5月4日に行われた法政大学競技会男子5000メートルに、千明龍之佑駅伝主将(スポ4=群馬・東農大二)が出場した。昨年7月にマークした13分54秒18の自己記録を約23秒も上回る好記録をたたき出し、見事日本選手権の参加標準記録である13分32秒00もクリア。そんなレースを終えた千明のコメントを掲載する。
4月の六大学対校大会5000メートルで先頭を走った千明
(記事、写真 布村果暖)
結果
千明 13分31秒52(2着) 自己新記録
コメント
千明龍之佑駅伝主将(スポ4=群馬・東農大二)
――レースを振り返って率直な気持ちは
レースの目標は(13分)40秒切りだったので、まずそれが達成できたのは良かったです。レースの中では大六野(秀畝、旭化成)さんが4000メートルを10分55秒くらいで、すごくいいペースで引っ張ってくださったので、そのおかげですごく余裕をもって通過できました。ラスト上げていくことができて、記録を狙うレースでちゃんと記録を出せたのは良かったです。
――目標は40秒切りの一点に絞っていましたか
30秒台を出したいなとは思っていて、あわよくば30秒前半を出せればいいかなと思っていました。走っている途中で意識はしていませんでしたが、ラスト1周くらいで60秒で回れば(13分)30秒台が出ることは分かったので、ラスト400メートルで頑張って前の手嶋(杏丞、明大)を追いかけました。
――13分40秒切りと定めたのは、いい練習を積めていたからでしょうか
そうですね、練習もいつもすごく良くて、(早大競技会の)1500メートル、3000メートルが終わった後の六大学(対校大会)でも調子が良くて、GGN(ゴールデンゲームズinのべおか)に出れば記録は狙えるという確信は持っていました。GGNはなくなってしまいましたが、(今回)いいペースで引っ張ってくださったので、調子通りの結果を出すことができました。
――GGNが中止になったことはどう捉えていましたか
結構意識していた大会なので少しショックはありました。ただ、そんなにいい組ではなかったので、今日の法大の方がとてもタイムを狙える組だったので、そこはポジティブに捉えることができました。
――レースプランは
大六野さんが元々3000メートルまで引っ張ってくださって8分15秒でいく予定だったので、そこに力を使わずについていくことだけを意識して走ろうと思っていました。
――ペースはいかがでしたか
設定よりもだいぶ速かったのですが、それでも余裕をもって通過できたので、そこが今回ラスト上げられたことにつながったのかなと思います。
――体の動きも良かったのですか
すごく楽に感じたレースだったので、4000メートルくらいまではいつもと違って足とか呼吸がきつくない感じでした。
――日本学生ハーフの際に、休みながら走れる動きを目指すというお話がありましたが、今回もその点が生きたのでしょうか
楽に走れるようになってきたと感じているので、そこは本当に学生ハーフの時から良くなっていますし、今後も改善していきたいです。
――設定よりハイペースだったということですが、速すぎるなと感じることはなかったですか
あまり通過タイムは意識していなかったのですが、そんなに焦りもなく、速くてきつい感じもなく。ずっとただ前の人の背中を追いかけていたので、全然きつさはなかったです。
――ラスト1000メートルは2分35秒ほどだったとのことですが、振り返っていかがですか
2分40秒で上がれば13分40秒を出せるというのは分かっていたので、それくらいでいければと思っていたのですが、思ったよりも動いてしまったので、上げられました。
――ラスト1000メートルの展開を振り返っていただけますか
ラスト1000メートルになって大六野さんが抜けて、手嶋が一回仕掛けました。その後僕と鈴木(聖人、明大)が追いかけて、ラスト800メートルで僕が一度前に出て。そしてまたラスト500メートルで手嶋に前に出られました。ラスト1周では手嶋が5、6メートル前にいて、僕と(鈴木)聖人が2番争いでラスト1周に入りました。そこから手嶋との距離が詰まらないなか、ラスト200メートルで僕が切り替えて、手嶋とラスト直線で並んでゴールという感じでした。1周ごとにペースが上がっていった感じです。
――序盤からハイペースだったと思いますが、それでも余力が残っていたのでしょうか
今回はすごくゆったり大きな動きで走れていたので、全くロスのない動きで体力を使わずに走れて、最後の最後まで動かせました。
――理想的なレースができたのでしょうか
プランとしてはすごく力を使わずに走れたので予定通りだったのですが、勝ち切れなかったので、もう少し最後の最後で離れずにスパートできていれば良かったかなと思います。
――記録に関してはどう捉えていますか
日本選手権標準記録も切れたので素直にうれしいですし、早稲田の中でも一番のタイムになれたことは、主将として一つの示しがつけられることだと思うので良かったです。
――日本選手権も出ることになりますか
今のところ分からないですが、チャンスがあれば出たいと思います。
――好調の要因は
フォームが良くなってきたのと、フィジカルトレーニングを続けていて体の筋量が増えていって、効率の良い走りができるようになっているのかなと思います。
――今後に向けた意気込みをお願いします
タイムは出せたので、あとは強さをつけられるように関東学生対校選手権や日本学生対校選手権や駅伝で、しっかり勝つレースをしたいと思います。