2025ところざわアスレチックフェスティバル 10月12日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場
10月12日、ところざわアスレチックフェスティバルが埼玉・織田幹雄記念陸上競技場にて今年も開催された。6人の選手が自己記録を更新したほか、大会新記録も次々と誕生。本記録会のレースにより多くの一般種目選手が今季のレースを締め括った。
男子では100メートルで自己記録が続出した。この種目には早大からは8人が出場。なかでも、2組には110メートル障害を主戦場とする瀬能斗亜(スポ2=埼玉・春日部共栄)、4組には400メートルを主戦場とする森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)が登場した。いずれも普段はレースに出ることのない種目ながら、力強い走りで自己ベストを更新。走幅跳を専門とする佐々木悠人(人3=岩手・一関一)と藤本涼哉(商1=兵庫・小野)もスプリントで自己記録を更新した。また、瀬能は110メートル障害にも出場し、15秒14で2着フィニッシュした。今季は度重なるケガに悩まされながらも真摯に向き合ってきた瀬能。来季こそは臙脂(えんじ)のユニフォームをまとい、しなやかにハードルを駆け抜ける姿を見たいものだ。

ハードルを越える瀬能
男子200メートルでも記録更新の波は続いた。1組では、森田、髙須楓翔(スポ3=千葉・成田)、鶴巻陽太(スポ2=新潟・三条)が激走し、森田と髙須はそろって大会記録を塗り替える圧巻の走りを見せた。2組に出場した渕上翔太(スポ2=東福岡)も、400メートル障害を専門としながら、自己記録を更新した。

レースを走る髙須
一方の女子では、専門種目での出場者が好記録を残した。200メートル1組に出場した上島周子(スポ3=東京・富士)は、24秒76でフィニッシュし、大会記録を樹立。同組に出走した千葉史織(スポ2=宮城・仙台一)も400メートル障害が主戦場だが、大会記録を上回る走りで自己ベストをマークした。

レースを走る上島
女子走高跳に出場した矢野夏希(スポ3=愛知・時習館)は、1メートル75を1回目で成功させ、自身の持つ大会記録を更新。1メートル78へ臨んだが、3回とも失敗に終わり、1メートル75が最終記録となった。今シーズンは、1メートル79という自己ベストを出し、対校戦やグランプリシリーズでもしっかりと結果を残した矢野。来季は地元開催のアジア選手権も控える。目標とし続けている1メートル80の大台、そして代表入りへ、さらなるジャンプアップが期待される。

跳躍する矢野
さらに、女子やり投に出場した松永成美(基理1=埼玉・早大本庄)は1投目で44メートル18を記録。大会記録を打ち立てた。1年生の松永は、これから初めての冬季練習を迎えることになる。鍛練期を経て、さらなる進化を遂げた松永が、来シーズンにどんなビッグスローを見せてくれるのか、期待は高まるばかりだ。

投てきに臨む松永
本記録会をもって一般種目の多くの選手はシーズンオフとなる。主要大会が前半シーズンに集中し、例年にない難しいシーズンとなったなかで、たくさんの早大歴代記録、自己新記録が誕生した今シーズン。そのなかで得られた課題と向き合う時期へ、選手たちはこれから向かっていく。冬季練習を経て、彼らはどのような成長を遂げるのだろうか。静かな冬を越え、桜が舞う頃、112代目の新たな物語が咲き始める瞬間が待ち遠しい。
(記事 佐藤結、写真 飯田諒、植村皓大、川田真央)
男子結果
▽100メートル
佐々木悠人(人3=岩手・一関一) 11秒31(1組3着)(+0・6)
瀬能斗亜(スポ2=埼玉・春日部共栄) 10秒65(2組2着)(+0・4)
片山大地(スポ3=東京・八王子) 10秒74(2組3着)(+0・4)
森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄) 10秒61(4組1着)(-1・3)
青山侑樹(スポ1=大阪・東海大仰星) 10秒88(4組2着)(-1・3)
山城碧生(創理1=静岡・浜松北) 11秒41(4組8着)(-1・3)
佐々木秀晟(スポ2=香川・高松一) 11秒62(8組4着)(0・0)
藤本涼哉(商1=兵庫・小野) 11秒42(9組3着)(+0・3)
伊橋璃矩(スポ2=千葉・成田) DNS
荒木星哉(スポ1=福岡・九産大九産) DNS
村松悦基(政経1=京都・洛南) DNS
牛島壮司朗(スポ1=佐賀・致遠館) DNS
▽200メートル
森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄) 21秒18(1組1着)(-0・9)
髙須楓翔(スポ3=千葉・成田) 21秒31(1組3着)(-0・9)
鶴巻陽太(スポ2=新潟・三条) 21秒84(1組5着)(-0・9)
渕上翔太(スポ2=東福岡) 21秒61(2組2着)(-1・5)
西徹朗(スポ4=愛知・名古屋) 23秒25(3組6着)(-1・5)
荒木星哉(スポ1=福岡・九産大九産) DNS
松本悠斗(スポ1=佐賀北) DNS
▽110メートル障害
瀬能斗亜(スポ2=埼玉・春日部共栄) 15秒14(1組2着)(-1・2)
西徹朗(スポ4=愛知・名古屋) DNS
▽400メートル障害
平田和(スポ3=鹿児島・松陽) 52秒30(1組2着)
▽走幅跳
牛島壮司朗(スポ1=佐賀・致遠館) DNS
▽やり投
梅澤祥吾(スポ4=神奈川・金沢) 59メートル98(1等)
守屋浩睦(人2=大阪・寝屋川) 51メートル25(6等)
佐々木秀晟(スポ2=香川・高松一) DNS
佐々木瑛太(創理1=東京・都国立) DNS
女子結果
▽100メートル
河野桃々(商1=京都橘) 12秒41(1組1着)(+0・4)
谷中天架(スポ1=大分雄城台) 12秒43(1組2着)(+0・4)
髙津采里(スポ1=愛知・時習館) 12秒84(1組5着)(+0・4)
木下晏里(商1=徳島文理) 12秒61(2組1着)(ー1・3)
野村美月(スポ2=栃木・石橋) 12秒86(2組2着)(ー1・3)
平山果歩(スポ1=山梨・甲府南) 13秒43(4組1着)(ー0・3)
蔵野絢果(スポ1=埼玉・市立浦和) DNS
イベル聖羅(商2=京都橘) DNS
五味彩花(政経1=東京・早実) DNS
▽200メートル
上島周子(スポ3=東京・富士) 24秒76(1組2着)(-1・0)
千葉史織(スポ2=宮城・仙台一) 25秒37(1組3着)(-1・0)
木下晏里(商1=徳島文理) 25秒63(1組5着)(-1・0)
河野桃々(商1=京都橘) 25秒75(1組6着)(-1・0)
髙津采里(スポ1=愛知・時習館) 26秒38(2組1着)(-0・6)
正木紗(スポ2=岡山朝日) 26秒77(2組2着)(-0・6)
林美希(スポ2=愛知・中京大中京) DNS
内藤香乃(スポ3=兵庫・北摂三田) DNS
五味彩花(政経1=東京・早実) DNS
▽100メートル障害
イベル聖羅(商2=京都橘) DNS
野村美月(スポ2=栃木・石橋) DNS
▽400メートル障害
内藤香乃(スポ3=兵庫・北摂三田) 1分04秒55(1着)
▽走高跳
矢野夏希(スポ3=愛知・時習館) 1メートル75(1等)
▽走幅跳
中尾心春(スポ3=兵庫・長田) 5メートル04(0・0)(1等)
▽やり投
松永成美(基理1=埼玉・早大本庄) 44メートル18(1等)
鈴木真帆(スポ3=茨城・水戸一) 39メートル16(2等)