辻と小指がレース復帰、3000メートルは伊藤に軍配

陸上競技

 日中の暑さが残る中早大競技会が開催され、早大からは21人の選手が出場。短距離種目では、400メートル障害に出場した金本昌樹(スポ2=東京・日大桜丘)が51秒90の自己ベストをマークし、日本学生対校選手権のB標準を突破した。
 その後行われた長距離種目では1500メートル、3000メートル、1万メートルに早大選手が出場した。

400メートル障害で自己ベストを更新した金本

 男子1500メートルには、井川龍人(スポ4=熊本・九州学院)、坂本達哉(教3=東京・淑徳巣鴨)、辻文哉(政経3=東京・早実)が出場。辻は今季初レースとなった。序盤から井川と坂本がペースを上げる中、辻は4分切りを意識して、レースに入ったという。結果は3分59秒71と目標を達成し、「復帰の目途を立てることができた」(辻)と収穫もあったようだ。

1500メートルのレースを走る辻

 男子3000メートルでは、序盤から伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)を中心に4人の選手が先頭集団を形成。1600メートル地点で、先頭集団から北村光(スポ3=群馬・樹徳)が遅れ、レースは伊藤大志と安田博登(スポ4=千葉・市立船橋)のトップ争いに。最後は伊藤大志が安田を振り切り、8分17秒50で1位フィニッシュ。「設定どおりのタイムで、合格点」(伊藤)と自身の走りを振り返った。

3000メートルのレース終盤、トップ争いをする伊藤大志(左)と安田

 続く男子1万メートルには小指卓也(スポ4=福島・学法石川)が出場。ケガからの復帰となった小指は、城西大の集団から離れた後も自分のペースでレースを進め、32分19秒68で復帰戦を終えた。

 多くの早大選手が出場した早大競技会。前半シーズンが終盤に差し掛かる中で、各々が自分の力を再確認する機会となった。中には復帰戦となった選手もおり、これからのレースに向けて好材料と言えるだろう。

1万メートルのレースを走る小指

(記事 湯口賢人、写真 加藤志保、川上璃々、及川知世)

結果

▽男子1500メートル

井川龍人(スポ4=熊本・九州学院)3分53秒53 (1着)

坂本達哉(教3=東京・淑徳巣鴨)3分54秒57 (2着)自己新

辻文哉(政経3=東京・早実)3分59秒71 (3着)


▽男子3000メートル

伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)8分17秒50(1着)

安田博登(スポ4=千葉・市船橋)8分17秒79(2着)

北村光(スポ3=群馬・樹徳)8分33秒61(3着)

草野洸正(商2=埼玉・浦和)8分33秒98(4着)

白井航平(文構4=愛知・豊橋東)8分41秒36(5着)

宮岡凜太(商1=神奈川・鎌倉学園)8分43秒96(6着)

杵鞭源(人1=愛知・旭野)8分51秒53(8着)

小玉瑞葵(文2=福島・安積)8分54秒37(9着)

伊藤幸太郎(スポ1=埼玉・春日部)8分55秒09(10着)

増永峰土(商1=神奈川・逗子開成)8分55秒64(11着)

中田歩夢(人2=埼玉・所沢北)8分56秒89(12着)

伊藤大河(教1=福島・会津)9分07秒05(13着)

尾座本赳至(スポ2=福岡・筑紫丘)9分11秒81(14着)

鈴木創士(スポ4=静岡・浜松日体)棄権

相川賢人(スポ2=神奈川・生田)棄権


▽男子1万メートル

小指卓也(スポ4=福島・学法石川) 32分19秒68 (5着)


▽男子400メートル障害

金本昌樹(スポ2=東京・日大桜丘) 51秒90 (1着)自己新


▽女子400メートル

髙田真菜(商4=東京・早実) 59秒27 (1着)


▽女子800メートル

生田桃子(人2=愛知・時習館) 2分18秒63 (1着)自己新


▽女子三段跳

伊藤凜(スポ1=福岡・明善) 11メートル38 (1等)


コメント

辻文哉(政経3=東京・早実)

―今回のレースの目的を教えてください

今回は復帰レースということで短い距離から復帰の目処を立てようと1500メートルに出場しました。目標としては4分切りを1つの目安にしていたのですが、井川さん(井川龍人、スポ4=熊本・九州学院)と坂本(坂本達哉、教3=東京・淑徳巣鴨)が結構早いペースでいくということだったので、リズムをうまく使えればあわよくば自己ベストというのも狙っていました。記録は3分59秒7ぐらいで1つの目安はクリアできたので復帰の目処を立てるというところでは良かったのかなと思います。

――レース感覚はいかがでしたか

もうちょっと絞り出す感じとかレース感覚は取り戻したかったなとは思っています。良くも悪くも後半崩れなかったのは評価できると思うのですが、前半自重した結果として後半崩れずに走りきれたって感じだったので良くも悪くも自分らしい感じが出ちゃったのかなと思います。

――最近はどういった練習をされていたのですか

関東インカレ(関東学生対校選手権)頃から走り始めて、短めの距離のポイント練習とかを6月入ってからちょっとずつスピード入れはじめてって感じです。

――今後の試合に向けての意気込みをお願いします

7月9日の早大競技会で5000メートル走る予定なので、そこでうまく予選会とかをイメージしながら着実に練習を積んでいきたいと思います。

伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)

――今日のコンディションはいかがでしたか

ポイント練習の一環として出たのでコンディションとしては身体的にはまあまあという感じでした。試合みたいにきっちり合わせたと言う訳では無いので良くもなく悪くもなくという感じです。気候面は、アップの時は結構暑かったですが、スタートしてからは割と涼しくなったので、比較的いいコンディションだったと思います。

――日本選手権が終わってから、練習は積めていましたか

学生ハーフ(日本学生ハーフマラソン選手権)くらいから2週間おきくらいにずっと連戦だったので、あまり練習の溜めがなく、日本選手権後くらいはポイント練習も走れないというようなこともありました。ですが、ここ2週間くらいからは練習も上手く詰めてきている段階になってきています。

――今回のタイムを振り返っていかがですか

設定タイムぴったりくらいで走れたので合格点だと思います。

――次のレースと目標を教えてください

次のレースは士別ハーフを予定しています。詳細の指示はまだ言われていないので細かいところは未定ですし、どのようなレースの展開になるかはまだ分からないです。ですが、予選会(東京箱根間往復大学駅伝予選会)や箱根(東京箱根間往復大学駅伝)に向けて、ハーフの試合はやはり数が少ない分1回が大事になってくると思うので、しっかりと自分の経験にしたいです。