【競走】谷中がシーズンベストで決勝進出 8位入賞に食い込む

陸上競技

第41回U20日本選手権 9月27~28日 静岡・草薙総合運動場陸上競技場

 全国の若きアスリートたちが一堂に会する舞台・U20日本選手権。早大からは男子1500メートルに地案尚宏(スポ2=愛知・旭野)、女子100メートル障害に松田晏奈(スポ1=長崎日大)と谷中天架(スポ1=大分雄城台)が出場した。谷中はシーズンベストを出して決勝へ駒を進め、8位入賞を果たした。

 1日目に行われた女子100メートル障害。予選2組では松田が5レーンからスタートした。序盤、1~4レーンの4人の選手が横一線で先行する中、松田は5番手につける。後半勢いを増して追い上げを見せ、3着でフィニッシュ。決勝進出は逃したものの、 B決勝進出を決めた。B決勝では6台目以降一気に松田が抜け出す展開に。予選からタイムを上げ、13秒74の1着でゴールした。

 好調なコンディションで臨んだ谷中は、予選4組に出場。中盤ではトップに立つも、ラストで三好澄果(豊川高)にかわされ2着でゴール。シーズンベストとなる13秒77をマークし、記録での決勝進出を果たした。決勝は1~5レーンを高校生、7・8レーンを大学生が占める構図であった。谷中は後半にスピードを落とさないよう意識して臨んだという。レースは序盤から高校生たちがリードする展開となり、予選タイムトップ通過の江口美玲(東海大相模高)がその勢いを保ち、13秒63で優勝。谷中は13秒95で8位となった。

 男子1500メートル決勝は大会2日目に行われ、14人がスタートラインに並んだ。号砲後、レースを引っ張ったのは、市立松戸高の森田瑛仁。地案は最後方にポジションを取った。先頭が最初の400メートルを65秒で通過すると、順大の川口峻太朗が先頭へ飛び出し、ペースが一気に上がる。600メートル付近では集団が縦に伸び、二つに分裂。地案は第2集団につけるも、徐々にその差が広がっていってしまう。レース後半は、表情には疲労の色が浮かび、苦しい展開になったが、厳しい暑さの中、最後まで懸命に走り抜いた。

 今シーズン、下級生ながら対校戦に出場してきた3人が出場を果たした本大会。実力者がそろう中で夏の練習の成果を試す、貴重な機会となった。思い通りにならなかった部分もあっただろうが、秋を経て、これからが真の鍛錬期となる。関口裕太(スポ3=新潟・東京学館新潟)を中心にかたちづくられていくチームの中で、さらなる成長を遂げていくのだろう。若きホープたちの歩みが、チームの未来を力強く照らしていくに違いない。

(記事・写真 佐藤結)

男子結果

▽400メートル

松本悠斗(スポ1=佐賀北)  DNS

▽1500メートル

決勝

地案尚宏(スポ2=愛知・旭野) 4分10秒91(14着)

女子結果

▽100メートル障害

予選(4組1着+4)

松田晏奈(スポ1=長崎日大)  13秒86(2組3着)(+2・1) B決勝進出 

谷中天架(スポ1=大分雄城台)  13秒77(4組2着)(+1・3) 決勝進出

B決勝

松田晏奈(スポ1=長崎日大)  13秒74(1着)(+0・6)

決勝

谷中天架(スポ1=大分雄城台)  13秒95(8着)(-0・3)

コメント

ーー夏合宿ではどのようなことに意識的に取り組みましたか

 前半シーズンはそもそも走力があまりなかったため、夏合宿で走り込み、鍛錬期として力をつけました。ハードルよりもまず、走力を上げていこうという意識でやってきました。

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 前日の練習でも予選前のアップでも走りは良かったです。予選で13秒77という今シーズンのベストを出すことができましたが、決勝ではあまりうまくいかなかったという感想を持っています。

ーー予選から決勝に向けて修正した点はありますか

 予選は後半に他の選手と比べてスピードが落ちてきてしまったので、決勝ではそこを課題にしました。決勝では、後半にスピードを落とさず、ハードルをしっかり上から見て、落ち着いてスムーズにいこう、と意識して走っていきました。

ーー今シーズンの残りの大会での目標を教えてください

 今シーズンは、ハードルはこの大会で終わりで、残るレースは100メートルです。自己ベストに近いタイムで走れたらいいなと思っています。