トラックシーズン初戦は自己ベスト連発も優勝逃す

陸上競技

 強い風が吹きつける中行われた東京六大学対校大会。対校戦初戦となる今大会、早大は総合優勝を目指して挑んだ。5000メートルの太田智樹(スポ3=静岡・浜松日体)や走幅跳の中村健士(スポ3=東京・調布北)など6つの自己ベストを記録した一方で、100メートルや4×100メートルリレーの2位など、勝ち切れない種目もあり、男子は総合2位で終わった。また、ことしから女子でも対校戦を実施。400メートル障害の小山佳奈(スポ2=神奈川・市橘)など4種目で優勝し、女子は総合優勝を果たした。ことしの競走部のスローガンは『自律した個から強い早稲田』。主将の古谷拓夢(スポ4=神奈川・相洋)は新チームに関して「結果だけではなくて、人間性の部分でもしっかりとした組織を作っていけたら」と語った。期待のルーキーも加わり、本格始動した2018年競走部。アジア競技大会やU20世界選手権も開催されることし、選手たちはどこまで飛躍するのだろうか。競走部の新たな1年が始まった。

(記事 平松史帆)

★シーズン初戦はほろ苦い結果に

昨年全カレで入賞した吉田

 強い風の舞う中行われた男子3000メートル障害。早大からは対校戦で吉田匠(スポ2=京都・洛南)、大木皓太(スポ3=千葉・成田)、オープン選手として岡田望(商4=東京・国学院久我山)の計3人が出場した。レースはスタート直後、吉田が先頭に立ち、集団を引っ張る展開に。大木、岡田もそれに続き、最初の1000メートルは2分58秒と好記録を望めるタイムで通過。冬季練習中に障害練習はほとんど入れていなかったが、ブランクを感じさせない走りで各選手が軽やかに水濠や障害を飛び越えた。しかしその後は強風に足を阻められ、まず岡田が脱落。集団は吉田、大木と法大の2選手という4選手のマッチレースとなる。法大の2選手が前に出ると集団はばらけ、吉田、大木の両選手は必死の表情で前を追った。しかし、最後まで追いつくことはできず、吉田は3位、大木が4位で後に続き、岡田は7番目でフィニッシュ。悪コンディションではあったが各選手共に自己記録から20秒近く後れをとり、やや物足りないレースとなった。それでも「障害の感覚をつかめた」(吉田)と、決して全てが悪かったレースではない。次回の対校戦である関東学生対校選手権(関カレ)に向けて、それぞれの走りを磨いていくことだろう。

(記事 岡部稜、写真 斉藤俊幸)

★優勝ならずも、雨宮が自己記録を更新!

自己ベストを更新した雨宮

 男子砲丸投には部内唯一の投擲ブロック選手である雨宮巧(社3=山梨・巨摩)が出場した。3投目に自己記録を18センチ更新する14メートル83をマーク。3投目までをトップで折り返し、トップ8で争われる4投目以降の試技に臨んだ。しかし「3投目を投げてから15メートルは出ると思ったので、そのあと続かなかったのが良くなかった」(雨宮)と振り返るように、その後は記録を伸ばすことが出来ず、天野光汰(法大)に首位を譲ってしまう。2センチというわずかな差で優勝を逃す結果となった。納得のいく結果ではなかったかもしれないが、6回の試技中、半数以上これまでの自己記録を超える力強い投げを披露した。「3月の鹿児島合宿でスピードを上げる練習をしてきて、その成果が出てきている」と雨宮は手応えをつかんでいる。関東学生対校選手権(関カレ)で16メートルを記録することを今季の目標としている雨宮。その記録は関カレで上位入賞を狙えるものだ。2015年の和歌山インターハイ6位入賞の実績を持つ実力者の伸びしろは計り知れない。目標を達するべく、雨宮の努力は続いていく。

(記事 岡部稜、写真 宅森咲子)

★飯島が会心のスパートで制す

昨秋、自己ベストを久しぶりに更新し、調子を上げている飯島

 男子1500メートルに出場したのは飯島陸斗(スポ3=茨城・緑岡)と齋藤雅英(スポ3=東京・早実)。風が吹き荒れる中行われたレースは選手たちがけん制し合い、1周目が70秒を超えるスローペースでスタートした。早大の両者は終始先頭の背中が見える位置で走り、前に出る機会を伺う。徐々にペースは上がっていき1000メートル通過を合図にペースが一気に上がった。「余力を残して走れていたのでラスト300メートルで勝ちを確信した」と振り返る飯島は残り150メートルで先頭に並ぶと猛烈なスパート合戦を制し優勝。齋藤は飯島らのロングスパートに対応することができず5位でフィニッシュした。今大会はタイムよりも結果が求められるため、前半から戦略的なレース展開に。最後は冬の間、距離とともにスピードを磨いた飯島が会心のスパートを披露した。しかし齋藤も実力者なだけに、日頃から互いに切磋琢磨し、より一層の成長を期待したい。トラックシーズンはまだ始まったばかりだ。

(記事 斉藤俊幸、写真 佐藤詩織)

★今季初の4継は課題の残る結果に

1走のルーキー佐野から2走の髙内へのバトンパス

 4×100メートルリレー(4継)には男子のみが出場した。第1走者は期待の新入生である佐野陽(スポ1=埼玉・立教新座)。周囲の走者に後れを取ることなく、安定した走りでバトンパスへ。やや詰まり気味になったものの、第2走者の髙内真壮(スポ3=栃木・作新学院)は滑らかに加速し、中盤以降、他のチームを追い上げる。第3走者の根岸勇太(スポ4=千葉・成田)はバトンをもらうとカーブで粘りの走りを見せる。第4走者の古谷拓夢(スポ4=神奈川・相洋)にバトンが渡った時点で早大は2位。古谷は1位の法大に食らいつくが、ゴール手前では向かい風の影響からか失速してしまう。惜しくも及ばずそのまま2位でフィニッシュした。
 今回、新チームとしては初めての4継であったが、メンバー変更があり急造チームでの出場となった。風が吹き荒れる中、ほとんど初めてバトンをつなぐ箇所もあったものの、すべて大きなミスなくつながった。しかし、髙内が「1位を取れなかったことはすごく悔しい」と話すように、この結果には決して満足していない。今後の練習でバトンパスの技術も向上し、関東学生対校選手権ではより高いパフォーマンスを見せてくれるだろう。上位での激闘を見せ、この悔しさを晴らしてくれるに違いない。

(記事 加藤千咲、写真 佐藤詩織)

★男女でW優勝。西久保は3連覇達成

大会3連覇した西久保

 強い風が吹きつける中行われた800メートル決勝。女子は竹内まり(教3=愛媛・松山西中等)が、男子は谷原知己(スポ4=神奈川・希望ヶ丘)、西久保達也(スポ3=埼玉・聖望学園)が出場した。
 竹内は序盤から集団の前方でレースを進めた。2周目に入ったところで先頭集団は竹内を含めた3人に絞られる。高石涼香(東大)の後ろにぴたりとついてチャンスを伺うと、最後の直線のラストスパートで1位に浮上。見事優勝し、女子総合優勝に貢献した。
 続いて行われた男子決勝。西久保はラストスパートで抜くという作戦のもと集団の後方につけると、後半から徐々に順位を上げ、700メートル地点で2位に。ホームストレートで田島直人(慶大)との激しいスパート合戦を制し、優勝を勝ち取った。レース後はスピードが課題としながらも、「スパートをきょうは意識していたので、そこで競り勝てたのは大きかった」(西久保)と振り返った。谷原は序盤、集団の中ほどに位置取るも、その後大きく順位を上げることができず。結局、2分01秒36の6位でゴールした。
 この大会の800メートルでは負けなしの西久保だが、「ここまで来たら4連覇を目指していきたいと思います」とその目はすでに未来を向いている。今シーズンの目標として掲げた800メートル46秒台、関東学生対校選手権、日本学生対校選手権、日本選手権での優勝に向けてまずは幸先の良いスタートを切った。

(記事 佐藤詩織、写真 喜柳純平)

★中村健、入部後初の試合で優勝&自己ベスト更新!

2年の冬に入部した中村健

 走幅跳には、早大から男女合計4人が出場。このうち男子は中村健士(スポ3=東京・調布北)、女子は内之倉由美(スポ4=鹿児島・甲南)がそれぞれ表彰台の頂点に上った。
 特に今回鮮烈なデビューを果たしたのが、優勝に加え敢闘賞も受賞した中村健である。陸上同好会からことしの2月末に競走部に入部するという異色の経歴を引き下げ、競走部の部員として初めて挑んだ今大会。「調子が良かった」という中村健は、3回目の試技で自己ベストまであと数センチという好記録をたたき出す。その後5回目の試技でさらに記録を伸ばし、自己ベストを3センチ更新する7メートル62のジャンプを見せた。結果2位と1センチ差でトップに立ち、見事入部後初の試合を優勝という華々しい結果で終えた。
 練習環境が大きく変わったということもあり、入部後すぐにケガに苦しめられたという中村健。しかし「うまく練習を流せる方法が分かってきた」と、新たな環境にも順応でき始めているようであり、今後のさらなる活躍が期待できそうだ。同好会のエースから、競走部のエースへ。中村健の大いなる挑戦はここから始まっていく。

(記事 藤岡小雪、写真 岡部稜)

★女子は小山が優勝、男子は優勝ならずも収穫

昨年は関カレで優勝した小山。ことしも期待がかかる

 男子400メートル障害には折田歩夢(スポ2=鹿児島・甲南)とルーキー山内大夢(スポ1=福島・会津)が出場した。予選では折田が高校以来の自己ベストをマークして二人とも決勝へ進出した。強風の吹き荒れた決勝では山内が粘りの走りを見せホームストレートに入り熾烈な3位争いを繰り広げる。胸の差で4位となったものの、初めてのエンジのユニフォームで堂々の走りを見せた。
 女子400メートル障害では昨年の関東学生対校選手権覇者の小山佳奈(スポ2=神奈川・市橘)が圧倒的な走りで初優勝を果たした。前半は追い風を背にスピードを上げたものの200メートルを過ぎたあたりから風の影響で伸びてこない。しかしそれでもラストは力強い走りで2位以下との差を広げゴール。オープン参加の南野智美(スポ4=山口・西京)も小山の背中を追い3位に食い込んだ。
忍耐の冬から飛躍の春へ――。男女ともに強風という厳しいコンディションの中であったが、その中でもそれぞれ冬季練習からの成長と課題を見つけることができたレースとなったはずだ。今レースを足掛かりに課題を克服し、今後のさらなる飛躍に期待したい。

(記事 斉藤俊幸、写真 村田華乃)

★男女共に強さを見せつけ優勝を飾る

予選で自己ベストを更新した伊東

  女子400メートルでは、オープン枠で出場した期待のルーキー村上夏美(スポ1=千葉・成田)が、勢い良く飛び出したスタートから終始トップに立ち1着。それに続いて、本池響(文構3=広島・基町)が後半に粘りの走りで他選手を追い抜き、3位以下に約2秒の差をつけてゴールした。一方、男子予選2組に登場した伊東利来也(スポ2=千葉・成田)は、100メートル付近から一気に加速すると、47秒14という好タイムをたたき出す。オフシーズンに取り組んだというスピードを意識した練習が功を奏し、見事自己ベストを更新。予選1組をトップ通過した村木渉真(スポ2=愛知・千種)と共に決勝の舞台へ上がった。伊東は決勝でもその強さを見せつけ、序盤から1位を譲らずそのままゴール。村木は隣レーンの慶大の選手にホームストレートで猛追され、0秒03の差で惜しくも3位となった。男女共に、上位を早大勢が占めるかたちとなった400メートル。今後の対校戦も上位入賞に期待がかかる。

(記事 村田華乃、写真 宅森咲子)

★男女ハードラーたちが躍動

今季は主将としてチームを引っ張る古谷

 男子110メートル障害には古谷拓夢主将(スポ4=神奈川・相洋)、金井直(スポ3=神奈川・市橘)が出場。予選1組目に登場した金井は5.1メートルの向かい風という悪条件のもと14秒85で、着順1位に入る。続く古谷も14秒41と記録は振るわなかったが余裕を持った走りで決勝に進出した。早大勢が二人残った決勝。スタートでは古谷が出足の鋭いスタートを決めリードを奪うと、そのまま先頭を譲らず、勝ち切った。金井もスタートこそ遅れたが、丁寧なハードリングで減速を最小限に抑えゴールでは2位に。また女子100メートル障害ではルーキー関本萌香(スポ1=秋田・大館鳳鳴)が大学初レースで躍動。序盤、やや遅れたが後半で加速し2位入賞。実力の高さを見せた。「まずは金井(直、スポ3=神奈川・市橘)と二人で1、2位を取れたことはよかったと思います」(古谷)。初戦ということもあり、まだ万全ではないが、選手たちの調子は確実に上がっている。関東学生対校選手権に向けて、ハードルブロックとして勢いを加速させたいところだ。

(記事 喜柳純平、写真 佐藤詩織)

★髙内が0.01秒届かず2位に

あと一歩のところで優勝を逃した髙内

 女子100メートルには富田葉月(人4=山口・徳山)が出走。好スタートを切ったものの、後半伸びを欠き4着でのゴールとなった。男子100メートルには、髙内真壮(スポ3=栃木・作新学院)、佐野陽(スポ1=埼玉・立教新座)が出走した。ルーキー佐野はデビュー戦となったが難なく組2着で決勝に進出。髙内は自己ベストに迫る10秒68の好タイムを叩き出し、組1着で予選を突破した。決勝では、スタートで勢いよく飛び出した佐野が3位でフィニッシュ。髙内は課題とするスタートこそ出遅れたものの中盤に巻き返し、1位と0.01秒差の2位でゴールした。「スタートの部分できょうの勝負がついてしまったのかなと思います」と髙内は振り返る。照準を合わせる関東学生対校選手権では課題を克服し、スタートラインに立ちたい。

(記事 宅森咲子、写真 加藤千咲)

★太田智が自己ベストを更新し、優勝!

昨年から絶好調の太田智

 5000メートルには太田智樹(スポ3=静岡・浜松日体)と新迫志希(スポ3=広島・世羅)が出走した。2人とも序盤は集団後方から様子をうかがう。レースが大きく動いたのは3600メートル過ぎだった。阿部弘輝(明大)が急激にペースを上げると、太田智はただ1人それに対応。さらに残り800メートルで太田智が先頭に立ち、一気に後ろを突き放した。そのまま大きく差を広げ14分03秒98の自己ベストでゴール。普段あまり感情を出さない太田智がガッツポーズで喜びを表した。前に出たい場面で我慢し後半に勝負を仕掛ける。太田智がよく口にする「記録より勝ちにこだわるレース」を体現して見せた。一方、新迫は集団の中で前に出ようとする姿勢は見せたものの、ペースアップに対応しきれない。最後のバックストレートで再びピッチを上げたが、5位でのフィニッシュとなった。トラックシーズンでは、上級生となった2人の活躍に期待したい。

(記事 宅森咲子、写真 岡部稜)

★新体制のマイルで6連覇

アンカーを務めた伊東

 同大会6連覇を目指すべく挑んだ4×400メートルリレー(マイル)。早大は新体制で今季初戦に臨んだ。1走の村木渉真(スポ2=愛知・千種)は粘りを見せ、3番手で2走の西久保達也(スポ3=埼玉・聖望学園)につなぐ。すると西久保は「役割は果たせた」と振り返るように、バトンを受け取ると加速し、前を走る慶大を抜き去り、3走の松本朗(スポ1=福岡・戸畑)にパス。松本は先頭の法大との差を確実に詰めていき、アンカー伊東利来也(スポ2=千葉・成田)につないだ。伊東は法大の背後にピタリとつき、力を温存しながらレースを進める。すると「法大の選手がマークしやすい場所にいた」と振り返るようにホームストレートで相手を振り切るとそのままリードを広げ、優勝。見事、同大会6連覇を果たした。レース後、力強く「全員が一丸となって4年生が抜けた穴を埋めていきたい」と語った西久保。関カレ、全カレ、そして日本選手権リレーに向けて、全選手3年生以下という若いチームの新たな戦いが始まった。

(記事 岡田静穂、写真 岡部稜)

結果

▽男子100メートル

予選

佐野陽 10秒80(-0.5)(1組2位)

髙内真壮 10秒68(-0.2)(2組1位)

決勝

高内真壮 10秒83(2位)(-0.4)

佐野陽 10秒94(3位)

▽男子400メートル

予選

村木渉真 48秒72(1組1位)

伊東利来也 47秒14(2組1位)

決勝

伊東利来也 48秒15(1位)

村木渉真 48秒46(3位)

▽男子800メートル決勝

西久保達也 1分58秒89(1位)

谷原友己 2分01秒36(6位)

▽男子1500メートル決勝

飯島陸斗 3分57秒42(1位)

齋藤雅英 4分02秒02(5位)

▽男子5000メートル決勝

太田智樹 14分03秒98(1位)

新迫志希 14分24秒49(5位)

▽男子110メートル障害

予選

金井直 14秒85(-5.1)(1組1着)

古谷拓夢 14秒41(-2.4)(2組1着)

決勝

古谷拓夢 14秒09(-0.7)(1位)

金井直 14秒38(-0.7)(2位)

▽男子400メートル障害

予選

山内大夢 55秒21(1組2着)

折田歩夢 53秒22(2組3着)

決勝

山内大夢 53秒87(4位)

折田歩夢 54秒82(5位)

▽男子3000メートル障害決勝

吉田匠 9分10秒60(3位)

大木皓太 9分16秒73(4位)

▽男子走幅跳

中村健士 7メートル62(-0.2)(1位)

根岸勇太 7メートル10(-3.3)(6位)

▽男子三段跳

根岸勇太 13メートル75(-0.8)(6位)

▽男子砲丸投決勝

雨宮巧 14メートル83(2位)

▽男子円盤投決勝

雨宮巧 37メートル70(3位)

▽男子4×100メートルリレー決勝

早大(佐野-髙内-根岸-古谷) 40秒14(2位)

▽男子4×400メートルリレー決勝

早大(村木-西久保-松本-伊東)3分10秒66(1位)

▽男子対校得点

1位 法大 157点

2位 早大 138点

3位 慶大 115点

▽女子100メートル決勝

富田葉月 12秒78(-1.0)(4位)

▽女子400メートル決勝

本池響 59秒47(1位)

▽女子800メートル決勝

竹内まり 2分18秒17(1位)

▽女子100メートル障害決勝

関本萌香 14秒88(2位)

▽女子400メートル障害決勝

小山佳奈 1分00秒67(1位)

▽女子走幅跳

内之倉由美 5メートル96(+2.3)(1位)

▽女子やり投

南野智美 42メートル34(2位)

▽女子対校得点

1位 早大 16点

2位 慶大、立大 10点

▽男子200メートルオープンの部

下平健正 23秒02(-0.6)

▽男子3000メートル障害オープンの部

岡田望 9分25秒25

▽男子走幅跳オープンの部

林裕之 6メートル73(-0.4)

▽女子400メートルオープンの部

村上夏美 58秒11

▽女子400メートル障害オープンの部

南野智美 1分03秒08

コメント

古谷拓夢主将(スポ4=神奈川・相洋)

――今季、初戦でしたが、意気込みや調子などはいかがでしたか

 対校戦なので絶対にエンジのユニホームを着て、1位を取るという思いで臨みました。タイムとしては13秒台を狙っていたんですが、風等のコンディションの影響もあって、タイムが14秒09というタイムになりました。向かい風の中でも13秒台を出しておきたかったという思いはあるんですが、まずは金井(直、スポ3=神奈川・市橘)と二人で1、2位を取れたことはよかったと思います。課題に関しても予選の動きの中で見つかったので関カレで課題を改善していきたいと思います。

――課題というのは具体的にはどのようなことでしょうか

 前半のスタートの部分が少し出れなかったというところと、スプリント力がまだまだ足りないなというのは4継(4×100メートルリレー)も通して痛感したので、練習の中で走りの部分と技術の部分のかみ合わせをしっかりできるようにやっていきたいと思います。

――春の合宿、冬季練習はいかがでしたか

 冬季はしっかり練習が積めました。春は練習が積めない時期もあったのでそれは不安要素でしたが、なんとか試合に出れるようなところまで持ってこれたのでよかったんですが、これが終わってからしっかり練習を積む期間を作りたいと思っています。

――4継全体を振り返っていかがですか

 キャプテンとしても主将としても最後はやはりどんなかたちできても1着でいかなければいけないところだったので、そこは本当に力不足でしたし、悔しいと思う場面でした。これはこれで終わりなんですが、関カレでは絶対に勝ちたいですし、39秒台前半までいけるように作っていけたらと思っています。

――3走と4走のところで少し詰まってしまったように感じました

 そうですね。風の影響があって考慮したんですが、思ったよりも風が無くてもっと攻めることができたのかなと思います。1回目というところで技術面もそうですし、スプリントも少し上げていかないといけないと思ったのでそこも含めてやっていきたいと思います。

――チーム全体として今回の結果に関してはいかがでしたか

 主将として、男子は総合優勝と言ってきて、全体ミーティングでも絶対に優勝するぞと言っていて。途中まで見えてきた部分もあったんですが、フィールドの部分を補い切れなかったというのはありますし、トラックではあと少し1点2点の部分ではいけたと思っているのでそこの積み重ねががあれば優勝できたと思うので、全員が1点2点にこだわるということを出させられたらよかったと思います。ただ、中村(健士、スポ3=東京・調布北)や雨宮(巧、社3=山梨・巨摩)と少ない中で自己ベストを出せて、頑張ってくれた選手がいるのは感謝と言いますか、フィールドからトラックにいい刺激をもたらしてくれたと思います。なかなか、フィールドで点を取ることは課題ですが、トラックとしては関カレでは上位を狙えるので、決勝の舞台に立ったときに自分の力を出せる選手であったりとか、あと1つ前というところの気持ちの面、エンジのユニホームを着て勝つという気持ちの面のところを出せていけるように主将としてはやっていきたいですし、勝ちだけにこだわらず人間性の部分でもたくさんの方々の支援を受けているので人間性の部分を大切にして関カレに向けて、チームを作っていきたいと思います。

――新入生の様子はいかがでしょうか

 ことしは人数も多くて、いろんな種目の新入生が入ってきてくれました。それを見るのは最上級生になりますし、競技だけではなくて生活の面もしっかり指導していきたいと思います。関カレは男子はトラック優勝、女子は総合5位を目標に掲げていますので、それに向けて主将としてやっていきたいなと思います。

――以前、部員日記の方で『自律した個から強い早稲田』という言葉をおっしゃっていたのを拝見しました

 去年、対校戦を1つも勝てていないというのは強いワセダというのは競技力というのもそうですが、人間性の部分でリードしていけるような人材を育てていけるように、その中で自立した選手であることが必要だと思ったので、目標を立てました。まだまだ達成しているとは思っていませんし、これからのチームだと思うので、ことしを通して1人でも結果だけではなくて、人間性の部分でもしっかりとした組織を作っていけたらと思っています。

――今季のご自身の目標はありますか

 アジア大会の13秒48という標準記録を突破してアジア大会の代表になることと、学生記録更新と、対校戦に関してはしっかりと勝ち切ることですね。4年生ですし、まだ対校戦のタイトルは取れていないので4年生の意地と覚悟を見せたいと思っています。

雨宮巧(社3=山梨・巨摩)

――試合を終えた今の気持ちはいかがですか

コンディションは良くなくて、記録は満足できていないんですけど、悪くはないのかなと思います。

――きょうの試合で納得できなかった部分というのはありますか

3投目投げてから15メートルは出ると思ったので、そのあと続かなかったのが良くなかったのかなと思います。

――本日の記録14メートル83は自己ベストだと思います

欲を言えば15メートル出したかったなというところですね。ただ、14メートル83を出したときは投げ自体は良くなかったので、もっとはめる力をつけていきたいと思います。

――春の練習はご自身の中で消化できた実感はありますか

3月の鹿児島合宿でスピードを上げる練習をしてきてその成果は出てきてるのではないかと思います。

――今季の目標を教えていただけますか

関カレ(関東学生対校選手権)で記録として16メートルを出すことです。

――今後出場する試合と意気込みをお願いします

関カレ前に1つ記録会に出たいと思っています。15メートルを出して関カレに安心して臨めるようにしたいです。

飯島陸斗(スポ3=茨城・緑岡)

――きょうのレースにはどのような目標を持って臨みましたか

コンディションが悪かったのでラスト勝負でしっかり自分の持ち味を生かして、勝負に徹したレースが出来たらいいなと思っていました。

――ではプラン通りのレースが出来たのでしょうか

そうですね、レースはプラン通りだったと思います。

――ラストはキレのあるスパートでしたがご自身で振り返ってみていかがですか

ラストに入るまではずっと余力を残して走れていたのでラスト300メートルくらいで勝ちを確信することができて、最後もしっかり切り替えて走れたので良かったと思います。

――冬季練習はどのような目的を持って、また練習の消化具合はいかがでしたか

去年はかなりスピードを重視した練習を行っていい練習は積めたのですが、強度の高い練習でケガをしてしまったので、ことしはケガをしないラインを見極めて少し長い距離も(練習に)取り入れて自分の体と相談しながら練習を積むことができました。大きなケガなくここまでやってこれたので、去年までと同じミスをしないように気をつけてやっていきたいと思います。

――今シーズンは1500メートルを主に勝負すると以前お話しされていましたが具体的な目標はどこに設定していますか

そうですね、また今シーズンは1500メートルに加えて800メートルでも勝負したいと思っているのですが全カレ(日本学生対校選手権)と関カレ(関東学生対校選手権)の両種目で3番以内に入ってタイム的にも(1500メートルでは)早稲田大学記録に近い3分42秒台と(800メートルでは)1分48秒切りを目指してやっていきたいと思っています。

――その1500メートルに関しては去年のインターハイチャンピオンの半澤選手(黎斗、スポ1=福島・学法石川)が入部しましたが刺激になっていますか

そうですね、ブロックは違いますけど練習を一緒に出来る機会はあるのでお互い一緒に練習出来ればいいかなと思っています。ちゃんと走らないと関カレ出場の3枠にも漏れてしまう可能性もあるので部内競争も少し激しくなってきたので良いことかなと思っています。

――今後、出場予定の試合を教えてください

まずは4月21日の日体大記録会で1500メートルの記録を狙いたいと思っていて、そのあとは静岡国際(静岡国際大会)、水戸招待(水戸招待大会)、関カレに出場していく予定です。

――最後に今シーズンの意気込みをお願いします

これまで入学して以来2年間がうまくいっていないので3年目のことしはケガせずに1年間、日本のトップレベルで戦える強い選手で居続けられるように頑張っていきます。

太田智樹(スポ3=静岡・浜松日体)

――優勝と自己ベスト更新おめでとうございます。今の率直なお気持ちを聞かせてください

走れるかわからない状態だった中で思ったより走れたし、結果的に優勝と自己ベスト更新というところで1つ自信になったのかなと思います。

――設定タイムやレースプランはありましたか

設定タイムは設けず、とにかく勝ちにこだわるというところで、「後半の2000メートルをしっかり走れるように」と相楽さん(豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)にも言われていたので、それがしっかりできたのかなと思います。

――序盤は集団後方で様子をうかがっているように見えましたが、何か考えはあったのでしょうか

ちょっと(ペースが)遅かったのでいつもだったら出ちゃうところだったんですけど、本当に勝ちにこだわるということで我慢できたのかなと思います。

――3600メートルあたりで、明大の阿部弘輝選手の急激なペースアップに付いて行きましたが、余裕があったのでしょうか

余裕は無かったんですけどみんな付いて行きそうな雰囲気があったので、そこでしっかり対応できたのは良かったと思います。

――最後阿部選手を抜いて一気にトップに立ち、そのまま自己ベストでゴールされましたが、ご自身ではどのように評価されていますか

自分の中で描いていたプランでできたので良かったと思います。

――今後の試合の予定は決まっていますか

まずは2週間後のアシックスチャレンジ(兵庫リレーカーニバル)で1万メートルと、5月のゴールデンウィークにあるGGN(ゴールデンゲームズinのべおか)で5000メートル1本走ってから関カレ(関東学生対校選手権)ですね。

――そこでの目標はありますか

まずは全カレ(日本学生対校選手権)A標(A標準記録)をまだ切れていないので、どっちも全カレA標が目標です。関カレが1番の大きな大会なのでそこで結果を出せるように流れを作りたいなと思います。

――新年度が始まりましたが、今期全体の目標があればお願いします

もちろんトラックシーズンで全カレ、関カレ両方表彰台目指しながら、最低限入賞して、駅伝も3つ(学生三大駅伝)全部3位以内に入るというのが目標だし、強い1年生が入って注目される分しっかり結果出さないとなと思います。

髙内真壮(スポ3=栃木・作新学院)

――まず、きょうの100メートルを振り返っていかがですか

スタートの方がだいぶ出遅れてしまって、後半はなんとか自分の色は出せたかなと思うんですけど、課題であったスタートの部分できょうの勝負はそこで差がついてしまったのかなと思いました。

――予選は10秒68で自己ベストに迫る好タイムでした

もう少し(競技場の)コンディションが良ければタイムは出たかなと思うんですけど、現状の走りを考えればそれぐらいは出てもおかしくはないのかなと感じてはいました。やっぱり決勝と同じくスタートの方がどうしても遅れてしまったので、関カレ(関東学生対校選手権)までにはそこの課題をクリアして決勝で戦えるようにしていきたいです。

――予選から決勝で何か修正した部分はありますか

自分の中ではスタートが苦手だったので、いくらか予選は抑えめに出てしまったんですけど少し決勝は出力を上げていったたんですけど、そこで少し最大加速のところがずれてしまったので、もっと後半追い上げることができたかなと思います。

――順位としては2位でしたが、どのように受け止めていますか

正直、1位とは100分の1秒の差で負けてしまったので、こういった勝てる試合だったのに勝てなかったというのはちょっと自分の弱いところが出たなと思います。

――4×100メートルリレーでは第1走者と第2走者間のバトンパスが少し詰まったように見えました

第1走者の新入生の佐野くん(陽、スポ1=埼玉・立教新座)が緊張してたせいか、動きがあまり良くなかったので速度をちょっと様子見て、あまりパッと出ると渡らないということが一番怖いので、調整して出ました。

――走り自体は中盤とても加速できているように見えましたがいかがでしたか

2走は直線ですごい得意な部分であったのでしっかりと中盤から後半にかけては最低限、自分の課題をクリアできたかなと思います。

――追い風の影響は受けましたか

風はぐるぐる回ってたので、影響などは特に感じはしなかったです。

――第2走者と第3走者間のバトンパスはいかがですか

結構ギリギリで。本当は3走の根岸さん(勇太、4=千葉・成田)は4走で南山(義輝、スポ2=福岡・小倉東)が3走をもともと走る予定だったんですけど、そこが急きょメンバー変更になったので、本当にきょうほとんどぶっつけ本番のような形でバトンパス渡ったんですけど、結構いい感じの流れで渡せたので流れとしては良かったかなと思います。

――4×100メートルリレーも順位は2位でしたが、そこはどのように感じていますか

リレーは勝つ自信がすごくあったので、ここでやっぱり1位を取れなかったというのは自分としてもチームとしてもすごく悔しいので、この悔しさを関カレでしっかりと晴らしていきたいなと思ってます。

――新チームでの4×100メートルリレーは初めてでしたが、その点ではきょうのレースはいかがでしたか

グラウンドの風とか気温の環境があったんですけどやっぱりタイムは遅かったので、チームとしては練習をしていてだいぶ良いタイムを出せるかなと思っていたので、やっぱりここから残り1カ月どうやって新チームでリレーを作り上げていくかっていうのは課題になってくると思います。

――話は変わりますが、春合宿はどのように終えられましたか

自分の中では思ったよりも自分の速度をかなり向上させることができた合宿かなと思います。ケガなく終わることができて良かったんですけど、向こうであった記録会で練習の割には記録が出なかったということでそこは自分が試合でどのように走りが変わってしまったのかっていう課題が見つかったので、そこをいくらかこの六大学(東京六大学対校大会)で修正することができたのかなというふうに思ったので、そういった面でも今シーズンにうまくつなげていけるような合宿になったと思います。

――ご自身の現在の調子はいかがですか

自己ベストはまだ出せていないんですけど、ことし今までやってきた中では1番自分の中でも感覚が良くて動けていると感じているので、これから関カレとか全カレ(日本学生対校選手権)とか始まってくると思うんですけど、そこで出て自分が自分なりの走りをできるかっていうことを突き詰めて、それがどのようにチームに貢献していけるのかっていうのを考えながらやっていきたいと思います。また、日本選手権とかも標準があるんですけどそこを切って出られるようにしっかりと頑張っていきたいと思います。

――次に出場される大会は決まっていますか

大きい大会だとやっぱり関カレになります。その間は記録会など出て調子をあげていけたらなと思っています。

――関カレでの目標を教えてください

100メートル、200メートルで決勝に進出するっていうこととあとリレーもですね。その3種目でやっぱり表彰台に上がれるだけの力はつけていきたいと思います。

――最後に、今シーズン全体を通した目標を教えてください

100メートルで10秒35、200メートルで20秒75、リレーでは最低でも39秒3を目指して日本選手権リレーの表彰台に上がるっていうことを目標にしています。

中村健士(スポ3=東京・調布北)

――優勝おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか

1カ月ちょっと前に同好会から(競走部に)入ってきたばかりなので、正直ここまで(記録が)出ると思っていませんでした。でも緊張は全然していなくて、自己ベストも出たので安心しています。

――緊張には強いタイプなのですか

はい、あまり緊張はしないです。

――敢闘賞も受賞されましたね

他にも好記録を出した人がたくさんいたので、これだけは本当にびっくりしました。ミズノのオーダー(スパイク)が頂けるらしいのですが、こういう経験は初めてなので、今緊張しています(笑)。

――きょうの目標はどう設定していたのですか

いつも日本選手権のA標準記録である7メートル75を目指しています。きょうはその目標には届きませんでしたが、今回はケガ明けで1週間ちょっと前から走り始めて、練習不足な部分もあったので、その中で安定して7メートル台を跳んで7メートル50を超える記録を出せたのは、自分にとって自信になりました。

――きょうは調子は良かったのでしょうか

はい、調子は良かったです。

――コンディションとしては風が強くて大変なところもあったと思うのですが、何か気を付けたことはありますか

踏み切り位置が乱れないように、助走を少し意識していました。

――2年の終わりに陸上同好会から競走部に入部されましたが、どのような経緯で入部に至ったのでしょうか

去年の10月ぐらいに、もっと頑張りたいという気持ちが突然湧いて。そこからお話を聞いていただいて、2月末に入部させていただくかたちになりました。

――入学当初は部に入りたいという気持ちはなかったのでしょうか

そこまで本気で考えてはいなかったです。少しはあったんですけど、結局見学に行くなどもしなかったので…。

――途中からの入部ということでやはり苦労などはありましたか

部のみんなは冬季練習を積んでいるので、シーズンインの練習でケガをしないと思うんですけど、僕はこれまで週0~1でしか練習してきていなかったので、入部初日にケガをしてしまって(笑)。そのケガは1週間後に治ったんですけど、その1週間後に腰を痛めてしまって(笑)。今まで冬季練習をやったことがなかったので、そこは苦労しました。

――今はだいぶ慣れてきましたか

うまく練習を流せる方法が分かってきました。あとはケガをしない方法を自分の中で考えてやっています。

――部の雰囲気はいかがですか

入部前は結構堅いイメージを持っていたんですけど、今はすごく楽しいです。同期や先輩にとても恵まれています。

――今回は入部後初の試合で優勝し、自己ベストを更新し、敢闘賞を受賞し…と幸先の良いスタートになりましたね

はい、本当にいいスタートになりました。

――次の試合予定は決まっていますか

次は、関カレ(関東学生対校選手権)前の5月6日に日大記録会(日本大学競技会)に出ます。そこで7メートル75以上の記録を出して、出場できる試合を増やして自信をつけたいと思っています。

――当面の目標としては、7メートル75を出していくということなのでしょうか

いえ、それはもう関カレかその次の試合までには出したいと思っています。そこからは7メートル80や90を狙っていきたいです。

――では最後に、ことし1年間の大きな目標を教えてください

欲張りな目標になりますが、関カレと全カレ(日本学生対校選手権)で3位以内に入って、早慶戦(早慶対抗競技会)で優勝して、堀池靖幸さん(平22スポ卒=静岡・沼津東)の7メートル91という早大記録をことし中に必ず抜けるようになりたいです。

西久保達也(スポ3=埼玉・聖望学園)

――きょうのコンディションはいかがでしたか

グランドコンディションが風が強いということもあって悪くて、事前には自分で引っ張るつもりでいたんですけど、途中まで付いていって抜くというふうに切り替えました。体のコンディションは割と練習では動けてると思っていたんですけど、やはりグランドコンディションの中でなかなかパフォーマンスが発揮できなかったですね。

――戦っていくためにあえて付いていく方を選択したということですね

そうですね。

――800メートルではホームストレートで慶大に競り勝ちましたが、振り返っていかがでしょうか

最後のためというか、スパートをきょうは意識していたので、そこで競り勝てたというのは大きかったのかなと。ただ1度その前に法大の選手に前に出られてしまったので、スピードを磨いて最後までスパートで独走できるのが理想だと思います。

――六大学の800メートルは3連覇中で負けなしですが

3連覇できたことは大きいですが、ここまで来たら4連覇を目指していきたいと思います。

――次は4×400メートルリレー(マイル)の質問に移ります。2位まで順位を上げられましたが、ご自身の走りを振り返っていかがでしょうか

マイルに関してもまたまだスピードが足らないと感じています。ただ今回は急きょ2走に決まって、初めての2走だったのでその中で自分の役割は果たせたのかなとは感じています。

――急きょ2走に決まったというのはどのような経緯があったのでしょうか

(自分が)2走かなというのはあったのですが、3走になる予定だった者がおとといケガをしてしまって。(きょう)3走を走った松本が(もともとは)2走が濃厚だったんですけど、3走にいって、2走に僕が入りました。

――もともと3走に入られる予定だった方のお名前をお聞きしてもよろしいですか

小久保(友裕、スポ2=愛知・桜丘)ですね。

――マイル全体のチームの状況を振り返っていかがですか

初戦にしては良かったのではないかと思っています。最初の村木(渉真、スポ2=愛知・千種)も400では抜かれてしまいましたが前の法大が結構早かったので、付いていくのはしんどかったと思うんですけど、僕につないでくれましたし、松本(朗、スポ1=福岡・戸畑)も初めてのマイルの中で差を詰めてくれて、最後の伊東(利来也、スポ2=千葉・成田)も法大を抜くいい走りをしてくれたので、流れとしては良かったと思います。

――マイルのチームが新しくなって、今後どういうチームを目指していかれるかを教えてください

強かった代の4年生が抜けて、今は僕ら3年生が1番上の代になっているマイルなので、このメンバーで来年も戦っていくと思います。今年新しくなって、パワーダウンしていると思われてると思うので、全員が一丸となって抜けた穴を埋めていけるような、また来年につなげられたらいいと思います。

――トラックシーズンが開幕しますが、西久保選手個人の目標を教えてください

ことしは800メートルでは46秒を目指しています。あとは関東学生対校選手権優勝、日本学生対校選手権優勝、日本選手権優勝を目指してやっていきたいと思います。

伊東利来也(スポ2=千葉・成田)

――今大会の目標は

天候は考えずに普通の状態で走るとしたら、46秒台、自己ベストを出すのが目標だったんですけど、実際は寒かったり風が強かったりで、47秒1が今回の大会のベストだったので、今回のタイムはまずまず、まあいい結果なのかなって思ってます。47秒27から(47秒)14に上がったので、個人はうまくまとめられたのかなという感じです。

――冬の間に強化してきたことはありますか

いつもは短距離ブロックの中でも短短の選手と短長の選手で分かれて練習するんですけれども、今年は合同で練習することがあって、どちらかというとスピードを意識した練習、ウエイトを多くやったりとか短い距離を走ってスピードを上げる練習をしたりとか、そういう練習ができたおかげで、結構レース中盤での加速や、スピード自体が去年より上がったのかなと改めて思います。

――自己ベストを更新した400メートル予選を振り返って

今年からなんですけど、100メートルから250メートル地点までのレースの流れを自分の中で意識してて、今回もそれがうまくいった結果なのかなと思います。ラストの100メートルだったり最初だったり課題はありますけれど、要点にしたところはできたかなと思うので、よかったかなと思います。

――レースの流れというのは

去年とか今までのレースを振り返ると、中間の200メートルまではうまく加速できるんですけど、そこからカーブに入った途端スピードが落ちてしまうので、これは自分の中では流れが悪いって考えていて。今回200メートルではなく250メートルというふうに意識を置くことによって、前半のスピードをうまく生かして、後半の走りにつなげることができるっていうのが、レースの流れが良いっていう感じです。

――それでは決勝を振り返っていかがですか

決勝は予選に比べて風も強かったので、タイムを狙うっていうよりは確実に1位を取ることを目的にしてて、前の慶大の大谷尚文選手だったりワセダの村木だったり、そういった選手を意識しながら、うまくスピードを利用してラスト100メートルでまくるっていう感じだったので、1位を取るためのレースをしたっていう感じですね。

――マイルのことについてお聞きします。昨年は1走での出場が多かったですが、今回は4走でした

1走はチームの流れをつくるっていうのもあるんですけど、オープンレーンではないので、400メートルのレースと変わらない感じで、自分のレースをすることが大事だと思うんですけど、今回4走で、もらう位置だったり周りのスピードだったりが違うと思うので、そこは自分の中で固定化させず臨機応変に対応しようと思ってて。今回は法大の選手がマークしやすい場所にいたので、ラスト100メートル、自分が行けるなと思ったところまではうまく前の選手を利用して、最後に残ってる力で抜き切るっていうのが、予想していたことでした。

――それでは予想通りのレースが展開できたのでしょうか

1着で来る場合だったり、混戦で来る場合だったりいろいろあったと思うのですが、今回はすぐ前に法大の選手がいたっていうすごくやりやすいレースだったので、まあ予想通りではあったかなと思います。

――今回見つかった課題はありますか

他の人を見ながら走るのはできるかなと思うんですけれど、7、8レーンに入ったとき、自分がレースの前半のペースを引っ張っていくっていう展開になったときに、うまくできないというか、正直自信がないので、一人で走るレースも今後の練習で想定して、関東インカレとかでもどんな状況でも自分のベストパフォーマンスができるようにしていきたいと思います。

――最後に、次の関東インカレへの意気込みをお願いします

マイルリレーと400メートルどちらも、3位が目標です。

小山佳奈(スポ2=神奈川・市橘)

――今シーズン初の公式戦となりましたが目標はありましたか

鹿児島の方で400メートルの方を初戦で走り、今回400ハードルの初戦ということでした。初戦ではいつも私は、タイムなどは気にしてはいないので、課題としてる切り替えの部分、本足の方から逆足にする所、200からを課題にしていました。ただ、そこの部分がきょうはあまりはまっていませんでした。前半の突っ込みの部分は良かったのですが、後半に生かせていない部分があったので次の課題がまた見つかる試合になったかなと思います。

――1位という順位に関してはいかがでしょうか

優勝は絶対にしたいと思っていて、逆に優勝しなかったら順位をとる試合だったのでそれに関しては優勝できて良かったです。

――風が強い中でのレースとなりました

結構風が回っていたということもあったので、歩数を変えようと思っていましたがそれができませんでした。はじめての歩数の展開になってしまっていきなり歩数が増えたり、減ってたり、今までに無いようなレースになり自分の中では振り返ると残念なレースでした。

――歩数も課題となったのですね

そうですね。風の影響にもきちんと対応出来るようなレース展開や、その歩数で行くと決めたら行けるくらいのスピードをつけたいです。

――昨年の秋頃からケガもありましたが、冬季練習はどの点を重点的に強化しましたか

ケガというのもありましたが、それからしっかりと休んだので冬季中はケガすることもなく冬季練習を行えました。冬季練習ではスピード練習を重点的に行いました。昨年はスピードがあまりついていなかったので、今季はオーストラリアの方にも合宿に行って暖かい場所でスピード練習などを行い、ことしはスピードはついてるかなと思います。

――成果は発揮できましたか

いまはスピードはついてきてるのですがそれがハードルに生かせていなくて400メートルの体になっています。そのため、スピードを400メートルハードルで生かせるようにできればと思います。

――次戦の予定は

次は5月の最初にある静岡国際大会と木南道孝記念の方に出場させていただきます。

――400メートル、400メートルハードルの両種目の今シーズンの目標を教えてください

400メートルは53秒台を出して関カレ、全カレの優勝を目指します。400メートルハードルも関カレ、全カレの優勝、タイムは55秒台を狙っています。

吉田匠(スポ2=京都・洛南)

――きょうのレースの狙いは

1カ月くらい前まで故障してしまって、治ったのが最近だったので、復帰レース、そしてシーズン一発目のレースを兼ねた練習になりました。結果も大事でしたが、自分がどれだけ走れるかということを合わせた試合だったと思います。

――故障する前までの冬季練習の消化具合はいかがでしたか

箱根(東京箱根間往復大学駅伝)前はすごく出来ていたのですけど、箱根が終わって1月に入って、解散期間が終わった後1、2週間くらいで故障してしまったので、正直年明けの練習は全然積めていないという感じでしたが、先月の合宿はしっかり距離を踏めたと思います。ようやくこの1カ月でやっと走れているという感じなので、そこまで(練習は)積めていないと思っています。

――3000メートル障害は全日本大学対校選手権(全カレ)以来のレースでしたが、感覚などは戻っていましたか

障害練習を数回練習の中で取り入れたのですが、ほとんど入れずに、さっき言った今回のレースの位置づけもそういう一発目というのもあって、レースの中で取り戻していくというのが一番大きくて。練習と言ってもスピード感覚や、色々異なる部分があるので、そのレース勘を今回のレースで、障害や水壕を跳ぶというのもつかめたかなと思います。

――レースの前半は積極的に集団を引っ張りました

今回のメンバーリストを見ても、有力候補の一人の法大の青木さん(涼真)がエントリーされていなかったので、強いと言っても法大の1年生も強いということを知っていて、同じ部内の大木さん(皓太、スポ3=千葉・成田)などそこらへんかなと思っていたので、自分が引っ張ることになるんじゃないかなというのは頭に入れて、スタートしてから決めようと思ったのですけど、スタートして自分が前に出たので、そのまま引っ張っていこうかなと思って、前半は引っ張った感じですね。流れというか、自分の中でも決めていた部分もあったのですけど、レースが始まってから決めましたね。

――風が強かった中での走りは

風は強かったので気になったのですけど、それで先頭から下がるという考えはあまりなくて。引っ張るならしっかり引っ張ろう思ったのですけど、(中盤以降)自分から下がったというよりかは(法大の選手に)前に出て来られたので下がってしまったというかたちになります。

――先頭を譲った、中盤以降の走りはどのように分析されていますか

出ようと思ったらまた前に出られたのですけど、そこで無駄に脚を使わずに付いていって、最後しっかりスパートをかけられたらなという気持ちで一度下がって付きました。でもそこから練習の消化具合や故障など、言い訳っぽくなってしまうのですけど、それらが影響してしまって、後半持たなかったというか、脚があまり思うように動かなくて。自分の力を出しきれずに余力を残して終わってしまったかなと思います。

――今回の記録についてどのように受け止めていますか

自分の中では本当に遅いタイムで、全然良いともお世辞には言えないタイムで。ここから関カレ(関東学生対校選手権)に向かっていく中で、言い訳ができなくなっていくので、今回経験したことは悪いのですが、無駄にせずに、悪いなりに良い経験としてつなげていきたいと思います。

――良かった点を挙げるとすれば

最初、先頭を引っ張れたというのは、攻めるレースという面で、しっかりと自分で前に立てたのは良かったと思います。あとは、障害の感覚をつかめたのは良かったと思うところがあって。先程も言ったようにレースでないとわからない感覚がサンショーにはあって、練習ではあのようなペースではなかなか走れないので、試合の中で感覚はつかめたと思います。

――次のレースはU20世界選手権の選考レースですが、それに向けては

2週間という短い期間なので、難しい部分はあるんですけど、関カレと同じように外せない試合になるので、一発勝負というか、そこで結果を出せなければ選考から外されてしまうので、絶対結果を残さないと駄目だと思っています。残り2週間で切り替えて、調子を合わせていけるように練習で調子を上げていきたいです。

――実力のある1年生が入部しました。吉田選手にとってどのような存在ですか

心の中では自分の力がまだ伴っていないのがあって、焦りというか。1年生が強くなったら自分の立場が下がってしまうのではないかという不安も多少はあるのですけど、そこは自分が強くなってしまえば、心強い味方になると思うので。そこは自分が強くなるのが一番チームにとっても自分にとっても大事なことだと思うので、自分を信じて1年生の前に立てるように。5000メートルなど短い距離では難しいかもしれないけど、長い距離ではまだまだ勝てる自信もあるので、しっかりと前に立って引っ張っていきたいと思います。

――今季の目標は

関カレは昨年予選落ちという結果で終わってしまって。ことしは関カレだけでなく、U20世界選手権の選考会に出られるという恵まれた位置にいるので、世界というのを経験したことがないですし、そのような大きい規模の大会にも出たことがなくて、しっかりと経験したいと思っています。まずは2週間後の選考会をしっかり走って、そこから関カレにつなげていって。それが終われば夏合宿に近づいていくので、トラックシーズンはその二つを大きく目標にして、表彰台を狙っていけるようにしていきたいと思います。