【特集】関カレ直前ルーキー特集『NEW STEP』長距離トリオ対談

陸上競技

 絶対的エースが不在とも言われる長距離ブロック。そんなチームにことし、頼もしいルーキーたちが入ってきた。すでに大学デビュー戦を終えた大木皓太(スポ1=千葉・成田高)、太田智樹(スポ1=静岡・浜松日体)、新迫志希(スポ1=広島・世羅)の3選手。新生活が始まり約1カ月たったいま、新人たちが思い描くこれからとは。

※この取材は4月20日に行われたものです。

「(同期の二人は)強いという印象がありました」(大木)

左から大木、太田、新迫。長距離ブロック注目の新入生だ

――本日はどのような練習をされていましたか

大木 800メートルのインターバルを5本やりました。

太田 今週の土曜日(4月23日)に試合(兵庫リレーカーニバル)があるのでそれの最後の仕上げということで5000メートルを行いました。

新迫 8000メートルのペース走を行いました。

――関東学生対校選手権(関カレ)が控えていますが、出場予定を教えてください

大木 3000メートル障害です。

太田 1万メートルです。

新迫 5000メートルです。

――関カレでの目標を教えてください

大木 優勝です。

太田 少しでもチームに貢献できるように練習して臨みたいと思います。

新迫 関カレだけにとどまらずに全カレ(日本学生対校選手権)にも出場できるように頑張りたいです。

――太田さんや新迫さんは具体的なタイムなどの目標はありますか

太田 土曜日に試合があって、そこで全カレの標準は切りたいなと思っています。そこで切れなければ関カレで狙っていきたいのですが、関カレはタイムよりは順位を争う大会なのでタイム以上に順位にこだわりたいと思っています。

新迫 自分は再来週(日本グランプリ第3戦:日本選抜和歌山大会)の5000メートルに出場して、まだ関カレに5000メートルで出られると決まったわけではないのでそこで選ばれるようなタイムをだして関カレにつなげていきたいと思います。

――大学での練習には慣れましたか

大木 高校とは違ってやはりジョグが多くて距離も増えたのですが、ケガなくできているので…はい、慣れました(笑)。

太田 自分もケガなく順調にこなせていて、先輩ともコミュニケーションをとれるようになりました。

新迫 自分はまだ高校との(練習に)ギャップを感じていて、練習でも自分の思うようにこなせていないのでそんなに慣れてはいないです。

――高校とのギャップというのはどのような点に感じますか

大木 高校のときはポイント練習ばかりで、走行距離の面では大学より短かったです。しかし大学だとジョグの日が多くて自分で考えていたメニューより距離が増えたという点です。

太田 朝練が高校のときはなかったので、その時点でだいぶ変わりました。

――朝は得意ですか

太田 めっちゃ苦手です(笑)。でも入寮して1カ月くらいでだいぶ生活リズムには慣れて、起きられるようにはなってきました。眠いには眠いです(笑)。

新迫 自分は高校の間はガチガチな環境でやっていたので大学に来てかなり自由な練習ができるようにはなりましたが、やはりそこでも自分で考えてやらなければいけないのでそこは難しいですね。

――大学生活はいかがですか

大木 クラスにあまり友達ができないので…(笑)。まだ人間関係に慣れていないのですが、授業は高校より時間は長くてもコマ数は少ないので楽しくできています。

太田 授業自体元々やっていたこととは違う学部で、やっていることも高校より難しくなっているので毎日分からないことばかりですが、それでも雰囲気とかは感じて、競走部の中で同じ授業をとっている人もいるので楽しくできています。

新迫 高校までは数学や現代文といった本当に将来につながるのかなという科目があって…結局(それらの科目は自分に)つながるのですが、自分の中では(疑問が)あって、でもいまはスポーツ科学部でスポーツのことについてしっかり学べて、自分にプラスのことばかりだと思うので高校のときより楽しいです。

――最近のマイブームは何ですか

大木 自由な時間が大学に入ってから増えて、元々映画鑑賞は好きだったのでその時間にパソコンにDVDを入れて見ていますね。

太田 自分は特にやることがないときは基本寝るかYou Tubeで動画を見るかのどちらかです。ハマっていることというか最近コーヒー牛乳がおいしいなと思っています(笑)。

――どこの製品がいいとかはありますか

太田 雪印のです(笑)。でもカロリーとか気にして控えようかなと思っています。

新迫 あまり言いたくはないのですが…先輩の影響でエナジードリンクのMonsterにハマっています(笑)。中毒みたいになってかなり飲みたくなるときが多くなってしまいましたね(笑)。

――よく新迫選手が飲んでいる姿を目撃されますか

大木 そうですね。週1(のペースで飲む)と言っていたのですが、その3日後くらいに飲んでいます。

太田 次の日、次の日(には飲んでいる)。

新迫 でもその場で飲んでその場で捨てています。証拠は残していないです(笑)。

――太田さんと新迫さんは上京して寂しさを感じることはありますか

太田 こっちの環境で1年の仕事とかが沢山あって忙しくて、あっち(地元)のことを考える余裕がないです。こっちもこっちで新しい環境でちょっと行けばいろんなところがありますし、楽しいのでいまは帰りたいとかは感じていないです。

新迫 自分は高校の間も寮生活をしていて、やはり親も親で自分のことを心配してくれますし、自分からも連絡をとってしっかりやっていかなくてはいけないので、寂しさは少しあるのですが、あまり帰りたいとは思わない、というか帰れないという気持ちが強いですね。

――ワセダを志望した理由を教えてください

大木 小さい頃からよくテレビで箱根(東京箱根間往復大学駅伝)を見ていてワセダのユニホームに憧れていて、箱根を走りたいという気持ちがあったので声がかかった時には迷うことなくこの大学に決めました。

太田 色々あるのですが、一番は相楽監督が監督になって最初に声を掛けてくださったと聞いて、それだけ期待されているというのが嬉しかったので選びました。

新迫 太田と同じで相楽監督に声を掛けていただいて、この方と一緒にやっていきたいと思ったからです。あとは少し雑になってしまうのですが、本当に直感でワセダに行きたいと思ったので、特に理由とかもなくワセダで陸上をしたいと思いました。

――チームメイトになった皆さんですが、大学進学前からお互いのことを知っていましたか

大木 はい。

――大会などで話すなどの交流はありましたか

大木 太田とはあったんですけど、新迫とはなかったです。

太田 僕も両方とはあったのですけど、大木とは種目が違ったので大会とかではすれ違った時にあいさつするくらいで、新迫とは中学から仲良くしていました。

――大学進学前のお互いのイメージを教えてください

大木 なんだろ…覚えてないです(笑)。

太田 大木は3000メートル障害のハードルを跳ぶのがうまいと思っていました。自分はやったことがないのでやってみたいです。新迫はとりあえず面白いやつで、中3の夏の全国大会で初めて会って、そこから仲良くやっています。

新迫 大木は正直言って誰だって思っていて(笑)。あまり(競技を)見るのが好きではないので自分以外の種目をよく覚えていなくて、大木と初めて会ったのは受験の日で「こいつが大木か」というのだけは覚えています。太田とは中3の夏に会って不思議なやつだと思って。

太田 本当かよ(笑)。

新迫 意外と真面目だと思っていたんですけど、違いました。

太田 否定するなよ(笑)。

――大学進学後の印象の変化はありましたか。もしくはいまの印象は

大木 太田は真面目だと思います。新迫はいままで話した感じだと思います。 

太田 大木は3000メートル障害の選手なので他の種目の記録はあまり持ってないんですけど、練習とか見ていると普通に速いので、なんで5000メートルとか走らないのかと思っています。新迫は前からずっと知っていて、よく言えばムードメーカー。でもご飯食べるのがすごく遅いので一緒に食べる時に困ります(笑)。

新迫 大木はチャラいと思いました。太田はやっぱり一緒にいて良かったと思っています。

大木 何言ってるの(笑)。

新迫 楽しいやつらです。

――お互いがワセダに進学し、チームメイトになると知って意識したことはありましたか

大木 僕の場合は種目が違うのであまり意識とかはなかったんですけど、とりあえず強いという印象はありました。

太田 大木は種目が違うのですが、違えど練習では競る場面はあるのでそういう場面では負けたくないです。新迫は昔から全国大会でも競ってきて、その時は一緒に走る機会は少なかったんですけど、大学に入って練習や大会で一緒になって練習から負けたくないです。

新迫 大木とは練習がかぶることがなくて、競ることがないんですけど 、太田とは同じ種目で走って太田は速いとも思うし、負けたくないとも思います。やっぱり親友でもあり、良いライバルです。

「やっとワセダのユニホームを着られたという喜びがあった」(太田)

太田は早速兵庫リレーカーニバルなどで実戦を積んだ

――いまのチームの雰囲気はいかがですか

大木 自分たちの学年のことなんですけど、結構個性的なメンバーがそろっていて、全体的に良い雰囲気でこの1カ月きていると思っていて、いろいろと楽しみなメンバーだと思います。

太田 やる時はしっかりとやっていて本当に練習以外のところでは緩くというか、メリハリが凄くはっきりしています。自分の中では、そのメリハリが良い緊張感につながっていて、良いかと思います。 

新迫 短距離と合同で練習するという環境は珍しいので独特な雰囲気があるし、その中で自分たち1年生より強い先輩方がいらっしゃるので、その先輩方にしっかりついていきたいという思いです。

――入部前のイメージとギャップはありましたか

大木 思っていた通りぐらいにワセダというのをみんな誇りに思っていて、一人一人がちゃんと意識していて憧れていた通りの場所という感じです。

太田 自分は2個上に高校の先輩がいて、その方からいろいろと話を聞いていたのでイメージ通りでした。

新迫 特にギャップはないです。

――いま、高校の先輩の話も挙がりましたが、太田さんや新迫さんは先輩から何かアドバイスなどをいただいたりはしましたか

太田 とりあえず先輩の顔と名前は覚えておけというアドバイスがありました。

新迫 僕は高校の先輩からではなくて、他の先輩から話を聞いていて、ワセダのことをいろいろと知りました。

――みなさんの学年の雰囲気はいかがですか

大木 さっきも話してしまったんですけど、個々に個性があるので楽しいです。

太田 短距離とも仲良くやっていて、面白い人ばかりで、その中にもしっかりと突っ込む人もいるので良い感じだと思います。

新迫 短距離ともいまのところ仲良くやっていけてますし、長距離は長距離でそつなくやっているので、この関係を崩さないように頑張りたいです。

――自身のワセダのユニホームデビューの感想を教えてください

大木 自分は4月1日の入学式の次の日(東京六大学対校大会)にワセダのユニホームを着て走ったんですけど、ユニホームをいただいた時からワクワクしていて、いざ着てみて鳥肌が立ったというかワセダとして走れるという感動と喜びが凄かったです。ただ、結果を残さなければいけないという責任感もすごいと思いました。

太田 試合に出るからこそエンジのユニホームであったり白のユニホームでも結果を残さなければいけないということをすごく感じますし、それでもやっとワセダのユニホームを着られたという喜びもありました。

新迫 まだエンジのユニホームは着ていないんですけど、やっぱりエンジを着てこそワセダの一員だと自分は考えているので、サブのユニホームではなくエンジのユニホームを1日でも早く着られることができたら良いと思います。

――太田さんは2回出場した早稲田大学競技会の両方で自己ベストを更新しましたが、いかがですか

太田 3000メートルは元々中学以来走っていなかったというのがあって、最悪自己ベスト更新しなければいけないと思っていました。ただ更新できたのは良かったんですけど、滋記さん(藤原、スポ3=兵庫・西脇工)に勝負で負けてしまったということが本来陸上競技は勝ち負けにこだわる種目なので、良くなかったです。逆に(1万メートルを走った)早大記録会では自己ベストを更新できたし、勝負も勝てたので良かったと思います。

――そのことに対して他のお二人は何か刺激になったりしましたか

大木 二つとも間近で見ていて、同じ1年生で入ってきた同期が先輩たちに負けじと自己ベストを出したりしていて、自分もさっそく活躍しなければいけない立場にあると思うので、良い刺激をもらったと思っています。

新迫 自分は3000メートルを一緒に走って力の差を感じました。 (1万メートルを走った)早大記録会の方は間近で見ていて悔しいというのもあったんですけど、同期がこんなに頑張っていると自分も頑張らなくてはならないという気持ちに駆られるので、悔しさと嬉しさと少しの焦りです(笑)。

――大学に入ってからのレースに高校との違いを感じますか

大木 高校のときだとレースに付き添いがいたり、出ない選手が荷物を持ってくれたのですが、大学だと全部自分でやったりして時間も何もかも自分でやらなくてはいけないというのが違った面です。責任感が高校より倍くらいあるなと感じます。

太田 素直に競技レベルが違うなと思います。高校では勝てていた自分のスタイルがあったのですが大学では通用しなかったのでそこで変えていかなきゃなというのは感じました。

新迫 高校では高校生としてくくられてしまうのでそこまでだったのですが、大学に入って大人として自分たちは見られている存在なので、年下には負けられないし、実業団の方だったり、大人の方々と一緒に走ることによって改めて勝敗がつくなと思いました。

――高校時代の経験で生かしたいことはありますか

大木 高校のときは時間がなくて大学より自分で補強を入れたりなど習慣的にやっていました。ですが時間が増えたので(練習)時間を増やしたり種目を増やしたりして続けていきたいなと思います。

太田 自分は高校のときから大学に似たような練習をしていました。週1でフリー(練習)があったり、ジョグは各自であったりという点は似ていて、(高校と)一緒ではいけないと思うのですが高校のときのリズムが大学では生かせるかなと思っています。

新迫 自分は強豪校として駅伝でトップに立ったり全国大会に出場して、高校3年生のときはいろいろあってやはり自分で苦しい思いをしてきました。そのことが自分の中で誇れることですし、 経験してきたことだと思っているので(高校)3年間でガチガチにやってきたことに縛られずにその中で良いものだけを大学では出していけたらいいと思います。

「この4年間でトラックにこだわる選手に」(新迫)

広島の強豪・世羅高校では長距離ブロックのキャプテンも務め、実績十分の新迫。今後どのような活躍を見せるのか

――いまはトラックシーズンですが、意識していることはありますか

大木 3000メートル障害という種目は他の種目より人口数も少なくて、自分が目立つのはそこしかないと思っています。このトラックシーズンは活躍できるだけ活躍して、秋の駅伝シーズンに弾みをつけてメンバー争いに絡めるように調子を維持してケガなくやっていきたいと思います。

太田 自分はいまメインでやっているのは1万メートルで、1万メートルというのはトラックの中で一番距離が長くて自分の中では一番ロードや駅伝シーズンにつながる種目だと思っています。やはりトラックはスピードが大事だと思うのですが、スピードの中でもしっかり走り込みを入れて1万メートルに対応できるようにしています。

新迫 自分は5000メートルで、スピード練習を多く取り入れています。そのスピードを長い距離に生かしていけたらいいなと思います。

――今後の駅伝シーズンに対してどのように考えていますか

大木 一年目からメンバー争いに絡めるようにしたいのが一つあって、2,3,4年生からは区間賞だったり区間新記録が出せるような選手になりたいと思っています。

太田 1年目からメンバー争いというよりはメンバーに入ることが最低限で、そこからチームのために貢献できるかであったり、区間順位が1桁とか3番以内になって1年生のうちから勝負していきたいと思っています。

新迫 自分もメンバーには入って区間を任されるような、チームの大黒柱のような存在になりたいと考えています。やはりそのためにはいまの時期に走り込みをしてチームの底上げをしていきたいと思います。

――箱根ではどの区間を走りたいですか

大木 例年3000メートル障害をやっている選手は特殊区間、山を上ったり下ったりしている人が多いので自分も上りか下りをやってみたいという希望があります。

太田 1区を走りたいです。元々一人で走るというよりは集団の中で粘り強くいってラストでしっかり上げてくるというのが高校時代からの自分のスタイルだったので1区が良いです。

新迫 1区か2区を走りたいです。1区は最初に自分の区間順位がわかる区間なので1区はかなりの重みのある区となってきます。2区についてはずっと昔から『花の2区』と言われているので、(自分は)やはり箱根は5区や6区の特殊区間ではなくて2区だと考えているので2区を走りたいと思っています。

――ロードとトラックではどちらに得意意識がありますか

大木 ロードです。走っていて同じところを回るよりは景色が変わった方が楽しいですし、結果ではどちらも悪いのですが自分ではロードの方が楽しく走れるので良いかなと思います。

太田 どっちもどっちです(笑)。いま(大木が)言ったようにロードだと景色が変わって良いのですが、トラックもトラックで同じところを周るだけ応援してくださる人もすごく応援してくださるし、自分の中では最後の1周でテンションが上がる、気持ちが入るのでどっちもどっちです。

新迫 トラックです。ロードは走っていると疲れるのでまだトラックの方が淡々としていて跳ねる感じがあるのでトラックの方が好きです。

――自分が思う、走りの持ち味を教えてください

大木 先日、動作解析があったのですが自分の走り方はストライドが広いというのが一つあり、蹴りも強いというのがわかったのでその武器をこれから伸ばしていきたいなと思います。

太田 早いペースで引っ張られてもそれに食らいついていき、ラストで競り勝つというスタイルが自分の中では一番得意かなと思っています。

新迫 自分はバネで走るタイプですが、いまはまだそのバネを出して切れていない部分が多いので結構苦しんでいるので、自分の中での走りを早く見つけて競技に生かしていけたら良いなと思います。

――これからの課題を教えてください

大木 自分は3000メートル障害ばかりやってきて5000メートル、1万メートルという長距離の王道である種目であまり結果が残せていないので早く1年目から先輩方にも劣らないくらいの記録や実績を残して、5000メートルや1万メートルで結果を出したいなと思っています。

太田 自分はいま足首がガタガタで、よく捻挫してしまうので足首の強化と、高校時代から腕振りの左右のバランスが悪いと言われてあまり直せていないので少しずつでもいいので直していきたいと思います。

新迫 まだスタミナが他の選手より劣っているのと腕がしっかり振れていないというのがあるのでそこは改善していきたいと思います。

――他大で意識している選手はいますか

大木 3000メートル障害で唯一日本人でインターハイで負けたのが神奈川大にいる荻野(大成)選手です。その選手にラスト200メートルで負けて、戦ったのはその一回しかないのですが次の和歌山(日本選抜和歌山大会)でも戦うことができるのでそこでは荻野選手を意識して勝ちにこだわりたいと思っています。

太田 基本的に他大の同学年だったら全員に負けたくないと思っています。

新迫 そんなに他大の選手で意識しているというのはないです。隣に(太田が)いるので(笑)。そいつに負けないようにしたいです。

――目標にしている選手はいますか

大木 ワセダのOBで高校記録を持っている櫛部さん(櫛部静二氏、平4スポ卒)です。櫛部さんは3000メートル障害上がりでロードでも活躍していらっしゃったのでそういう選手に自分もなりたいなと思っています。

太田 僕は特にないです(笑)。

新迫 自分は広島県出身の鎧坂哲哉さんです。駅伝で毎年顔を合わせて結構良くしてもらっています。走り方とか全然かなわないなという思いしかないのでいち早く鎧坂さんに追いついて追い越せることができればいいなと思っています。

――大学卒業後のビジョンは

大木 具体的なものはないのですが実業団かな。(競技を)続けるのであれば世界で活躍できるようになりたいなと思っています。もちろん東京五輪にも出たいと思っているのでそこを目指して頑張ります。

太田 一応実業団で陸上を続けようかなと思っています。続けるのであれば大学でもしっかり結果を残して実業団でも結果を残したいと思っているのでやるからにはとことんやって上の大会を目指したいなと思っています。

新迫 自分も大学を卒業した後は実業団に進みたいと考えています。中途半端な気持ちで競技をやるのではなくて世界を目指して競技をしたいと思っているので卒業後も競技をする方向で考えています。

――今季の目標を教えてください

大木 今季はトラックシーズンでは3000メートル障害で関カレ優勝、全カレも出場して入賞したいと思っていて、来週にある世界ジュニアの選考でも選ばれて世界で戦えるような走りをしたいと思っています。ロードシーズンでは先程も言ったとおり、メンバー争いに絡んで1年目からメンバーに選ばれるように頑張ります。

太田 自分は(トラックでは)まずは関カレもインカレも出てチームに貢献することです。ロードでは学生三大駅伝に出てそこでもチームに貢献することで、個人的な目標としては世界ジュニアの1万メートルに出場してその海外のレースを肌で感じてこれからの経験に生かしたいと思っています。大ざっぱに言うとタイムを出すというよりは勝負強さで勝負にこだわって勝てるような選手になりたいと思います。

新迫 自分はロードのタイプではなくトラックのタイプだと考えているのでトラックでいかに結果をのこしてチームに貢献できるかというのと、苦手なロードでも学生三大駅伝には出場して先輩方と一緒にタスキをつなぎたいと考えているので、その中でいま取り組んでいるスピード練習を学生三大駅伝でも生かして区間賞をとりたいと考えています。

――大学での4年間の目標を教えてください

大木 小さい頃から早稲田大学の選手に憧れを持っていたので自分もこの4年間で活躍してワセダの大黒柱のような存在になってこれから入ってくる新入生だったり、小さい子に尊敬されるような選手になりたいと思っています。

太田 当たり前のことだとは思うのですが、毎年結果を残してどこかの学年はケガをして走れなかったということがないようにしたいです。4年目にはチームの中心として、日本だけではなくて世界で戦えるような選手になりたいと思っています。

新迫 この4年間でトラックにこだわる選手になりたいと考えています。トラックで世界を目指して戦っていけるような選手になりたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 茂呂紗英香、朝賀祐菜)

今季の意気込みを書いていただきました!

◆大木皓太(おおき・こうた)(※写真右)

1997(平9)年6月2日生まれのA型。167センチ、60キロ。千葉・成田出身。スポーツ科学部1年。自己記録:3000メートル障害9分01秒78。趣味は映画観賞で、いまは友達作りに不安があるという大木選手。そんな1年生らしい不安を話してくれた大木選手が色紙に書いたのは『速さより強さ』。これからの強さある走りに注目です。

◆太田智樹(おおた・ともき)(※写真左)

1997(平9)年10月17日生まれのO型。175センチ、60キロ。静岡・浜松日体出身。スポーツ科学部1年。自己記録:5000メートル14分05秒92。朝が苦手で、自由な時間は寝ているか動画を見ているという太田選手。朝練のための早起きも慣れてきたそうです。色紙には『結果にこだわる』の言葉。太田選手のこだわりある走りが楽しみです。

◆新迫志希(しんさこ・しき)(※写真中央)

1997(平9)年4月28日生まれのB型。161センチ、50キロ。広島・世羅高出身。スポーツ科学部1年。自己記録:5000メートル14分00秒45。ムードメーカー的存在であるという新迫選手。対談中も場を盛り上げてくださいました。そんな中で真っ先に色紙に書いた言葉は『勝負強さ』。大事な場面で力を発揮する勝負強い走りに目が離せません。