全カレ2日目

陸上競技

2日間で大活躍した大迫

 対校得点を首位で大会初日を終え、波に乗る早大競走部。迎えた2日目は4×100メートルリレーと5000メートルと決勝種目は2つのみであったが、依然首位をキープし、47点で2日目を終えた。2位には38点の日大、3位には36点の順大がつける。

 この日も得点を投じたのは、初日の1500メートルで優勝を飾った大迫傑(スポ2=長野・佐久長聖)。5000メートルは3位にとどまった大迫は「悔しい」とこぼしたが、2日間で14点を稼ぎチームに貢献した。対照的に短距離勢は不振にあえぐ。予選から大幅にオーダー変更を余議なくされた4×100メートルリレ(4継)ー決勝は8位と不本意な結果で終わってしまった。最終日に控えた4×400メートルリレー(マイル)決勝で、短距離勢の奮起を期す。

 最終日はマイルに加え、男子棒高跳の笹瀬弘樹(スポ4=静岡・浜松市立)、男子800メートルの岡崎達郎(人4=岡山・西大寺)など、注目の決勝種目がそろう。勢いを絶やさず、関東学生対校選手権に続き、総合優勝をつかみとってほしい。

(記事、カメラ 大道瞳、杉山幸美、濱雄介、和田真朱乃)

★大迫、悔しい3位…佐々木はレースに手応え

先頭集団でレースを進める大迫

 男子5000メートルに登場したのは大迫と佐々木寛文(スポ3=長野・佐久長聖)だ。好調の大迫は先頭集団の2番手でレースを展開した。3000メートルあたりで大迫を含む先頭4人が後方と差が広げ、そこからトップはこう着状態に。レースは残り1周になるまで動かず、トップはそれぞれスパートをかけ競い合った。スピードに磨きをかけた大迫だったが村山(駒大)とオンサリゴ(創価大)に先行を許し、3位でフィニッシュ。優勝候補の筆頭であったために「力不足。悔しい」と振り返った。  対照的に、今大会が公式戦の復帰戦となった佐々木は後方から落ち着いて前半戦をこなした。前との差をじわじわと縮め、3000メートル地点では5位に。残り2周の地点で9位に後退してしまうが、「駅伝シーズンに向けて、どうにかいい兆しが見えるようになった」と納得の表情だった。

★短距離勢の不調相次ぎ…

アンカーに抜てきされた笹瀬

 2日目の最終種目である4継決勝に、ワセダは九鬼巧(スポ1=和歌山北)、三原浩幸(スポ1=千葉東)、梶将徳(スポ3=福島・白河旭)、笹瀬弘樹(スポ4=静岡・浜松市立)のエントリーで臨んだ。メンバーの不調が重なり、主力を欠いていたワセダは、予選からタイム順で拾われるというギリギリの状態。決勝レースでは、棒高跳びを専門としている笹瀬がアンカーに起用されるほどで、序盤から他校にリードを許してしまう。巻き返しを図ろうとするが、バトンパスの詰まりも見られ、他大のスピードについてゆくことができない。その差はさらに広がり、ワセダの力走及ばず8位に終わってしまった。今大会はリレーチーム全員が万全の状態で挑めなかったことが一番の敗因だ。離脱した選手の回復を待ち、続く大会ではベストメンバーで優勝を目指してほしい。

★蔭山、100メートルでも魅せる!

今大会2個目のメダルを獲得した蔭山

 400メートル3位入賞に引き続き、100メートルでも蔭山愛(教3=神奈川・相洋)が3位に輝いた。前日の400メートル、午前中に行われた200メートル予選をこなし、ハードな日程の中で臨んだ100メートル決勝。しかし、連日の疲れを感じさせることなく、落ち着いたスタートから着実にスピードをあげ、得意の後半でさらに勢いをつけて11秒86とベストタイムにせまる好走をみせた。ここまで好調を維持しているだけに最終日の200メートルの決勝にも期待したい。

結果

▽男子5000メートル

大迫傑   13分55秒22(3位)

佐々木寛文 14分13秒58(9位)

▽男子4×100メートルリレー

九鬼—三原—梶—笹瀬 40秒17(8位)

▽女子100メートル

蔭山愛 11秒86(3位)

▽女子走高跳

土川萌子 1メートル65(12位)

コメント

大迫傑(スポ2=長野・佐久長聖)

――きょうのレースを振り返って

ラストまではあの勢いでいけたんですけど、最後は力不足で勝てなかったのがちょっと悔しいですね。

――1500メートルの疲労など感じましたか

いえ、特になかったので本当に力不足というのを感じたのでこれから頑張りたいと思います。

――間もなく駅伝シーズンに突入するわけですが、2年目の駅伝に関して心境はいかがですか

去年も優勝しているということはあまり深く考え過ぎずに一本一本しっかりとチャレンジャーとして頑張っていきたいと思います。

佐々木寛文(スポ3=長野・佐久長聖)

――トラックの公式戦は昨年度の全カレ以来だったと思いますが、改めてレースの感想をお願いします

きょうが復帰戦だったので、あとちょっとのところで入賞できなかったというのは本当に悔しいですけど、秋以降の駅伝シーズンに向けて、どうにかいい兆しが見えるようになったのではないかと思います。

――タイム(14分13秒58)的にはいかがですか

目標タイムには結構近いタイムで走れていたので良かったと思います。一応、渡辺監督(康幸=平8人卒)からは14分10秒前後を目標にしていけと言われていたので。

――部員日記では「我慢のレースになると思う」とおっしゃっていましたが、走ってみていかがでしたか

そうですね、本当に後半の方は我慢するレースだったんですけど、そこで入賞ラインが見えているというところで(前と)離れてしまったというのが課題に残るところだと思います。

――ケガは大分良くなったとうかがいましたが、イメージではどのくらいでしょうか

夏合宿も順調にこなせましたし、きょうも試合でしっかりと走れていたので、大分戻ってきているとは思うんですけど、まだまだ自分本来の走りではないというか。まだしっくりくるというところも少ないので、その感覚が良くなるように、これからまた練習していきたいと思います。

――夏合宿を経て「下地はできた」とおっしゃっていましたが、今後強化したい点は

大分スピードに対してはついていけるところは出てきたと思うんですけど、きょうの課題でもあるように後半になって、きつくなってからも脚を動かすところだとか、もう少し練習もそうですし、脚づくりをしっかりしていかないと、駅伝の距離が長くなったときに厳しくなるかなと思います。

――駅伝メンバーですが、部内において例年に増して競争率が激しいと思いますが

そうですね。去年のメンバーが残っていますけど、今年は今年のチームなのでしっかりレギュラー取って駅伝に出られるように頑張りたいと思います。