学生個人コメント集/日本学生個人選手権

陸上競技

 3日間にわたり、神奈川・レモンガススタジアム平塚で開催された日本学生個人選手権。ここでは選手の声をお届けする。

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井上、西裕、菖蒲がユニバ代表に!/日本学生個人選手権 (4/25)

井上直紀(スポ2=群馬・高崎) 男子100メートル優勝、ユニバ代表内定

――まずは率直に優勝した今の気持ちをお願いします

 勝ったことが一番うれしいです。

――決勝のタイムについてはいかがですか

 勝った結果、タイムがついてきているという感じです。(10秒)1台は、冬季練習の感じから目標にしてきていたので、出るかなと思っていました。ですが、こんなに早く出るとは思っていなかったので、時期的な点では少しびっくりしました。

――最近好調を維持できている要因は何ですか

 あまり調子がいいという感じはなくて、体が軽いとか、動くという感覚もあまりないのですが、冬季練習を積んで自力が上がっているので、調子が悪かろうがしっかり10秒3ぐらいでは走るという感じです。今日もあまり調子がいいという感覚ではありませんでした。

――冬季練習ではどのような点を意識して取り組んでいたのですか

 与えられたメニューをこなすことは、タフではないのでできないのですが、稲毛さん(碧、スポ4=東京学館新潟)や西さん(裕大、教4=埼玉・栄東)などの速い人たちに付いていくだけではその人たちを超えられないし、タイムも出ないと思っていたので、その人たちに勝つということをこの冬はしっかり考えてやっていました。

――予選の走りは振り返っていかがですか

 僕の感覚的には予選が一番良かったですね。準決勝の前に少し足をつってしまって、その影響が決勝でも出てしまいました。

――そのなかでも、ラウンドが上がっていくうえで予選から修正した点は何かありましたか

 修正したところはあまりありませんでした。調子がいいか悪いかは置いておいて、タイムは出ていたので、修正するというよりかは、同じことを準決勝、決勝でやるという感じでした。

――決勝前、大前祐介監督(平17人卒=東京・本郷)からはどのような声掛けがありましたか

 「しっかり自分の走りをすれば(10秒)1台も行けるし、2番も取れるよ」という話をされました。僕もそう思っていましたし、技術的にというよりかは、しっかり自分の走りをすればという話でした。

――改めて決勝の走りはどのように振り返りますか

 準決勝の時に足をつってしまった影響で決勝もスタートがしっかり出られませんでした。ですが、その中でも結構前半から飛び出して、後半は自信があるので、そこでしっかり行ってという感じでした。稲毛さんと中村さん(東洋大)が結構遠かったというのもありますが、そもそも1着だったというのが意外で。自分では10秒1台が出るようなレースだとは思いませんでした。

――やはり意識していたのは、稲毛選手や中村選手でしたか

 中村さんは、予選、準決勝と速かったので、勝負になるのはもちろん考えていました。その上で開伸さん(島田、スポ3=静岡・浜松湖東)、稲毛さんに負けたくないというのが一番強くありました。この学生個人(日本学生個人選手権)も、結果は1番でユニバ(ユニバーシアード)というかたちでしたが、その前の目的だと、稲毛さん、開伸さんに勝つというのがあり、勝ったらおのずとユニバがついてくるだろうなというレベルだと思っていました。

――決勝で10秒1台が出ると思わなかったとおっしゃっていましたが、出せた要因としては、自分の走りができたことが大きいですか

 そうですね、自力が上がったのと、追い風が1・7も吹いているので(笑)。1・7も吹いていれば、(タイムも)出るかなという感じです。フラットに直したら、(10秒)2台後半なので、1台の力があるかと言われたら、多分ないですし、僕も素直に「うん」とは言えないです。ですが、ここから(力を)上げていって、フラットで1台を出すのが、日本のトップで戦っていくために必要だと思うので、しっかり2台は安定させて、これから(10秒)1、0、9秒台というところに向けて、やっていきたいです。

――ユニバ代表にも大きく前進しました。その点についてはいかがですか

 あまり意識していなかったので、ユニバに向けてという考え方はあまりないのですが、関東インカレ(関東学生対校選手権)、日本選手権と試合があるので、そこに合わせて、そこで速く走らないと意味がないと思うので、そこはしっかりいきたいと思います。

――最後に次戦に向けた意気込みをお願いします

 次は関東インカレで対校戦になるので、しっかり走りたいです。また、日本選手権も出られると思います。僕は4年生の時に東京で世界陸上があって、そこを本気で目指すなら、この冬頑張らないとと思って、本当に死ぬ気で頑張りました。その結果が出てきつつあるので、本番は3年後の日本選手権ですが、日本選手権一発で出て、代表を取れるような甘い場所ではないと思うので、今年しっかり経験して、来年、再来年と勝負できるようにしていきたいです。

稲毛碧(スポ4=新潟・東京学館新潟) 男子100メートル第3位

――まず、結果についてどのように感じていますか

 前回は3位であったため今年は優勝することを目標としていました。記録としてはベストではあったものの3位に終わってしまい、昨年の3位とは比べ物にならないほど悔しかったです。確実にレベルアップしていることは実感していますが、どこかまだ最大限まで自分の能力を発揮しきれていないような気がしているので自分に何が足りないのか、課題は明確なのでこの課題を練習でクリアしていき、織田記念(織田幹雄記念国際大会)、関東インカレに活かしていきたいです。

――今大会、意識した走りのポイントはどのような点ですか

 前回の六大で100メートルを一つ一つのポイントでとらえてしまい、走りの中で流れを作ることができず負けてしまったため今回は100メートルを『面』で考え、飛び出しからの踏み込みを意識しました。このことにより前回よりも加速を強めることができ、より高いトップスピードを出すことができたと感じています。

――予選のレースを振り返って

 予選は着実に通過することを目標としていましたが、スタートの際に少し足がつってしまい、満足のいくレースができませんでした。この段階で自分の流れをうまく作ることができなかったのが、決勝での負けにつながってしまったと考えています。

――準決勝のレースを振り返って

 準決勝は、予選でつってしまったことで少し不安を抱えたままのレースでした。少しメンタル面での不安が走りに顕著に出てしまって、前半は上手く飛び出せず後半では走りがばらついてしまい、結局プラスでの決勝進出となってしまいました。決勝では全員が勝負してくると考えていたため、つってもいいから全力で行くことを心掛けていました。

――決勝のレースを振り返って

 決勝では、迷わず飛び出すことを心掛けていたため、周りの選手より大きく飛び出すことができました。しかし、その後の中盤から後半にかけては確実に井上と東洋の中村に地力の差で負けてしまい、結果的に前回と同じ三位になってしまいました。これは予選から上手く流れを作れなかった自らのレースを作る能力の低さを痛感させられることとなったと思います。

――決勝の時、1日レース3本の疲労は感じましたか

 あまり感じませんでした。予選をちゃんと走れなかったこともあるのですが、確実に高いスピードでのレースに慣れてきていることを実感しています。

――決勝のタイムはどのように捉えていますか

 ベストではあったものの負けは負けだと思っています。自分に足りないものを痛感させられました。いくらベストで走れたところで3位なので素直に喜べなかったです。全くこのタイムに満足はしていないし、自分はもっと早く走れると確信しています。

――予選、準決勝、決勝とステージがあがっていくにつれて修正もしくは維持したことはありましたか

 六大での反省点であった、100メートルを『点』ではなく、『面』でとらえることを3レースとも維持するように心がけていました。ブロックからの飛び出しや、何歩目が良かった悪かったという『点』の視点ではなく、100メートル全体を大きくとらえ、どの局面でどういう動きをすればどの局面に作用できるのかという『面』での視点を持つようにしました。それは全体を通じて維持することができたと感じています。

――最後に、今大会の走りの収穫と課題を教えてください

 収穫は、かなり高いスピードでレース3本をケガすることなくこなし、その中で意識すべき点は意識することができたことだと感じています。昨年は学生個人の後の関東インカレでケガをしてしまいその後は全くと言っていいほど結果を出すことができなかったのですが、今年はケガの不安を抱えることなく3本やり切れたことは大きな収穫であり自信となりました。課題は、安定性はあるもののどこか大きく爆発することができない点です。確実にレベルアップしていることは実感しているのですが速さがなく、勝ち切るにはまだどこか物足りない走りだと感じています。具体的には圧倒的に走りにパワーが足りないことが課題として挙げられると考えています。今後は試合が続くため練習と試合で感覚をつかんでいき、日本選手権ではトップ選手に食らいつく走りをします。

島田開伸(スポ3=静岡・浜松湖東) 男子100メートル第4位、男子200メートル第5位

――まずは、100メートルの予選と準決勝の走りについてお聞かせください

 どちらもスタートで少し出遅れるかたちにはなりましたが、後半に自信があるのでそこで焦らずに落ち着いて1着で次のラウンドに進めることができたので良かったと思います。

――昨日の走りを振り返ってコンディションはいかがでしたか

 六大学(六大学対校)が終わってから3週間で、しっかりと練習もして調整も上手く出来ていたので、疲労も上手く抜けてかなり調子は良かったと思います。

――決勝までの走りで何か修正した部分はありますか

 昨シーズンは予選でちゃんと走れていても次のラウンドで自分の走りができていないということが続いていたので、その中で予選、準決勝、決勝で高いアベレージで戦えたので細かいところを修正するというよりも、全部高いアベレージで走れたので良かったです。

――レースはどのように振り返りますか

 決勝では3人に先着されてしまったので、勝ち切る強さがなかったのかなと思います。勝ち切る強さもそうですし、実際の地力の面でも3人にはまだ力が及ばないところがあるのかなと思います。

――タイムはいかがですか

 準決勝と決勝では自己ベストを上回れたので嬉しい反面、あと一歩という感じです。

――次に200メートルについてお聞きします。100メートルを3本走り、疲労などはありましたか

 昨日は自己ベストを上回るレースが2本あり、体にかなり負荷がかかっていたということもあり、かなり筋肉痛もありました。そこはうまくアップから様子を見ながらやっていけたので、疲労はありながらも上手く走れるかなという感じでした。

――調子自体は好調だったのですか

 そうですね。大会を通して好調でした。

―予選の今日の200メートルはどのように振り返りますか

 かなり疲労を感じていたので、予選は様子を見ながら確実に着順で次のラウンドに行くことだけを意識してました。

――準決勝・決勝と続いていく中で、ここは改善した点はありましたか

 予選から準決勝にかけてはうまく走れたのですが、決勝に関しては少し疲れもある中で、(表彰台が)狙える位置にいたということもあって少し欲張ってしまいました。

――欲が出たのは走りの中でどのあたりでしょうか

 前半のコーナーの中盤からコーナー抜けの50メートルから100メートルあたりです。もう少しまとめた走りをしたかったです。

――200メートルのタイムと結果をどのように捉えていますか

 欲張ってしまったというのが感想です。納得のいくレースはできませんでしたが、タイムで言えばもともとの自己ベストと同じタイムで走れているので、ベースは上がってきているなと感じます。

――最後に、今後の大会に向けた意気込みをお願いします

 前半シーズンは関東インカレ(関東学生対校選手権)でチームの総合優勝に貢献するために、まずは個人で決勝に残って貢献したいです。また4継(4×100メートルリレー)も今季は大会で注目されていると思いますし、昨シーズンはかなり悔しい思いもしたので、今年こそは優勝を狙っていきたいです。

西裕大(教4=埼玉・栄東) 男子200メートル優勝、ユニバ代表内定

――まずは、優勝おめでとうございます

 全国制覇は初めてだったので、すごく嬉しいです。今までシルバーコレクターで、リレーでも個人でも優勝したことがなかったので、やっと取れたという感じです。すごく嬉しいです。

――予選の走りについてお聞かせください

 昨年も同じ大会に出て、予選と準決勝を自分の実力がなかったので自分のマックスで走っていました。しかし、今年は地力がついてきたこともあって、そこまで力を出し切らずに予選を通過することを意識していました。

――準決勝はいかがでしたか

 しっかりと1位を取りつつ、決勝につなげるために力を残しつつという感じでした。

――今日の調子はいかがでしたか

 調子はよかったです。3月に膝をケガをしてしまって、移行がうまくいっていない中で不安はありましたが、それでもできる調整をしてコンディションが整っていたので、不安はありつつもコンディションは万全でした。

――冬季練習はいかがでしたか

 今まではトップレベルになると前半で置いていかれてレースに参加ができないことが多かったので、最高スピードを上げるアプローチをしました。

――手応えは

 移行期にケガをしてしまって手応えはそこまでありませんでしたが、それでもこの1週間は明らかに昨年の自分よりもスピードが出ていて「勝てるんじゃないかな」と思っていました(笑)。

――今日の試合は自信はありましたか

 勝つこと以外、1位以外を目指していませんでした。

――「決勝の走りまでに力を残しながら勝ち上がることができた」というお話でしたが、その中でも何か修正した部分はありましたか

 力を使っていなかったので、前半はいけてませんでした。だから、最初の100メートルで自分がトップに立てれば、僕は後半が強いので負けないと思っていたので、前半からしっかり走ることを修正しました。

――実際の決勝のレースを振り返っていかがですか

 全国レベルの大会の決勝で、カーブを抜けた時に前に人がいないという経験が初めてだったので、気持ちよく走れました。

――それでうまく走れたのですか

 そこで「絶対に負けない」と思って、後半は「ここから抜かされることはない」と思っていつも通りの走りをしました。

――タイムはいかがですか

 今日はそこまで暖かい訳でも、コンディションが良い訳でもなかったですが、1年間更新できていなかった自己ベストが更新できたのは嬉しかったです。ただし、21秒74がゴールではなくて、大前さん(大前祐介監督、平17人卒=東京・本郷)の21秒29を目指していきたいです。

――最後に、次の大会と意気込みをお願いします

 次は静岡国際、関カレ、日本選手権と続いていきますが、昨年の心残りは日本選手権でコンディションを合わせられずに予選落ちをしてしまったことです。なので、関カレでしっかりと勝ち切って、日本選手権のファイナリストを目指します。チームでは、日本インカレ(日本学生対校選手権)で昨年は3連覇を目指していて、自分が筑波大を抜けなかったから負けてしまったと考えています。今年は他校も良いメンバーが揃っているので、しっかりとリレーで3冠を目指したいです。

筒井航佑(スポ3=愛知・時習館) 男子800メートル第7位

――2日間振り返っていかがでしたか

 正直学生個人直前、昨日(レースに)臨む前までは、調子が良くない印象でした。この状態の中でしっかりできることをする、具体的な目標としては決勝に残ることで、(今回は)本当に強さが求められる場面だったかなとは思っていました。その中でプラス2番目というかたちではありましたが、一応決勝までコマを進めることができました。昨年の関東インカレ(関東学生対校選手権)の決勝や日本インカレ(日本学生対校選手権)のプラスで拾われた準決勝は、早々にあまり成果を得ることのできず終わってしまいましたが、今日は最後はちょっと力及ばずという感じでしたが、本当に強さが求められた中でちゃんとできることはできたかなという感じです。

――予選の走りはどのように振り返りますか

 600メートル通過ぐらいまでは本当に理想としているレース展開というか、ちゃんといい位置に入ることができました。600メートル通過ぐらいからちょっと余裕を持とうとして逆に動きが良くなくなってしまったというところと、最近ちょっと多かったラストスパートに意識を置きすぎて逆に動きが固くなり、最後のキレがなくなっているという感じはあったので、そこはちょっと課題かなと感じました。

――決勝のレースの前に疲労はありましたか

 疲労は多少ありましたが、それよりも自分の中で調子があんまり良くないというところが気にかかっていた感じです。

――決勝はどのようなレースプランを考えられていましたか

 関東インカレや日本インカレの準決勝は早々に戦線から離脱してしまうようなレースだったので、最後にもちろん勝負することは考えていました。その前にしっかり離れずに収穫の得られるレースにはしようと思っていて、僕の中でやっぱり最初のブレイクするところまででしっかりいい位置につけて、ラスト400から300メートルぐらいでレースが動くと思っていたので、そこでしっかり対応できるように、そこで遅れないようにというのは最低限意識していました。

――最後前に出られなかったのはブロックされたような感じですか

 そうですね、ちょっと余分に走ることになりますが、ラスト300メートルで外側のレーンに出ていたら結果論良かったのかなと思います。最後150メートルぐらいから自分の持ち味を出していこうと思ってたんですけど、ブロックされてしまいちょっと上手く前に出られなくて、スパートに繋げることができなかったので、ラスト300メートルのところは課題だったかなと感じています。

――今後の目標をお願いします

 今後は静岡国際に出場する予定なので、そこで自己新、1分48秒前半から1分47秒台を意識して走りたいです。その後にある関東インカレで昨年は一応決勝まで行けたという感じだったので、今年はしっかり決勝で勝負して表彰台を目標に、とりあえず前半シーズンは頑張っていきたいなと思っています。

伊藤大志(スポ3=長野・佐久長聖) 男子5000メートル第3位

――今日の調子はいかがでしたか

 調子は8割、9割ぐらいで、100%ではありませんでしたが、かなり調子は上がっているなという感じでした。

――気候面のコンディションはいかがでしたか

 試合の会場に着いた時は、少し寒いかなという感じがしたのですが、試合1時間前くらいからかなり日も出てきて、暖かくなってきていました。気温の面では上がってきたのでいい感じだなと思ったのですが、若干風が強いかなという感じもしていました。

――どのような目標を立ててレースに挑みましたか

 ユニバーシアードの選考のレースだったので、2位以内に入る、できれば優勝してユニバーシアードの出場権を勝ち取ることが一番の目標で、できればタイムもある程度13分台まで乗せられたらいいかなと思っていました。

――レースプランはどのように考えていましたか

 スタート前は、集団の動きを見ながら柔軟に対応していって、ラストでうまく抜け出したり、ロングスパートを試してみたいなとも思っていました。なので、細かいレース展開というよりかは、うまく集団に反応してということぐらいしか考えていませんでした。

――出場した選手が5人と少なかったですが

 びっくりしました(笑)。招集に行った時に5人しか居なかったので、「これはどうなんだろう」と少し思ったのと、5人なのでその分気楽になれたというか、リラックスできたかなという感じはします。

――序盤から集団を引っ張っていましたが、どのような意図でしたか

 1キロ目は様子を見ながら、集団の動きとかを見ていたのですが、2分55秒とかなり遅いペースで、このまま集団がずっと牽制していて2分55とかで押して行って勝ちきれたとしても、あまり収穫がないかなと思いましたし、自分にプラスにならないなと思ったので、1キロ過ぎから先頭に出て、ハイペースに戻しながらうまく駆け引きというかペースの変動を入れて、後ろを揺さぶれたらなということを考えながら、走っていました。

――レースを振り返っていかがですか

 集団の前に出てずっと引っ張るということに悔いはないというか、そこは別に反省するところではないなと思っていて、レースを自分の力で展開できたのは逆にいい収穫点だったと思います。結果的にうまく勝ちきれなかったのですが、そのレース展開をうまく貫いてラストまで行けたのは今後につなげていくべき点かなと思います。反省点としては、やはりラスト600メートルで石原さんが仕掛けた時の判断が甘かったというか、びっくりしてそのまま反応して行ってしまったのですが、そこはもう少し逃して、ラストためても良かったかなと思っていますし、やはりそこの詰めが甘かった感じもしたので、自分ができそうなレース展開というか、自分が勝てるレース展開を複数模索した中で、一番の勝ち筋を見つけるのが大事だなと今回の試合で学びました。

――昨日、石塚陽士選手(教3=東京・早実)が1万メートルで27分台をマークされましたが、刺激はもらいましたか

 そうですね、「バースデイ27分台してこいよ」という話はあいつにしていたので、素直にうれしかったですし、チームとして27分台が一人でたということはかなりプラスになると思います。個人的にも同期の中で一番身近に一緒に練習をしていたりとか、自分と一緒に時間を共有することが多い石塚が27分台を出したということは、素直にうれしいですし、刺激になったというか、発奮材料になりました。あいつがやったなら俺もできるし、やらないといけないなという発奮材料になったと思います。

――次のレースの意気込みをお願いします

 次の試合がゴールデンゲームズ(ゴールデンゲームズin延岡)か関カレかどちらか分からないのですが、どちらとも今回、前回と勝ち切れなかったというのが2回の反省点としてあったので、しっかりと勝ち切れるレースというのを一番の目標にして、それにプラスで今回の自分でレースを展開したり、揺さぶりをかけて、変動させたりということもかなり学べる点だったので、そういったところもうまく生かせたらなと思います。

池田海(スポ3=愛媛・松山北) 男子110メートル障害第5位

――決勝のレースを振り返っていかがですか

予選からうまくいかなかった部分を修正して、決勝で勝つということが目標でした。ただ修正したかったことが、前から継続的な課題だったのでそれがうまく改善できなくて、5番という結果になったのかなと思います

―課題というのは具体的にどういったことでしょうか

体の中心から動かすということと、着地でしっかり踏んだうえで進むということです。これらは練習でもまだ完璧に克服できていることではなかったので、試合でもうまくいかなかったのかなという印象です。

――1日3レースというのは、疲労の面ではいかがでしたか

 構成的には、自分の中ではレースごとに修正できるので好きです。疲労に関しても、トレーナーの方がいらっしゃったり、自分で意識をしたりでそこまで変に感じることはなかったです。

――5位という結果については率直にいかがですか

 ただ悔しいですね。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

 次は織田(織田幹雄記念国際陸上競技大会)、木南(木南道孝記念陸上競技大会)、関カレ(関東学生陸上競技対校選手権大会)が連続してあるのでそこでタイムをもっと上げていけるように練習計画もそうですし、感覚の練度を上げることを意識してやっていこうと思います。

金本昌樹(スポ3=東京・日大桜丘) 男子400メートル障害第8位

――2日間を通してのコンディションはいかがでしたか

 初日はアップでも体が軽い感覚があって、状態は良かったです。2日目は、初日に2本走った疲労を結構感じていて、良くはありませんでしたが、普通という感じでした。

――予選の走りは振り返っていかがですか

 予選は、前半5台でやりたかったことが、しっかりと練習通りにできて、結構良かったです。ですが、中盤はうまく走れませんでした。1着で通ることを最優先にしていたので、そこはできて良かったです。

――準決勝の走りはどのように振り返りますか

 準決勝も予選同様、1着、2着、しっかり着順で決勝を取るということを最優先に考えていました。練習通りに走れれば、1着または2着は取れると思っていたので、それをしっかり完遂するというふうに取り組みました。前半の流れは予選より悪くて、スムーズに走れなかったのですが、それでも自己ベストが出たのと、しっかり混戦で勝ち切れたのは、実力がついてきているのかなと思いました。準決勝全体で見たら、あまり内容は良くなかったです。

――準決勝から決勝で修正したところはありますか

 前半5台のリズムが準決勝は変わってしまっていたので、決勝は5台目までリズムを一定にするということを意識していました。

――決勝のレースはどのような気持ちで挑みましたか

 決勝は、練習通りに走るというのはいつも通り思っていました。実力通りに走れれば、3位から5位の間に入ると思っていて、そこを狙っていたのですが、10台目で失敗した段階で、もう取れないと思ってしまって、そこから体が動かせなくなってしまいました。

――決勝の走りは改めて振り返っていかがですか

 8台目までの流れは練習でやってきたことができて、自分でも初めての全国大会で、初めての決勝で、それが冷静にできたということは良かったのですが、最後対応できなかったということに自分の実力不足と対応力不足、気持ちの弱さというのを強く痛感しました。

――タイムや結果についてはいかがですか

 自分的には、練習のタッチダウンとかタイム的にも50秒中盤は出るというのはずっとコーチの方とも話していて、手応えはあるのですが、なかなかうまく噛み合っていなくて出ていないので、50秒99というタイムもあまり喜べるものではありませんでした。

――今大会で得られた収穫と課題を教えてください

 収穫は、全国大会に出るのが初めてで、しっかり予選、準決勝と1着で通過して、決勝まで上がれて、決勝でも途中までは自分の理想通りの展開で走れたことです。課題は、決勝で露呈したのですが、対応力がないということと、崩れた途端に自分の気持ちが切れてしまって、動かなくなるということです。

――最後に次の試合に向けた意気込みをお願いします

 次にしっかりと狙う大会は関東インカレになるのですが、関東インカレでは早稲田の代表として出るので、強く結果を求められますし、責任がある試合なので、しっかりと責任を持って、早稲田に得点を持って帰れるようにしたいです。

菖蒲敦司駅伝主将(スポ4=山口・西京) 男子3000メートル障害優勝、ユニバ代表内定

――まず、今回の調子はいかがでしたか

 金栗(金栗記念選抜陸上中長距離大会)が終わってからの2週間でしっかり練習を積もうと思って取り組んでいたのですが、調子が上がりきりませんでした。今回は、(調子が)上がりきらない状態で試合を迎えてしまいました。

――レースプランは

 いつも通り、ラスト1000(メートル)から仕掛けようと考えていました。また、誰かが前に出るというのは予想できていたので、ラスト1000(メートル)までに前をしっかり捉えていこうと考えていました。今回は、後ろの集団のペースが少し遅すぎたので、いつもより少し手前で仕掛けていけたのがよかったと思います。

――順大の選手が最初から飛び出して行ったのは織り込み済みだったのですか

 あの選手が前に行くとは思っていませんでした。それでも、誰かが先に行くだろうとは思っていたので、飛び出しに驚くこともなく落ち着いて対応できたかなと思います。

――タイムはどのようにとらえていますか

 昨年、標準記録を切ってこの大会で優勝しましたが派遣されなかったので、今年は8分35秒あたりを狙って走っていました。前半のペースが遅かったぶん、そこには届きませんでしたが、8分40秒を切って優勝できたのは良かったと思います。

――レース後出し切っていた感じに見えました

 正直、2000メートルくらいでは厳しいと思ったのですが、ラスト一周で時計を見たら意外と行けそうだったので、きつかったですがとにかく振り絞って出し切りました。

――次の試合の意気込みをお願いします

 まず、来週早大記録会のペースメーカーをします。公式戦は、関カレで、その次が出れればセイコーGGPに出場しようと思っています。そこでは、シニアの選手のなかでもしっかり戦いたいです。

諸冨湧(文3=京都・洛南) 男子3000メートル障害第6位

――今回のレースの調子はいかがでしたか

 そうですね、徐々に上がってきている感覚はありました。

――レースプランはどのようなものを考えていたのですか

 特にはありませんでした。レース展開に任せていこうと思っていました。

――レース展開と自分の走りを振り返って

 そこまで速い入りではなかったのでずっと余裕を持って走っている感覚ではいました。ですが、中対応できませんでした。

――タイムや結果についてはどのようにとらえていますか

 タイム、結果ともに不十分で、力不足を感じています。

――今大会の課題と収穫を教えてください

 細かいところの分析はまだできていませんが、まず単純に走力が全然ないと感じました。

――最後に、今後の目標をお願いします

 関カレで表彰台に乗ることと、日本選手権標準を突破することです!

山越理子(人2=東京・富士) 女子200メートル第2位、女子400メートル第8位

――3日間を振り返っていかがでしたか

 初めて全国の舞台で表彰台にのぼれたということが1番嬉しかったです。

――3日間、計6本のレースでした。最終日に疲労はありましたか

 やや疲労はあったのですが、200の決勝前は意外と動けるイメージがありました。

――200メートルのレースプランはどのように考えられていましたか

 前半からしっかりと突っ込み、後半は自分のペースを崩さず落ち着いて走るというイメージでした。想定通りに全てはいきませんでしたが、これから改善するポイントが明確になったと思います。

――タイムやレースの満足度はどのくらいですか

 満足に練習を積めていず不安があったのですが、その中で自己ベストを更新することができた点は自分のベースが上がってきていることが確認でき、自信になりました。現時点としては満足のいく結果でした。

――400メートルの決勝は振り返っていかがでしたか

 前半からスピードに乗っていくことができず、そのまま加速せずにゴールしてしまいました。前半から突っ込む勇気が必要だったと思います。これから経験を重ね、レース展開を上手く運べるようにしていきたいです。

――最後に、今後の目標をお願いします

 全日本インカレでの入賞と、タイムとしては200メートルは23秒台、400メートルは54秒台が目標です。

鷺麻耶子(スポ3=東京・八王子東) 女子100メートルB決勝進出、女子200メートル第4位

――2日間を振り返っていかがでしたか

 100メートルは9番で決勝に行けなかったり、200メートルは着差で表彰台登ることができなかったりという、タイムがどうこうよりも勝負の中で自分の足りてないところがすごく浮き彫りになったなと感じた試合でした。

――計5本のレースをはしられました。疲労はありましたか

 今回の試合は調整が良かったのか、意外と疲労感は溜まってなくて結構足の状態とかは良かったです。また、記録だけで見たら100メートルはシーズンベスト、昨年のシーズンベストも超えて、200メートルもベストで2本走っていたので、周りと比べないで自分と比べるだけだったら状態は良かったなと思います。

――200メートルの決勝はどのような走りを考えられていましたか

 前半と後半に分けた時に最近は前半と後半の差がだんだん無くなってきて、垂れづらくなってきていたので、前半からしっかり入って色々細かい技術的なプランは考え、実際のレースでもそれはできた方だったと思います。

――今後の具体的な目標をお願いします

 まずは関東インカレ(関東学生対校選手権)でチームに自分が取るべき点数をしっかり取って帰ってくるということです。それと、日本選手権標準を切って日本選手権の少しでも上のラウンドで戦うことです。

新田望(スポ2=神奈川・法政二) 女子800メートル第4位、早稲田記録更新

――3日間を振り返って

 日本選手権標準と表彰台をひとつの目標にしていたので悔しい結果ではありましたが、自分の成長を実感することのできた大会となりました。また、井上(直紀)や西さん(裕大)をはじめ多くの人が好記録を出しており、たくさんの刺激をもらうことができました。自分ももっと上を目指したい、早稲田に貢献したいと改めて思うことができた3日間でした。

――800メートル決勝のレースプランはどのように考えていましたか

 予選、準決勝よりも早いペースになることは予想できていたので絶対に前から離されないようにすることと自信を持ってラストスパートをしかけることを考えていました。

――コンディションはいかがでしたか

 前日までの疲労はありましたが、アップではいい動きができていたのでまずまずのコンディションでした。

――最後に、今後の目標をお願いします

 日本選手権標準の突破と関東インカレ優勝を目標に頑張ります。応援よろしくお願いします。

川村優佳(スポ4=東京・日大桜丘) 女子400メートル障害第3位

――まずは今の率直な気持ちをお願いします

 自己ベストを出して、最低限3位入賞できたというのは良かったですが、目指していたのが、57秒6のユニバ(ユニバーシアード)の派遣標準を切って優勝することだったので、そこは正直すごく悔しいですし、2位と3位でギリギリ、ラスト結構頑張ったのですが、そこで勝ち切れなかったというのはすごく悔しいです。悔しさの方が大きい試合でした。ですが、57秒に乗れるという自信だったり、収穫もあった試合なので、これを生かしていきたいなという気持ちです。

――2日間を通して、コンディションはいかがでしたか

 コンディションはかなり良くて、体もしっかり動いていましたし、痛いところもなくて、全体的にすごくいいコンディションで臨めた試合でした。

――予選の走りは振り返っていかがですか

 予選は、全体的にハードルが浮いてしまって、踏切が近かったり、着地でちゃんと乗り込めなかったりで、ただハードルを下りてまた加速しての繰り返しで、流れはすごく良くなかったと思っています。

――準決勝の走りはどのように振り返りますか

 準決勝は、予選の流れが悪いというところを改善し、最初にしっかり出して、ラスをしっかり動かすという自分がやりたいレースができたのは良かったと思います。

――準決勝から決勝で修正した点はありましたか

 大きく修正したところはないのですが、自分のレースをするというのは一番念頭に置いてやっていました。特に、前半から上げないとタイムも出ないと思ったので、練習通りに、タッチダウンを7台くらいまで5秒台、5秒切らないというところを目標に置いていました。内側から2人(立命館大の山本と青学大の青木)が来ると分かっていたので、そこに強みである最後で食らいついて、まくるというイメージでやっていました。

――決勝前に大前祐介監督(平17人卒=東京・本郷)やコーチ陣からはどのような声掛けがありましたか

 コーチ陣からは、「自分らしい走り、自分がやりたいレースをしてください」という言葉を頂いて、自分の今まで練習してきたレースができないと、勝てない種目だと思うので、自分らしいレースをするというところを一番念頭に置いていました。

――では決勝の走りを振り返っていかがですか

 決勝は、前半まですごくいい流れで、自分自身、8台目までのタッチダウンは一番良かった試合かなと思うのですが、最後の9台目と10台目の間で、スプリント不足と、歩数が噛み合わなかったというのもあって、そこで前に行くことを許してしまったというところがあったので、収穫はあったのですが、すごく悔しいレースでした。

――決勝では自己ベストを更新されましたが、改めてそれについてはいかがですか

 女子は、全員自己ベスト更新という目標を掲げているので、それを達成できたというのはうれしくて、今後の勢いになるかなと思うのですが、タイムもそうですし、勝ち切れなかったところの悔しさが大きいです。ですが、自己ベストを更新できたというところは、これからどんどん調子も上がっていくと思いますし、すごく自信になりました。

――今大会を通しての収穫と課題を教えてください

 自分自身、もっと行けるなという感じで、試合を終えて今までの冬季練習や冬季が明けて今日までの練習にすごく自信を持っているというか、やってきたこと、積み重ねてきたことは間違っていないということは感じたので、ここから修正していく必要があると思っています。なので、収穫としては、自己ベスト更新とタッチダウンが良かったというところで、かなり今後に可能性を感じる試合になりました。課題としては、やはり最後のスプリントが一番鍵になってくると思っていて、最大スピードがないと前半も楽に行けないですし、最後勝ち切るにはスプリントが必要だと思うので、スプリント力をしっかり関東インカレ(関東学生対校選手権)までに磨いてやっていきたいと思っています。

――最後に次の試合に向けた意気込みをお願いします

 次は静岡国際になるのですが、静岡国際は関東インカレの9日前なので、関カレの刺激という位置付けではあるのですが、そこでしっかり今回の反省を生かして、57秒台に乗せて、関東インカレにしっかり流れ、勢いを作って、乗り込めるようにしていきたいと思います。