16人が自己記録更新。指揮官「(全日本へ)いいきっかけになれば」

陸上競技

 全日本大学駅伝対校選手権(全日本)に向けて、練習の一環で早大長距離競技会が行われた。5000メートル、1万メートルの二つの組に別れての出走となり合計で16人が自己記録を更新。チーム全体として全日本への弾みとした。

 5000メートルに出場したのは、大木皓太(スポ3=千葉・成田)や本郷諒(商2=岡山城東)ら8人。1000メートルを3分切るペースで集団は進む。大木が先頭で集団を率いたが、3000メートルを過ぎて佐藤晧星(人1=千葉・幕張総合)がトップに躍り出る。さらに最後の一周で、本郷が前に出ると大木もスパートをかけデッドヒートに。最後は大木が先にゴールしたが、本郷は14分47秒54で自己記録を更新した。また、佐藤晧も14分52秒34で自己記録を更新。先頭に出るという気概を見せた本郷や佐藤晧は、指導陣への良いアピールとなっただろう。

デッドヒートを繰り広げる、大木(右)と本郷

 次に行われた1万メートルには18人が出走した。練習の一環であったため、最初の5000メートルは一定のペースで走り、一度落としてから徐々にペースを上げ、残り1200メートルで追い込むという内容だった。二つの集団に分かれ、それぞれの調子に合わせて行われた。前の集団は車田颯(スポ4=福島・学法石川)が引っ張り、小澤直人(スポ4=滋賀・草津東)、新迫志希(スポ3=広島・世羅)、宍倉健浩(スポ2=東京・早実)、太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)、千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)、中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)、半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)というメンバーとなった。5000メートルを14分30秒前後で通過すると、集団はペースが遅くなる。その後、中谷が当初の予定より早くからペースを上げ、それに対応したのは宍倉、千明、半澤、太田直の四名だった。さらに中谷がギアを上げると、太田直と半澤が離されてしまう。最後は中谷、千明、宍倉のスパート合戦になったが、中谷が勝ち切り1着でのゴールとなった。

車田が集団を引っ張った

 出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)では総合10位と苦汁をなめた早大。チーム内に充満していた浮ついた部分は一切なくなり、引き締まった雰囲気へと変わっているという。ただ、出雲の惨敗で自信を失っていることも否めず、相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)は「きょうのレースがいいきっかけになればいいと思います」と今回のレースを評価した。また、ケガで出雲に間に合わなかった千明や宍倉、約2年ぶりの自己記録更新となった車田の復調もチームにとっては好材料だ。「準備は着々とできています」(相楽駅伝監督)。早大はすでに全日本へ向け再スタートを切っている。 

(記事 平松史帆、写真 宅森咲子、今山和々子)

結果

▽男子5000メートル

大木皓太(スポ3=千葉・成田)   14分45秒99(1着)

本郷諒(商2=岡山城東)      14分47秒54(2着)自己新記録

佐藤晧星(人1=千葉・幕張総合)  14分52秒34(3着)自己新記録

茂木凜平(スポ1=東京・早実)   14分54秒26(4着)自己新記録

岡田望(商4=東京・国学院久我山) 14分59秒07(5着)

黒田賢(スポ2=東京・早実)    15分14秒81(6着)

河合陽平(スポ1=愛知・時習館)  15分16秒22(7着)

茂原將悟(法1=群馬・高崎)    15分17秒15(8着)

渕田拓臣(スポ2=京都・桂)    DNS

▽男子1万メートル

中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)      29分07秒77(1着)自己新記録

千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)     29分10秒27(2着)自己新記録

宍倉健浩(スポ2=東京・早実)        29分19秒98(3着)

車田颯(スポ4=福島・学法石川)       29分24秒15(4着)自己新記録

半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)      29分25秒05(5着)自己新記録

太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)      29分26秒60(6着)自己新記録

小澤直人(スポ4=滋賀・草津東)       29分34秒44(7着)自己新記録

遠藤宏夢(商3=東京・国学院久我山)     29分39秒27(8着)自己新記録

清水歓太駅伝主将(スポ4=群馬・中央中教校) 29分40秒71(9着)

伊澤優人(社3=千葉・東海大浦安)      29分44秒03(10着)自己新記録

三上多聞(商3=東京・早実)         29分46秒49(11着)自己新記録

向井悠介(スポ1=香川・小豆島中央)     29分50秒40(12着)自己新記録

吉田匠(スポ2=京都・洛南)         29分58秒90(13着)自己新記録

山口賢助(文1=鹿児島・鶴丸)        30分12秒10(14着)自己新記録

室伏祐吾(商1=東京・早実)         30分16秒19(15着)自己新記録

新迫志希(スポ3=広島・世羅)        30分39秒75(16着)

住吉宙樹(政経2=東京・早大学院)      32分15秒14(17着)

大木                     DNF

コメント

相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)

――きょうのレースの目的は

全日本(全日本大学駅伝対校選手権)への実践練習で。いつもは記録会ではなく昼間に練習だったんですが、全日本の距離が短くなったこともあり、今年みんなが1万メートルを走れていなかったということで走りました。

――前と後ろで別れてレースが進められましたが、そちらに関しては

レースを想定して、色んなレベルや体調に合わせて、出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)が終わってからもあったので、それを考えて行いました。

――今回の結果に関しては

目に見えるかたちで自己ベストが出ましたのは良かったです。ただ、きょうは気候が良かったですし、狙ったレースではなかったので、狙った練習ができて後半に追い込めたのは良かったと思います。

――1年生がやはり元気がある様子でした

上級生は指示通りで、下級生は若いので指示を越えて走ったのでそのようなかたちになりました。ただみんな、力はあると感じました

――出雲が終わってから、2週間経ちましたが、チームの状況や雰囲気はいかがですか

浮ついていたところが無くなって、引き締まった部分も感じます。ただ、狙っていた所に届かなかったので自信を失っていた部分もありました。出雲に関して、記録会で千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)や吉田匠(スポ2=京都・洛南)も自己ベストを出していたので、コンディショニングは間違ってなかったということは話しました。油断はしてはいけないけど、自分たちがやってきた練習は否定しないで頑張ろうと再スタートを切りました。きょうのレースがいいきっかけになればいいと思いますし、油断はしないで本番まで持っていきたいと思います。

――きょう出場されなかったメンバーに関して

別メニューで調整しています。ケガとかもあって流れが違ってきているので、別のメニューとなっています。

――全日本へ向けてお願いします

出雲で悔しい思いをしていますし、去年はシードを落としているのでそこの借りは返したいと思います。その準備は着々とできています。学生には言っていますが他のチームの情報など耳に入ってきますが、まずは自分たちの力をしっかり出すことに集中して、戦う準備をしたいと思います。

――全日本の区間変更がありましたが、そちらはいかがでしょうか

今年のチームに関しては1年生が多いこともあって、1年生でもチャレンジしやすい距離になっています。そういう意味では、ヒットしていると思います。ただ、戦略的な部分に関しては1年目ということで読めないところがあるので、他の学校を気にせずに、自分たちのいい所を出すにはどうしようかという所を考えたいと思います。

車田颯(スポ4=福島・学法石川)

――きょうのレースの位置付けは

個人的に最上級生として引っ張って、あまり記録を出すとか順位を狙うとかではなく、しっかり監督(相楽豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)から指示のあったペースを引っ張りきるということで、駅伝でいざ単独走したときに一人で走れるように、誰の力も借りずにできるだけ試合に近いペースで最後の方まで引っ張ってペースメーカーをすることがきょうの課題だったので、それをしっかりできたのできょうはよかったと思います。

――監督から指示されていたペースというのは

5000メートルまでできるだけ試合と同等な速さのペースで行って、そこから一回ペースを落ち着かせて、最後にしっかりとスパートするという指示を受けていました。

――仰ったように前半は引っ張る展開でしたが、その走りを振り返るといかがでしたか

自分の中ではペースの変動がなく、しっかりと良いペースで5000メートルまで引っ張れたので、そこはよかったと思います。

――後半の粘りについてはいかがでしたか

全日本(全日本大学駅伝対校選手権)も箱根(東京箱根間往復大学駅伝)も含めて、10キロ以上の区間がほとんどになるので、それをしっかり走り切るために、1万メートルで出し切ることのないようにきょうは走りました。

――ゴール後には笑みを浮かべていました

自己ベストだったらしいんですけど、そこまでいくとは思ってなかったので、ちょっと自分でも驚いたという感じですね。

――きょうの結果で手応えをつかめたでしょうか

一応きょうは練習の一環として出ているので、きょうの練習がうまくいったから、いざ全日本も箱根もうまくいくと決まったわけではありません。別にきょうに向けて特別調整したということはなくて、二週間後が本番で、まだ自分を追い込む練習をする時間も残っているので、きょうの疲労はできるだけきょうのうちに抜いて、あしたあさってはもう少し練習を頑張って、それで残り一週間近くになったらしっかり調整していければと思っています。

――練習の具合はいかがですか

監督の指示があって、この記録会の10日前くらいから毎日の基本的な練習の量を意図的に増やすようにという指示でした。僕は練習を人より多くするというのがあまり得意ではないんですけど、数日間だけ絞って、そこだけは人より多めにという日を作れたので、その成果がこれから出るといいなと思います。

――全日本への意気込みをお願いします

しっかりきょう課題としていた自分でペースを作るということをしっかり全日本の舞台でも発揮できればと思います。

宍倉健浩(スポ2=東京・早実)

――今日の試合の位置付けはどのようなものでしたか

毎年この時期は1万2000のビルドアップを練習をします。今年は1万メートルのタイムを持ってる人が少なかったので、記録会という形で設定タイムを作って、1万の練習という形で、そんなに練習などもしないでやりました。

――具体的な設定タイムはありましたか

元々3000メートルを8分40秒前後で入って5000がそれで14分40ぐらいで、それから1回落として3分10ぐらいまでにして3分まで上がっていって、ラストの1200をフリーという形でした。実戦に近い前半突っ込んで、1回落としてから最後上がっていく実戦形式の練習でした。

――1年ぶりの1万メートルのレースとなりましたが走りにくさなどはありましたか

いや特にありません。最近練習もつめてきて、ケガから復帰できていたので走りにくさなどなどはなくて余裕を持っていけました。ただラストがやはり練習が他の人よりもつめていなかった部分で足が固まってしまったかなと思います。

――記録に関してはいかがでしょう

練習期間が今、1ヶ月ぐらいなのですがその状態ではよく走れたのかと感じていて、最近練習の感覚もすごく良くて、欲を言えばベストは出したかったですし、ラストでも中谷(雄飛、スポ1=長野・佐久長聖)、千明(龍之介、スポ1=群馬・東農大二)と勝負をしたかったですが現状では良い走りができたのかなと思います。

――出雲駅伝(出雲全日本大学選抜駅伝)の時はまだ走れてない状態だったのですね

出雲のメンバー選考の時はまだ走れてなくてメンバーに入ることもできませんでした。出雲は走ることができなかったので練習をつんで、そこから全日本(全日本大学駅伝対校選手権)と箱根(東京箱根間往復大学駅伝)しか残っていなかったのでとりあえずまずは全日本駅伝のメンバーに入るために前回の5000メートルの早大記録会である程度の記録で走って、1ヶ月弱全日本向けて練習する中で今日のレースで良い走りができたのかなと思います。

――現在の状態は上向いてきていますか

夏合宿が練習できなくて復帰して3週間ぐらいで試合に出ることになって状態は良くなってはいましたがまだ練習がつめてなくて後半ラップを落としてしまいました。ただまたそこからまた2週間しっかり練習をつむことができて、今日は後半もラスト勝負はできませんでしたが9000までは勝負できたのかなと思っています。

――全日本駅伝も近づいていますが走りたい区間はありますか

今年は区間の距離も変わったので監督がどういう作戦で配置を組むかが全然分かりません。自分は任された区間を去年みたいに失敗するのではなく、チームに貢献する走りができればいいのでどこを走りたいとかはなくてその区間でしっかり3番以内を目指して走りたいな思います。

――距離変更はどう感じていますか

そんなに意識していないのでどんな距離でも自分の力を出すことが1番かなと思っていて、去年はその面ができずチームに迷惑をかけてしまったので、今年はしっかり自分の走りをしてチームに貢献できればと思います。

――今後に向けて

まず全日本があるのでそこで、チームの目標が3位以内なので区間3番以内で走ってチームに貢献したいです。最終的に箱根で勝負をしたいなと思っているのでそこからまた作り直してしっかり夏練習がつめなかった分を取り戻すようにしていければなと思います。

太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)

――出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)が終わって2週間ほど経ちますが、調子などはいかがですか

調子は1回少し落ちたんですけど、徐々に上がってきたという感じです。

――練習の雰囲気などはいかがですか

出雲が自分たちの中でも「もうちょっと戦えるんじゃないか」というような雰囲気だったというか、「何とかなる」という風に自分は思ってしまっていたので、そういう気持ちを変えて。後は歓太さん(清水駅伝主将、スポ4=群馬・中央中教校)から「このままじゃやばいという雰囲気を持て」と言われていたのでそこは緊張感がより増したかなと思います。

――きょうのレースの位置付けというのはどういうものでしたか

全日本(全日本大学駅伝対校選手権)に向けての1つのポイントとして、調子を上げるための練習でした。

――レースプランはありましたか

5キロまで突っ込んで、1回落としてからもう1回上げるというつもりだったんですけど中谷(雄飛、スポ1=長野・佐久長聖)が思ったより早く上げたので自分の思っていたレースとは違うレース展開になりました。上がったタイミングでは反応できたんですけど、もうちょっと耐える力がないといけないなとは思いました。

――設定タイムなどはありましたか

5キロが14分30秒前後で、そこから1回(1キロ)3分5秒くらいまで落として、ラスト1200メートルはフリーという感じでした。

――実際のレースはいかがでしたか

余裕持っていって、中谷がラスト3000メートルくらいで上げた時は1回反応できたんですけど、ラスト2000でもう1回上がった時に我慢しきれなくて離れていってしまって。そこからはある程度のペースで押せたんですけど、半澤(黎斗、スポ1=福島・学法石川)が離れてきた時に、毎回半澤と競っているので今回は自分の中で「早めにスパートして半澤を離して勝とう」というプランを考えていました。でもラスト800で上げた時に耐えれないというか、そのペースを保てなくて、またラスト勝負になって負けちゃったというのがあるのでそこは悔しい部分です。

――やはり同学年の1年生を意識されていましたか

そうですね。

――自己ベストを大きく更新されました。その結果についてはどのように捉えていますか

練習の一環だったので、記録を狙うというよりはレースプラン重視でいったのでそんなにこの記録で過信することはしないようにします。

――全日本に向けて一言お願いします

出雲の悔しさがあるので、それをしっかり晴らせるように。自分もチームの3番というところに貢献できるような走りができればいいと思っています。

千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)

――記録会の目標タイムは事前に定められていましたか

2つのグループを作って。前半のグループは最初の5000メートルを速いペースで入って、5000メートルから6000メートルで落として、残り4000メートルで少しずつペースを上げていくという練習でした。設定タイムとしては、29分20~30秒の予定で。5000メートルを速く入れたんですけど、残り3000メートルまでかなり余裕を持てて走れていました。そこで中谷(雄飛、スポ1=長野・佐久長聖)が出たので、僕もついていって。あとは中谷との勝負だと思っていたのですが、最後は負けてしまいました。ですがラスト3000メートルは、試合のようなかたちで(スピード)を上げることができて良かったと思います。

――5000メートルは何分何秒で、など途中経過の具体的なタイムは定められていたのですか

目安としては14分30秒ぐらいで最初の5000メートルを入って、そこから(1000メートルを)3分10秒まで落として、またどんどん上げていって、ラスト1200メートルで各自フリーという予定でした。

――後半からペースアップするかたちだったと思うんですけど、体力的に余裕もあったのですね

5000メートルから7000メートルは3分5~6秒に落としたので、そこでかなり余裕が戻って。後半落とした分、前半よりもラスト3000メートルを上げることができました。その2000メートルの休みがあったところは、今回ラスト3000メートルを上げることができた1つの要因だと思います。

――今回自己ベストが出ましたが

今回は普通のレースではありえないような展開だったので、これは1つの参考タイムだと捉えていきたいと思います。

――現在の足の調子は

出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)のときの痛みは完全に消えているので、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)に向けて今練習を積んでいます。

――全日本には問題なく間に合いそうですか

はい、行けると思います。

――では全日本に向けて意気込みをお願いします

他の1年生は出雲がデビュー戦になって、僕だけ記録会に回ってとても悔しい思いをしました。チームとしても不本意な結果で終わってしまったので、今回の全日本では僕自身も走って、チームの流れを変える走りをしたいです。僕が入ったからチームの調子が上向きになったと思ってもらえるように、頑張っていきたいと思います。

中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)

――本日のレースはどのような狙いを持って臨みましたか

練習の一環という風には言われていたのですがペース的には自己ベスト記録が狙える感じだったので練習とは言うもののしっかりと試合のイメージを持って臨みました。

――出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)が終わってからここまでどのように練習してきましたか

ここまでいい形で練習を積めてきていて練習パターンも色々と変えてみたりして、朝は全体に合流して集団走ではなく、相楽さん(相楽豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)にお願いしてクロカンを1人で走ったり、流しもスピードをつけるという意味でも100メートルや200メートルではなく400メートルを1本60秒くらいで走るようにしてずっとやっています。例えレースで64秒くらいで突っ込んでも余裕を持って走ることができると自分自身考えていて続けてきたので、きょうも始めから上手くハマったというかしっかりと成果を出せたかなと思います。

――調子はいかがでしょうか

3~4日前から足底と踵の付け根のあたりくらいが違和感というか、気になっていて練習量を落として休んだりケアしたりしていたので量としては直前で少し落ちてしまったのですが、積めてはいたのできょうのウォーミングアップも身体が動いて調子がいいかなと感じていたのでそのまま結果としてしっかりと出たのかなと思います。

――その違和感のほうはきょうはどうでしたか

そうですね、きょうは違和感や痛みも感じていないのでこれからしっかりとケアをしてダメージを残さないようにしないといけないと思います。

――レースの展開についてはいかがでしたか

当初は残り2000メートルから上げて(1000メートルあたり)2分50秒台でまとめられたらいいかなと思っていたのですが余裕もあったので残り3000メートルあたりから徐々にペースを上げました。最初の3000メートルは想定より早く入ったものの自分では調子の良さを感じていて残り2000メートルあたりから宍倉さん(健浩、スポ2=東京・早実)が来て少しヤバいなと思ったのですがいい感じでそこでペースを上げていくことができて、最後の1000メートルも思い切ってしっかりといけたので良かったと思います。

――やはり1着を取ることにはこだわっていたのでしょうか

そうですね、(学年としては)一番下ですけど誰にも負けたくない気持ちはもちろんあるので、最後も少ししんどかったですけどそういう思いで走っていたので気持ちの面でしっかりと粘ることができたと思います。

――上位に1年生が多く入りました

やはり僕らの代で盛り上げていきたいという思いがありますし、みんな1年生の中でも1年生だからといって消極的になるのではなくて僕らの中からチームに刺激を与えていけるようになれればいいなというのはあると思うので、それがレースの中でも表れたのかなと思います。きょう1年生も結果はよかったと思うのですがこれで満足していたらまた出雲のようになると思うので、それぞれもちろん自分自身も嬉しい気持ちもあるのですが明日からまた切り替えてやっていければいいかなと思います。

――ご自身のタイムについてはどのように捉えていますか

タイムはレース展開次第だと思っていてきょうの展開なので良くも悪くもないという風に捉えていますし最低限自己ベストタイムは出したいと思っていたのでそれは良かったと思います。また、28分台までもう少しというところまで来ていてきょうのレースで28分台で走るという感覚も掴めたので先に繋がるいい結果になったと思います。

――今シーズンここまでを踏まえて、これからどこを強化していきたいと考えていますか

僕自身ではスタミナを強化していかないと距離には対応できないと思っているので脚づくりとかを重視してやっていければいいかなと思っていますし、そのためにはクロカンとかを走らないと強化していけないのかなと感じているのでそこは継続して地道に練習を積んでいってその形として全日本(全日本大学駅伝対校選手権)で結果を出せればいいかなと思います。

――全日本に向けて意気込みと目標をお願いします

出雲は3区で区間4位ということで自分からするととても満足のいく結果ではなく詰めも甘くて納得のいくような走りはできなかったので全日本では任された区間でしっかりと区間賞取るくらいの勢いの走りができればいいと思いますし、自分の区間で流れを作れるような走りができればと思っているのでまずは任された区間で監督が考えているような走りが僕自身できたらと思います。

半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)

――出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)が終わって約2週間です。体調はいかがですか

出雲が終わって1週間くらい休ませてもらって、身体的にも精神的にもしっかり休んで、練習できるような状態を作ってから練習を始めたので、今練習を始めて1週間くらいです。体はよくなりました。

――緊張されていましたか

感じてはなかったんですけど、多分自分が思っているよりも緊張していて、走り始めもすごく調子がよくて、走ってる時はこれいけるなと思っていたんですけど…。レースが動いたときに体に力が入ってしまって、そこで集中が切れて、緊張していたんだなとそこで(初めて)感じました。そこからは力が入らなくなって…という感じです。

――きょうのレースの位置付けを教えてください

きょうのレースは始まる前から2つグループがあったんですけど、どちらで走るかは決めていなくて、スタートギリギリに前(のグループ)で行くと決めました。やっぱり全日本に向けてしっかり結果を残さないと行けないので。前のグループで行かないと、全日本が見えてこないなと思ったので、前で行こうと決めました。

――きょうのレースで目標タイムはありましたか

29分半切りくらいでいければいいなと思っていたので、(きょうの結果は)丁度くらいです。

――自己ベストを出せたことについてはいかがですか

夏合宿とかで練習していても、自己ベストは出るなと思っていたので、タイムというよりは前とのタイム差が開いてしまったので、そこが課題というか、悔しかったです。

――レース全体を振り返っていただけますか

まだ出雲が終わって、練習を再開して1週間ちょっとで、体ができていない状態で走ったので、課題の方が多かったですけど、最低限にはまとめられた走りができたかなと思っています。ここから2週間またしっかり練習して、全日本走れたらいいなと思います。

――残り1500メートルで前の3人に離されてしまいました

(残り)3000メートルでペースがぐんと上がって、そこまではまだ落ち着いていたんですけど、1000(メートル)ずつくらいで、3000、2000とペースが上がっていったのできつくなってしまって。毎回言っていることなんですけど、ラスト粘れるかというところが課題だったので、またきょうも同じことをやってしまったなと感じていて、またそこが課題かなと思います。

――最後のスパートは見事でした

やっぱりラストは負けられないと思っていたので。前を走っていた直希(太田、スポ1=浜松日体)には絶対負けたくないと思ってたんですけど、後ろから車田さん(颯、スポ4=福島・学法石川)が来て、そのペースに対応できずに、最後差し切れなかったので、自分が自信を持っているラストスパートで勝ち切れなかったというのは少し悔しいです。

――余力はなかったということですか

離れたときくらいからいっぱいいっぱいでした。

――全日本(全日本大学駅伝対校選手権)に向けてお願いします

まずは出雲失敗してしまったのでしっかりリベンジしたいのと、大学内での競争も今すごく激しくなってきているので、まずはメンバー8人に入って、次は自分の走りでチームの3位以内という目標に貢献できるようにやっていきたいなと思います。