日本学生対校選手権(全カレ)は3日間にわたる熱戦に幕を閉じた。早大は2日目の男子4×100メートルリレー決勝で接戦を制し、8年ぶりに優勝。男女ともに、4×400メートルリレーは僅差で敗れ準優勝となったが、リレー種目でその名をとどろかせたことは間違いない。また、優勝種目は1つにとどまったが、出場した種目のほとんどで決勝に進出した。特に、200メートル、110メートル障害などで複数入賞を果たした男子は、総力で6年ぶりのトラック優勝を勝ち取った。
(記事 町田華子)
★決勝でも自己新記録!三浦が6位入賞(男子100メートル)
男子100メートル準決勝でゴールする三浦
男子4×100メートルリレー(4継)で8年ぶりの優勝を飾ってから約50分後。男子100メートル決勝に、三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)が登場した。この日4本目のレースだったことから疲労の色は隠せなかったが、力強い走りを見せて、見事6位入賞を果たした。
三浦は11日の予選で10秒44(+0.1)と自己新記録をマーク。準決勝でも追い風参考(+3.4)ながら10秒30のタイムで駆け抜け、決勝に駒を進めた。好調を維持しており、場合によっては上位を狙えると考えていた三浦は、「どのような展開でレースをしたらラウンドを一つ進められるか」と自問自答しながら、レースに臨んだという。そのおかげか、「準決勝ではあまりスタートが良くなかった」と課題を口にしたものの、自己新記録のタイムを3本並べるなど、安定感のある走りが終始光った。
昨年の全カレでは200メートルで準決勝敗退に終わった三浦。一冬を越えて迎えた今大会では出場した全種目で決勝に進出するなど、充実の結果となった。入学以降重きを置いてきた200メートルだけでなく、100メートルでも好成績を残し、昨年からの成長を実感できたことは大きな自信になったはずだ。
(記事 大島悠希、写真 Ekiden News提供)
★松本と三浦がダブル入賞
200メートルには、松本朗(スポ3=福岡・戸畑)、三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)、そして澤大地(スポ2=滋賀・草津東)の3選手が出場。2日目に行われた予選では3名とも着順で準決勝へ進出した。その準決勝で1組目にエントリーされた澤は4着に終わり、タイムでも拾われず姿を消すことになったが、続く2組目の松本は、後半伸びのある走りで追い上げ、激しい2着争いを制して決勝へ。さらに三浦は、理想的なスタートを切るとカーブを出た時点で先頭に立つ。最後は出力を落とし、余裕を感じさせる走りで上のステージに駒を進めた。
悪天候の中行われた決勝。大外9レーンでスタートした松本は、ホームストレートで先行く選手を必死の形相で追い上げたが、表彰台圏内には届かず4着でフィニッシュ。一方の三浦は後半の加速が上手くいかず、力みのある走りに陥り、6着でレースを終えた。
両者とも表彰台に乗ることは叶わなかったが、ダブル入賞を果たし存在感を示した。次に狙うのは日本選手権の標準記録突破。今回のレースで見つけることが出来た手応え、そして課題を生かし、目標達成へ向け更なる鍛練を積む。
(記事 青山隼之介)
★伊東連覇逃し2位 昨年3位の小久保はまさかの予選落ち(男子400メートル)
伊東(左)は日大・井上に逃げ切られ、連覇ならず
男子400メートルには連覇が期待された伊東利来也主将(スポ4=千葉・成田)、昨年3位の小久保友裕(スポ4=愛知・桜丘)、昨年の全国高校総体3位の実績を持つ藤好駿太(スポ1=福岡・修猷館)が出場。前評判通り全体トップタイムで決勝進出を決めた伊東と対照的に、終盤に伸びを欠いた小久保と、追い上げが及ばなかった藤好は予選敗退に終わった。
予選で伊東はタイムを狙い、前半から飛ばして入る積極的なレースを展開。隣のレーンを走る井上大地(日大)の追い上げも交わしてゴールした。「後半に改善点が多くあるレースだった」と決勝に向けて課題が残ったが、45秒台の好タイムをマーク。ところが、決勝では、前半からうまくスピードに乗ることができない。ラスト100メートルで井上に抜かされてリードを許すと、そのまま逃げ切られた。連覇のプレッシャーからか、決勝の伊東の走りには固さも見られた。
全カレ優勝という目標を達成することはできなかったが、10月には日本選手権が控える。全カレで浮き彫りとなった課題を克服していくことができれば、その先に栄冠があるはずだ。
(記事 大島悠希、写真 Ekiden News提供)
★自己ベスト連発の勝田が5位入賞 昨年度覇者・森戸は8位に沈む(男子110メートル障害)
決勝では隣のレーンを走った勝田(左)と森戸
男子110メートル障害には、昨年覇者の森戸信陽(スポ3=千葉・市船橋)と勝田築(スポ3=島根・開星)が出場した。着順で予選を突破したが、各組3着までが自動的に決勝進出となる準決勝では、ともに4着。そろってタイムで拾われ、なんとか決勝進出を決めた。決勝では、森戸は8位となり連覇を果たせなかった一方で、勝田は自身初の13秒台を記録し5位に食い込んだ。
「(優勝した)昨年と比べて状態がいいわけではなかった」と振り返ったように、辛うじて決勝に進出した森戸。「いつも中盤から仕掛けるようなレースパターンなのですが、今回はそれが一度も上手くいかなかった」と、自分の形に持ち込むことができず。9、10台目のハードルを倒してしまい終盤も伸び悩み、連覇はならなかった。一方の勝田は、「するべき準備をしっかりできた」と語り、予選と準決勝で自己ベストを更新。決勝ではいきなり1台目のハードルにぶつけてしまったが、レース後半は「予定通り落ち着いていけた」と、雨の影響を感じさせない走りを見せた。自己ベストをさらに短縮する13秒93(-0.3)をたたき出し、5位入賞を果たした。
そろって入賞を果たし、早大に貴重な対校得点をもたらしたことは称賛に値する。それでもさらなる高みを期待してしまうのは、2人が高校3年時の全国高校総体で、1位、2位を占めた実力者だからだ。最終学年を迎える1年後の全カレでは、その再現を見せてくれるだろうか。
(記事 高橋優輔、写真 Ekiden News提供)
★山内が初の49秒台で4位入賞!(男子)
大幅に自己ベストを更新してフィニッシュする山内
男子400メートル障害予選には折田歩夢(スポ4=鹿児島・甲南)、山内大夢(スポ3=福島・会津)が出場。山内は4台目のハードルでバランスを崩したこともあり、前半でスピードに乗り切れず。「後半無理に力を使ってしまった」(山内)といい、やや苦しげな表情でゴールした。それでも組1着を確保する走りで、決勝に進出。一方の折田は、200メートル付近で脚を痛めるアクシデントに見舞われ、途中棄権を余儀なくされた。山内は、「折田さんの思いを背負って、どうしても表彰台に立ちたい」と、強い気持ちで、決勝に臨むこととなった。
決勝で8レーンに入った山内は、予選の反省を生かし前半から勢いよくハードルを飛び越えていく。ハイレベルなレースゆえにホームストレートに出た時点では5番手争いだったが、得意の後半で更に加速。内側のレーンの選手をかわし、4位でゴールに飛び込んだ。表彰台には届かなかったものの、自身初の50秒切りとなる49秒89をマーク。本人も驚く好記録だった。
これまで注目を浴びてきた女子400メートル障害の陰に隠れがちだったが、大舞台で好記録を叩き出した山内は、大学トップ選手の仲間入りを果たしたと言えよう。次に照準を合わせるのは、10月の日本選手権。「今回49秒を出したことがまぐれにならないように」(山内)、確実に結果を残して「山内強し」を印象付けたい。
(記事 町田華子、写真 Ekiden News提供)
★接戦制し、8年ぶりの優勝!(男子4×100メートルリレー)
混戦からわずかに抜け出してフィニッシュしたアンカー松本
2012年を最後にこの種目の優勝から遠ざかっていた早大だが、今年のチームは一味違ったようだ。予選、決勝共に、三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)―佐野陽(スポ3=埼玉・立教新座)―澤大地(スポ2=滋賀・草津東)―松本朗(スポ3=福岡・戸畑)という、2、3年生のみでのオーダー。11日の予選では、三浦が好スタートを切ると、アンカー松本まで堅実に繋ぎ、危なげなく決勝進出を決めた。
8年ぶりの優勝を懸けて挑んだ決勝。三浦は「予選に比べてうまく加速しきれなかった」と振り返ったように内側の選手にやや迫られた。しかし他の有力チームにミスが出る中、佐野、澤が理想的なバトンパスで繋ぎ、先頭争いに食らい付く。5チームがほぼ横一線の状態でアンカーが走り出し、残り30メートルほどで混戦からわずかに抜け出した松本が、そのまま先頭でバトンをゴールに運んだ。
選手たちは、学年が近く、練習時から気兼ねなく意見を言い合えたことを勝因の一つとして挙げた。その言葉通り、ミスがなく連携の良さが伝わるリレーだった。2、3年生だけでメンバーが構成されていることのもう一つの良さは、来年も全員がチームに残ること。油断は禁物だが、一人一人が着実に成長を重ねれば連覇は夢ではない。
(記事 町田華子、写真 Ekiden News提供)
★男子マイル、早大記録を更新するも無念の2位
0.02秒差で日大に軍配が上がった。右は早大アンカーの伊東
昨年、まさかの予選敗退に終わった男子4×400メートルリレー(マイル)。雪辱を期した今大会は、予選を全体のトップタイムで通過し、決勝へ進出した。迎えた決勝は、1走・小久保友裕(スポ4=愛知・桜丘)、2走・小竹理恩(スポ3=栃木・佐野)、3走・山内大夢(スポ3=福島・会津)、4走・伊東利来也主将(スポ4=千葉・成田)の布陣で臨んだ。大雨が降りしきる中で行われた決勝は、歴史に残る名勝負となった。
12日の予選は、「決勝に向けて自分たちの流れを作る一つのステップ」(伊東)として挑んだ。2走の小久保が、第3コーナーを前に先頭に立つと、3走・小竹、4走・伊東が後続との差を広げてフィニッシュ。3分09秒08の記録で、順当に予選を通過した。
そして迎えた決勝。「日大が我々の対抗馬になるチーム」との伊東の予想通り、日大と激闘を演じることになる。1走の小久保が中盤から加速し、上位で2走の小竹にバトンを渡す。小竹は、序盤から攻めの走りを見せると、日大と共に集団から抜け出す。続く3走の山内も、400メートルの覇者・井上大地(日大)と抜きつ抜かれつの争いを展開。「正直自分の役割を果たすことができなった」(山内)というように、終盤に失速したものの、十分に逆転を狙える位置でアンカー・伊東が走り出す。「自分の持ち味である前半を軸としたレース展開が鍵になってくると思っていた」(伊東)。その言葉通り、伊東は猛然と日大アンカー・山本竜大(院1年)を追い上げ、バックストレートで早くも前に出た。突き放したい伊東であったが、思うように差は広がらず、勝負はラスト100メートルの争いへと持ち越される。日大の追い上げを感じ取った伊東は、最後の力を振り絞り日大とほぼ同着でゴール。勝負の行方は写真判定に持ち込まれ、早大はわずか0.02秒差で涙をのむことになった。
大会記録、大学記録を更新した男子マイルチームであるが、最大の目標はあくまで優勝すること。「早大記録は目指していましたが、それより重視していたのが優勝だった」(伊東)というように、好記録樹立の喜び以上に、勝負に負けた悔しさが口をついた。マイルチームの次なる目標は、10月に行われる日本選手権リレー。「そこ(日本選手権リレー)で絶対優勝することと、もう1度記録を狙っていくことを目標に頑張りたい」(山内)との言葉は、チームの総意であろう。勝負と記録の2つの目標を達成し、有終の美を飾るために、歩みを続けていく。
(記事 杉﨑智哉、写真 Ekiden News提供)
★エースとスーパールーキーがダブル入賞!ともに三種目入賞への第一歩を刻む(女子400メートル)
7位でゴールした小山
女子400メートルでは小山佳奈(スポ4=神奈川・橘)、村上夏美(スポ3=千葉・成田)、津川瑠衣(スポ1=東京・八王子)の三人が出場し、小山と津川が決勝に進出。ともに本職は400メートル障害だが入賞を果たし、走力の高さを示した。
津川は予選で昨年のインターハイで敗北した吉岡里奈(立命館大)、須藤美桜(日本体育大)らとの対決となったが、課題に挙げていた前半からリードを奪う。後半も作戦通りのペースアップでさらに後続を突き放し、結局一度も先頭を譲ることなくフィニッシュ。自己ベストを大幅に上回る54秒97をたたき出し、堂々の組1位となった。小山も今シーズンの不調から復活の兆しを見せる好走で、ランキング上位者のハイペースに食らいつき津川を上回るタイムでゴール。全体5番手・6番手で、タイムレースによる予選を通過した。迎えた決勝はほろ苦い結果となった。小山が8レーン、津川が9レーンと大外からのスタートとなったが、序盤から飛ばす川田朱夏(東大阪大)に早々と先行を許してしまう。ホームストレートでの必死の追い上げも届かず、小山7位,津川8位でレースを終えた。
今大会で400メートル・400メートル障害・マイルリレーの3種目に出場し、その全てで決勝の舞台を駆け抜けた二人。この400メートル決勝では両者とも予選からタイムを落とし、「少し前半から行き切れなかった(小山)」と課題を残した。しかし、共に本職である「400メートル障害につなげるため(津川)」と位置づけたこの種目で決勝の舞台まで届いたことから、女子ロングスプリント陣のレベルの高さは今年も健在であることが伺える。また今回は惜しくも予選敗退となった村上やマイルリレーで2走を務めた川村優佳(スポ1=東京・日大櫻丘)もおり、今後もこの種目での早大の活躍から目が離せない。
(記事 名倉由夏、写真 Ekiden News提供)
★自己ベストに迫る好タイムで小山、津川がダブル表彰台!(女子400メートル障害)
メダルを手に笑顔を見せる小山(左)、津川
女子400メートル障害には、前回大会王者の小山佳奈(スポ4=神奈川・橘)、2019年インターハイ優勝者の津川瑠衣(スポ1=東京・八王子学園)が出走した。小山は序盤から落ち着いた走りを見せ、全体トップタイムで危なげなく予選を突破。一方津川は1台目のハードルを倒すミスをしてしまう。「そのような経験が今までなかったのですごく焦りました」と語る津川だったが、冷静さを取り戻して追い上げ全体3位で決勝進出を決めた。
迎えた決勝では、イブラヒム愛紗(札幌国際大)がリードする展開になる。序盤から加速して、他を寄せ付けず7台目付近でトップに立ったイブラヒムに、前半から攻めの姿勢で挑み2番手に立った小山が食らいつく。後半に勝負をかける津川は残り100メートル付近で3番手に躍り出た。勝負の行方はホームストレートへ。先頭を走るイブラヒムを小山と津川が追い上げるが首位交代には至らず、優勝は僅差でイブラヒムの手に渡った。小山は「最後までの馬力が私の方がなかった」とレースを振り返った。
目標としていた優勝には届かなかったが、共に表彰台に上がった2選手。さらに、小山は57秒60、津川は57秒96とともに自己ベストに迫るタイムを記録した。この勢いに乗って、日本選手権でのリベンジに期待したい。
(記事 橋本和奏、写真 早稲田大学競走部提供)
★関本が欠場するも、1年二人を擁し早大歴代4位のタイムで2位に(女子4×400メートルリレー)
小山(中央)の粘りも及ばず、2位に
女子4×400メートルリレーは予選、決勝ともに400メートル障害56秒96を持つ関本萌香(スポ3=秋田・大館鳳鳴)を欠いての出場となった。予選は村上夏美(スポ3=千葉・成田)―川村優佳(スポ1=東京・日大櫻丘)―小山佳奈(スポ4=神奈川・橘)―津川瑠衣(スポ1=東京・八王子学園)のオーダー。3走の小山でトップに立つとアンカー津川も粘りを見せたが、青学大との激しい先頭争いの末、惜しくもラスト50メートル付近でかわされ2着。全体2番手のタイムで決勝に進出した。
最終日の決勝は予選とオーダーを変え、4年生でこれが最後の全カレのレースとなる小山をアンカーに配置して臨んだ。1走の村上がバトンを繋いだ時点では前後と大差はつかず。2走は予選で前半に課題があったという川村だったが、決勝ではバトンを受け取ると快調に飛ばし、中大につづく2番手でバックストレートへ。オープンレーンになるところで位置取りにやや苦しんだが、カーブに差しかかると力強い走りで外側から追い上げ先頭中大との差を詰めた。しかしラストの直線で失速すると、中継でもややもたつき、続く3走の津川は6番手で走り出した。津川は第二コーナーを抜けてから驚異の追い上げを見せ、第二集団の青学大など3校を一気に抜き去るとさらに前方の中大と立命大を追う。第四コーナー手前から青学大が盛り返し、早大、青学大の2校がともに中大を捉え、先頭の立命大を追う構図に。そのまま2番手でアンカー・小山にバトンが渡った。
序盤は中々先頭との差を詰められないままレースが展開したが、昨年の全カレ決勝で逆転を許した立命大に対しては「今回は私が後ろを走って最後まくろう」と考えながら冷静に走ったという。その思い通り最後のカーブで外側から追い抜き先頭に立ったが、ここで予選1位通過の青学大が黙っていない。それまで3番手につけていた青学大がカーブで一気に追い上げ、ラストの直前に入るところで両校は横並びに。小山は連戦の疲労もあってか先頭との差が開き後続の中大、立命大との混戦になる。それでも最後は意地で粘り2位でフィニッシュ。目標としていた優勝を達成できなかったことには悔しさが残るが、「最後まで走りきったという達成感は大きかった」と語る。記録は早大歴代4番の3分39秒59という好記録。津川、小山は3日間で3種目をこなすというハードなスケジュールだったが、全て入賞という好成績を収め、早大女子は全競技を終えた。
(記事 布村果暖、写真 Ekiden News提供)
結果(12、13日)
▼男子
▽100メートル
準決勝(3組2着+2)(12日)
三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)10秒30(+3.4)(3組2着)決勝進出
決勝(12日)
三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)10秒41(+1.8)(6位)
▽200メートル
予選(4組0着+8)(12日)
澤大地(スポ2=滋賀・草津東)21秒18(1組3着)(+0.9)準決勝進出
三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)21秒32(+0.9)(4組1着)準決勝進出
松本朗(スポ3=福岡・戸畑)21秒32(+0.8)(6組1着)準決勝進出
準決勝(3組2着+2)(13日)
澤 21秒13(+0.6)(1組4着)
松本 21秒07(+0.8)(2組2着)決勝進出
三浦 20秒92(+0.3)(3組1着)決勝進出
決勝(13日)
松本 21秒10(-0.6)(4位)
伊東 21秒17(-0.6)(6位)
▽5000メートル
決勝(13日)
千明龍之佑(スポ3=群馬・東農大二)棄権
▽110メートル障害
予選(4組3着+4)(12日)
勝田築(スポ3=島根・開星)14秒08(+0.8)(1組1着)準決勝進出
森戸信陽(スポ3=千葉・市船橋)14秒19(+0.0)(2組3着)準決勝進出
準決勝(2組3着+2)(13日)
勝田 14秒02(+0.1)(1組4着)決勝進出
森戸 14秒02(+0.1)(2組4着)決勝進出
決勝(13日)
勝田 13秒93(-0.3)(5位)
森戸 14秒09(-0.3)(8位)
▼女子
▽800メートル
予選(5組1着+3)(12日)
髙田真菜(商2=東京・早実)2分13秒71(4組9着)
▽400メートル障害
予選(5組0着+8)(12日)
小山佳奈(スポ4=神奈川・橘)58秒90(2組1着)決勝進出
津川瑠衣(スポ1=東京・八王子)59秒14決勝進出
関本萌香(スポ3=秋田・大館鳳鳴)欠場
決勝(13日)
小山 57秒60(2位)
津川 57秒96(3位)
▽4×400メートルリレー
予選(4組0着+8)(12日)
早大(村上―川村―小山―津川)3分41秒33(1組2着)決勝進出
決勝(13日)
早大(村上―川村―津川―小山)3分39秒59(2位)
コメント
伊東利来也主将(スポ4=千葉・成田)
――400メートルについて伺います。400メートルには昨年覇者として臨みましたがプレッシャーはありましたか
走り終わってみて感じるのは、自分が認識できていない部分でプレッシャーがあったのかなということです。
――当日の調子はいかがでしたか
良くも悪くもない、いつも通りの状態という感じでした。
――予選では45秒台の好タイムでしたが、走りを振り返っていかがですか
今回の競技会でタイムを狙っていたので、予選ではタイムを意識したレースをしました。そのため、前半から飛ばして後半も流さずしっかり走るというレースになりました。前半の入りは記録としてもいいかたちで入れたと思うのですが、後半に改善点が多くあるレースだったなと思っています。
――優勝した日大の井上大地選手(3年)が、予選では追い上げてきましたが、その点についてはどのように感じていましたか
意識するべき選手であるとは思っていましたが、前評判以上に食らい付いてくる様子を見て決勝でどう戦うか考えなければならないなと思いました。
――決勝では井上選手に先着されましたが、その要因をどのように考えていますか
いくつも要因はありますが、一つ目の要因としては持ち味である前半のスピードをしっかり発揮できなかったことが挙げられると思います。ラスト100メートルで井上選手に先行されたときに自分の走りをできなかった点にも課題があると思います。これらの点は、日本選手権に向けて改善して、タイム(五輪標準記録)を狙っていかなければならないというように捉えています。
――ここからは4×400メートルリレーについてお話を伺います。予選のチーム全体の走りを振り返っていかがですか
予選は決勝に向けて自分たちの流れを作る一つのステップとして捉えていたので、まずまずの結果だったと思います。
――予選を全体トップタイムで通過しましたが、予選を終えて優勝への手応えはいかがでしたか
予選前日にも日大が我々の対抗馬であるとチームとして認識していたのですが、予選を終えて日大と比較しても我々の力は劣っていないし、むしろ勝ちにいけるというようにチームの中で話し合っていました。
――決勝は激闘のレースになりましたが、ご自身の走りを振り返っていかがでしょうか
どういったレースになろうと、自分の持ち味である前半を軸としたレース展開が鍵になってくると思っていたので、迷いなくそれを実行しました。
――ご自身として突っ込んでいるというような意識はありましたか
自分がレースを有利に持っていくということを意識していたので、無理に走っているというような感覚はありませんでした。
――終盤日大が迫ってきましたが、終盤の走りを振り返るといかがですか
無我夢中であまり覚えていないというのが正直なところですが、追手が迫ってくるというような感覚はあったので、最後は自分の走りをして絶対に負けないという気持ちで走りました。
――0.02秒差でのゴールでしたが、ゴールした際勝負の行方はわかりましたか
僕がゴールした時には最後タッチの差で負けたなという感覚はありました。
――大会記録、早大記録の更新を果たしながら2位でしたが、その結果についてはどのように感じていますか
早大記録は目指していましたが、それより重視していたのが優勝だったので、それを達成できなかったというのはチームとしても心残りがありますし、来年に持ち越しだなというように振り返っています。
――今後の目標を教えてください
10月の日本選手権リレーに出場すると思いますので、そこで優勝を狙っていきたいと思っています。
――主将として男子総合3位、トラック優勝という結果をどのように受け止めていますか
目標として掲げていたのは男子総合優勝だったのですが、それには及ばずとも6年ぶりの男子トラック優勝を達成できたことは非常にうれしく思います。それは出場したみんなが力を出してくれたおかげですし、みんなが力を出せたのは指導して下さった磯監督(繁雄、昭58教卒=栃木・太田原)や相楽監督(平15人卒=福島・安積)、支えてくれた学生のトレーナーやマネージャー、また応援してくれたみんなのおかげだと捉えています。この結果は所沢に持ち帰ってもみんなで誇りに思って、今後も早大は大学スポーツのリーダーとなるような組織でありたいなと思っています。
小山佳奈(スポ4=神奈川・橘)
――まずは400メートルについてお伺いします。初日のレースとなりましたが、大会前のコンディションはいかがでしたか
400メートルは54秒後半で走らないとまず決勝には残れないなと思っていたので、54秒台を出してまず決勝に行くということを目標に臨みました。体のコンディション的にも全カレに向けてしっかり調整できたので、400メートル障害の調整だったんですけど、400メートルにもつながる練習はしていたので、そこは自信を持って挑めたと思います。
――この種目での狙いや目標は何ですか
一応女子の総合5位に向けて得点するために400メートルも出て、400メートル障害に繋げられる流れができたらいいなと思い出場しました。
――予選では先ほどの言葉通り54秒台、自己記録に迫るタイムを出すことができましたが、レースを振り返っていかがでしたか
ランキングを見てもやはり53秒台と54秒台前半の選手が多かったので、やはり決勝に行くには54秒台を出さないと無理だなと自分でも思っていて、同じ組に53秒台の人が二人いたので、その人たちについて行けば決勝は行けるだろうと思っていました。
――どんな目標やレースプランを持って決勝に挑みましたか
本当は3位狙い、4位に食い込めたらいいなと思っていたんですけど、少し前半からびびってしまって、予選より動きがまとまらなかったことがすごく印象的でした。決勝に向けてどうするということをあまり考えずに、周りの流れや内側から53秒台の選手が来るのでそれについて行こうと考えていました。
――「内側から53秒台の選手が来る」とおっしゃられていましたが、6レーンから川田朱夏選手(東大阪大)が最初から出られることはある程度想定していたということでしょうか
そうです。
――決勝では後輩の津川選手が隣のレーンで走ることとなりましたが、レース前に何か話はされましたか
私の方が前半行くレース展開をするので、津川はそれについて行くレース展開をしたいと言っていて、私もそれで引っ張れたらいいなと思って前半から行くつもりだったんですけど実際にはあまり行けなくて、それが課題だったと感じています。
――後半の走りは振り返っていかがでしたか
ラストはタイムを見ると結構伸びたんですけど、本当であれば多分4位くらいまで行けたのかなと自分でも振り返って思っていて、ラストスパートをかけるのがもう少し早ければ抜かしていたかなと感じました。
――この400メートルでの走りから他の種目に生かされたことはありますか
前半の走りや後半にかけての部分的な所は、400メートル障害とマイルの方でしっかり生かされているなと感じました。やはり400メートル障害のタイムを縮めるためには400メートルの走力を上げないといけないので、そこは意識づけています。
――次に400メートル障害の話に移ります。まず結果は1位と僅差での2位となりましたが、この結果をどう捉えていますか
今年に入って私自身があまり調子が上がっていなかったりケガもあったりで不調が続いたんですけど、今回のレースを振り返ると内側から来たイブラヒム選手について行くレースができていればもしかしたら最後まくれたのかなと感じました。0.1秒差ついてしまったので悔しいですけど、次につながる課題が見つかったので日本選手権でリベンジしたいです。
――事前のインタビューではスタートから1台目までの動きを課題に挙げていましたが、その点についてはどうでしたか
結構前半から行けたので、スタートから1台目の入りはタイム的にも良かったです。今回は前半から攻めるレースができたなと感じました。
――予選から決勝で修正したことはありましたか
予選は結構風が強かったのでいつもとは違うレースだと感じていて、臨機応変に歩数なども変えていました。予選と決勝でどう変えるかというよりは、風がなかったので決勝は前半の入りの部分から攻めていくと決めていました。
――先ほど優勝したイブラヒム選手への言及がありましたが、最初からイブラヒム選手を意識してレースを進めていましたか
自分は多分4~5台目で追いつかれるだろうなと予想はしていたのですが、思った以上に私も前半スピードが出ていたので、7台目くらいで並んだというのが少し予想はしていなかったんですけどそこで冷静になって走りにつなげられたので、良かったかなと感じました。
――そこで予定通り4~5台目で並ばれていた場合も含めて、どのようなレースプランを考えていたのでしょうか
追いつかれた場合は相手のスピードをうまく利用しながらついて行くイメージで走ろうと思っていました。
――決勝ではかなりプラン通り走れたということでしょうか
そうですね。あとは最後までの馬力が私の方がなかったので負けてしまいました。
――津川選手も小山選手に続き3位に入りましたが、二人で表彰台に登れたことについてはどう感じていますか
率直に嬉しいのですができればワンツースリーしたかったので、その悔しさをまた日本選手権でぶつけられたらなと思います。また今回のレースでも津川がしっかり57秒台をマークしていたので、その点はマイルの方にいい流れができたのかなと思います。
――最後に、マイルリレーの話へ移ります。3分40秒を切って大学歴代4位の好タイムを出しながらの2位となりましたが、結果への率直な気持ちはいかがですか
率直な気持ちは悔しいんですけど、でも今皆が持っている力を一人一人が出し切って、これが今の最大のタイムなのかなというのはあります。
――どんな目標やレースプランを立てていましたか
予選・決勝共に早稲田記録の更新、優勝という目標を掲げてはいたのですが、関本が欠場になってしまって少しタイム的には厳しいかなと感じていて、決勝でも一応3分40秒を切るタイムを目標にしていました。
――ということは、目標はかなり達成できたということでしょうか
そう言い切りたいのですが、やはり優勝を掲げていたので、その点に関しては目標達成ができなかったと感じています。
――予選から青山学院大とハイレベルな争いとなりましたが、決勝に向けての課題や修正点はありましたか
私自身初めて3走をやったのですが、3走の私でどれだけ青学との差を広げられるかというのが自分の課題で、そこで広げられた分4走でうまく順位をキープ出来たらいいなと思っていたのですが、やはり青学の4走がすごく速かったので、そこに関しては私の走力不足があります。あとは2走の川村が少し前半あまり行き切れてなかったことが課題に挙がったので、決勝で改善できるようにという話をしました。
――決勝では3走と4走を入れ替えましたが、そこにはどのような狙いがありましたか
私が4年生・エースとしてしっかり順位を取るということでいたのですが、そこは力不足と少し走り込みができていなかったりしたので、それが敗因かなと感じています。
――ここまで3種目をこなしてきた連戦の疲労もあったかと思いますが、どんなコンディションで決勝を迎えましたか
久々に400メートル、400メートル障害、マイルリレーというハードスケジュールな試合をして、正直400mHの決勝の前からもハムとお尻がけっこう痛かったりとコンディションがすごく良いというわけではなかったんですけど、400メートル障害の動きのままマイルリレーの方に繋げられたかなという感じです。
――決勝での自身の走りを振り返っていかがでしたか
前に立命館大がいたのですが、去年のインカレ決勝では立命館大に抜かされてしまって今回は私が後ろを走って最後まくろうと考えながら走っていたのですが、やはり青学の4走が速くて、スピード勝負で負けてしまったのが悔しかったです。
――バトンが渡った際は立命館に次ぐ2位でしたが、それまでの3人の走りや展開についてはどう見ていましたか
正直3走に渡った時に5位くらいだったのですが、その時はなんとなく何パターンか予想していたので冷静に考えようと思っていて、一人一人が対応できたのかなと感じています。
――ある程度予想の範囲内だったということでしょうか
そうですね。ただもう少し上の順位で渡せていたらすごく良いタイムが出たのかなと。
――400メートルのメダリスト2人に追われる展開となりましたが、あの展開で心がけたことは何ですか
400メートルの走力では負けているのですが、自分も400メートル障害の決勝で57秒台を出せたのでその自信を胸にマイルの決勝を走りました。ラストになったら絶対中央と青学との戦いになるだろうと感じていたので、そこは冷静に判断して少し2レーン側を走るとか、相手にいいコースで行かせない意識で最後まで走りました。
――その努力もあって最後は青学以外を振り切ってのゴールとなったが、その時の心境はいかがでしたか
正直1位でゴールできなかったのは悔しかったんですけど、最後まで走り切ったという達成感は大きかったです。
――この3日間全体を振り返っての収穫や課題は何ですか
今シーズンあまり調子が良くない中で400メートル障害では57秒台、400メートルでは54秒台で走れたので、まず調子が戻ってきたのかなと感じています。課題としては走り込みができていなかったのでそこを日本選手権までにもう一回調整して、何本も走る体力や最後まで走る馬力を身に着けていきたいなと思います。
――次戦の予定は日本選手権とのことですが、翌週の関東インカレは出場する予定でしょうか
まだ考えています。
――この全日本インカレが学生の大会としては最後となる可能性があるということでしょうか
はい。そうです。
――これが小山さんにとって最後の全日本インカレとなりましたが、4年間を振り返って成長したところや思う所はありますか
1年生の時はけがで欠場して、私が出場しなくなったことでマイルリレーも欠場になってしまって。2年目は地元開催で優勝することができて、でも体のコンディション的には1週間前に肉離れをした状態で臨んだ試合でやはり秋シーズンでけがをしてしまっていました。3年目に入っても秋シーズンの全国大会の時にけがをしてコンディションを整えられなかったのですが、4年生のこの時期にようやくあまり大きなけがをせずに臨めた試合だったので、けがをしないという面では秋シーズンに上手く繋げられたのかなと思っています。あとはマイルリレーが一番私の中で大きいんですけど、今まではずっと上の学年の先輩方が大勢いて下さりました。今回は私一人で下をまとめていくうえでどう戦略を立てて行こうかと考えたので、そこはすごく自分も成長したし、後輩たちにいい影響を与えられたのかなと感じました。
――最後に、次戦の日本選手権・日本選手権リレーへの目標や意気込みをお願いします
まず日本選手権は大きな目標としては自己ベストを出すということ、メダルを取ることを目標にやっていて、日本選手権リレーは大学記録をもう一回出すこと、メダルを目指して学生では絶対に1番を取ることが目標です。
勝田築(スポ3=島根・開星)
――初の13秒台を記録し、5位となった決勝をどのように振り返りますか
予選、準決勝と自己ベストは出ていましたが、13秒台は出ていませんでした。なんとか決勝に残ることができて、あとは突っ込むしかないなと思って決勝は特に何も考えずに、とにかく最初突っ込んで思い切りぶつけて、とりあえず走ろうというのだけ考えて走りました。結果として今回のレースの中でアプローチは一番よくて区間タイムも一番早かったのですが、突っ込んだがゆえに1台目に大胆にぶつけてしまいました。後半になるにつれて、他の選手が前にいるけれど、自分は焦らず自分のレースをすることはできたと思っています。
――1台目を倒したレース序盤はどのような心境でしたか
前半は自分の中ではすこし上体が勝ってしまった感じで、突っ込みすぎていました。上半身が突っ込みすぎていて、後半になるにつれてそのまま刻みきれなくなってしまいました。後半は予定通り落ち着いていけました。
――自己ベストを連発できた要因は
これまでのインカレなど大きな大会のなかでは、一番しっかりと準備ができたかなと感じています。するべき準備をしっかりできて、初の13秒台が出せたと思います。
――予選と準決勝の走りはいかがでしたか
予選は同じ組の泉谷(泉谷駿介、順大)が出ないということで、比較的安心して臨めました。スタートが少し遅れてしまったのですが、焦らず走ることができました。準決勝は前半はそれなりにまとめられていましたが、7台目から崩れてしまって、8,9,10台目をハードルにぶつけてしまって、そこで流れが崩れてしまいました。そこが修正しなければいけない点だと感じました。
――決勝では修正することができましたか
決勝では自分のだめな部分を意識的に、準決勝では詰まっていたので刻むことに重点をおいて走ることができました。
――準決勝のゴール後に頭を抱えていたのは、後半にミスがでてしまったからですか
そうですね。あとは自分が何位だったか、もしかしたら落ちたかもなって思って頭を抱えてしまいました。
――タイムによって決勝進出が決まったときはどのような心境でしたか
僕も森戸(信陽、スポ3=千葉・市船橋)も4着、特に僕の組は(順位が)分かりづらくて、ずっとタイムもでない状況で、どうなんだどうなんだって状況に二人ともなっていて、携帯で速報サイトを確認しました。森戸が2人とも残ったよって言って、とりあえず一安心しました。
――決勝の直前のゲリラ豪雨の影響は感じましたか
特に何も感じませんでしたが、自分のレースの時に降ったら嫌だなとは思いました。小雨は降っていましたが、豪雨でなくてありがたかったなという感じですね。
――平常心で臨めたということですか
そこは考えるべきことではないと思い、自分のレースに集中しました。
――今後出場する試合が決まっていれば、目標を教えてください。
個人でどの大会にでるかは未定ですが、今回初の13秒(台)ということで、自分の気持ち的にも何かつかめたものがあった気がするので、この感覚を忘れずに、次何かのレースでちゃんとポイントを取れるようやっていきたいと思います。
松本朗(スポ3=福岡・戸畑)
――4×100メートルリレーでは優勝を果たしましたが、率直な感想をお聞かせください
前を走る3人がいい走りが出来ていた分、自分の走りができたかなと思っています。また、4年生がメンバーにいない中、2年生と3年生でお互いに練習のときから意見を言い合える状況だったので、それがいいかたちで結果に表れたかなと思っています。
――4走を走ることになった経緯は
僕は後半が得意で伸び切る走りが出来たので4走でした。今回のレースも狙い通りの走りが出来て競り勝つことができたと思います。
――予選の走りを振り返って、決勝に向けて修正した点があればお願いします
予選も自分なりにいい走りが出来たのですが、一次加速に達するまでの距離が遠かったので決勝では思い切って出るようにし、実際に加速に乗ることができたかなと思います。
――バトンの受け渡しについては
練習通りに出来たかなと思います。
――200メートルについて伺います。目標は
一つの目標は、3人で決勝に行くことでしたがそれは叶わず、決勝では僕と三浦のどちらかは表彰台に登ろうということを話していました。
――準決勝を終えて感触はいかがでしたか
そうですね、前日からいい流れをつくれていたので自信をもって走ることが出来たのかなと思います。
――決勝を振り返っていかがですか
前半出遅れてしまいましたが、自分の持ち味である後半で、出来る限り順位を上げたいと思って走っていました。
――結果に関して率直な感想をお願いします。
個人で入賞したことよりも、リレーで優勝できたことが何より嬉しいです。
――次戦の予定や目標があればお願いします
ずっと目標にしていた日本選手権の標準記録である20秒80を突破出来るようにこれから頑張っていきたいです。
森戸信陽(スポ3=千葉・市船橋)
――連覇はならず8位となったことへの率直な思いは
昨年優勝という結果があった中で、今年は連覇というのが一つの目標としてある状態で挑ませていただいたのですが、8位という結果で終わってしまって正直悔しいという気持ちが一番大きいです。また何より決勝に残ったからにはちゃんと勝負しなければならなかったなという気持ちが強いです。
――今大会の目標をお聞かせください
昨年と比べて状態がいいわけではなかったので決勝に残るというのを最低限のラインとして考えていました。そしてそこがまずできて決勝に残れたならば、決勝のレースではしっかり勝負して表彰台を狙うということを目標として挑みました。
――状態があまり良くなかったということですが、その原因は
春先に少し負傷していたので、そこからの立て直しがそこまで順調にいっていなかったというのはありましたね。
――自粛期間の影響はありますか
大学での練習と自粛期間中の練習の一番の違いはやはり人との練習をできたかできなかったかという部分だと思っています。ただその中でもやるべきことはしっかりやっていたつもりではありました。
――モチベーションの点で何か影響はありましたか
自粛期間で人と会えないことによるモチベーション低下はそこまでなかったのですが、やはり試合がどんどんなくなっていくということでのモチベーション維持は少し難しかったかなと思います。
――準決勝では惜しくも競り負け4位となりましたが、決勝通過の2枠に入る自信はありましたか
(準決勝が)終わった直後は自信があったかというとそこまでなくて、ただただ祈りながら結果を待っていた状態でした。
――決勝では悪天候の影響はありましたか
そんなに雨などを気にするタイプではないので、あまり影響はなかったと思います。
――決勝のスタートの手応えはいかがでしたか
そこまで悪くはなかったかなとは思います。ただ自分はいつも中盤から仕掛けるようなレースパターンなのですが、今回はそれが一度も上手くいかなかったのでそこの方が課題だったかなと思います。
――今後に向けた課題点はありますか
僕自身の武器である中盤から後半にかけてのところを今回出せずに終わってしまったので、そこの修正を次戦に向けてやっていかなければと思います。
――今後の目標をお願いします
まず日本選手権が一番近い大会ではあるので、そこでどこまで勝負できるかは分かりませんが、自己ベストはしっかり狙っていきたいなと思います。
山内大夢(スポ3=福島・会津)
――400メートル障害にはどのような目標を掲げて臨みましたか
今シーズン1本も走っていなかったので、まずは予選をしっかり通ろうと思っていました。また、この後の試合に繋がるように、50秒30の日本選手権標準を切って決勝に行きたいと思っていました。
――50秒30というターゲットタイムに対して、自信はありましたか
これまで練習してきて出せるかなという手ごたえがありました。今シーズン1本もレースには出ていなかったので、その点で不安もあったのですが、なんとかなると思っていました。
――大幅に自己ベストを更新して4位に入りましたがこの結果についてどう感じていますか
49秒台が出たことについては自分でも驚いているのですが、表彰台に上がれないことは唯一悔しかったです。
――昨日の予選、本日の決勝それぞれレース前の調子はいかがでしたか
アップの段階では昨日の予選の方が体の調子が良いかなと思っていたのですが、いざ走ってみると、決勝の方が風が良くて走りやすいなと思いました。
――予選の走りを振り返っていかがですか
自分の持ち味は出せたと思うのですが、前半が遅かったのと4台目で引っ掛けてバランスを崩してしまったので、後半は無理に力を使ってしまったという感覚があって少しきつかったです
――決勝のレースプランはありましたか
予選の反省から、前半をしっかり刻んでついていって、後半抜いていくというプランを立てていたので、それはしっかりできたのかなと思います。
――決勝は内側のレーンの選手からまくられましたが、前半の走りを振り返っていかがですか
前半は落ち着いて走れたと思いますが、前の3人に比べると遅くて、後半上げても追いつけないというレース内容だったので、前半の速さをもう少し出したいなと思いました
――得意の後半の走りについて振り返っていかがですか
今の自分の持てる力は出したのかなと思います。
――今後の400メートル障害の大会出場予定と目標を教えてください
今回の決勝で日本選手権参加標準記録を切ったので、10月頭の日本選手権に照準を合わせていきたいです。今回49秒を出したことがまぐれにならないように、もう1度49秒台を出して決勝に残りたいです。
――ここからは4×400メートルリレーについてお話を伺います。決勝からの起用でしたがその理由は
400メートル障害のタイムが良かったらマイルでの起用もあるぞと前日から言われていて、(400メートル障害決勝を)走り終わった後に先生から起用を伝えられました。
――ご自身の役割をどのように認識していましたか
伊東さんに1位で渡すことが最低条件で、いいかたちで渡すことが大事だと思っていたのですが、日大の3走の選手に結構離されてしまったので、正直自分の役割を果たすことができなかったと思っています。
――400メートル優勝の井上大地選手(日大3年)と競り合う形になりましたが、ご自身の走りをどう振り返りますか
結果的にラップタイムはベストではありましたが、400メートル障害を49秒で走った割にはラップタイムが物足りなかったということを先生からも言われたので、走力不足を痛感しました。
――リレー決勝では400メートル障害の疲労はありましたか
若干はありましたが、走れないほどの疲労ではなく、むしろいい状態で臨めたかなと思っています。
――優勝はなりませんでしたが、早大記録と大会記録を更新しました。この結果についてどう感じていますか
伊東さんのゴール直後にタイマーに3分4秒3とあって驚いたのですが、自分がもう少し速ければ勝てたのにという思いもあります。早大記録を更新できたことは嬉しいのですが、悔しさが強いです。
――今後の目標を教えてください
日本選手権リレーがこのメンバーで臨む最後のレースになると思うので、そこで絶対優勝することと、もう1度記録を狙っていくことを目標に頑張りたいと思います。
三浦励央奈(スポ2=神奈川・法政二)
――自粛期間はどのような練習を積んできましたか
自粛期間は普段競走部でやっている活動と同じように週5回から6回練習に取り組むようにしてました。内容としては、自分が坂の多い地域に住んでいるので、坂を利用したトレーニングだったり、投擲でインターハイ(高校総体)入賞した後輩を肩車して坂を登ったり、(後輩を担いで)スクワットをしていました。
――解散期間後の記録会では自己記録に迫る走りをしていましたが、好調の要因は
坂道の練習になると加速段階の強いギアを使う練習ができているので、加速局面の力強さの流れを強化して試合に出ました。試合では自分が取り組んできたポイントをうまく出すことができたので、自己記録に近いタイムに繋がったのではないかと思います。
――初めての全日本インカレ(日本学生対校選手権)での100メートルでしたが、どのような意気込みで臨みましたか
正直自分の持ちタイムが全日本インカレのA標準ギリギリのタイムで、ランキングでは上のタイムではなかったのですが、調整の段階で調子が良かったので、先生からもうまくいけば上位あるぞと話をされていました。どのような展開でレースをしたらラウンドを一つ進められるか考えて、試合に臨みました。
――予選から伸びのある走りを披露したように見えましたが、体のキレはどうでしたか
試合直前のアップで体のキレは良かったのですが、体がその分上にいく走りになっていました。スタート直前の待機時間で、重心が低いところで捉えて踏み込めるような動きを取り入れて修正することができたので、良かったです。
――準決勝では参考記録となりましたが、自己ベストを上回る走りを3本見せたことをどのように感じますか
正直準決勝はあまりスタートが良くなかったので、もう少しスタートの部分を改善することができていたら、追い風参考ではあるのですが、10秒2台に乗っていたレースになるのではと思いました。
――100メートルを3本走った中での収穫はありますか
全部のレースを今までの自己ベストよりも速いタイムで走ることができたので、自粛期間にやってきたことが間違ってなかったと思うことができて良かったです。
――続いて優勝した4継リレーについて伺います。リレーのチームとしてどのような目標を立てて大会に臨みましたか
優勝することを目標に出場しました。
――男子4×100メートルリレーでは8年ぶりの優勝となりましたが、率直な気持ちは
アンカーの松本(朗、スポ3=福岡・戸畑)さんにバトンが渡った時は先頭ではなかったのですが、そこから50メートル走った段階で、まだ抜かしてはいないのですが勝ちを確信したような感じで、その時点でゴール地点に向けて走り出すほど、うれしかったです。
――決勝のレース後にはアンカーの松本選手に駆け寄ったように見えましたが、どのような声を掛けましたか
いやもう覚えてないですね(笑)
――スタンドに手を振っていたように見えたが、どなたに向かって手を振ったのですか
マネージャーの方がガッツポーズをしてくださっていたので、それに応える形でガッツポーズしました。
――優勝することができた最も大きな要因は
練習の中でのコミュニケーションの量が去年とは全然違うなと感じています。頻繁にバトン練習をする訳ではないのですが、限られた練習時間の中で気が付いたことがあれば、意見を言い合えるチームになれていたのが良かったかなと思います。
――1走を走る中で意識したことは
200メートルでもカーブを走るのですが、100メートルになるともう少しスピードが上がってくるので、遠心力で外側に振られないように体幹と上半身を使いました。
――その中で自身の走りを振り返ると
予選は追い風が吹いていたので、うまく風に乗って外側のチームを抜いて佐野(陽、スポ3=埼玉・立教新座)さんにバトンを渡すことができたと感じるのですが、決勝は加速の部分でうまく乗せきれなかったです。先を急いでしまった感じがあって、悪い走りではなかったと思うのですが、自分の描いていたレースを再現できたかというと、再現できていないレースでした。
――予選、決勝とバトンパスはどうでしたか
バトンパスは予選も決勝もほぼ同じ感じで佐野さんに引っ張ってもらいながら、自分のスピードを殺すことなく、バトンの勢いを殺すことなくできました。
――日本選手権リレーに向けた意気込みは
今回のインカレで優勝したこともあり、日本選手権リレーでも優勝をして2冠を達成できるように頑張りたいです。
――男子4×100メートルリレー、男子100メートル決勝時に疲労はありましたか
リレーの決勝の時も疲労はあったのですが、まだ大丈夫でした。
――100メートルの決勝時は疲労が結構きてましたか
体は結構キツかったのですが、リレーで優勝していたので肉体的な疲労と精神的な疲労があるとしたら、精神的な疲労が回復していたので、その分しっかり走ることができました。
――最終日に臨むにあたり、疲れは取れていましたか
きょうは本当にきつかったですね。
――200メートル準決勝では最後に流していましたが
準決勝はいい形で前半入ることができ、カーブを先頭で抜けることができたので、そこからできるだけ体の無駄な力を抜いて、スピードを落とさせる形で走りました。
――決勝はどのようなレースプランでしたか
決勝は自分の内側の選手に走力があるので、無理に逃げる意識はなかったです。どちらかと言うと外側の選手に引っ張ってもらいながらと思っていたのですが、意外と内側の選手にまくられるのが早かったので、焦って力みが出てしまいました。コーナーを抜けての加速からゴールまでの局面でリラックスした走りができず、力を使ってしまいました。
――後半の走りで課題はありましたか
準決勝は流して20秒92だったのですが、全然キツくなかったです。決勝はそれよりもタイムを落としているのですが、相当キツかったので、キツい200メートルだとタイムが出ないのが分かっていました。キツくなる走りを後半にしてしまったので、前半からの流れが要因であると感じています。
――200メートルにおける今後の課題は
100メートルではレースをまとめることができるようになったのですが、200メートルではレースによって走りにばらつきがあるので、自分の練習してきた走りをどのレースでも同じようにするのが大事だと思います。
――大会を通じて水久保漱至選手(城西大)と走ることが多かったですが、その部分はどのように感じていましたか
まだ彼とは実力に差があると感じているので、意識しないようにではないですが、前に出られたら前に出られたでいい。そのような展開を受け入れてレースに臨みました。
――大会を通じて3種目に入賞したことは、どのように捉えていますか
昨年度も日本インカレに200メートルに出場したのですが準決勝敗退に終わっていて、全国レベルの試合で準決勝を抜けることが難しかったのですが、それを100メートルと200メートルのどちらも通過することができたのは評価できると思います。
――今後に向けての意気込みを最後にお願いします
今年はまだいくつか試合があるので、日本選手権の参加標準記録を突破できるように修正できるポイントを修正して臨みたいと思います。
津川瑠衣(スポ1=東京・八王子学園)
――まず400メートルについてお伺いします。400メートルはどんな位置づけで臨みましたか
私はもともとベストがランキングには入っていなかったので、磯先生(繁雄監督、昭58教卒=栃木・太田原)もおっしゃっていたのですが、400メートル障害につなげるような走りをしていこうと思って走った結果、いい記録がついてきたのでよかったです。
――予選では自己ベスト更新ながら余裕が見られました。調子はよかったですか
そうですね。調子は結構上がっていて、うまく走れたかなと思います。
――課題に挙げていた序盤での攻めの姿勢が印象的でしたが、どんなレースプランを立てていましたか
最初から300メートル地点まではイーブンでいって、その後ラストの100メートルで上げていこうというレース展開を考えていました。
――実際にそのレースプランはどれくらいうまくいきましたか
実際にかなりはまったのでよかったと思います。
――全体的に1年生の出場が多く、予選の組では半分を占めました。同級生のことを意識することはありましたか
同じ組にも同級生がいたので、同級生には負けないようにと頑張りました。
――1年生で決勝の舞台に立った率直な気持ちを教えてください
自分の走りがはまって、ベストも更新して決勝に残ることができたのはうれしかったですが、決勝自体で記録を出すことができなかったので、その点についてはまだまだ力不足だと思いました。
――決勝ではどんなレースプランを描いていましたか
予選と同じようなレースプランを考えてはいたのですが、なかなか思うように走れなくて、体力も予選のような走り方ができなくて最後ばててしまったのでそこがすごく悪かったかなと思います。
――日本選手権でも活躍する選手と共に戦ってどんなことを感じましたか
レベルの差をすごく感じて、私自身400メートルの走り方やスピードがまだないのでそこの差を感じたので、ここからもっと練習を頑張らないといけないなと思いました。
――次に400メートル障害について伺います。400メートル障害での目標はありましたか
400メートル障害は優勝を目指していました。
――予選の走りを振り返っていかがですか
風がかなり強くて、1台目で自分の利き足で入れなくてバランスを崩してしまったのですが、そこから冷静さを取り戻してうまく走れたのでよかったです。
――1台目のハードルを倒したときの心境は
そのような経験が今までなかったのですごく焦りました。
――その後追い上げることができた要因は
1台目を倒した後に2台目はうまく入れて、冷静にこれから上げていこうと前を追えたので、冷静になれたことが一番よかったかなと思います。
――決勝では自己ベストに迫るタイムを記録しましたが、調子はいかがでしたか
少し右のハムに違和感があったのですが、最後まで自分の歩数で走り切ることができたのでよかったと思います。
――前半、隣のレーンのイブラヒム愛紗選手(札幌国際大)が飛ばしていて差が開きましたが焦りはありましたか
もともとイブラヒムさんは前半飛ばす選手で、私は後半から上げるタイプなのでその点に関して焦りはあまり感じなかったです。
――終盤に前との差を追い上げましたが、やはり後半勝負と考えていたからでしょうか
はい、そうです。
――初めての対校戦で、さらに小山佳奈選手(スポ4=神奈川・橘)とともに表彰台に上ったことをどう受け止めますか
できればワンツーで表彰台に上りたかったので、それは達成することはできませんでしたが小山さんと一緒に表彰台に上ることができてすごくうれしかったです。
――最後に、4×400メートルリレーについてお伺いします。予選の走りを振り返っていかがですか
予選は自分の走りをしたつもりではあったのですが、やはり後ろから同学年の青学大の選手が追いかけてきて最後抜かれてしまったので、その点に関しては少し悔しかったです。
――予選と決勝で走順が変わった理由を教えてください。
小山さんが4年生でラストなので、ラストに締めくくりということで小山さんが4走になりました。
――ご自身の役割をどのように認識していましたか
3走だったのでできるだけ他大学との差を広げることを意識して走っていました。
――4走の小山選手にどんな位置で渡したいと考えていましたか
小山さんには先頭で渡したかったです。
――一時6位だったところから2位まで順位を押し上げましたが、ご自身の走りを振り返って
前半はいい入りができたのですが、後半は前半のスピ