【連載】『頂』第1回 相楽豊駅伝監督×駒野亮太長距離コーチ

駅伝

 就任2年目となった相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)と、B、Cチームを指導する傍ら、相楽駅伝監督を支える駒野亮太長距離コーチ(平20教卒=東京・早実)。今季、出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)での惨敗から全日本大学駅伝対校選手権(全日本)で見事な立て直しを見せたチームを指揮官として率いてきたお二人に、東京箱根間往復大学駅伝(箱根)前の心境を伺った。

※この取材は12月3日に行われたものです。

エースの育成に取り組んだ今季

今季を振り返る相楽駅伝監督

――きょうの集中練習の内容について教えてください

相楽駅伝監督 3000メートル+5000メートルをやりました。きのう25キロ走をやってからなのである程度疲労をためた状態でスピードを出させました。思ったより走れた選手もいましたし、疲労が抜けていない選手もいましたが、現時点での確認のような練習なので、特に良かった悪かったという感じではないですね。

駒野長距離コーチ そうですね。セット練習なので、疲労がたまった状態の中でいかに動かせるか、我慢できるかといった練習でした。

――平和真選手(スポ4=愛知・豊川工)が今回の練習の5000メートルでは14分05秒付近でゴールされていましたが

相楽駅伝監督 きのう長い距離の練習をしていながらあれだけの走りができるというのは力が付いてきているなと思いますし、キャプテンなので責任感も持ちながら練習をやっているでしょうから、そのあたりを自分の背中でチームに示しているのは非常に良いことかなと思います。

――B、Cチームから参加しているメンバーで言えば、真柄光佑選手(スポ1=埼玉・西武学園文理)が良い動きを見せていました

駒野長距離コーチ 彼だけに限らず、遠藤宏夢(商1=東京・国学院久我山)や三上多聞(商1=東京・早実)、伊澤優人(社1=千葉・東海大浦安)といった選手も集中練習に混ざっていて、上の選手に太刀打ちができるほどではありませんが、少しでも上のレベルを体感してもらって、来年以降につなげてほしいなと思います。

――前回は夏の一次合宿の際にお二人のお話を聞かせていただきました(詳細はこちら)。その後の二次、三次合宿について、振り返ってみていかがですか

相楽駅伝監督 二次合宿については走り込みをするグループと、全カレ(日本学生対校選手権)が例年よりも早かったので、その準備をするグループとで分かれて行いました。Aチームは人数を絞って、B、Cに関しては駒野に預けて育成をしてもらうという感じで、そこが例年と違うパターンだったかなと思います。

――人数を絞った理由というのは

相楽駅伝監督 エースの育成を集中的にしたいなという思いがまずありました。それからチーム全体に対する私からのメッセージですね。このままじゃ勝てないぞ、ということであえてAから落とした選手もいます。

――B、Cチームのメンバーについてはいかがでしたか

駒野長距離コーチ 二次合宿は伝統的なメニューがあり、クロカンで走り込みをしてから妙高高原でスピードを上げていくというものでした。そこについてこれる選手とついてこれない選手でまだ力の差がはっきりしていたかなと思います。三次合宿ではBにいた選手を一部Aの方に上げさせまして、そこで揉まれる経験をしてもらいました。三次合宿で所沢に残ったメンバー(※Aチームらは岩手で三次合宿を行う)も目標に向けてしっかりやってくれましたね。B、Cチームに関してはことしは比較的良い練習ができたと思っています。

――三次合宿でBからAに上げたメンバーというのは

駒野長距離コーチ 佐藤淳(スポ4=愛知・明和)であったり、清水歓太(スポ2=群馬・中央中教校)あたりですかね。このあたりの選手はしっかり上のチームに定着してくれないと困るので。三次合宿ではまだまだではありましたが、Aで揉まれるという経験ができたのは良かったと思います。

――その後の日本学生対校選手権(全カレ)ではトラックで好成績を残しました

相楽駅伝監督 他大の主力が出ないのは予想していたことですので、その中でも結果を残すのが大事ですし、例年と違うスケジュールで全カレに挑んだので、私たちとしては合宿でやってきたことをこの大会に出そうという狙いを持ってやっていました。そのどちらも、出たメンバーについてはやってくれたのかなと思います。

駒野長距離コーチ 入賞した選手については監督がおっしゃった通りです。私の場合はどちらかというとB、Cチームでメンバーに入れなかった選手たちも、入賞している選手の姿を見て、競争意識が上がってきたのを感じました。それを目の当たりにできたというのがチーム全体として良かったなと思います。

――全カレから出雲に向けての調整はどのようにやっていきましたか

相楽駅伝監督 合宿の終わりを前倒ししました。ことしのカレンダー的には出雲と全日本の間も空いていましたし、合宿から出雲までも時間がありました。なのでことしは出雲まではある程度狙いにいくぞということで、しっかり調整をして臨みました。臨んだはずだったんですが…。

――出雲メンバー選びの基準となったのは

相楽駅伝監督 練習の中では、高いレベルで10人程度競っていて、どの選手も調子が良かったんですね。なので正直、直前の全カレの成績などからメンバーを決めたところはありました。

「一人一人が1秒を削り出すという認識がまだ足りなかった」(駒野長距離コーチ)

駒野長距離コーチは現在B、Cチームの育成を担当。今季は底上げを実感している

――出雲後に選手たちは、メンタルトレーニングを受けたとのことでしたが、これはお二人が提案されたのですか

相楽駅伝監督 私です。特に平については出雲前もきちんと練習ができていましたし、出雲から帰ってきてもやはり好調だったんです。(失敗したのは)あの時のあのレースだけなんですよね。平は先ほどもいった通り責任感の強いキャプテンでして、1区で流れをつくらなきゃいけないという心理的なものでああいう結果になってしまったのかなと思います。出雲から帰ってきてから、結果が振るわなかったということでチームに緊張感があり練習も高いレベルを保てていたのですが、やはり平がちょっと元気がないというか、入れ込みすぎているなというところがあり、全日本でも同じ失敗をしてしまうのではないかという不安がありました。平もそうですし、キャプテンがそういう調子だとチーム全体に影響するんですね。そこでメンタルトレーニングを入れて、結果的に平が明るくなったというか肩の力が抜けた感じがあって、チームの雰囲気も良くなったと思います。

――出雲後の日体大長距離記録会では真柄選手らB、Cチームの選手の活躍が目立ちました

駒野長距離コーチ 出雲前日に1万メートルの記録会をやって、本来ならそこでB、Cチームの選手に出雲に出る選手に向けて存在感を示して欲しかったのですけど、なかなか良くなくて。そこから2週間後に日体大の記録会がありました。1万メートルからの5000メートルだったので、タイムは出るだろうとは思っていたのですが、予想以上に良い結果を出してくれた選手が多くて、夏合宿の成果を出してくれたなと思っています。

――その後の全日本については

相楽駅伝監督 出雲の失敗はありましたが、前後の練習を見ていると去年のチームよりも高いレベルでできているなという感じはあって。それが出雲で失敗があって、みんな不安な中でのレースだったとは思います。それがしっかり先頭争いをして2位になり、しっかり力を出せば戦えるんだという自信をつかめたというところと、やはり半分は負けてしまったことについて、優勝争いをする難しさや優勝できなかった悔しさをチーム全員が体験できたというところでも収穫があったなと思います。

駒野長距離コーチ 優勝というところに手を掛けながら最後にするりと逃してしまって。最後アンカーに青学大の一色恭志君がいるのは分かっていたことですし、じゃあどのくらいの差を持って安井(雄一、スポ3=千葉・市船橋)につながなくてはいけないのかも、選手はきっと分かっていたはずなんですけど、そのタイムを稼ぎきれなかったのが最後に積もり積もって優勝を逃してしまったという点で悔しかっただろうなと思います。ただ、あそこで勝つよりも箱根に向けては良い発奮材料というか、あれを繰り返さないように頑張ろうという雰囲気に今はなっています。負けて良かったとはもちろん言いませんが、価値ある負けだったのかなと思います。

――全日本では今井開智選手(スポ4=神奈川・桐光学園)や清水選手が初めてエントリーに入りましたが

駒野長距離コーチ ことしはチーム層が多くはないので、出走した8人と比べるとまだ力の差はあったと思います。ただやはり彼らもあそこで生で悔しさを体感し、そのあとの上尾ハーフ(上尾シティマラソン)もしっかり走ったので、そこのつながりを考えた時にはメンバーに入れて良かったなと思います。

――お二人はバスの中でレースを見られていたと思いますが、どういった会話をされたか覚えていらっしゃいますか

相楽駅伝監督 んー…。テレビ見ながら…。

駒野長距離コーチ いけるんじゃないかなあとか、そういう話をしていましたよね。

相楽駅伝監督 うん、一般視聴者みたいな感じでしたね(笑)。

駒野長距離コーチ 後ろに原晋監督(青学大)がいらっしゃって、ちょっかいを出されながら(笑)

――全日本の収穫は

相楽駅伝監督 自分たちの力は出せたとは思います。ただそれで負けてしまっているわけで。今年のチームが発足した時に流れを変えられるエースを複数出そうということで、そこの観点からすると区間賞を取れたのは永山(博基、スポ2=鹿児島実)だけでした。安定した駅伝はできたかもしれませんが、勝つということを考えればそういった流れを変えられるエースを複数出せなかったことと、勝負どころになると伝えていた5、6、7区で競り負けてしまった部分が負けの原因だと思っていますので、これから少しでもエース格の選手が出てくるようにならないといけないというのと、中間層がさらに底上げをしていかないと、選手層の暑い青学大さんには勝てないのだろうなと感じました。

駒野長距離コーチ 手中に収めそうになった勝ちを確実にするための5、6、7区の選手たちがやはりいま一歩だったということ、1、2、3区でももっと貯金はつくれたはずということ、そういったところでは一人一人が1秒を削り出すという認識がまだ足りなかったのかなと思いますね。

――いまお話に上がった永山選手は、先日の記録会で1万メートル28分20秒台の素晴らしい走りを見せました

相楽駅伝監督 もともとこの時期に記録会に出ること自体、箱根への準備には後れを取る可能性もある中で、最低限タイムはしっかり出すことと、そのあとの箱根の準備に影響がないようにしようと思っていました。来年のユニバーシアードを見据えて、タイムも28分30秒は切らないと選考会には出られないよという話もしていましたし、本人にはとりあえずついていって出たタイムでは生きたタイムにはならない、レースの中で常に先頭争いをして勝ちにいってこいという話をしていました。その両方とも達成できたという意味では本当に収穫のあったレースだったと思います。

――ことしのチームについてお伺いしたいと思います。お二人から見て、今季のチームはどのようなチームでしょうか

相楽駅伝監督 4年生に力がありますので、学生スポーツの手本ではありませんが、普段の生活から4年生が引っ張っていってくれていますね。本当に学生らしいというか、4年生のみんなも自分たちの色を出し切っていて。良く言えばそうだし悪く言えばわがままかもしれません(笑)。その4年生が下級生を引っ張っているので、すごく明るいチームですし、締めるところは平が締めてくれているので、本当にバランスの良いチームだなと思います。

駒野長距離コーチ 4年生と1年生が元気なので、サンドイッチではありませんがそれに刺激された2、3年生も気を吐いてくれているなという印象があります。しっかりとバランスが取れているチームだなと思います。あとは、鈴木洋平(スポ4=愛媛・新居浜西)のようにおちゃらけというか、個性の強い選手もいますけど、そういった面々が平キャプテンのもとに集まっているのかなと思います。

――学生スポーツという点では、プロとは違うチームを求められると思います。お二人は早大のチームはどのようであってほしいと思いますか

相楽駅伝監督 やはり私たちもそうでしたが、結果においては学生スポーツをリードするような存在が出てこないといけないという気持ちは持っていますし、一方では普段の生活から自分で考えて自分で行動できないと、競技者としても選手としてもどこかで立ちいかなくなってしまう部分が出てきてしまうと思います。私たちも学生にコミットするのを必要最小限にしていますけれども、やはり自分で考えて自分で行動できる個人が集まった集団であってほしいなと思います。

駒野長距離コーチ プロとは違うのは、結果が全てではないということですよね。もちろん結果は出さなければ評価はされませんが、彼らには結果に向かうまでの過程も大事だと思います。いま監督がおっしゃったように、自分で考えて自分で行動するとか、自分を律するだとか、ある意味社会人になった時に当然のように求められる力を競技を通して身につけてくれているなと思います。それはこれまで私たちもそうでしたし、これからも期待したいなと思いますね。

――チームには選手だけではなく、主務さんや副務さんをはじめ、裏方でチームを支える学生スタッフ陣も多くいらっしゃいます。彼らにはどのような思いがありますか

駒野長距離コーチ 率直に、よくやってくれているな、と。もちろん細かいことを見れば、もっとこれを早くやってほしかったなとかいろいろとありますが、やはり夜遅くまで試合や練習の結果をまとめて我々に送ってくれたりですとか、そういう橋渡しはなければならない存在ですね。特に私なんかは週末しか練習に来ることができないので、学生スタッフの彼らがつぶさにチームを観察して、我々に報告してくれているので、彼らもチームになくてはならない存在だと思います。

相楽駅伝監督 本当によくやってくれています。もともと競技者で、箱根を走りたいという思いを持ってやってきた子たちがやむを得ないということで裏方に回ってくれているわけですけど、時にはゲキも飛ばしてくれますし、走りたい思いを選手とは違う視点でチームに還元してくれているので。選手としても一流になってほしかったですが、マネージャーとして、トレーナーとして一流になろうと頑張ってくれていますね。

「最高のチームをお見せできるようにしたい」(相楽駅伝監督)

――では、箱根の話に移らせていただきます。まず、ずばり目標は何位でしょうか

相楽駅伝監督 年間の目標が学生三大駅伝で3位以内、そのうち一つが優勝と掲げていまして、出雲は失敗してしまいましたけど、全日本は2位に収まって。優勝はできていないですし、全日本で2位になってうれしそうな顔をしている選手が一人もいなくて、私も含めて全員が悔しい顔をしていたのが印象的でした。いまチームが集まってきたときに、ごくたまにが学生の方からも優勝という単語が出てきますし、みんなで優勝しようと何度も口にしているわけではありませんが、気持ち的には優勝に向けてまとまっているのではないかと思います。

駒野長距離コーチ そうですね。力を出し切る、それは走る10人だけではなく全員が力を出し切るという結果になれば、自ずと結果は付いてくるだろうと思います。

――箱根でポイントになるであろう区間は

相楽駅伝監督 全部と言いたいですね(笑)。去年も全員駅伝ということを掲げていましたが、それはエース不在という状態でした。ことしは平がエースだとは思っていますが、みんな平に離されるのではなく、しっかりと付いてきて競っているんですね。青学大の一色くんや、山梨学院大のニャイロくん(ドミニク・ニャイロ)のような大砲級のエースはいませんが、みんながエースというレベルにまできていると思います。そういう意味でいうと、1区間で大勝ちするような展開は見込めなくて、全員が少しずつ削り出していった貯金で戦うというようになると思います。そうなると10区間全員が失敗できないですし、貯金をみんなでどのくらい出し合えたかが大事になります。なのでやはり10区間全部が大事です。

駒野長距離コーチ 相楽駅伝監督と違う視点でいうと、山ですね。やはり優勝候補と呼ばれる大学には上りか下りかにスペシャリストと呼ばれる存在がいます。そこでうちも去年までいた三浦(雅裕、平28スポ卒)が抜けてしまった穴をどう埋めるのかというのは考えなくてはなりませんし、箱根の名物区間をどう攻略していくかは大事だと思いますね。

相楽駅伝監督 完璧、どっちを言おうか迷ったもの(笑)。10区間が全部大事というか、5、6区か。

――特殊区間である山の準備のほどは

相楽駅伝監督 進んではいますが、決め切ってはいません。去年は安井が上って佐藤が下ってくれましたが、当然その二人が経験者ということで柱にはなってきますけど、良い意味で彼らに接近してきているメンバーもいまして。去年の苦い経験もありますし、一人で決め打ちにはしていません。安井、佐藤が本命ではありますが、直前まで調子を見ながら決めていきたいと思います。

――ことしは4区が従来のコースに戻り、延伸されますが

相楽駅伝監督 11年前まではその区間編成で、私も駒野も当時のコースを経験しましたが、当時は4区は準エース区間で、アップダウンが難しい上に最後が上りなんですね。なので、力がないと走りきれない区間ではあると思います。ただ、この11年間の間にこの陸上界、箱根駅伝界というものも変わってきまして、昔と比べると、いわゆる10人目の選手のレベルが上がっています。そういう意味でいうと『つなぎ』と呼ばれる区間がないんですね。昔だと2区と4区にエースを置いて3区は1年生にチャレンジさせるという戦法もあったのですが、今は往路はどこも大事になっています。4区が伸びたから急に重要になるわけではなくて、昔から大事だった、そういうだけかなと思います。ただ1年生を走らせたり、調整が遅れた選手をとりあえずはめるということは難しくなったのではないかなと思います。

駒野長距離コーチ いま監督がおっしゃったように、4区はもちろん大事な区間ではあったのですが、18キロという短い距離だったので、ちょっと距離に不安がある選手やスピードランナーを使うというのが定石でした。それがなくなって10区間全部で20キロを走れる選手を用意しないといけなくなったという意味では、9プラス1ではなく10そろえなくてはいけない、そういう難しさはあるだろうなと思います。

――意識している他大はありますか

相楽駅伝監督 もちろん青学大さんが本命ですから気にはしてはいます。ですが、学生にも言っていることで、他の大学の力や調子なんていうものは我々がコントロールできるものではないですよね。そこに対して、いろんな大学さんが記録会や試合に出ていて、どの大学のどの選手がどういう状態なのかという情報は流れてきますけど、そこについて私たちが気にしてもどうにもなりません。コントロールできるのは自分たちの力だけですので、まずはそれを100パーセント出せるような調整をしようと常に言っています。もちろん他の大学さんも含めて試合結果はチェックするのですが、どこの大学に絞って見ているということはないですね。

駒野長距離コーチ 先ほどお伝えした通り、自分たちの力を出せば結果は付いてくるものだと思うので、そういう意味では他大学がこういうオーダーを組むからうちはこうしよう、ではなくて、うちが組める最高のオーダーを出したいなと。ある意味出場する大学全てがライバルですし、他に流されて足元をすくわれないようにしないといけないなと思います。

――最後に、箱根への意気込みをお願いいたします

駒野長距離コーチ やはりことし4年生が中心にまとめてくれていますが、苦労人が多い世代だと思うんですね。それは例えば入り口のところでいえば井戸(浩貴、商4=兵庫・竜野)や佐藤など一般入試で入ってきた選手もいますし、平や凜太郎(武田凜太郎、スポ4=東京・早実)は2、3年の間ケガに苦しんできましたし、洋平に関しては3年間ケガで走れていませんでした。そう言った意味では苦労してきた4年生がつくり上げてくれた今のチームなので、そのぶん厚みもあると思いますし、私たちとしても最後に有終の美を飾ってほしいと思っています。それは下級生も同じ思いでいると思うので、スタッフも含めてできることを全てやって、最後に大手町で監督を胴上げしたいと思います。

相楽駅伝監督 やはり4年生が中心で、ワセダらしい、泥くさいチームになっていると思います。このチームで戦える最後の駅伝なので、うちはこんなに強くて、こんなにも良いチームなんだというのをしっかり見せられるように、あと1カ月は油断しないで準備していって、最高のチームをお見せできるようにしたいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 平野紘揮、鎌田理沙)

箱根への意気込みを書いていただきました!