現在リーグトップの中大と対戦した。2セットを連続で取られてしまうが、第3セットでは相手のミスも重なり、ストレート負けを回避。続く第4セット、点の取り合いでジュースまでもつれ込むが、中大の注目ルーキー、石川祐希(1年)などを攻略出来ずセットカウント1-3(17-25、21-25、25-19、24-26)で惜しくも敗北となり、逆転勝利はならなかった。

スターティングメンバーに復帰したセッターの山口頌平(スポ2=長崎・大村工)

 第1セット序盤は専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)のスパイクや、濱松啓陽(スポ4=佐賀商)のクイックなどで積極的に攻め、点の取り合いとなる。しかし終盤、攻撃パターンを読まれていたのか、専田主将のスパイクがなかなか決まらず、中大のブロックに弾かれてしまう。ワセダはそのまま7連続ポイントを許し、17-25と大差をつけられ第1セットを奪われた。続く第2セット。濱松のブロックや、「上がってきたボールは決めに行く」と強く意気込んだ喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)のスパイクなどで着実に得点を重ね、どちらに軍配が上がるかわからない展開に。ところが終盤、相手の粘り強さに対抗することが出来ず、あっさりと2セットを落としてしまった。

威力のあるスパイクを放つ濱松

 ストレート負けは回避したいワセダ。専田のサーブレシーブから攻撃へのリズムを調え、反撃のチャンスをうかがう。三宅徹副将(スポ4=岡山・金光学園)と濱松のコンビによるブロック、福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)のクイックが決まり、リードを広げていく。相手のミスにも助けられ、25-19と点差を離して1セットを奪取する。ここから波に乗り逆転を狙いたいワセダ。続く第4セットではジュースまで持ち込まれてしまう。踏ん張りたい場面であったが、2ポイントを先取され、24-26となり試合終了。健闘こそしたが、逆転には及ばなかった。

 「周りが頑張ってフォローしてくれた」(専田)。連勝とはならなかったが、チームの結束力や若手の活躍が目立った。個々の調子が上がり、チーム力が増した今後のワセダの勢いは計り知れないだろう。負けることのできない試合が続くが、自分たちのバレーを意識し、一つでも多くの白星を積み上げたい。

(記事 上田密華、写真 吉原もとこ)

セットカウント
早大 17-25
21-25
25-19
24-26

中大
スタメン
レフト 専田和也(スポ4=神奈川・弥栄)
レフト 喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)
センター 濱松啓陽(スポ4=佐賀商)
センター 福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)
ライト 三宅徹(人4=岡山・金光学園)
セッター 山口頌平(スポ2=長崎・大村工)
リベロ 土屋健太郎(スポ1=群馬・高崎)
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コメント

専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうは僕の調子が悪かったのですが、周りが頑張ってフォローしてくれたので、試合としてはそこそこ形にはなっていたと思います。

――第3セットを振り返っていかがでしたか

第3セット目は相手のサーブミスが多く、そこで自分たちがミスしなかったというのがなんとか勝てた勝因かなと思います。

――最後のタイムアウトではどのようなことを話されましたか

正直、タイムアウトでは間をあけて相手の勢いを遮るだとか自分たちを落ち着かせるということが目的なので、話したことは落ち着くことや次誰に行くのかをしっかり整理しておくことなどですね。

――注意されていた選手はいらっしゃいますか

石川(祐希、1年)選手が強いと騒がれていたのですが、きょうに関して言えば、センターの大西(徹、2年)選手が一番決定率が高いということで、マークに行こうということは考えていました。

――きょうの試合に向けて対策されていたことはありますか

石川選手の動きをサーブなり、チャンスボールで逆に返して止めて、センターが止まればなんとかなるのではないかと話していました。どうにもならなかった感じですけどね(笑)。

――今後強化したい面などあれば教えてください

とりあえず僕がもうちょっと決めなければいけないので、僕が決めればもう少しセンターが楽になって、ライトも使えるようになるっていうのが最終的な構想なので、僕がスパイクを決めることから始めます。

福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)

――試合を終えてのお気持ちは

いけないことはなかったのですが、自分たちのミスが最後に重なってしまったので、負けたことは仕方ないかなと思います。

――第4セット終盤を振り返って

タイムの時に、みんなでこのセットは絶対にとろうという話をしていたんですけれど、コンビが合わなくなったりして、結局落としてしまいました。

――2セット連取された後、第3セットでなにか変えたことなどは

特別なにか変えたわけではないですが、サーブレシーブが安定してきたので、自分たちのかたちを作りやすくなりました。

――ブロックなどご自身の調子はいかがですか

スパイクは結構調子が良かったです。ブロックはあまり調子もよくはなくまあまあという感じですね。

――相手は現在リーグ戦1位の中大でしたが

もっと強いと思っていたんですけれど、警戒していた選手もまだ1年生だったこともあり、思ったよりは対応できたかなと思います。

――リーグ戦も中盤に入りますがチームの状況はいかがですか

きょねんの4年生の方々が抜けた穴は結構大きいので、そこをどうにか埋めていきたいです。

――今後への意気込みをお願いします

まだ一勝しかしていないので、とりあえず春は二部にだけは落ちないようにどこかしらに勝っていくように頑張ります。

喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)

――きょうの試合を振り返って、どうでしたか

自分自身の調子は良くて、いつもよりはできたと思います。

――特にスパイクなどが好調に見えますが

そうですね。チーム方針として、4年生が中心の攻撃なんですけれど、その中でも上がってきたボールは決めに行く、というのをしっかり自分の中で思って、頑張っています。

――ジュースに持ち込まれてしまいましたが、その時の心境は

とりあえず自分たちでは、レシーブを頑張ってミスしないように心がけて、そしてしっかりセッターに任せていました。まだ頼っている部分が多いのですが、いずれは自分で持ってきてもらい、決められるような選手になれたらなと思っています。

――現在リーグ1位の中大との対戦でしたが、何か対策などはしましたか

しっかりデータをとって、相手はどういった攻撃が多いか頭に入れていましたが、データというよりはどれだけ自分たちのバレーができるかというところにこだわって、臨みました。

――リーグ戦も中盤に差し掛かりますが、チームにはなじめましたか

はい。

――あす以降への意気込みをお願いします

負けられない試合が続くと思うので、一つでも多く勝てるように頑張りたいと思います。