「往路3位以内、総合5位以内」目指す早大 本番で力を出し切れる準備を

駅伝

 東京箱根間往復大学駅伝(箱根)まであと2週間強となった17日、早大所沢キャンパスで直前公開取材が行われた。昨年の公開取材とは打って変わった曇天、そして12月の所沢らしい寒さの中であったが、選手たちは取材や撮影に応じ、元気な様子を見せた。

写真撮影に応じるエントリーメンバー16人

 所沢キャンパス内で行われた共通取材では、花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)から「往路3位以内、総合5位以内、チャンスがあれば一つでも上を」という目標が述べられた。現時点ではチームの仕上がりは順調で、これから良い意味で選手起用を悩む状況だと言う。花田駅伝監督に続いて、エントリーメンバー16人も箱根への意気込みを述べたが、監督・選手から共通して多く聞かれたのが「力を出し切る」と言う言葉。今年のチームのテーマでもある『1=1、練習=試合』のもと、箱根本番で練習通りの力を発揮するために、残りの期間で練習からレベルを高めていきたいと話す選手が多くいたのが印象的だった。

意気込みを述べる花田駅伝監督

 「僕たちはこの1年、すごく辛い思いをし、地道な練習をしてきたので、この成果を来年の箱根駅伝で出したい」と駅伝主将の鈴木創士(スポ4=静岡・浜松日体)は話す。優勝を期待されながらもシード落ちの屈辱を味わった前回大会からまもなく1年。悔しさを糧に鍛錬を積んできた今年のチームは、箱根の本番でその真の力を示すべく、残りの期間でさらに団結を強めていく。

集団走を行う選手たち。先頭左が鈴木駅伝主将

(記事 及川知世 写真 及川知世、戸祭華子、出口啓貴)

コメント(共通取材より抜粋)

花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)

 今年の6月に駅伝監督に就任し、約半年間チームを率いてきました。当初は予選会(東京箱根間往復大学駅伝予選会)を突破して箱根駅伝のシード権をとるという目標でしたが、予選会、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)とまずまずの結果でしたので、箱根駅伝は、往路は3位以内、総合では5位以内、チャンスがあれば一つでも上を目指そう、と目標を少し上方修正しました。本戦まであと2週間余りですが、チームの仕上がりは8割くらいで、まずまずです。今日も取材の前に質の高い練習を行いましたが、ほとんどの選手はその練習をこなし、これからいい意味で選手起用を悩むかなという状況です。


 今年は、「練習=試合、1=1」この簡単な方程式を達成できるように、とやってきましたが、そこに近いかたちで来ています。往路で3番以内、総合で5番以内に入れるかは、他の大学次第ではありますが、チームとして100パーセントに近い力を出せれば、間違いなくシード権は取れると思いますし、十分に上を狙えるチャンスはあると思います。まずは「チームの力をしっかり出し切る」ことを本番で達成できるようにやっていきたいと思っています。


鈴木創士駅伝主将(スポ4=静岡・浜松日体)

 今年は予選会からのスタートとなりました。箱根駅伝のシードを落としたというところで、この一年、自分たちに足りないものは何なのかを考えながらやってきました。6月に花田監督に変わり、泥くさくやっていこうということなり、従来とは違う早稲田大学の一年になりました。この一年、僕たちはすごくつらい思いをし、地道な練習をしてきたので、この成果を来年の箱根駅伝で出せたらと思います。


井川龍人(スポ4=熊本・九州学院)

 4年間の集大成として、悔いの残らない走りをしたいと思います。


小指卓也(スポ4=福島・学法石川)

 箱根駅伝の予選会では出走できず、全日本ではいい走りができなかったので、最後の箱根駅伝ではしっかりといい走りができるように頑張ります。


北村光(スポ3=群馬・樹徳)

 昨年走れなかった悔しさもあるので、今年はチームの目標順位に少しでも貢献できるようないい走りをしたいと思います。


佐藤航希(スポ3=宮崎日大)

 チームの目標もそうですが、僕自身昨年の借りを返したい一心でやってきました。チームに貢献できるように頑張りたいと思います。


菖蒲敦司(スポ3=山口・西京)

 今年は予選会、全日本と迷惑をかけてばかりいるので、箱根こそはしっかりと走って、チームに貢献したいと思います。


辻文哉(政経3=東京・早実)

 昨年、一昨年と故障で直前にメンバーから外れてしまいましたが、今年は元気に順調に練習ができているので、元気な姿を家族や友人に見せたいと思います。


諸冨湧(文3=京都・洛南)

 箱根駅伝では自分の力を出し切ることに集中して頑張りたいと思います。


石塚陽士(教2=東京・早実)

 今まで安定感のある走りを重視してきましたが、今回の駅伝では爆発力のある攻めた走りができればと思います。一皮剥けた姿をお見せできればと思います。


伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)

 前回大会ではチーム、個人ともに悔しい結果となってしまいました。今年はチームの結果はもちろんですが、それと同じくらい自分の結果を重視し、早稲田らしい走りを箱根路で見せることができればいいなと思います。


伊福陽太(政経2=京都・洛南)

 昨年はエントリーすらされなくて、その悔しさを1年間持ち続けて練習してきました。しっかり自分の力を出し切った走りができるように頑張りたいと思います。


菅野雄太(教2=埼玉・西武文理)

 普段の練習の集大成ということで、練習の成果を十分に出し切れば結果は必ずついてくると思います。残りの期間の練習の質を大切にして、自信をもって本番に臨みたいと思います。


須山向陽(スポ1=鹿児島城西)

 長かった故障も治りようやくスタートラインに立てたと思っているので、ここでいい走りをして早稲田に貢献できるようにします。


間瀬田純平(スポ1=佐賀・鳥栖工)

 全日本では少し悔しい思いをしたので、箱根駅伝では区間上位争いをしてチームに貢献できるように頑張ります。


宮岡凜太(商1=神奈川・鎌倉学園)

 箱根の舞台は憧れとして今まで目指してきました。エンジを背負う16人の1人としてしっかりチームに貢献できるように頑張りたいと思います。


山口智規(スポ1=福島・学法石川)

 競ったら負けない自分らしい走りをして、1つでも上の順位を目指して頑張りたいと思います。