平成の歩みとともにその歴史を刻み、今年30回目を迎えた出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)。3位以内という目標を掲げた早大だったが、1区で区間19位と大きく出遅れてしまう。エース区間の3区で中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)が1年生ながら区間4位の快走を見せたものの、チームは最後まで上位浮上の糸口をつかめず。第20回大会以来10年ぶりの2桁順位となる10位に沈んだ。
3区で区間4位と駅伝デビュー戦から結果を出した中谷
1区には1500メートルを主戦場とし、スピードに自信を持つ半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)が抜てきされた。前半は優勝候補である青学大の選手などと共に先頭集団の後方で様子をうかがう。だが4キロ過ぎで集団のペースが上がると付いていけなくなり5キロ手前で脱落。脱水症状により大きくペースダウンし19位で中継所へ。4年生にして学生三大駅伝初登場の2区・小澤直人(スポ4=滋賀・草津東)は、後れを取り戻そうと必死に前を追い順位を3つ上げる。しかし、後半で粘り切れず、先頭との差はさらに開いて2区終了時点で1分58秒となった。3区を任されたのは世代ナンバーワンの呼び声高い1年生の中谷。悪い流れを断ち切ろうと速いペースで入り、2キロメートル地点までに3人をかわす。その後も順位を上げ11位でタスキリレー。上位を走る各校の4年生エースと渡り合う堂々の大学駅伝デビューとなった。
初めての出雲でアンカーとなった清水
4区はメンバー唯一の出雲経験者である新迫志希(スポ3=広島・世羅)。同区間で区間10位に終わった昨年の雪辱を果たしたい新迫だったが、中谷がつくった流れを生かしきれない。区間11位の凡走で順位を上げることはできなかった。5区・太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)は「始めの3キロくらいでリズムを作って後半に勝負する」というレースプランのもと走り出した。しかし、強い向かい風からか後半にペースを上げきれず、11位のまま最終6区へ。勝負の行方を託されたのは駅伝主将の清水歓太(スポ4=群馬・中央中教校)。立命館大と並走していたが2キロメートル過ぎで先行を許してしまう。失速した法大を拾い、最後は日体大に数秒差まで迫ったが、追いつけないまま10位でゴールした。
1区での出遅れが致命傷になったことは事実だが、後続区間で前を追い切れなかったこともまた敗因である。すべての区間で前を行く選手と10秒差以内でタスキが渡ったにも関わらず、思うように順位を上げられなかった。そのような詰めの甘さについて「自分たちはなんだかんだできるという根拠のない自信がチームの中で充満していた」と清水は分析している。次の戦いは1カ月後の全日本大学駅伝対校選手権。戦力として計算がついた1年生、振るわなかった上級生、故障で戦列を離れている永山博基(スポ4=鹿児島実)や太田智樹(スポ3=静岡・浜松日体)らの主力。全選手の足並みをそろえることはできるのか。「出雲10番の挑戦者として」(清水)。全日本では3位以内を狙いに行く。
(記事 町田華子、写真 齋藤夏生、野口駿)
★メンバー入りを逃した二選手が自己ベストの好走!補員の意地見せる
出雲全日本大学選抜駅伝終了後、会場を浜山公園陸上競技場に移して、出場校の補員選手によって出雲市陸協記録会が行われた。早大からは、吉田匠(スポ2=京都・洛南)と千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)の2人が出場した。2人はスタートから集団の中盤につけてレースを進める。1周68秒前後のラップを刻み、自己新を狙えるペースで進んだ。3000メートルを過ぎると、先頭集団では8人が競り合った状態となる。吉田がその後一時先頭に立つも、ラスト1周からの神林勇太や湯原慶吾ら青学大勢のスパートに付いていくことはできなかった。だが、2人共自己ベストを更新して、千明は3着、吉田は7着でレースを終えた。
5000メートルで大学初の自己記録更新をした千明
「今回出場できなかった悔しい思いを全日本(全日本大学駅伝対校選手権)、箱根(東京箱根間往復大学駅伝)にぶつけたい」(千明)、「出雲を走れなかった悔しさがある」(吉田)。千明は中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)や太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)などのチームの主力を担うであろう新戦力の一角として、駅伝でも力を示してほしい。また、吉田は2年生唯一のAチームとして駅伝で結果を残したいところだ。全日本や箱根ではメンバー入りを果たし、巻き返しを見せてくれるだろう。
(記事 大島悠希、写真 石﨑開)
第30回出雲全日本大学選抜駅伝 | |||||
---|---|---|---|---|---|
区間 | 距離 | 名前 | 記録 | 区間順位 | |
1区 | 8.0キロ | 半澤黎斗 | 24分30秒 | 19位 | |
2区 | 5.8キロ | 小澤直人 | 17分09秒 | 12位 | |
3区 | 8.5キロ | 中谷雄飛 | 25分24秒 | 4位 | |
4区 | 6.2キロ | 新迫志希 | 18分35秒 | 11位 | |
5区 | 6.4キロ | 太田直希 | 19分10秒 | 7位 | |
6区 | 10.2キロ | 清水歓太 | 30分46秒 | 6位 | |
早大 2時間15分34秒 第10位 |
▽男子5000メートル
2組目
千明龍之佑 14分02秒16(3着)自己新記録
吉田匠 14分07秒40(7着)自己新記録
関連記事
フレッシュなメンバーで初陣・出雲へ挑む/出雲駅伝展望(10/7)
コメント
相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)
――この区間配置はどのような作戦でしたか
調子のいい3人、半澤(黎斗、スポ1=福島・学法石川)、小澤(直人、スポ4=滋賀・草津東)、中谷(雄飛、スポ1=長野・佐久長聖)を前半にしました。そこで流れをつくって、後半では経験者の新迫(志希、スポ3=広島・世羅)からなんとか順位をつなぎたいという作戦でした。
――今回の結果に関して
半澤が脱水症状になって、失速してしまって。そこはつないでくれましたが、そこから立て直すようなレースができなくて、春から暑かったり風が強くて想定外のアクシデントがあっても、次の日にその流れを断ち切って、流れを変えるような走りをと言ってきたんですが、それができなかったことが課題だと思います。
――1年生が重要区間となりましたが
1区の半澤は残念でしたが、中谷も難しい位置でしたが自分たちの力を出して、大学の駅伝でも通用することをしっかりと見せてくれました。
――中谷選手は区間4位とそれに関してはいかがですか
難しい位置から追い上げて、流れは変えてくれましたし、中谷は将来ワセダを引っ張っていくエースとなると思うので、他大学のエースと1、2秒負けてしまったことは課題かなと思います。
――2、4区などの追い付こうといった場面で流れに乗り切れない場面がありました
そうですね。競ったら負けないというのがチームのスローガンでもあるので、その数秒の借金が今回は悪い流れとなってしまったので、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)では修正してチーム全員で意識をもっていきたいと思います。
――清水選手(歓太駅伝主将、スポ4=群馬・中央中教校)の区間6位という結果はいかがですか
最後、あそこで勝負が決まってしまうので前の見えてる集団まで追い付いてほしいところでしたが、現状の力からするとこのような結果かなと思います。
――追う厳しさがあった中ですが、選手に電話などで伝えたことはありますか
今季は逆境に負けないチームを目指してきましたので、1年生には「デビュー戦で思いっきりいけ」と言って。上級生には「意地を見せてほしい」と指示を出して送り出しました。
――次は全日本が大きな大会となります
近年、出雲はつまずいてから、全日本で立て直すという流れが続いていますが、距離が延びる分、私たちの強みを発揮できると思います。また前よりも確実にチームの競争力は上がってますので、きょうの悔しさや失敗したことをしっかり反省して、危機感を持ってこの1カ月準備して戦いたいと思います。
清水歓太駅伝主将(スポ4=群馬・中央中教校)
――最終学年で初めての出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)となりましたがどういった心境でしたか
もらった位置が結構後ろだったんですけど、とにかく前半から突っ込んでできるだけ多く拾おうと思っていました。後半ちょっと動かなくなってしまって最後も差し切れなくて、課題が残る結果になりました。
――立命館大と並んでタスキリレーをされて、その後は突き放されるシーンがありましたがそこでは付いて行かなかったのか付いていけなかったのか教えていただけますか
最初の2キロをうまく利用されて、(出雲)大社の下りでもう狙っていたかのように行かれて、結構動きが違ったので途中まで付いて行ったんですけどきつかったのでもう自分のペースで後半上げていこうと思ったので、付いていけなかったというのが正直なところですね。
――その後の走りはいかがでしたか
浜山公園のアップダウンできつくはなっていたんですけど、あと7、8キロくらいで一旦楽になって前を詰めることができました。しかし、最後抜き切れなかったし、結果的には8位の集団にかなり行かれてしまったので、もったいないなとは思います。
――区間順位6位というのはどう評価されますか
前半区間に他大の主力がいる中での6番ということなので全然納得いきません。本来の力を出せばもっといけると自分でも思っているしいかなければいけないと思っているので、悔しいというか情けないですね。
――アンカー区間というのは志願されたんですか
そうではないんですけど、いくならもうアンカーだと思っていました。シミュレーションとか自分の中でできる範囲の準備はしていたので、志願はしていないですけどいく気ではいました。
――チームの10位という結果はどう捉えていますか
学生三大駅伝で存在感を出したいということを言っている中でここ最近では最低の順位なので、正直ちょっと受け止められないというかこのままじゃ終われないという気持ちが強いです。
――1年生3人の走りはどうご覧になりましたか
1年生に関しては初めてなので、1年生に責任はないというか。とにかくのびのび駅伝開幕を楽しんでほしかったので、1年生の走りに関してはまあ中谷(雄飛、スポ1=長野・佐久長聖)はさすがですけど、残りの2人はこれを機に経験を生かしていってほしいなと思います。
――今後どういった練習をされていきますか
練習の内容とかでまだいけるんじゃないかという希望的観測がかなりあったりとか、自分たちはなんだかんだできるという根拠のない自信というものがチームの中で充満していたと思います。自分は出雲10番で挑戦者だという思いを持って、あと二つの駅伝は変に自分たちは強いだとかというおごりの精神をなくして、自分たちは弱いからプラスアルファで練習してがむしゃらな練習が必要だと思います。
小澤直人(スポ4=滋賀・草津東)
――19位でタスキを受け取るという展開は想定できていたのでしょうか
半澤(黎斗、スポ1=福島・学法石川)が練習通りの力を発揮してくれれば先頭集団で来てくれると思っていたので、想定外といえばそうなんですけど、どんな順位で来ても自分の走りを貫くことができなかったので、平常心で走ることが駅伝では大切だということを痛感しました。
――焦りがあったということでしょうか
そうですね。追いかけようと必死になってたんですけど、なかなか詰まらなかったので、焦りから力みにつながってしまいました。
――前半で3人を抜きしましたが、後半はどのような展開だったのでしょうか
前半で突っ込んでしまって力を使ってしまったので、後半なかなか粘ることが出来なくて、押し込めなかったのでそこは悔しい部分ですね。
――12位という区間順位についてはいかがですか
全然満足してないですし、中間点過ぎからの落ち込みがあったので、そこを直していかないと区間順位は上がっていかないと思います。自分の力不足を痛感しました。
――先日の世田谷競技会(9月29日)では自己新記録も出していましたが、調子はどうでしたか
3次合宿あたりから上向きできてたんですけど、焦ってしまったというメンタルの部分がうまくいかなかったですね。
――気温や風は気になりましたか
特には感じなかったですけど、後半の1、2キロが向かい風だったのでそこにちょっとやられてしまった感じもあります。2区の5.8キロは自分の特徴を生かせる区間だと思っていたので、期待に応えられずに悔しい気持ちでいっぱいです。
――ドーム内では涙される場面もありました
4年生で最後という思いもそうですし、チームとして3位を目指していくなかでチームの順位も個人の順位も全く歯が立たなかったということで、その悔しさとか。自分の弱さを思い知らされたので。それで悔し涙が出てしまいました(笑)。
――最後に今後の意気込みをお願いします
今の自分たちの現状がこの駅伝で証明されて、ここから目の色を変えて全日本(全日本大学駅伝対校選手権)と箱根を取らないといけないと思うので、まずは1カ月後の全日本で結果を出せるように練習を積み直していきたいと思います。
新迫志希(スポ3=広島・世羅)
――きょうの調子はいかがでしたか
世田谷競技会から確実に合わせて、このようなチーム結果と順位でふがいないと思っています。
――かなり走れる状態でしたか
そうですね。自信を持って臨めた大会ではありました。
――レースを振り返って
チームが悪い流れの中で自分の区間で断ち切ろうと思っていましたが、そのままずるずるいってしまいました。後半区間の直希(太田、スポ1=静岡・浜松日体)と歓太さん(清水、スポ4=群馬・中央中教校)を重圧をかけるレース展開になってしまったことに関して反省しています。
――前半はいががでしたか
出遅れていたことが分かっていたので、自分の走りをしようとは思っていました。
――後半にかけて上げていこうと考えていたのですか
そうですね。
――タスキを前が見える位置で受け取りましたが、何か意識した点はありましたか
なかなか最初に良いペースでいったのですが、追い付かなくて、周りもそれなりのペースでいっていました。突っ込んでしまうと自分の走りができなくなってしまう難しい場所ではありました。
――昨年も同じく区間を走っていますが、今年を振り返っていかがですか
去年よりも順位も大して変わりませんが、秒数を考えたら今年の方が全然いいので進歩はしてると思います。
――レースの中で課題はありましたか
やはり後半の伸びと途中のスタミナはまだまだ伸ばす余地があると思っているので、そこはこれからも追求していきたいなと思います。
――具体的にどのように練習していきたいなどはありますか
いや特にはないですね。相楽さん(豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積) の練習メニューをしっかりこなして、これからの大会に合わせていくという感じですね。
――今後の目標はありますか
トラックも駅伝も走りたい気持ちはあるのですが、どちら共、結果を残してチームに勢いがつけられように頑張っていきたいと思います。
太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)
――初のエンジのユニフォームでの出走でした
緊張しました。
――走る前にどなたと電話されていたんですか
相楽さん(相楽豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)からレースの指示をいただいていました。
――1年生ながらの出走でしたが、自分が選ばれた理由はどんなところにあると思っていますか
先週の世田谷(世田谷競技会)で調子が良かったので、その流れで起用されたのかなというように思っています。
――では、今回は自身のコンディションも良かったのでしょうか
世田谷で力を出し過ぎたっていう感じだったので、調整方法もまた違ったのでどうなるか分からない部分もあったんですけど、調整は良くもなく悪くもなくという感じでした。
――きょうはレースプランや目標はありましたか
流れがそんなに良くなかったので、とにかく前に行くしかないという話だったので。相楽さんからは、始めの3キロくらいでリズムつくって後半勝負、と言われていたんですけど、ちょっと自分の中で焦りが出てきてしまって、後半でペースが上がらなかったというのがあります。
――今大会、風には悩まされましたか
風は結構感じてそこでもきつさを自分の中で考えてしまったかなと思います。
――タスキをもらったとき、前とは6秒差でした。追っていこうという意識はありましたか
早めに追い付いて、なるべく人を使ってと思ったんですけど、なかなか追い付かなくてそこで焦りを感じてしまって。自分で落ち着いていくべきだったなと思っています。
――区間7位という結果についてはどのように考えていますか
満足はしていないので、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)に向けてチーム全員で頑張っていきたいと思っています。
――今後の練習の中で意識していきたいことはありますか
やっぱり単独走ができないと駄目だなと思いましたし、速いペースの中でも余裕をつくっていかないといけないと思いました。
――全日本、箱根(東京箱根間往復大学駅伝)と続いていきますが
今回の悔しさを晴らすような走りができればなと思います。
中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)
――1週間前の世田谷競技会で13分台を出されていますが、調子が上がっていたことで今回自信はありましたか
ちょっと今週は世田谷のダメージもあって時々練習を落としながらというかたちだったんですけど、先週はしっかりセカンドベストで走れたので自信は持ってスタートラインに立てました。その前の練習も夏合宿でしっかり練習を積めていたのでそこは気持ちの面で自信を持って臨むことができました。
――ご自身の区間の目標やレースプランはありましたか
とにかく流れを変えるというか、だいぶ後ろの方で来るという感じで前を追うだけだったので、しっかりそこは覚悟してレースに臨みました。なかなか向かい風があって速いペースで押していけなかったかなというのが正直なところで、タイムもあんまり速くなかったので、そこはまだまだかなと思います。現段階での力は出せたかなと思いますが、点数をつけるとしたら40点くらいの走りかなという感じなので、しっかり次のレースでは挽回したいなと思います。その中でも青学大の森田さん(森田歩希)と3秒差で、東洋大の山本さん(山本修二)とは1秒差で区間4番ということだったので、しっかり他校のエースと戦えるという自信はついたレースではあったので、そこは先につなげていきたいと思います。
――3区というエース区間を任された時の心境をお願いします
エース区間と言われてはいたんですけど、自分としてはあまり特に重要な区間というふうに深く考え過ぎずに走るだけだなと思っていました。他大の強い選手はたくさんいたんですけど、相手よりはしっかり自分に勝って苦しい中で粘れればいいと思っていたので、その通りの走りができたかなと思います。
――最初の2キロで3校を抜いたと思うんですけれど、その時には並走するというよりは追い越すという気持ちでしたか
周りに合わせるのがあんまり好きではないので、自分のリズムをつくった方がいいかなと思ったのでそのまま行きました。結果としてそれがあったからこそ前半の貯金があっていタイムだったのかなという部分があるので、良かったかなと思います。この方針を変えるつもりもないので、このまま速いペースで行けるような練習をしていきたいですし全日本(全日本大学駅伝対校選手権)にもつなげていきたいです。
――後半のご自身の走りはいかがでしたか
2キロ以降ペースが一気に落ちてしまったのでそこはかなりしんどかったですけど、最低限しっかり粘れたので良かったかなとは思いますし、風が弱まったところからペースも1キロ2分55秒台に戻すことができたので、ズルズル行かない走りができたかなと思います。
――後半で少しペースが落ちてしまった時の要因というのは
向かい風がだいぶ強くて、前半で意図的に速く突っ込んでそのダメージがきてたかなという感じはします。
――次のレースの予定がわかっていれば教えてください
次は全日本があって、上尾ハーフ(上尾シティマラソン)があるので、全日本に関しても何区を走るとか実際に走るかどうかも分からないんですけど、選ばれたらそこでしっかり走ろうかなと思うので、今回区間4番で悔しい思いをしたので、しっかりそこを晴らせるようにしたいと思います。
吉田匠(スポ2=京都・洛南)
――記録会に臨むにあたって、レースプランなどは考えていましたか
いえ、特に考えていませんでした。先週の自己ベストに引き続いて自己ベストに近いタイムで走りたいと思っていたので、何秒でつっこもうというようなことはあまり考えていなかったです。レース展開や流れに身を任せていきました。
――4000メートル手前で先頭に出たと思うのですが、そこは流れに身を任せたのでしょうか
そこは自分の中で結構きつかったので、このままラストスパートでは勝てないだろうなというのは察していて。そういった中でどこで秒差を稼ぐかを考えて、ただそのまま離れるレースをするよりは一度前に出た方がいいと判断しました。最後のあがきではないですけど、先頭を引っ張りたいと思ったので、前に出ました。
――世田谷記録会に引き続いて自己ベスト更新となりましたが、この結果には満足していますか
2週連続の自己ベストですし、出したいと思って走って出た記録だったので、自信につながって、結果にも満足しています。ただラスト1000メートルで(スピードを)上げ切れないというのは課題だと思うので、その課題はしっかり意識していきたいと思います。
――2週連続で自己ベストを更新しているということで、調子は良い方なのでしょうか
先週はそんなに(調子が)良くないと思っていた中で自己ベストを出したんですけど、今回は出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)に自分が走るつもりで照準を合わせて調整してきたので、悪くはなかったと思います。そんなにいいというわけではないのですが、もっと調子が良くなったら、さらに上を目指せる感覚はつかんでいます。
――今回は記録会に回るかたちとなりましたが、駅伝本戦に出るために自分自身必要だったことなどは振り返って何かありますか
正直自分の中でも分からないです。(出雲に)出られると思っていましたし、そのための準備もしていたので、そこはまた自分がどうできたか考えていけたらと思います。強いて言うなら、今の状態というより過去のことで、合宿でもう少し走れた方が良かったのではないかなと思っています。
――駅伝本戦に出場ができないと決まったのは、直前のことだったのでしょうか
きのうでした。
――やはり悔しかったですよね
はい。
――今回の結果を踏まえて、次戦への意気込みや目標を教えてください
自信もついてきましたし、出雲を走れなかった悔しさもあります。次の全日本(全日本大学駅伝対校選手権)まで1カ月を切っていて、去年悔しい思いも味わっているので、しっかりと自分の力を出せるように準備をしていきたいです。練習ができないとメンバーには選んでもらえないので、全日本に行けるようにまずはそこまで頑張ります。
千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)
――日本学生対校選手権(全カレ)が終わってから出雲までの調子はいかがでしたか
合宿から戻ってきてだいぶ調子が良く、出雲メンバー入りがほぼ確定していて、合宿が終わって調整という時に足を痛めてしまって世田谷記録会も欠場というかたちになっしまったので、順調だったかと言われるとそうではなかったです。
――きょうのレースプランはどう考えていましたか
きょうも本当は走る予定ではなかったんですけど、走るということになったので何も考えずに、今の調子を確認してというスタートしたのであまり気にしていなかったです。
――ベストが出ましたがタイムについてはどう思いますか
涼しかったですし、出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)に向けての練習もしていたので出て当たり前だったと思います。
――きょうのレースを振り返って前を走る他大の選手をどう意識していましたか
箱根(東京箱根間往復大学駅伝)などに出ている強い選手だったので、挑戦しようと思いラスト1キロでぺースを上げました。
――今回出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)に出られなかったのはどう分析していますか
脚の不安もあったので相楽さん(豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)と相談して全日本(全日本大学駅伝対校選手権)、箱根に調子を合わせることになりました。そこで相楽さんの信頼を100パーセントにできなかったのは自分の甘さだと思っているので、今回走れなかったのは悔しいですが、自分が走っていたらとかは考えずにチームの課題に取り組もうと思います
――中谷選手(中谷雄飛、スポ1=長野・佐久長聖)、太田選手(太田直希、スポ1=静岡・浜松日体)などの同期の活躍を見ていかがでしたか
合宿から見ていて調子の良い2人だったので、出雲に出場すると思っていました。太田に関しては今回のレースに満足していないのでもっとやってくれると思います。
――これから全日本、箱根と続きますが意気込みをお願いします
今回出場できなかった悔しい思いを、全日本、箱根にぶつけたいですし、今回の悔しい思いは絶対に力につながると思うので、ここで一喜一憂せずに、全日本を見据えて良い成績を残せるように頑張っていきたいです