【競走】実業団選手に並び矢野が3位入賞!西は学生トップでゴール

陸上競技

実業団・学生対抗競技大会 8月9日 神奈川・レモンガススタジアム平塚

 昼間の暑さが和らぎ、夕暮れの涼風が吹き始めたレモンガススタジアム平塚。実業団と大学生のトップ選手たちが集い、実業団・学生対抗競技大会(実学対抗)が行われた。早大からは総勢5人の選手が出場。矢野夏希(スポ3=愛知・時習館)が女子走高跳で3位入賞を果たしたほか、短距離選手らが合宿明けのレースに挑んだ。

 女子走高跳には矢野が出場した。「最近いい感覚をつかめている」という矢野。学生枠で出場する他2人が1メートル70で失敗した中、矢野は1メートル70、1メートル73をともに1回目でクリアし、安定感のあるジャンプを見せる。続く1メートル76では、1回目は跳べなかったものの、修正し2回目は成功。矢野を含め計4人が1メートル79に進んだ。成功すれば自己記録タイであったが、惜しくも3回とも失敗。しかし、対抗3位に入り、実業団選手と並んで表彰台へ上がった。

 女子400メートルには上島周子(スポ3=東京・富士)が出場。菅平合宿明け初のレースとなったが、隣のレーンを走る久保山晴菜(如水会今村病院)ら実業団選手の先行を許す苦しい展開に。55秒75の6着でゴールした。

 男子400メートルには日本インカレ(日本学生対校選手権)で準優勝した森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)が出場した。森田の両隣は今泉堅貴(内田洋行東日本)、吉津拓歩(ミキハウス)と、実業団の実力者に挟まれるレース配置となった。森田はレース序盤は飛び出しに成功したが、中盤に失速しレースは森田の両隣の実業団選手のワンツーフィニッシュとなった。森田は47秒12で5着に終わった。

 男子110メートル障害には西徹朗(スポ4=愛知・名古屋)が出場。序盤から隣を走る高山峻野(ゼンリン)が飛び出す中、西も安定したハードリングで懸命に食らいつき4着でゴール。実業団勢が上位を占めたものの、学生の中ではトップとなる13秒76をマークした。

 男子100メートルには東京世界陸上参加標準記録の突破を目指す関口裕太(スポ3=新潟・東京学館新潟)が出場した。小池裕貴(住友電工)、多田修平(住友電工)、栁田大輝(東洋大)といった実力者がそろった今レース。関口は得意のスタートを決めて飛び出すものの、中盤以降スピードに乗り切れず10秒24のタイムで5着となり、参加標準記録の突破とはならなかった。

 前半シーズンに主要大会が集中した今年は、早慶対抗陸上(早慶戦)を節目に多くの4年生が引退を迎える。今大会に出場した5人のうち、西を除く4人は3年生。これからのシーズンは、彼らがチームの中心を担っていくことになる。実業団勢の強さに圧倒される場面もあったが、それぞれが貴重な経験を持ち帰った。この経験が、彼らを次のステージへと押し上げていくだろう。

(記事・写真 植村皓大、佐藤結、谷田光太郎)

男子結果

▽100メートル

関口裕太(スポ3=新潟・東京学館新潟)  10秒24(GP5位/対抗4位)(+0・5)

▽400メートル

森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)   47秒12((GP5位/対抗5位)

▽110メートル障害

西徹朗(スポ4=愛知・名古屋)   13秒76(GP4位/対抗4位)(+1・0)

▽400メートル障害

盛岡優喜(スポ4=千葉・八千代松陰)   DNS

女子結果

▽400メートル

上島周子(スポ3=東京・富士 )  55秒75((GP6位/対抗5位)

▽400メートル障害

千葉史織(スポ2=宮城・仙台一)  DNS

▽走高跳

矢野夏希(スポ3=愛知・時習館)  1メートル76 (GP4位/対抗3位)

コメント

ーー日本選手権後はどのような練習に取り組んできましたか

 日本選手権は、結果は4位入賞でしたが、記録的には望んでいるものではなかったので、すごく悔しかったです。その中で助走の課題点が多いと感じていたので、助走と内径の駆け上がりを意識した練習をしていました。

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 今日は午後からの試合で、天候なども基本的に悪い条件ではなかったです。1週間前の富士北麓(富士北麓ワールドトライアル)でも結構いい状態で仕上がっていたので、そんなに悪くはなかったと思います。

ーー本日の跳躍を全体的に振り返っていかがですか

 自己ベストは1メートル79ですが、今日の記録は1メートル76でした。安定しているとも言えますが、やはり1メートル80を目標にしています。最近いい感覚をつかめている中でも、1メートル80以上を飛ぶことがまだできていないので、それを達成するためにも足りない部分が結構多いと感じました。

ーー3位という結果はどのように捉えていますか

 日本の女子走高跳は表彰台に上がれるような選手が固定してるので、そこに並べたのはよかったんです。しかし、その中で勝っていかなければいけないと考えると、悔しい気持ちの方が大きいです。

ーー早慶戦に向けて一言お願いします

 連戦ではありますが、今日課題が多く見つかったので、チャンスがあればそれをうまく取り入れて記録を狙っていきたいと思います。