IAAF世界リレーが今年は神奈川県の横浜国際総合競技場で開催された。4×100メートルリレーや4×400メートルリレー(マイル)の定番種目から、シャトルハードルリレーや2×2×400メートルリレーといった珍しい種目も行われ、会場は大きく盛り上がった。この世界リレーの日本代表に早大から唯一選出されていた伊東利来也(スポ3=千葉・成田)は男女混合マイルに出走。アジア選手権に続いて国際舞台を駆け抜けた。
伊東が任されたのは1走。200メートル付近で外側を走るパプアニューギニアを交わすと、その後もイタリアやポーランドを前に見ながら追っていく。自国の声援を背に後半も粘り抜いた伊東は、2番目で2走の青山聖佳(大阪成蹊大AC)にバトンを渡した。その後の日本チームは2走で5位に落ちると稲岡真由(RUN JOUNEY)、北谷直輝(東海大)も順位を上げることはかなわず、5位でレースを終えた。予選落ちとなったものの、日本チームがマークした3分19秒71は昨年の実業団・学生対抗でマークされた3分20秒04を更新する日本最高記録。さらに全体で11番目のタイムとなったため、上位12カ国に与えられるドーハ世界選手権の出場権も獲得した。
『JAPAN』のユニホームを背負い、日本の声援を受けてトラックを駆け抜けた伊東
レース後には日本陸連のインタビューに「1走ということで少しでもいい位置でバトンを渡すことが与えられた役目だったと思うが、いい走りができたかと問われれば、僕の中では疑問の残る走りだったし、悔しさもある」とコメントした。4月のアジア選手権、そして今回の世界リレーを経験した価値は非常に大きいものだろう。この舞台での活躍を手に、さらなる成長を見せてくれるに違いない。
(記事、写真 岡部稜)
結果
▽男女混合4×400メートルリレー予選
日本 3分19秒71(3組5着) 日本最高記録
(★伊東―青山―稲岡―北谷)