雨のなかの木南記念 関カレに向け収穫を得る

陸上競技

決勝のレースを走る池田

 男子110メートル障害には池田海(スポ3=愛媛・松山北)が出場。予選は着順で突破して決勝に進んだが、決勝では本来の力を出しきれず8位に終わった。

 予選は3組目に登場した池田。向かい風が2メートル近く吹く中、13秒98の2着で危なげなく決勝に進んだ。迎えた午後の決勝は、予選の時より激しい雨が降る中で行われた。その中で、「前半の走り」と「アプローチでうまく地面を押す」ことを意識したという。しかし、「アプローチで頑張った」ことで、「踏切りが間に合わずに、バランスを崩してしまった」と、スタートからスピードに乗ることができず。タイムも予選から落とし、悔しい8着でのフィニッシュとなった

 来たる関東学生対校選手権(関カレ)へ、織田幹雄記念国際、木南道孝記念とグランプリ2試合の経験をどのようにつなげられるか。昨年は、関カレで3位表彰台をつかみ取った池田。今年は、「堂々とした走りでチームに貢献する」ことを目標に戦い抜く。

関カレに向けては、「切り替えの部分を修正したい」という田中

 続く、男子400メートル障害3組に登場したのは、田中天智龍主将(スポ4=鹿児島南)。前半は落ち着いて入ると、後半に追い上げを見せる。タイムは50秒92で組5着だった。

 4日前の静岡国際でシーズンベストを更新した田中。上がり調子であることから、49秒台を目標に今大会に臨(のぞ)んだ。大雨のなか行われることとなったレースでは、いつも通り前半はリラックスして入り力をためる。得意の後半で勝負するという自身の走りをみせ、「やりたいレース展開をできた(田中)」。目標には届かなかったものの、50秒92のタイムでまとめ、連戦を締めくくった。

 今回のゴールデンウィークでの連戦(静岡国際、木南記念)を通じ、「やりたいレース展開をできていますし、シーズンベストも出ているので収穫はありました(田中)」。まだ見ぬ関カレの頂へ。タイムが1秒近く上がる可能性を秘めているという『ラストの切り替え(田中)』を修正し、戦いに挑む。

(記事・写真 加藤志保、戸祭華子)

結果

▽男子110メートル障害

予選3組

(3組2着+2)

池田海(スポ3=愛媛・松山北)  13分98秒 (ー1・7)(3組2着)決勝進出

決勝

池田  14分23秒(ー0・3)(8着)


▽男子400メートル障害タイムレース

田中天智龍主将(スポ4=鹿児島南)  50秒92(3組5着)

田中天智龍主将(スポ4=鹿児島南)

――まず、今回の調子はいかがでしたか

 少しずつ上がってきている感覚はあります。静岡国際でもシーズンベストで走ることができていましたし、今日は49秒台を目標に挑みました。

――レースプランはどのようなものを考えていましたか

 いつも通りです。前半楽に入って後半で勝負する、自分のレースプランを体現することを意識していました。

――5月3日の静岡国際から修正したことは何かありましたか

 修正というよりは、静岡と同じ形で走ることができれば、調子も上向きであったので49秒台に乗せられるという自信はありました。

――実際のレースを振り返って

 自分のやりたいレース展開、自分のやりたい走りはできています。あとはこのベースをどれだけ上げれるかです。楽しみながら頑張ります。

――今大会の収穫と課題はどのように感じていますか

 今は自分の前半楽に入って後半勝負するというレース展開を今一度確立しているところです。静岡国際、木南とやりたいレース展開をできていますし、シーズンベストも出ているので収穫はありました。課題は多くありますが、一つあげるとしたら、ラストの切り替え部分です。今シーズン、得意のラストが上手くハマったレースが1本もありません。切り替え部分がハマるだけで1秒近く上がるかと思っています。

――関カレまでに修正、もしくはさらに高めたい点はありますか

 関カレでは先ほど述べたように、切り替え部分を意識してやっていこうと思います。

――今回のゴールデンウィークの連戦を振り返って

 初めてこのような連戦の試合に出場しました。まずは怪我なく終えることができたことがよかったです。もちろん悔しい気持ちが強いですが、今は我慢の時期だと思います。大前監督(大前祐介監督、平17人卒=東京・本郷)、金井コーチ(金井直コーチ、令2スポ卒=神奈川・橘)とやってきたことは間違いないですし、そこには自信を持っています。いい時があれば悪い時もある。そういう気持ちで悲観しすぎないように、1本1本、ただ走るだけでなく課題を見つけながら次に繋がるレースをしていきたいです。

――最後に、関カレへの意気込みをお願いします

 個人としては優勝です。チームとしてもトラック優勝、そして総合優勝が狙えるメンバーです。花田さんがいつも言う『1=1』を体現することができれば、目標は達成できると思います。早稲田大学競走部全員で頑張ります!

池田海(スポ3=愛媛・松山北)

――今日の調子はいかがでしたか

 関東インカレに向けてコンディションを整えられていると思います。今回の木南記念は課題の確認を目的に調整の一環として出場しました。

――先月の織田記念から修正したところはありますか

 織田記念の走りを受けて、踏切のリズム改善に取り組んでいます。今回はその部分が試合でどれほど再現できるかが課題でした。

――予選、決勝の走りを振り返っていかがですか

 予選では前半の3台で腰を引いてしまいうまくリズムアップができなかったため、決勝では前半からしっかり体を進めていき後半のリズムにつなげていくという課題を持って走りました。また予選ではアプローチでうまく地面を押せなかったのでその部分も修正しようとしたのですが、それが悪い方向にいってしまいました。結果アプローチで頑張ってしまったことで、踏切が間に合わずバランスを崩し、レースに参加することができませんでした。その後の走りでは課題としていた部分を意識して、この一本が無駄にならないようにしました。

――雨の中でのレースとなりましたが、タイムや結果についてはいかがですか

 雨でしたがタイムが狙える大会であることに変わりはなかったので課題を修正できれば自己ベストが出せると感じていました。しかし、思い通りの走りができず結果が残せなかったので悔しいです。

――関カレに向けた意気込みをお願いします

 関東インカレでは堂々とした走りでチームに貢献できるよう頑張ります。応援よろしくお願いいたします。