【競走】早大競走部が全日本優勝を振り返る/全日本大学駅伝優勝会見

駅伝

 出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)での優勝に続き、大学駅伝2冠を果たした早大。花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)と8人の出走メンバーが優勝会見に臨み、レースを振り返るとともに、今後の目標や東京箱根間往復大学駅伝(箱根)に向けた意気込みを語った。

--今日のレースの感想についてお聞かせください

花田駅伝監督 選手たちが本当によく頑張ってくれたと思います。想定タイムを考えていく中で、大会新記録を出さないと優勝できないと思っていました。前半1、2、3区で良い流れをつくってくれましたが、それも後半区間に強い選手がいたおかげだと思います。それぞれの区間で自分の走りができたのではないかと思います。区間新も多く出たので、本当に選手たちががんばってくれたと感謝しています。

本田 1区を走りました、本田桜二郎(スポ1=鳥取城北)です。今回のレースでは区間賞を逃し、悔しい思いをしましたが、優勝への流れをつくる第一歩として、最低限の使命を果たせたと思います。ですが、この悔しさを晴らすには箱根で区間賞を取るしかないので、箱根に向けて練習を積んでいきたいです。

増子陽太 2区を走りました、増子陽太(スポ1=福島・学法石川)です。今大会は万全な状態で臨むことができず不安がありましたが、1区の本田と、3区新妻遼己(スポ1=兵庫・西脇工)の間の2区という良い場所に置いてもらえました。そのような意味でも2人(本田、新妻)に影響を与えられるような走りをしつつ、2人に負けてられないとも思っていました。他校の選手もライバル視していましたが、自分的にはこの2人に勝てるようにと思い走っていたので、(2人に)並ぶような走りができ、良かったと思います。

新妻 3区を走りました、新妻遼己です。前の区間と後ろの区間に安心できる選手たちが並んでいたので、出雲同様に自分の走りをすることができました。箱根ではチームに貢献できるようにもう一度練習していきたいと思います。

小平駅伝主将 4区を走りました、小平敦之(駅伝主将、政経4=東京・早実)です。自分の前を走った1年生3人が良い位置でタスキを持ってきてくれたので、それに応えるような走りをしたいと思っていました。区間4位にはなりましたが、先頭で良いかたちで走ることができたと思います。

鈴木琉 5区を走りました、鈴木琉胤(スポ2=千葉・八千代松陰)です。今回5区に置いていただき、自分の役割は昨年の伊藤蒼唯(富士通)さんを超えるような走りをすることだと思っていました。後ろと1分以上差を離すことができたので、役割を果たせたと思います。

堀野 6区を走りました、堀野正太(スポ2=兵庫・須磨学園)です。自分の区間が早大のウィークポイントだったと思うのですが、区間3位で最低限の走りができたので良かったと思います。

山口 7区を走りました、山口竣平(スポ3=長野・佐久長聖)です。風や暑さがあり苦しかったですが、頼もしいお兄ちゃんとしてしっかりと走れたと思います。花田さんには是非褒めて欲しいと思います。

工藤 8区を走りました、工藤慎作(スポ4=千葉・八千代松陰)です。今回、私が走り出す頃には勝負がついているような段階で、安全運転の走りをするかたちになりました。ですが、度会橋以降にペースアップをしてゴールできたので、個人としてもチームとしても良い結果で終えることができたので、良かったと思います。

ーー当日変更で新妻選手が3区、鈴木琉選手が5区に当日変更となった理由を教えてください

花田駅伝監督 この場にはいないですが、吉倉(ナヤブ直希、社3=東京・早実)を最初は1区に配置しようと考えていていました。しかし、吉倉が少し体調を崩したので、本田を1区、2区に増子陽太にオーダーを変更しようと考えました。そして、中盤で核になる選手が欲しかったので、鈴木琉とも話をして、5区にいこうと決めました。誰を3区にするかを考えた時に新妻がすごく調子が良かったので、せっかくなら1から3区を(1年生で)並べても面白いかなと考え、このようなオーダーにしました。

ーー今回11人のメンバー全員が充実した状態でレースを迎えるために、駅伝監督として、駅伝主将として心がけたことは何かございますか

花田駅伝監督 メンバーに選ばれたら、ベストの状態でスタートラインに立てる状態をつくってほしいと話をしています。(出走する)メンバーを決めるのは私の仕事なので、勝てば選手のおかげ、負ければ私の作戦が悪かったということだと思います。

小平駅伝主将 チームづくりの中で、それぞれの選手がそれぞれの強みを生かして欲しいという話をしています。メンバーがそれぞれの調整の仕方で(レースに)臨むというかたちが、11人がベストの状態でここまで来れた要因だと思っています。

ーー1年生の3人で独走状態に入ることは想定されていましたか。それとも、予想外のことだったのでしょうか

花田駅伝監督 1年生3人が先頭で来ることが一番良いと思っていました。また、(先頭が)見える位置で(タスキを)つないでくれたら5区に鈴木琉がいたので、もし前と差があったら(その差を)返しにいこうという話は走る前からしていました。そのような意味でも後半区間に強い選手たちがいることが有利に働いたのかなと思います。

ーー新妻選手は好調な状態でレースに出られていましたが、それが箱根や、今後4年間の良いきっかけになると感じられましたか

新妻 小平さんに1秒でも早くタスキをつなぐことや、先頭でつなぐことが自分の役割であったので、それを果たした上で良い結果がついてきたため、自分としても驚いています。自分が現時点で見据えているのはチーム目標である箱根なので、良い状態をもう一度つくり直して、箱根に向けてしっかりと練習をしていけたらと思います。4年間の中で箱根だけでなく、トラックでも世界で活躍したいので、駅伝をゴールにするのではなく、自分の目標とするトラックでもしっかりと結果を出せるようにしたいです。

ーー花田駅伝監督は早大の駅伝監督に就任されてから5年目を迎えられますが、ここまでの道のりについて振り返っていかがですか

花田駅伝監督 最初に早大に来た時は故障者が多かったため、まずはケガをしないようなチームづくりから始めました。1年目で基礎づくりをし、3年目、4年目と少しずつステップアップをしてきました。今年は特に、工藤や山口、鈴木琉をはじめ、春の時点から選手たちが非常に頑張ってくれて、私が思い描いてきていたチームづくりができたと思います。春のシーズンを終えて、夏には海外に行った選手もいましたが、(日本に)残った小平や堀野もそうですし、選手たちがしっかりと練習を続けた中で、『圧倒的な個』を目指す選手と、地道に練習を積み上げていく選手が上手くかみ合ったのが今年だったと思っています。

ーー駅伝にとどまらず、世界を目指す選手を育成する方針についてはいかがでしょうか

花田駅伝監督 箱根はチームとして目指す大きな目標ではありますが、金栗四三さんの理念である『箱根から世界へ』という指導を私も受けてきました。ですので、常にそのような話を選手たちにもしています。夏のシーズンまではトラックで世界を目指して行こうという考えで、そこからはチームとして優勝を目指していこうということを選手たちもしっかりと理解してくれています。選手たちがしっかりとやってくれていることに感謝しています。 

ーー堀野選手は昨年度の箱根で悔しい思いをされたと思いますが、この大会に向けて取り組んで来たことはありますか

堀野 特別な努力はしてないですが、毎日のジョグの距離や、ジョグの後の流しなどの小さなことをコツコツ積み重ねてきたのが、(箱根からの)10カ月間の取り組みだと思います。

ーー花田駅伝監督と工藤選手に伺います。大学駅伝三冠が目前に迫りましたが、改めて三冠への思いをそれぞれお願いします

花田駅伝監督 世間では、三冠と言われていますが私自身は出雲、全日本、箱根と全く異なるレースであると考えています。あまり三冠は意識せずに、まずは次の箱根に向けて、エントリーした16人が全員万全の状態で万全のオーダーを組めるようにしたいです。また、箱根も大会新記録を出さないと勝てないようなレベルの高い大会になると思うので、あまり三冠は意識していないです。

工藤 箱根は出雲、全日本とはまた別ということで、特別感もありますし、ハーフマラソンの走力を持った選手が10人必要であるので、これからもう一度チーム全体で練習に取り組み、三冠をしたいという思いがあります。以前の三冠(2010年度の三冠)を現在の学生で覚えている人はほとんどいないと思います。ですので、自分たちの世代で新しい強い早稲田をつくっていく思いで取り組んでいきたいです。

(取材 石本遥希、編集 鶴本翔大、永尾早渡)