全日本大学駅伝対校選手権(全日本)を6位で終えた早大。ここでは、出走選手8人のコメントをお届けする。
1区
間瀬田純平(スポ1=佐賀・鳥栖工)/区間11位
――今日の調子はいかがでしたか
箱根予選会から調子も上がってきていたので、いい感じでした。
――監督からはどのような指示がありましたか
ラスト3キロすぎてからが勝負になると言われていて、そこまでには集団の中で余力を残しながらラストのスパート合戦に備えていくということを言われました。
――序盤で青学大の選手が飛び出しました。レースをどう振り返りますか
青学の選手が飛び出たのですが、自分的には後ろの集団がいい感じのペースで行けていたので、そんなに気にせずに行けました。ですが、集団の中でペースの上げ下げなどがありラストのスパート合戦まで足を貯めることが出来ず、置いていかれてしまったので、そこが反省点です。
――その時の集団の周りの様子は、どのような感じでしたか
集団がバラけることなくまとまって行っていたので、周りの選手の様子をうかがったりしていました。少し接触が何回かあり走りづらいと思っていました。
――今日の結果を受けて今後どう取り組んでいきたいですか
今日最低限まとめる走りはできたのですが、上位でまとめることはできなかったので、今後箱根(東京箱根間往復大学駅伝)までの練習で力をつけて、箱根では区間賞などの上位争いをしたいです。
2区
井川龍人(スポ4=熊本・九州学院)/区間6位
――調子はいかがでしたか
予選会(東京箱根間往復大学駅伝予選会)があってその後調子は落ちて、ちょっとずつ上がってきている途中な感じでした。
――前半区間の起用だった理由は
やっぱり2区のスピード区間が合っているので。早めから決まっていました。
――事前に監督からはどのような指示がありましたか
間瀬田がいい位置で持ってきたのでしっかり周りを使って上がっていくようにという感じの指示で、とにかく頑張れという感じでした。
――自分の中でのレースプランはありましたか
最初突っ込むのが得意ではないので、できたら前半落ち着いて入って後半上げたいなと思っていましたが、全く逆の展開になりました。
――集団内のペースはいかがでしたか
最初から速いなと感じていたので、どこまで我慢できるかなと思っていました。
――7キロ前後で集団から離れてしまったと思いますが、変化はありましたか
変化は特になく、シンプルにきつくなって耐えられなくなったので弱さが出たかなと思います。
――走りに点数をつけると
50点くらいです。もちろん先頭に落ち着いたら100点で、耐えられたら80点くらいで、そこからやはり後半差が開いてしまったので50点くらいかなと思います。
――今後にどうつなげていきたいですか
今回は予選会から3週間でしっかり合わせられませんでしたが、箱根まではしっかり時間があるのでもう一度見直して箱根に集中して合わせられたらなと思います。
3区
石塚陽士(教2=東京・早実)/区間3位
――今日の調子はいかがでしたか
予選会から調子を上げられて、この一年の中でも比較的調子が良かったです。
――3区を言い渡されたのはいつ頃ですか
予選会が終わった段階で、花田さん(花田勝彦駅伝監督、平6人卒=滋賀・彦根東)から3区で行くぞと言われました。
――3区での出走はどのような経緯で決まりましたか
前半で確実に流れを作りたいということで、シーズンを通して安定して走れていることを買われて3区に選ばれました。花田さんからは、井川さんで3位に立ち、僕のところでトップに立てれば理想と言われていました。
――花田監督からの指示は何かありましたか
前にポツポツと人がいる状況だったので、積極的に前を追ってほしい、というように言われました。
――レースプランはどのように考えていましたか
前はよく見えていたので、1人ずつ拾っていって、一つでも順位を上げていこうと考えて走りました。橋によるアップダウンが特徴的なコースだったので、橋の上りを上手く使って、前に追いついたり追い越したりしたいと考えていました。
――3つ順位上げてタスキ渡しましたが、走りを振り返っていかがですか
前半は駅伝特有の突っ込んだ走りができ、前との差を大きく縮められたのは良かったかなと思います。ただ、後半はややタイムを落としてしまい、1位との差をあまり詰められず、ラスト勝負で負けてしまったのは反省点かなと思います。
――今日の結果を今後にどのようにつなげていきたいと考えていますか
コロナ罹患の影響も完全に払拭され、主要区間でも十分区間賞争いが出来ることが分かったので、箱根駅伝では、今日の課題であった後半の伸び悩みとスパートを磨いて、1、2区であれば5番以内、その他の区間では区間賞を取れればと思います。
4区
山口智規(スポ1=福島・学法石川)/区間3位
――調子はいかがでしたか
予選会から疲労が抜け切らずに本調子とは言えない中でのレースでした。ですが練習はできていました。
――調子が上がり切らない中でも練習はできていたからの起用といった感じですか
そうですね。
――初の大学駅伝でしたが緊張はありましたか
特に緊張はせずに迎えられたので、レースもうまく走れたかなと思います。
――走り始めてからの調子はいかがでしたか
順大と近い距離でのスタートになって、前の選手がハイペースで入ったので走りにくかったですが、自分のペースで行ってよかったかなと思います。
――序盤順大の選手と離れたのは、前の選手が速かったからでしょうか
前が速かったのでちょっと躊躇したのもあるかなと思います。石塚さんがスタートした後に花田さんと電話をして、落ち着いて余裕持っていこうという話だったので、前半は常に心に余裕を持ちながら走っていました。
――後半に追い上げて前を抜くことができたのは余裕が残っていたからですか
調子も上げきれていなかったので、前半突っ込んで居たら後半うまく走れなかったと思うので、余裕を持って後半しっかり上げることを意識しました。
――レースプランはうまくいったかたちですか
そのレースプランはうまくいきましたが、やっぱり前半突っ込んで後半もしっかり走れないと駒大、青学大とは勝負できないと思うので改善していくべき点かなと思います。
――走りを振り返っていかがですか
順位を一つ上げられて、予選会の反省点も生かしたことは良かったですが、(4区の)区間賞、5区の区間賞も1年生でしたし、個人順位としてはまだまだだと思います。他のチームと先頭争いできるようにもっと頑張らないとなと思います。
――予選会の反省点は具体的にどのような点でしたか
気負いすぎないことと、前半リラックスして入ることです。
――今回の結果を今後にどうつなげたいですか
前半前で勝負できたのは収穫ですが、逆に後半勝負できない、層の厚さというか、僕たちが後半勝負できる走りをしないといけないので、改善したいです。
5区
小指卓也(スポ4=福島・学法石川)/区間11位
――今日のレースの振り返りをお願いします
前の5000メートルの記録会から練習もできていて調子は悪くなかったです。周りの選手と比較するとオーバーペースではなかったのですが、自分の今の走力からしたら最初少し速く入ってしまったのがありました。それと暑さもあり調子が悪くなってしまって、最後粘ることができなかったです。
――終盤に腹部を押さえていらっしゃったのは差し込みですか
差し込みではなくて、最後の方は気持ち悪くなってしまって胃が上がってくる感じでした。結構耐えてはいたのですが、吐きそうになっていました。
――5区に決まった経緯を教えてください
(5区に決まったのは)1週間前くらいでした。チームの中では練習ができていて、キャプテン(鈴木創士駅伝主将、スポ4=静岡・浜松日体)が走れないということで、僕は瀬戸際だったのですが入りました。
――久しぶりの駅伝でしたがいかがでしたか
4年目ながら駅伝をあまり経験できておらず、緊張もすごくありました。何よりも上級生として頑張らなくてはいけないなと思っていたのですが、このような走りになってしまいました。
――終盤に位置を上げたのは具合が回復したのですか、それとも上級生の意地ですか
最後は何も考えていなくて、反射で行っていました。本当に記憶がなくて。
――最後に、次への意気込みをお願いします
ここまでは練習が継続ができていたのですが、本番で自分の走りをしっかりする、戦うという点で練習不足を感じました。今回は結果が悪かったですが、良くも悪くも経験できたというのは大きいと思うので、残り時間は少ないですが、箱根に向けて練習に取り組んでいきたいと思います。
6区
菖蒲敦司(スポ3=山口・西京)/区間15位
――今日のレースプランはどのように考えていましたか
前半(の5キロを)14分30秒くらいで入って、後半にかけて暑くなることは想定していたので、(1キロ)3分かからないようにしていくというのがポイントになるかなと思っていました。
――花田監督からはどのような指示がありましたか
やっぱり暑くなるので、水分はしっかり摂るようにということと、集団が競ってくるので、そこを使うようにということを花田さんから言われていました。
――途中できつくなったのはどの辺りからですか
集団から遅れたぐらいからだいぶ心臓にもキツくなってきた感じがあって、終盤に失速してしまいました。
――今日の走りを振り返っていかがですか
チームの目標が僕のせいで達成できなかったというところもあるので、鍛え直す必要があるかなと思います。
――今日の結果をチームとしてどのように受け止めていますか
最後の7区、8区の2人がいい走りをしてくれたので、シード権は取れたのですが、目標の3番には届かず悔しいです。僕がしっかり走れていればと思います。
――今日の結果をチームとして、個人としてどのようにつなげていきたいと考えていますか
チームとしては僕以外はとてもいい走りをしてくれたと思います。個人としては全く走れなかったので、結果を受け止めてまた努力していきたいと思います。
7区
伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)/区間5位
――今日の体調はいかがでしたか
調子は大分よくて、箱根の予選会よりはかなり走れる自信がありました。
――当日変更はいつ伝えられましたか
割と早めに花田さんから伝えてもらいました。創士さん(鈴木)が予選会後から走らないことは分かっていました。
――今年は長距離区間でしたが、何か変化はありましたか
距離の不安は、予選会の後だったのであまりありませんでした。後半のエース区間で、田澤さん(簾、駒大)や近藤さん(幸太郎、青学大)が来るのは予想がついていたので、格上の選手にどれだけついていけるかが重要でした。
――長距離区間での起用において、花田監督などから何か言われましたか
具体的なアドバイスというよりも練習をしっかり積めていたので練習を信じてと言われました。
――どんなレースプランを立てていましたか
前半から中間までは、前の区間の先輩たちが調子が良く、想定以上で、その後少し遅れ、離れていましたが、花田さんや創士さんからは5キロから8キロは自分のペースやリズムで行き、ちょっと3、4キロで休んで、ラストはしっかりと上げていこうということをアドバイスをいただいていたので、その通りにというか、準備して走ることができました。
――暑さはいかかがでしたか
割と暑さもあったのですが、所沢とかで練習しているうちに最近(暑さに)慣れてきた気がします。今回も暑さや脱水の怖さもありましたが、しっかりと休息をとり、直前まで水分を取っていたので対応できました。昨年よりも進歩できた点かなと思います。
――長い区間、東洋大の選手と併走しましたが、走りやすかったでしょうか
後ろにつかれ、ペースが上がり切らなかったこともありますし、逆にずっと後ろにつかれていたので、一体いつになれば離れるんだろうと思っていました。
――区間5位という結果に対しての感想は
実際に走っている時はタイムとかは気にせず、淡々と自分の決めたペースで行って、前を追うという感じだったので、(レース後に)タイムを見て、想定よりも速かったなと思いました。平林(国学院大)と仲が良いので、ゴール後に話してみるとスピードがあまり変わらないと言われたので、そこは素直にうれしい点です。去年よりも一歩一歩進歩できていると感じます。
――菖蒲選手や佐藤選手にはタスキ渡しの際に何か言いましたか
特に言われはしなかったのですが、僕から菖蒲さんには「任せてください」、航希さんには「お願いします」とさらっと渡しました。
――箱根に向けての目標をお願いします。
箱根駅伝はこのチームで戦える最後の駅伝になるので、全日本の良かった点振り返り、悪かった点を改善できるようにしたいです。個人としてはどの区間に入れるか分かりませんが、インパクトのある走りをして、チームに貢献できる走りを第一に考えていきたいと思います。
8区
佐藤航希(スポ3=宮崎日大)/区間5位
――今日の天候や調子はいかがでしたか
暑くなり、風があるということだったので、自分は暑さが得意で、距離はもっとアップダウンがあればアドバンテージがあったかなと思います。気温と距離に関しては良いイメージを持っていたので、いつも通り望みました。
――昨年の悔しい思いから今に生きていることはありますか
昨年はトップでもらって、自分が順位をシード権ギリギリまで落としてしまったというのがあり、借りを返すのは一年間思ってきたことなので、絶対に借りを返すと決めて臨みました。
――レースプランはありましたか
レースプランは特になくて、どういう順位で来るかも分かりませんでした。シード権争いのところでタスキをもらったので、シード権争いで順位を守るというよりは攻めて前に行くことを意識しました。
――レース展開やタイムをどう振り返りますか
距離が長かったのもありますし、また後半が上りということもあって、もちろん上りも得意でしたが、どうなるか分からず、前半ちょっと抑えめに入りました。タイムと順位ともに満足してはいませんが、できれば57分台に入りたかったですし、もっとチームの順位を押し上げたかったので悔しさもあります。
――中間地点で中大を抜きましたが、中大を目の前にしてペースを上げたかたちですか
前を走っていた阿部選手(陽樹、中大)は箱根の5区を走っていたので、追い付いてから残りの部分で、上りが得意な自分と5区の走った経験のある阿部選手で勝負したかったので、上りになった時はワクワクしながら走っていました。
――予選会から好調を維持していますが、調子は上がってきているのでしょうか
予選会から特別状態が上がったわけではありません。予選会までにハーフを走る状態を作れていたので、疲労を抜いて、予選会の後で何をしても変わらないと思っていたので、状態を整え、ケガをしないことを意識して、練習に取り組んできました。
――好調を維持してきた中で、本レースへの自信はありましたか
特別自信があったわけでもなく、特に不安材料もない状態で、監督からも練習通りにやれば良いよとのことだったので、ポイント練習のような感覚で臨みました。
――他の選手の走りを見て、何を感じましたか
練習がしっかりできている選手は走れていましたし、途中で順位を落とすこともありましたが、やはりこれを糧にもっとチームが強くなることは間違いないと思います。もちろん僕自身も悔しさはあるので、今日の結果を機にもっと皆が箱根までに修正していけたら、もっともっとチームが良い状態になるのかなと思います。
――ゴールテープを切った感想を教えてください
チームメイトと監督と相楽さん(相楽豊前駅伝監督、平15人卒=福島・安積)が待っていて、迎えに来てくれて。タスキ渡しも全て見ていましたし、大志の必死な姿を見ていたので、自分も最後までしっかりとゴールまで走ろうと考えていました。
――今後、箱根に向けて
ここから箱根まで大きく変化することはできないと思いますが、これまで叩き上げてきた自分の武器を今度はもっと磨いて、鋭くして今日よりも戦えるように仕上げて、本戦を迎えられたらいいなと思います。
(取材・編集 及川知世、湯口賢人、加藤志保、戸祭華子)