吉倉がチーム内トップでゴール!安江をはじめ、5人が自己記録を更新

陸上競技

第9回早大競技会 2月15日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場

 暖かな陽気に包まれ開催された第9回早大競技会。1万メートルのレースが1組行われ、早大からは13名が出場した。合宿明けで臨んだ吉倉ナヤブ直希(社1=東京・早実)は一時単独走になるも、後半ペースを上げ、早大トップでフィニッシュ。安江悠登(法2=埼玉・西武学園文理)が自己記録を23秒近く更新したほか、1年生4人が自己新をマークした。

 レースは設定タイムの異なる2つの集団に分かれて進められた。レース序盤、14分30秒で5000メートルの通過を狙う第1集団を引っ張ったのは、伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)。後ろに瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)、内堀勇(東洋大)、松井海斗(東洋大)と続き、吉倉、藤本進次郎(教3=大阪・清風)も第1集団の後方でペースを刻んだ。1000メートルを2分51秒、2000メートルを2分54秒で通過し、依然6人のままであったが、2800メートルを過ぎると、藤本が第1集団からこぼれ、5人の集団に。さらに、3600メートルで瀬間が先頭に立ち、ペースを上げると、東洋大の2人がついていき、先頭は3人となった。そのまま5000メートルを、想定に近い14分32秒で通過。すると、6000メートル付近で東洋大の二人が一気にペースアップを図る。瀬間はそのペースについていけず、単独走に。伊藤幸がレースから抜け単独走となっていた吉倉が、瀬間に徐々に迫り始める。「最後に出るということを考えていた」という吉倉は7000メートルで瀬間を抜き去ると、その差を広げていき、29分21秒30でフィニッシュ。東洋大の選手にワンツーフィニッシュを許したものの、早大トップでゴールした。

 第2集団は1キロ3分5秒ペースでレースを展開した。スタート直後、先頭を走ったのは武田知典(法2=東京・早実)。1000メートルを3分3秒、2000メートルを3分3秒と設定ペースに近いタイムで集団を引っ張る。その後ろに安江悠登(法2=埼玉・西武学園文理)や大和田春(スポ1=高知追手前)、小平敦之(政経2=東京・早実)らが続くかたちとなった。一定のペースを保ったまま、5000メートルを15分23秒で通過すると、武田に代わり、小平が第2集団先頭へ。大和田が少しずつ離れ始め、武田がレースから抜けると、8000メートル付近では小平と安江の二人に。「余裕を持って走れていた」安江も次第に表情が険しくなる。ペースを上げる小平から安江は離れそうになるも、小平は後ろにつけという手振りで何度も安江を鼓舞。安江はその合図に反応し、そのまま小平から離れることなく、最後はスパートをかけ小平を抜き、自己記録を23秒近く更新する30分39秒52でフィニッシュ。引っ張ってくれた小平と武田に感謝を述べながら、「自分の今の力をしっかり出せてよかった」とレースを振り返った。第2集団でレースを進めていた大和田や辻陽介(スポ1=愛知・岡崎)、舩生颯太(先理1=静岡・韮山)も自己記録を更新。鈴木翔瑛(人1=群馬・富岡)も、初の1万メートルのレースを走り切った。

 安江が自己記録を更新したほか、1年生4人が自己新をマークした本レース。それぞれが自分の現状の力を確認し、収穫のあるレースとなった。来たるトラックシーズンに向けて、早大はまだまだ前進していく。

(記事 佐藤結、写真 會川実佑、植村皓大、高津文音、土橋俊介、中澤なつき、長屋咲希)

結果

吉倉ナヤブ直希(社1=東京・早実)  29分21秒30 (3着)

瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)  29分45秒35 (4着)

安江悠登(法2=埼玉・西武学園文理)  30分39秒52 (5着)自己新

小平敦之(政経2=東京・早実)  30分39秒62 (6着)

藤本進次郎(教3=大阪・清風)  30分51秒98 (7着)

大和田春(スポ1=高知追手前)  31分14秒52 (8着)自己新

辻陽介(スポ1=愛知・岡崎)  31分40秒51 (9着)自己新

舩生颯太(先理1=静岡・韮山)  31分42秒42 (10着)自己新

栗原周平(創理2=栃木・真岡)  31分48秒59 (11着)

鈴木翔瑛(人1=群馬・富岡)  32分22秒61 (12着)自己新

伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)  DNF

武田知典(法2=東京・早実)  DNF

川端春叶(スポ2=北海道・北見北斗)  DNF

山口竣平(スポ1=長野・佐久長聖)  DNS

工藤慎作(スポ2=千葉・八千代松陰)  DNS

宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)  DNS

立迫大徳(スポ1=鹿児島城西)  DNS

宮本優希(人2=智辯学園和歌山 )  DNS

佐藤広人(創理1=埼玉・早大本庄)  DNS

コメント

吉倉ナヤブ直希(社1=東京・早実)

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 合宿を一昨日までやっていたので、少し疲労がたまっているような状況でした。

ーー本日の目標は何でしたか

 29分前半くらいを目指していました。

ーー本日のレースプランを教えてください

 前についていって最後に出るということを考えていました。

ーー本日のレースを全体的に振り返っていかがですか

 楽ではありましたが、途中少し甘えが出てしまい離れてしまったので。そこに関しては積極的な走りはできなかったなというように思いました。でも、ラストを切り替えられたのは良かったと思います。

ーー合宿ではどのようなことに取り組みましたか 

 合宿はトラックシーズンに向けてということで、若干量を踏みつつ、質も深くしていく段階の切り替えぐらいのイメージで取り組んでいました。

ーー今シーズンの目標を教えてください

 今シーズンはトラックで1万メートル27分台を出すことと、3大駅伝に出場することが目標です。

 

安江悠登(法2=埼玉・西武学園文理)

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 ここ数カ月間はしっかり練習ができていたので、調子は悪くはなかったです。

ーー設定タイムはどれくらいでしたか

 3分5秒で小平と武田が引っ張ってくれたので、それについていって、ラスト余裕があれば(ペースを)上げられたらという感じで走っていました。

ーー本日のレースを全体的に振り返っていかがですか

 7000〜8000メートル過ぎまで割と余裕を持って走れたので、最後はかなりきつかったですが、最後しっかり上げられてよかったです。

ーー小平選手から何度も後ろにつけという合図がありました

 一人になったらいつも落ちてしまうので、小平に本当に助けられました。

ーータイムについてはいかがですか

 練習通り走れれば、このくらいのタイムは出るかなと思っていたので、自分の今の力をしっかり出せてよかったです。

ーー今シーズンの目標を教えてください

 まずは来月にハーフマラソンを走る予定なので、そこでしっかり自分の目標タイムをクリアできるように、練習をさらに積んでいければいいなと思います。