駒大に快勝し、前半戦を終える

男子バレーボール

 今月16日に台風の影響で延期となっていた駒大戦が、駒大玉川校舎第一体育館で行われた。きのうの順大との試合をフルセットで落としてしまったワセダ。今季から1部に上がってきたばかりの駒大に対して負けるわけにはいかない。第1セットを危なげなく取ると、苦戦はしたものの第2セットも連取する。第3セットでも勢いは止まらず最高で12連続ポイントを奪うなど駒大を圧倒し、セットカウント3-0(25-17、25-23、25-11)で快勝した。

12連続ポイントの火付け役となった七里

 第1セットでは中盤、吉村康佑主将(スポ4=長崎・佐世保南)の強烈なサーブが相手守備陣を襲う。4連続ポイントを取り、試合の流れはワセダに。後半、駒大に5点連取されるも、最後は専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)がセンターからのバックアタックを決め、25‐17で余裕の感じられる第1セット先取となった。

 このまま勢いに乗りたいワセダだったが、続く第2セットは、苦戦を強いられることになる。相手にスパイクを決められる回数が増え、なかなか得点を伸ばすことができない。それでも中盤から息を吹き返すと、ラストは猛追してくる駒大を振り切る。接戦となったものの、25─23で第2セットも奪った。

リーグ戦初出場を果たした加藤の活躍を喜ぶ選手たち

 勝利が見えてきた第3セットでは、前半からワセダの勢いが止まらない。中でも、七里幸洋(社4=大阪・清風)のサーブから始まった12連続ポイントは、会場を熱狂させた。相手に点を譲らず大差をつけると、ここで普段あまり試合に出ていない選手を次々に投入する。1年生ながらリーグ戦初出場を果たした加藤久典(スポ1=東京・早実)は、得意のクイックを決め、三宅徹(人3=岡山・金光学園)もスパイクを決めるなど、それぞれの選手が活躍を見せた。「チーム一丸となって戦うというのがワセダのモットーであるので普段出られない選手がコートの中でああやって活躍してくれると僕もうれしい」(吉村主将)。ワセダの団結力と個々の力を調和させながら、自分たちのバレーを見せつけた第3セットも圧勝し、ストレート勝ちを収めた。

 きのうの敗戦からは打って変わって、自分たちのペースで試合を進めることができた。序盤から好サーブが決まり、相手の守備を次々に打ち破る。途中、ワセダのミスを機に付け入る隙を見せてしまう場面もあったが、吉村主将や七里らが、流れを一変させる強烈なスパイクを打ち込み、チーム全体の士気を高めた。そして、控え選手の活躍もうかがえた今試合。途中出場した選手に対して、「点数が離れていたからではなくて、競っているここ1点欲しいというときに決めてくれる選手になってほしいと思っています」と語る吉村主将は、個々の活躍によってチーム全体の活気が溢れることを願う。5勝2敗で終えたリーグ戦前半は、ここから1か月以上の中断期間を挟み、いよいよ後半戦に突入する。前半戦をふり返り見えてきたコンビミスなどの修正点。これらを改善するためのチーム強化が行われ、後半戦ではさらに進化したバレーが見られることを期待したい。

(記事 須藤絵莉、写真 中澤佑輔)

セットカウント
早大 25-17
25-23

25-11

駒大
スタメン
レフト 吉村康佑(スポ4=長崎・佐世保南)
 レフト 専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)
 センター 濱松啓陽(スポ3=佐賀商) 
 センター 福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)
ライト 七里幸洋(社4=大阪・清風)
セッター 山口頌平(スポ1=長崎・大村工)
 リベロ 本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)
コメント

吉村康佑主将(スポ4=長崎・佐世保南)

――きのうとは一転、快勝となりましたがいかがでしたか

きのうの負けがみんな残ってるのかなと思ったんですけど、切り替えてきょうの試合に照準を合わせてくれていたのですごく戦いやすい試合になりました。みんないいところがでていたので前半戦をいいかたちで終わることができて良かったと思います。

――吉村選手の4連続サービスエースが出るなど、サーブが好調だったと思うのですが

自分はサーブがあまり得意ではない方なので(サービスエースが)出たことはすごくよかったと思っています。後半戦もサーブがワセダの武器なのでそれが出せるように練習していきたいです。

――終盤には普段試合に出ていない選手が出場して活躍していましたが、主将としてどのように感じていますか

チーム一丸となって戦うというのがワセダのモットーであるので普段出れない選手がコートの中でああやって活躍してくれると僕もうれしいですし、チーム全体の活気が上がってくるので、点数が離れていたからではなくて、競っているここ1点欲しいというときに決めてくれる選手になってほしいと思っています。

――代わって入った選手が得点を取ったときにみんなで喜ぶ様子からチームワークの良さが感じられました

もともと縦と横がすごい仲が良くてコートの中でもそれが出ていてワセダらしいなというのもあるし、チーム全体の活気が良くなると僕もうれしいですし、たぶん4年生が一番うれしいんじゃないでしょうか。出た選手はもちろんうれしいですけど、最上級生の僕らにとってもうれしいのでもっと活躍して欲しいですね。

――前半戦の総括と、後半戦に向けて抱負をお願いします

5勝2敗なんですけど、2敗したのもフルセットでジュースという意味のある負け方をしたと思っています。勝てた試合でもあったんですけど1点の大事さも知ったしミスの多さも知ったので、これから後半戦を迎えますけど自分たちのやるべきことは選手自身がわかっていると思うのでそこを修正してあとはセッターの山口(頌平、スポ1=長崎・大村工)としっかり合わせてチームを作っていくだけです。それができれば優勝の可能性もあると思うので優勝できるようにまたみんなで頑張っていきたいです。

七里幸洋(社4=大阪・清風)

――今日の試合をふり返っていかがですか

きのうフルセットで負けて気持ち的にチームで落ち込んでたんですけど、切り替えて試合に臨むことができました。格下だったんですけど、自分たちのバレーができたと思います。

――第3セット目の12連続ポイントは、ずっと七里選手のサーブでしたが、いかがでしたか

いつも通りのサーブと考えていて、それができたので結果が来たんじゃないかなと思います。

――快勝でしたが、駒澤大学の印象は

きれいに打ってきてくれてたので、ディグもしっかり上げられて、自分たちの攻撃も散らばってできていたので、相手としてはやりやすかったかなとは思います。

――終盤は、普段試合にあまり出ていない選手が出ていましたが、七里選手から見て、その選手の活躍はどのように感じましたか

いつも出られてなくて、Bチームとかでしっかり自分たちの相手とかをしてくれて、そういうメンバーがいて試合が勝てていると思うので、試合に出て活躍してくれたのはうれしく思います。

――この後1か月以上リーグ戦の間が開きますが、ここまでを振り返っていかがでしたか

結果として5勝2敗で2回負けているということなので、残りの4試合勝てるようにもうちょっと精度を磨いていきたいと思います。

――修正していきたい点はありますか

コンビミスとかファーストブレイクが切れていなかったりしたので、もうちょっと自分たちのコンビの精度などを上げていきたいと思います。

加藤久典(スポ1=東京・早実)

――リーグ戦初出場の感想はお聞かせください

やっと出れました。いつも準備していたんですけどなかなかチャンスがなかったので今回チャンスをいただけて、ミスもあったんですけどクイックが一本決まったので良かったです。

――加藤選手が得点を取ったときには先輩たちもすごく喜んでいて、チームワークの良さを感じました

上級生がすごくやりやすい環境を作ってくれたのでほんとに助かりました。

――得意としているプレーは何でしょうか

クイックとブロックです。高さを生かしていきたいです。

――今後もリーグ戦が続いていきますがいまのチームを見てどのように感じていますか

みんな優勝を狙って頑張っているので優勝できるように絶対に1敗もしないようにこれから練習していきたいです。

――加藤選手自身のことについて、これからの意気込みを教えてください。

試合にもっと長く出られるようにアピールしていきたいです。