【競走】伊藤幸が62分台で早大トップ! 計14人の自己新でチームを活気づける

陸上競技

上尾シティハーフマラソン 11月16日 埼玉・上尾市内折り返しコース

 例年通りの恵まれた天候の中、第38回上尾シティハーフマラソンが開催された。東京箱根間往復大学駅伝(箱根)のための選考レースとして位置づけられている同大会。早大からは、伊藤幸太郎(スポ4=埼玉・春日部)、吉倉ナヤブ直希(社2=東京・早実)、小平敦之(政経3=東京・早実)ら18人が出走し、早大トップでゴールした伊藤幸を含む14人の選手が自己記録を更新した。

 入賞を目標に今回のレースへ挑んだ伊藤幸。期待のかかる箱根初出走に向けて、「悔いのない走り」をしようと臨んだ。数多くの有力選手らが集う中、レースが動いたのは20分過ぎ。数十人の選手が抜け出し先頭集団が形成されると、伊藤幸はすかさずついていくことを判断する。10キロあたりで集団からはこぼれるも、その後もペースを落とさずに粘り、早大トップの13着。望んでいた先頭集団での勝負・入賞はできなかったものの、自己ベストとなる1時間2分14秒をマークし、伊藤幸自身もタイムに満足感を示した。

 また、全日本大学駅伝対校選手権を走った選手たちは、ペース走という位置づけで出走した。その中でも吉倉、小平、堀野正太(スポ1=兵庫・須磨学園)、間瀬田純平(スポ4=佐賀・鳥栖工)はいずれも自己新・62分台を記録。今大会の自己記録ラッシュにより、チーム上位10人のハーフマラソン平均タイムは1分以上縮まるかたちに。全体の走力の底上げが印象づけられた。

 多くの選手の好走を踏まえ、箱根に向けて前途有為な早大。しかし、伊藤幸が「箱根で争うような大学に負けてしまった」と振り返るように、他大学との間にはまだまだ力の差があることも確かだ。集大成を見せる時まで、残り1カ月半。さらにレベルアップした選手たちが、互いを高め合いながら貪欲に練習を積む。

(記事 髙杉菜々子、写真 佐藤結)

結果

▽男子ハーフマラソン

※着順はハーフマラソン大学生男子の部

伊藤幸太郎(スポ4=埼玉・春日部)  1時間2分14秒(13着)自己新

吉倉ナヤブ直希(社2=東京・早実)  1時間2分26秒(22着)自己新

小平敦之(政経3=東京・早実)  1時間2分28秒(26着)自己新

堀野正太(スポ1=兵庫・須磨学園)  1時間2分28秒(27着)自己新

間瀬田純平(スポ4=佐賀・鳥栖工)  1時間2分31秒(28着)自己新

宮本優希(人3=智辯学園和歌山)  1時間3分06秒(56着)自己新

多田真(人1=京都・洛北)  1時間3分17秒(62着)自己新

瀬間元輔(スポ2=群馬・東農大二)  1時間3分33秒(78着)自己新

安江悠登(法3=埼玉・西武学園文理)  1時間4分48秒(158着)自己新

冨田拓臣(スポ1=茨城・水城)  1時間5分17秒(182着)自己新

大和田春(スポ2=高知追手前)  1時間5分31秒(197着)自己新

須山向陽(スポ4=鹿児島城西)  1時間5分40秒(202着)

鈴木翔瑛(人2=群馬・富岡)  1時間6分23秒(239着)自己新

武田知典(法3=東京・早実)  1時間6分38秒(254着)自己新

宮岡凜太(商4=神奈川・鎌倉学園)  1時間6分42秒(257着)

増子陽季(人3=栃木・大田原)  1時間6分45秒(260着)自己新

門馬海成(政経4=福島・会津)  1時間8分23秒(315着)

佐藤広人(創理2=埼玉・早大本庄)  1時間9分00秒(336着)

山田晃央(商1=東京・早実)  DNS

舩生颯太(先理2=静岡・韮山)  DNS

桑原マテウス大地(スポ1=東京・国学院久我山)  DNS

 

コメント

伊藤幸太郎(スポ4=埼玉・春日部)

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 日差しが強かったことが少し気になりましたが、気温が低かったので、走りやすかったです。

ーー順位やタイムなどの目標は事前に決めてましたか

 入賞を目標にしていました。また、箱根を見据えた時に、先頭集団で勝負していかなければならないと感じていたので、タイムというよりは先頭集団で勝負するということを意識していました。

ーーレースプランはどのように考えていましたか

 先頭集団についていき、きつくなって1人になっても自分でペースをつくっていこうと考えていました。

ーー実際のレース展開を振り返ってみていかがですか

 5キロから10キロのペースが思っていたより速くて、10キロぐらいで先頭集団から少し離れてしまいましたが、最低限ハイペースで先頭集団につくという選択ができました。きつくなってからもペースを落とさず粘っていけたので、展開としては良かったと思います。

ーー箱根の選考要素もあるレースでしたが、どのような気持ちで走っていましたか

 選考というのは頭にあったのですが、中途半端な走りをしても選んでもらえないので、あまりそれにとらわれるのではなく、つけるところまでついて、終わった時に悔いがないような走りをしようと思って走りました。

ーー結果の印象を含め、レースの感想についてお聞かせください

 入賞したいという気持ちがあり、そこに届かなかったので若干悔しさはありますが、タイムは割と満足できると思っています。ただ、箱根で優勝を争うような大学にも負けてしまっているので、まだまだこれから練習を積み上げていかなければならないと感じています。

ーー最後に箱根に向けての意気込みをお願いします

 箱根で優勝したいという思いで、陸上を始めてから15年以上やってきたので、最後に笑って終われるように頑張ります。